東ソー クロロプレンゴムを再値上げ、安定供給を維持

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2022年6月9日

 東ソーは8日、クロロプレンゴム「スカイプレン」全品種を6月21日納入分から「100円/kg」値上げすると発表した。同製品については、3月発表(5月1日納入分から実施)に続く値上げ。

 昨年以降、ユーティリティコストの上昇が続く中、コストの急騰や高止まりは、同社の自助努力の限界を大幅に超えている。事業採算の確保が不可能な状況にあることから、製品の安定供給と事業の維持継続のため、価格改定を速やかに実施せざるを得ないと判断した。

積水化成品工業 発泡PSシートを値上げ、樹脂価格が高騰

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2022年6月8日

 積水化成品工業は7日、発泡ポリスチレンシート(PSP)について、7月1日出荷分から値上げすることを決定し、需要家との交渉を開始したと発表した。改定幅は、一般原反・ラミネート原反ともに「49円/kg以上」。

 PSメーカーは、主原料となるナフサ・ベンゼン価格の高騰、急激な円安局面、ユーティリティーコストや物流費の上昇を背景に再値上げを打ち出した。同社は受け入れざるを得ない状況にあるものの、自助努力では限界があるため、安定供給と事業継続の観点から今回の値上げを決定した。

旭化成 食品包装用フィルムを値上げ、原料価格が高騰

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2022年6月7日

 旭化成は6日、食品包装用フィルム「サンテックSフィルム」全品種について、7月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格から20%以上」。

 昨年から原油価格・ナフサ価格の上昇が続く中、今年に入ってからはウクライナ情勢や円安の進行などにより、当該製品の原料樹脂価格やユーティリティー費用も急激な上昇に見舞われている。

 同社は、生産性向上やコストダウンに取り組んでいるが、設備維持の費用なども増加しており、自助努力で吸収できる範囲を超える状況にあることから、安定供給継続のため値上げせざるを得ないと判断した。

クレハ 次亜塩素酸ソーダを値上げ、原燃料価格が上昇

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2022年6月7日

 クレハは6日、次亜塩素酸ソーダについて、今月20日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「10円/kg以上」。

 原燃料価格は、世界的な脱炭素の潮流、コロナ禍からの回復における需要の拡大、海運ひっ迫などによる物流コスト上昇、さらに、ウクライナ侵攻による不透明な経済情勢により、歴史的な高騰を続けている。

 同社は石炭発電を行っているが、次亜塩素酸事業は、ユーティリティーコストが製品コストに占める割合が高く、事業収益が急速かつ大幅に悪化している。また、物流についても燃料費の上昇に加え、働き方関連法施行で生じる〝物流2024年問題〟を見据え、ドライバーの確保が必要であり、コスト上昇が見込まれている。

 こうした中、同社は、今後もあらゆるコスト削減に努めていくものの、自助努力のみでは現状を脱することは困難であることから、継続して安定生産・安定供給を果たすべく、今回、価格改定を決定した。

デンカ スチレン系シートなど値上げ、コスト高に対応

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2022年6月6日

 デンカは3日、「食品包材用スチレン系シート」および「デンカサーモシートBOPS」について、今月21日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、「食品包材用スチレン系シート」が「46円/kg以上」、「デンカサーモシートBOPS」が「49円/kg以上」。

 国産ナフサ価格および各種原材料価格が上昇を続けており、ユーティリティコストや物流費についても一段と高騰している。同社は、継続してコスト削減に取り組んでいるものの、製品の安定供給ならびに事業の維持継続のためには、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカルHDグループ OPS2製品を値上げ、原材料価格が高騰

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2022年6月6日

 三菱ケミカルHDグループは3日、二軸延伸ポリスチレンシート(OPS)「サントクリア」「ソフトクリア」について、今月21日から値上げすると発表した。改定幅は「47円/kg以上」。

 昨今、原油価格をはじめとするエネルギー費用の上昇などを背景に、ポリスチレン樹脂をはじめとする原材料価格は高騰を続けており、事業収益を大きく圧迫している。このような環境下、同社グループは、継続的なコスト削減に鋭意努力してきたものの、現在の価格体系では安定的な製品供給が困難と判断し、値上げを決定した。

DIC 顔料製品を値上げ、原材料などコストが上昇

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2022年6月2日

 DICはこのほど、同社グループが取り扱う顔料製品について、7月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格の15%まで」(一部改定幅が異なる製品あり)。

 景気回復の兆しが見えない中、顔料事業に関わる原材料や資材などのあらゆるコストが上昇し続けており、インフレ圧力が高まっている。また、ロシア・ウクライナ危機や中国・上海市などでのロックダウン(都市封鎖)による不確実性により、グローバルサプライチェーンに悪影響が生じている。

 同社は自助努力による対応を継続しているものの、目下のコスト上昇を吸収することは極めて困難であることから、今後の安定供給と事業継続を図るためには、原材料および資材コスト上昇分の値上げが必要と判断した。なお、物流費やエネルギー価格も歴史的な高水準にあるが、今回の改定では輸送サーチャージとエネルギーサーチャージは据え置くとしている。

クラレ 耐熱性ポリアミド樹脂を値上げ、安定供給を維持

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2022年6月2日

 クラレは1日、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」を6月15日出荷分から国内外で値上げすると発表した。改定幅は、フィラー強化銘柄が国内「30円/kg」、海外「0.30米ドル/kg」、ガラス繊維強化ハロゲン難燃銘柄が国内「80円/kg」、海外「0.80米ドル/kg」、ガラス繊維強化ノンハロゲン難燃銘柄が国内「50円/kg」、海外「0.50米ドル/kg」。

 対象製品の主要原材料や物流費用などを含めたコスト上昇は、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えてきている。こうした状況下、安定供給を維持するためには価格改定の実施が必要だと判断した。

東ソー エチレンアミンを値上げ、内外価格差が拡大

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2022年6月2日

 東ソーは1日、エチレンアミン全品種について、7月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格から50%以上」。

 エチレンアミンの世界需要は、アジアを中心に堅調に伸長しており、一部では供給不足が懸念されている。一方、主要原燃料の価格が大幅な上昇を継続する中、海外市況は大幅に上昇し、内外価格差も拡大を続けている。

 こうした中、同社は、今後も安定供給を継続するために、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

DIC フェノール樹脂と尿素メラミン樹脂を値上げ

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2022年6月1日

 DICは31日、子会社であるDIC北日本ポリマが、フェノール樹脂および尿素メラミン樹脂製品について、6月15日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、フェノール樹脂の固形分100%が「45円/kg」、尿素メラミン樹脂の溶液が「15~30円/kg」。なお諸経費分(ユーティリティや物流コスト、容器価格)は別途加算される。

 今年3月に価格改定を実施したが、4月以降も原油価格や、主原料となるベンゼン、フェノール、メタノール、尿素、メラミンなどの価格が高騰している。さらにユーティリティーや物流コスト、容器価格も上昇し、樹脂原材料を取り巻く環境は一層厳しさを増している。

 同社は、引き続き自助努力による吸収を続けているが、昨今のコスト上昇を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために、価格改定が避けられないと判断した。