[ユニチカ・役員人事](1日)▽取締役常務執行役員高分子事業管掌榎田晃▽常務執行役員技術開発本部長兼技術開発企画室長生産統括管掌北野正和▽上席執行役員高分子事業本部長グローバル推進管掌東京駐在松田常俊▽同役員フィルム事業部長中西雅之。
ユニチカ 役員人事(1日)
2021年4月7日
2021年4月7日
2021年4月2日
2021年4月1日
2021年3月23日
ユニチカはこのほど、世界的に供給不足が続く6Tナイロン(PA6T)や66ナイロン(PA66)を代替できるナイロン樹脂「ゼコットAG310A-64」「ゼコットAG310A-67」「ナノコンM2090」シリーズの販売を開始したと発表した。
自動車や電子部品などに使用されているPA6T、PA66の世界的な供給不足が続くが、その原因は主成分の1つであるヘキサメチレンジアミンの原料アジポニトリルの自然災害などの影響による供給不安定にあり、解消には数年はかかると見込まれている。
このような中、ヘキサメチレンジアミンを使わずにPA6TとPA66を代替できるナイロン樹脂を、ポリアミド合成技術とバイオマス素材の利用技術の組み合せにより開発した。融点315℃の高耐熱性ホモポリマー ポリアミド10T「ゼコット」をベースに独自のコンパウンド技術により、PA6Tとほぼ同等物性で耐摩耗性が大幅に上回る「AG310A-64」シリーズを、また、ガラス繊維強化PA66とほぼ同等の物性の「AG310A-67」シリーズを開発した。
「ナノコンM2090シリーズ」はPA6にクレイをナノメートルサイズで分散させた「ナノコン」をベースに、独自のコンパウンド技術で非強化PA66とほぼ同等の物性を実現した。いずれもPA6T、PA66の供給不足への対策に貢献できるとともに、植物由来であることから環境負荷低減への貢献が期待できる。
2021年3月3日
ユニチカは2日、包装用2軸延伸ナイロンフィルムおよびポリエステルフィルムについて、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「エンブレム」(ナイロンフィルム:15㎛換算)「エンブロン」(複層ナイロンバリアフィルム:15㎛換算)「セービックス」(ナイロンバリアフィルム:15㎛換算)が「連600円」、「エンブレット」(ポリエステルフィルム:12㎛換算)「セービックス」(ポリエステルバリアフィルム:12㎛換算)「セービックス」(バリアOPPフィルム:20㎛換算)が「連300円」となっている。
昨今の原油価格の上昇を受け、主要原料の価格高騰が続いている。さらに物流費、ユーティリティー費用なども上昇の一途にある。こうした環境下、同社は様々な合理化と省力化策を推進してきたが、これらのコスト上昇は自助努力による範囲を超えており、安定供給を維持するため今回の値上げを決定した。
2021年2月26日
2021年2月8日
2021年2月8日
2020年12月7日
2020年11月16日
ユニチカと名古屋大学はこのほど、共同で血液適合性ポリマーPMEA=ポリ(2‐メトキシエチルアクリレート)=に直径約100㎚の球状シリカ微粒子を高濃度で配合して力学的に高靭性化し、3Dプリンターで様々な形状に加工できることに成功したと発表した。
低水溶性の次世代血液適合性ポリマーのPMEAは、ECMO(体外式膜型人工肺)をはじめ血液と接触する医療器具に広く利用されているが、柔らかく粘着質のため(ガラス転移温度はマイナス30℃以下)、成形加工が難しく、コーティング材料としての使用が主だ。
今回、球状シリカ微粒子を充填して高靭性なPMEA‐シリカ複合エラストマーを得た。シリカ充填量を増すと強度は増加し、破壊エネルギーは15倍に向上。一軸伸長時の応力‐歪み関係は生体軟組織に似た非線形性を示し、繰り返し変形による突発的破壊を起こしにくい。血液適合性を示す血小板粘着試験では、PMEAと遜色なくPETより優れていた。
現在人工血管に使用されるPETやフッ素系ポリマーは直径5~6mm未満では血栓による閉塞が起こるが、PMEA‐シリカ複合エラストマーで、小径人工血管の実現が期待できる。さらに、光造形(SLA)式3Dプリンターで任意形状に加工することにも成功。高度な加工技術、高価な製造装置を使わず安全で迅速に成形体が得られる。
今後、より詳しい血液適合性の評価など詳細な検討が必要だが、優れた力学物性と高い加工性により、人工血管など血液適合性が必要な医療器具に有用な材料になることが期待される。