[クラレ・人事](1日)▽経営企画室経営企画部G―SAP推進チーム主管下山田健二▽新潟事業所ポバール生産・技術開発部長多胡俊二。
2020年8月4日
2020年7月29日
クラレは、アパレルやスポーツブランドなどと素材サプライヤーをつなぐ米国の見本市「THE DIGITAL MATERIAL SHOW」(7月20日~8月15日:米国時間)に出展。毎年ポートランド(米国)で開催されていた展示会が、今回オンライン形式で開催されているもの。
同社は、日本にいながら米国での展示会に参加が可能で、世界中のアパレルメーカーやブランドオーナーと商談ができることから、出展を決定した。同社グループのさらなるブランド認知の向上を目指す。
なお、展示製品は、人工皮革「クラリーノ」、面ファスナー「マジックテープ」「フリーマジック」、熱可塑性エラストマーを使用したメッシュフィルム・不織布、衝撃吸収繊維、スエード調織物、坑ピリング性ポリエステル生地、ポバールフィルム製の環境対応型包装資材など。2D、3Dの写真で製品が閲覧でき、チャット機能などによるオンラインでのソリューション提案を行っている。
2020年7月17日
2020年7月13日
クラレが今春小学校を卒業した子どもと、その親を対象に行った「将来就きたい職業」「就かせたい職業」のアンケート調査によると、男の子が就きたい職業の1位は昨年に続き「スポーツ選手」、女の子の1位は4年ぶりに「保育士」となった。
男の子が就きたい職業1位の「スポーツ選手」の内訳は、野球(35.0%)、サッカー(33.8%)、バスケットボール(7.5%)、eスポーツ(5.0%)が上位にランクイン。野球が昨年トップのサッカーをわずかに上回り、昨年初めて登場したeスポーツは0.7ポイント上昇し、人気度がさらに高まった。
2位には昨年3位の「医師」、3位には昨年6位の「大工・職人」と、いずれも過去最高順位を記録。特に「大工・職人」は、子どもにも人気のDIYをテーマにしたテレビ番組や動画配信の影響もあり、ものづくりを職業にしたいと考えるきっかけになっていると見られる。4位「研究者」、5位「エンジニア」と続いた。
女の子の2位は昨年3位の「看護師」。4位「医師」、5位「薬剤師」といずれも順位を上げており、上位5つのうち医療職が3つを占めた。人の健康を守る仕事に関心が高まっているようだ。3位には「パティシエ・パン屋」が入り、8位「美容師」、12位「デザイナー」と、かわいいものや美しいものを作りだす仕事に、女の子が抱く憧れがうかがえた。
その一方で、昨年1位の「教員」は6位に順位を下げた。男の子の保護者が子どもに就かせたい職業は、昨年に続き圧倒的人気で「公務員」が1位となり、2位「エンジニア」、3位「医師」と続いた。女の子の保護者が就かせたい職業の1位は、昨年に続き「看護師」だった。3位「薬剤師」、4位「医療関係」、5位「医師」と、上位に4つの医療職がランクイン。2位には「公務員」が入り、昨年4位から順位を上げた。
調査は今年3月に小学校を卒業した子どもとその親のうち、使い終わったランドセルをアフガニスタンの子どもに贈る、同社の社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」キャンペーンに協力した人を対象に行った。有効回答は男の子とその親が各478人、女の子とその親は各543人だった。
2020年7月2日
2020年6月26日
クラレは25日、米国子会社のカルゴン・カーボン社が、同社ミシシッピ州パールリバー工場に、瀝青炭ベース活性炭の生産設備を増設すると発表した。活性炭の世界的な需要拡大に対応するため。生産能力は年産2万5000t。2022年末の稼働を予定する。投資金額は約1億8500万ドル(=約198億円)。
活性炭は、瀝青炭やヤシ殻などを原材料として加工した、表面に微細孔を持つ炭素材料で、微細孔の大きさや形状によって様々な用途に使用されている。カルゴン社はクラレが2018年に買収した瀝青炭ベース活性炭のグローバルトップメーカーであり、使用済み活性炭の再生事業でも、世界有数の地位を占めている。
活性炭は近年、水・大気の浄化など環境関連用途で広く使用されており、特に米国では水質汚染物質の除去など飲料水分野で需要が拡大。今回決定した生産設備の増設により、グローバルに安定した活性炭の供給体制を拡充するとともに、環境問題へのソリューションを提供していく考えだ。
クラレグループは、創立100周年を迎える2026年のありたい姿「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に成長するスペシャリティ化学企業」を長期ビジョンに掲げ、その実現に向けた中期経営計画「PROUD 2020」(2018~20年度)を推進する。
炭素材料事業では、クラレの炭素材料事業部とカルゴン社の統合プロセスを推進し、両社それぞれが持つ技術や用途開発力の融合によるイノベーションの創出など、さらなるビジネスの拡大を目指す方針。今後も将来の安定した事業ポートフォリオ構築を図り、成長事業への投資を継続して実施していく。
2020年6月18日
クラレはこのほど、アフガニスタンの子どもたちにランドセルを贈る国際社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」が、写真絵本「7年目のランドセル」になった、と発表した。
同社の人工皮革「クラリーノ」は、ランドセル用の素材に広く使用されている。「ランドセルは海を越えて」は、日本の小学生が6年間大切に使用したランドセルを、戦禍によって教育の機会を奪われたアフガニスタンの子どもたちに贈る活動で、同社は2004年から取り組み、これまでに海を越えたランドセルは12万個以上になる。
写真絵本「7年目のランドセル」(内堀タケシ写真・文、国土社発行)は、日本を旅立ち現地の子どもたちと「7年目」の新学期を迎えるランドセルのその後を、アフガニスタン国内の状況や子どもたちの日々の暮らしとともに紹介。
アフガニスタンでは長く内戦が続き、日本では当たり前の教科書、通学用カバン、文具が十分に揃えられず、校舎はおろか机や椅子も無く地面に座って勉強する学校も多い。そのような中、子どもたちにとって日本から届いたランドセルは、代えがたい宝物。厳しい生活の中でもランドセルに希望を見出だし、たくさんの笑顔を見せてくれる子どもたちの姿を掲載している。また、「ランドセルは海を越えて」は、今年より一部の小学4年生の国語の教科書でも取り上げられており、学習内容をより深く理解するための一助になることも期待される。
この活動は昨年、日本フィランソロピー協会が主催する「第17回企業フィランソロピー大賞」の企業フィランソロピー賞「笑顔を届けま賞」を受賞。
クラレは、ランドセルという身近なものを通して、日本の子どもたちの国際社会貢献活動への関心やモノを大切にする心をはぐくみたいと考えている。
2020年6月17日
クラレはこのほど、豪州子会社プランティックテクノロジーズが、食品ロス低減や廃棄物削減に貢献するバイオマス由来の生分解性ガスバリア材「PLANTIC(プランティック)」で、世界包装機構(WPO)が主催する「ワールドスターパッケージングアワード2020」の「プレジデントアワード部門」の銅賞を受賞したと発表した。
同アワードは、毎年開催される世界最大級の国際包装コンテストで、各国選出の製品・技術の中から、特に優れたものが表彰される。今年は36カ国321点がノミネートされ、今回、「PLANTIC RV」がWPO会長賞にあたる「プレジデントアワード部門」の銅賞に選ばれた。また、「PLANTIC HP」を使用した韓・ソフトパック社の「COFFILM」が「ワールドスター賞・包装資材部門」に選ばれている。「PLANTIC」は2002年に豪州産学連携研究から生まれたバイオマス由来のガスバリア材で、主に豪州・欧米の大手流通・スーパー、食品メーカーで環境対応型包装材料として採用されている。
クラレは、2015年にプランティックテクノロジーズを買収。同社のガスバリア材のノウハウを生かして品質・加工技術の向上、用途開発と販路の拡大を進めており、既存の豪州フィルム工場に加えて米国での樹脂工場の稼働を予定している。
クラレは今後、食肉包材用途を中心に、市場ニーズに合った製品ラインアップを揃え、新規用途・製品の開発を加速していく考えだ。
2020年6月16日
クラレは15日、不織布と不織布製品の製造・販売会社であるクラレクラフレックスで現在増設中の、岡山工場(岡山県岡山市南区)メルトブローン不織布の生産設備について、マスクフィルターも生産可能な設備に変更すると発表した。
マスクフィルター用不織布の需要増大に対応するため設備を増設し、メルトブローン不織布の生産能力を年産900tから2700tに引き上げる。マスク換算で年産約3億枚の原反の増産体制を整えることで、新型コロナウイルスの感染拡大防止に貢献していく考えだ。今年11月末の稼働を予定。
メルトブローン不織布は、バインダーを使わず原料ポリマー100%からなる不織布で、極細繊維の緻密な構造により、マスク用をはじめ各種フィルターに使用されている。新型コロナウイルス感染対策として国内のマスクの需要が急速に拡大する一方で、マスクフィルターは不足しており、とりわけ医療用途で使用される高性能なフィルターの不足は深刻な問題となっている。
同社はメルトブローン不織布をフェイスマスクや食品・飲料ろ過フィルター、エアフィルターなど、様々な用途に展開しているが、既存設備は、昨今の新型コロナウイルス感染拡大に伴う、マスクフィルター需要のひっ迫を受け、フル生産が続いている。こうした状況の下、現在増設工事を行っているメルトブローン不織布設備の、マスクフィルターが生産可能な設備への変更を決めた。
今後も、クラレグループは「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」という使命の下、独自の技術で世の中に役立つ製品を提供していく。
2020年6月9日
クラレはこのほど、統合報告書「クラレレポート2020」を発行した。A4判、カラー50ページ。同レポートは、株主・投資家をはじめとする全てのステークホルダーに、同社グループの中長期的な価値創造について、財務情報に加え、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの非財務情報を通じて、より一層理解を深めてもらうことを主眼としたもの。
伊藤正明社長は同レポートの中で、「独創性とチャレンジ精神、価値提供への思い」を語り、長期ビジョンで掲げる2026年のありたい姿や、2020年の重点施策などに触れながら、中期経営計画「PROUD 2020」の進捗状況を紹介している。
また、「キーパーソンに聞く」のセクションでは、カルゴン・カーボン社のスティーヴン・R・ショット社長や、クラレ・繊維カンパニー長の佐野義正専務、技術本部などを担当する大村章常務が、各事業の取り組みや製品開発経緯などを解説。
特集記事「ビニロン事業化70周年を迎えて」では、同社グループの原点となった世界初の合成繊維「ビニロン繊維」(ポリビニールアルコール繊維)の工業化への軌跡を振り返った。クラレグループでは引き続き、同レポートをステークホルダーとの建設的な対話の場と位置づけ、内容の拡充を図っていく考えだ。