5G/IoT通信展 化学メーカーもノイズ抑制素材など紹介

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2019年7月19日

 5GやIoTなど次世代のモバイル通信に必要な技術を集めた「第2回5G/IoT通信展」が、19日まで東京都江東区の青海展示場で開催され、化学メーカーでは旭化成、ポリプラスチックス/ダイセルポリマー、三菱ガス化学、JSRが出展している。

旭化成

旭化成
旭化成

 旭化成は薄型・軽量でありながら、高周波数帯域のノイズを吸収するノイズ抑制シート「パルシャット」を紹介している。

 1GHz以下の低周波数帯域では、磁界を抑制すればトータルでノイズを抑制することができる。しかし、5Gで使われる数十GHzの高周波数帯域では、電界の方が支配的なため、従来の磁性体を使用した抑制素材でノイズを抑制するのは難しい。

 パルシャットはポリエステル不織布を使い、表面に

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ポリプラスチックス 自動車燃料系部品向けにPOM新グレードを開発

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2019年6月26日

 ポリプラスチックスは25日、自動車の燃料系部品向けに「ジュラコンPOM(ポリアセタール)」の新グレード「H140‐54C」を開発したと発表した。

 「ジュラコンPOM」の標準グレード「M90‐44」は、長年、日本とアジアの自動車燃料系部品に採用されてきた。この豊富な採用実績から、同社では各種燃料がPOMに与える影響についての知見と評価方法を確立している。

 一方、欧米では成形性の良さを考慮した、POMの高流動タイプ(MFR14g/分相当)のグレードが採用されている。 そこで、欧米での高流動タイプへのニーズに応え、長年の知見を生かした高流動・高剛性新グレード「H140‐54C」を開発した。

 高剛性化により製品肉厚の薄肉化を狙い、薄肉化によって起こる射出成形時のピーク圧の上昇を、高流動化することによって抑制する。これにより、部品の小型化・薄肉化を図ることができる。

 自動車の燃料系部品とは、燃料タンクに接続されて稼働する部品の総称。燃料系部品には機械特性に加え、 耐燃料性・熱的特性などが求められる。耐燃料性が良好で、長期耐久性に優れる同社の「ジュラコンPOM」は、フューエルポンプモジュールなど多くの燃料系部品に使われている。

 同社では今後も、世界中の顧客のニーズに対応して最適なソリューションを提供することで、顧客のものづくりに貢献していく。

 

ポリプラスチックス 高強度・高クリープ・良摺動性のPOMを開発

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2019年5月10日

 ポリプラスチックスは9日、高強度・高クリープ・良摺動性を兼ね備え、従来の摺動グレードよりもさらに軽量化・省スペース化が可能となるポリアセタール(POM)「ジュラコン」の新グレード「WW-09」を開発したと発表した。

 自動車の電動化が進むに伴い、静音化の要求がより一層高まる中で、POMの摺動グレードが必要とされる部品が増えている。一方で、燃費性能の向上も重要なキーワードであり、各部品の軽量化や省スペース化が求められている。

 このような市場の要求に応え、摺動グレードに静音性といった摺動特性だけではなく、薄肉化による軽量化・省スペース化に貢献できるよう耐久性を持たせた「WW‐09」を開発した。

 「WW-09」は摺動性・強度・クリープ特性を同時に満足させることができる新グレード。破壊が懸念される高荷重下での使用や、十分な肉厚が取れない場合などに加え、摺動特性も併せて要求される部品への採用が期待される。また、標準グレード並みの機械的性質があり、従来の摺動グレードよりも軽量化・省スペース化が可能となっている。

 

 

【ポリアセタール特集2】ポリプラスチックス

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2019年3月28日

 世界トップシェア、さらなる成長へ欧米市場の開拓図る

 ポリアセタール(POM)は、ポリプラスチックスを代表する製品だ。最初に日本で製造を開始した静岡県の富士工場は昨年、操業50周年を迎えた。

POMの採用事例。写真提供:ポリプラスチックス(株)
POMの採用事例。写真提供:ポリプラスチックス(株)

 同工場の10万tのほか、台湾の大発工場に2万5千t、中国の南通工場(三菱ガス化学など3社との合弁)に6万t、マレーシアのクアンタン工場に12万3千tの設備があり、合計生産能力は四拠点で約30万tになる。これは世界で1、2を争う規模で、シェアでは世界トップの約20%を占めている。

 リーマンショック以降、中国・アセアン・インドの市場が成長する中で「アジアを

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ポリプラスチックス EV化に伴う材料開発の取り組みを公開

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2019年3月22日

 ポリプラスチックスは20日、自動車の電動化に伴う材料開発の取り組みについて、各種データや採用事例とともにWEBサイト(https://www.polyplastics.com/jp/product/lines/car_2/index.html)に公開した。

 自動車産業では100年に一度の大変革と言われるように、「CASE」をキーワードに変革期を迎えている。中でも電動化については、地球環境問題を背景とし、欧州や中国を中心に脱化石燃料化に向け、内燃機関(ICE)から電動化車両(HEV・PHEV・EV・FCV)へのシフトが加速している。

 そうした中、同社のエンジニアリングプラスチックスは、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)のエンジンルーム周辺部品への採用が拡大しており、今回、EVの駆動用モータ出力を調整するパワーコントロールユニット(PCU)向け材料開発への取り組みについて紹介することとなった。

 PCUは大電流・大電圧が流れるため、使用される樹脂には高い絶縁特性が求められる。また、近年では部品の小型化・軽量化が進んでおり、耐ヒートショック性やはんだ耐熱性も重要になっている。

 同社は、材料技術のみならず、成形・加工技術の開発にも積極的に取り組んでおり、今回、紹介した材料や技術に加え、成形・加工技術を融合させた新たな発想を顧客に届けたい意向。今後も、同社の材料情報や設計技術について、引き続きWEBサイトに公開していく予定だ。

ポリプラスチックス ウィンテックポリマーを4月に合併

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2019年2月20日

 ポリプラスチックスは19日、100%子会社のウィンテックポリマーとの合併を決定したと発表した。合併日は2019年4月1日で、ポリプラスチックスを存続会社とし、ウィンテックポリマーを消滅会社とする吸収合併となる。

 今回の合併の目的は、ウィンテックポリマーのポリブチレンテレフタレート(PBT)およびガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート(GF‐PET)事業とポリプラスチックスの事業基盤との融合により、迅速かつ効率的な経営を目指したもの。ウィンテックポリマーの全取引はポリプラスチックスが継承する。

 ウィンテックポリマーは、PBTとGF‐PETの事業強化を図るため、ポリプラスチックスと帝人の出資により2000年に設立。その後、帝人が松山事業所の構造改革を行い2016年3月に原料テレフタル酸ジメチル(DMT)の生産を停止したため、同年9月にポリプラスチックスが100%子会社化していた。

 

ポリプラスチックス 異材接合技術とPBTが道路照明器具に採用

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2019年2月7日

 ポリプラスチックスは6日、樹脂異材接合技術「AKILock」PBT樹脂「ジュラネックス」が星和電機の道路照明器具「ポール内配線付ジョイントボックス」に採用されたと発表した。

ポリプラの技術と樹脂を採用した星和電機のジョイントボックス
ポリプラの技術と樹脂を採用した星和電機のジョイントボックス

 道路照明の金属ポール内は、湿気がたまりやすく結露による水滴が発生する厳しい環境だが、その中に電気配線を守るジョイントボックスが設置されている。

 今回、このジョイントボックスの防水性能をさらに向上させるために、ポリプラスチックスの樹脂異材接合技術とPBT樹脂が採用された。

 具体的には、ジョイントボックスの本体と上蓋に電気特性と低そり性に優れる「ジュラネックス 733LD」を採用し、その上蓋とニトリルゴム(NBR)部品を「AKILock」(フィラーで強化された接合界面を形成させ高い接合強度を実現)により結合することで、気密性・防水性能が格段に向上した。

 この高い防水性能により、配線接続による絶縁劣化がなく、また、上蓋を開けずにブレーカ操作ができるため、施工や点検の作業が容易にできるメリットもある。

ジョイントボックスの設置例
ジョイントボックスの設置例

 星和電機は、1957年に世界初の海底トンネル「関門トンネル」の照明器具を納入以来、今日まで多くのトンネル・道路照明の納入実績を誇る。

 道路照明器具は金属ポールに取り付けられるが、このポール内の湿気や水滴から電気配線を守る製品として、「ポール内ジョイントボックス」(SBシリーズを発売してきた。

 今回、新たなラインアップとして、道路照明器具のポール内配線を安全かつ容易にした「ポール内配線付ジョイントボックス」(SBJAシリーズ)の開発に際して、ポリプラスチックスが異材接合技術とPBT樹脂を提案し、要求性能を満たす新製品が完成した。

 

ポリプラスチックス 医療用途向けにPOM「PMシリーズ」を開発

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2019年1月23日

 ポリプラスチックスは22日、ポリアセタール(POM)「ジュラコン」で、医療・ヘルスケア市場向けに「PMシリーズ」を新たに開発したと発表した。

 PMシリーズの初となるグレード「PM09S01N」は、FDAマスターファイル登録、USPクラスⅥ、高い品質管理など医療機器メーカーの代表的な要求事項に対応している。

 同社グループでは、2月にフランス(Pharmapack:6~7日)と米国(MD&D West:5~7日)で開催される医療業界の展示会にPOM「PMシリーズ」やCOCを出展し、訴求を図っていく。

 同社グループは高純度の環状オレフィン・コポリマー(COC)「トパス」材料を長年、医療・ヘルスケア市場に提供してきた。トパスは各国の医療・食品接触の規制に適合しており、薬剤や液薬と直接接触する医療用容器や投薬デバイスなど幅広い用途で使われている。

 こうした中、医療・ヘルスケア市場では常に、より信頼できる高品質の材料が求められている。POM材料のトップサプライヤーである同社は、そうした市場の要望に応えPMシリーズを新たな医療用途向け製品として開発した。

 

 

ポリプラスチックス 耐アルカリストレスクラッキング性向上のPBTを開発

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2019年1月18日

 ポリプラスチックスは17日、耐アルカリストレスクラッキング性に優れた、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)「ジュラネックス」の新グレードを開発したと発表した。

 近年の自動車市場では技術開発により、走る・曲がる・止まるといった自動車の基本性能の向上に加え、安全・快適・環境配慮などの視点からECUケースやセンサー・コネクタなど、新たな製品や部品の開発が進められている。これらの増加によりスペースが不足し、シャーシ部などの車両下部に部品が設置されるケースが増えている。

 ただ、車両下部に設置される部品は、水や泥はねなどにより金属部分に発生した錆と接触しやすい状況にある。錆が発生する際に生じるアルカリ物質は、樹脂にダメージを与えクラックを発生させること(ストレスクラッキング)があり、部品の機能を損なう可能性があった。

 「ジュラネックス」は物性バランスに優れ、自動車部品に幅広く使用されている樹脂だが、一般的にアルカリ耐性が高くない。そこで同社は、PBTのアルカリ環境下の耐ストレスクラッキング性に対する改質検討を進め、新グレード「ジュラネックス 532AR」を開発。

 新グレードは、アルカリの樹脂内部への浸透を低減させるとともに、発生応力を減少させるため、靱性を付与することで、成形品がアルカリに接触した際のクラック発生リスクを低減させることに成功した。

 また、アルカリ環境下の耐ストレスクラッキング性だけでなく、耐加水分解性や耐ヒートショック性にも優れているため、自動車部品の信頼性や寿命の向上を図れるグレードとなっている。

 

ポリプラスチックス 「地域元気プログラム」で借り入れを実施

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2018年12月3日

 ポリプラスチックスは30日、日本政策投資銀行が取り組む「地域元気プログラム」に基づいた、地域金融機関を含む五行の参加するシンジケート・ローンによる借り入れを実施することにしたと発表した。

 借入総額は50億円、借入先は日本政策投資銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、静岡銀行、清水銀行。「地域元気プログラム」は主要な工場・研究開発拠点など、地域での継続的な立地を支援することなどを通じて、地域を支える企業をサポートする日本政策投資銀行の取り組み。

 同社の富士工場は、これまで培った技術やノウハウを海外工場へ展開するマザー工場として、隣接する研究開発センターとテクニカルソリューションセンターとともに、地域の雇用の維持・創出などに大きく貢献する重要な拠点となっている。

 今回の借り入れは、富士工場の環境に配慮したエネルギー供給設備の導入、南海トラフ地震に備えた耐震強化工事などについて、プログラムの対象として認定されたもの。

 同社のCSR活動の重点項目の1つである「事業活動を通じて社会を良くする機会を提供する」という考え方に基づき、富士工場が立地する地域の金融機関も参加する、シンジケート・ローンによる借り入れを実施することにした。