三井化学 バイオPET参入、三菱ケミとライセンス契約

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2021年10月29日

 三井化学は28日、三菱ケミカルがもつバイオマス原料由来ポリエステルに関わる基本特許(日本国特許第4380654号)を含む関連特許について、両社間でライセンス契約を締結したと発表した。

 三井化学は、再生可能なバイオマス原料を使ったポリエチレンテレフタレート(PET)の特許ライセンスを取得することで、顧客からの要望も高い国内でのバイオPET製品分野に参入し、同製品を含むバイオマス戦略の推進を図っていく考えだ。生産については、開始時期は未定だが、岩国大竹工場(山口県和木町)での生産を予定している。

 バイオPETは、ペットボトルをはじめ様々な用途が見込まれており、従来の石油由来の製品と比べ、温室効果ガスの排出量削減への貢献が期待される。三井化学は、気候変動とプラスチック問題を一体として取り組むべき重要な社会課題と捉え、プラスチックを巡る課題に対し、バリューチェーン全体を視野に入れた、リサイクル戦略とバイオマス戦略に注力している。

旭化成 日本における免疫調整剤の販売ライセンスを契約

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2021年7月20日

 旭化成ファーマとサノフィは19日、皮膚エリテマトーデス(CLE)および全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬「プラケニル錠 200㎎」(一般名:ヒドロキシクロロキン硫酸塩)について、日本における販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。今回の契約に伴い、今年10月1日をもって「プラケニル」の販売をサノフィから旭化成ファーマに移管する予定。なお、サノフィは引き続き同薬剤の製造販売承認を保持し、製造を行う。

 「プラケニル」はアミノキノリン類に属し、主な作用として抗炎症作用、免疫調節作用、抗マラリア作用を有する薬剤。日本では過去に抗マラリア薬などとして販売されていたクロロキンと類似した作用機序および化学構造をもつ。しかし、組織に対する親和性がクロロキンと比較して弱く、クロロキンの副作用のひとつである網膜障害の発現率も、ヒドロキシクロロキンでは相対的に低いことが報告されている。

 「プラケニル」は現在欧米諸国を含む70ヵ国以上で承認されており、CLEおよびSLEに対して海外では標準的治療薬と位置づけられている。日本では、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で、海外の状況から医療上の必要性が高い薬剤と評価された。2010年に厚生労働省から開発要請を受けたサノフィが開発を進め、2015年に「CLEおよびSLE」の効能・効果で製造販売承認を取得し、同年に発売した。

 両社は、今回の契約を通して今後もCLEおよびSLEの治療に貢献していく。

三菱ケミカル バイオ由来ポリエステル特許、クラレに供与

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2021年6月29日

 三菱ケミカルは28日、同社がもつバイオマス原料由来ポリエステルに係る基本特許を含む関連特許について、クラレおよびクラレトレーディングとライセンス契約を締結したと発表した。ライセンス対象の製品は、再生可能なバイオマス原料によるPET(ポリエチレンテレフタレート)。繊維をはじめ様々な用途が見込まれており、従来の石油由来の製品と比べ、温暖化ガスの排出量を抑えることができる。

 同特許は、バイオマス原料由来の高品質ポリエステルそのものに関する物質特許。製造販売など事業を行う上で必要な基本特許となり、これまで日本のみならず米国、欧州、中国で特許登録を完了している。

 さらに、三菱ケミカルは、今回の特許以外にもバイオマス原料由来の製品に関する特許を数多く保有している。今後、環境負荷の低いバイオマス原料由来の製品を普及させるために、自社事業の拡大だけではなく、外部との協業やライセンス供与を積極的に推進させることで、持続可能な新炭素社会の構築に貢献していく。

三菱ケミカル Mura社のCR技術、ライセンス契約を締結

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2021年6月17日

 三菱ケミカルは16日、英・Mura Technology社との間で、廃プラスチックから化学製品や燃料油の原料(リサイクル生成油)を製造する技術「HydroPRS」のライセンス契約を締結したと発表した。

 三菱ケミカルは、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、原燃料の脱化石燃料化やプラスチックケミカルリサイクル(CR)の事業化に向けた詳細な検討を加速する。

 「HydroPRS」は、高温高圧の超臨界水の中でプラスチックを分解し、リサイクル生成油へと再生する革新的な技術。従来の直接熱分解技術と比べ、高い収率で石油由来原料と同等の品質(既存設備へ前処理なしで投入可能)をもつリサイクル生成油を得ることができる。

 この技術により、今までは焼却や埋め立て処理をしていたプラをCRすることで、プラのライフサイクル全体のCO2排出量と化石燃料の消費を大幅に削減することが可能となり、サーキュラーエコノミーの実現に大きく寄与することが期待される。

 なお、Mura社は大規模なプラCRの工業化を目指しており、「HydroPRS」は数あるCR技術の中でも加速度的に工業化が進んでいる技術になる。

 三菱ケミカルは今後も、革新的な技術を導入し、環境・社会課題を解決するソリューションを提供することで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献していく。

住友化学 露社に高圧法PE製造技術ライセンスを供与

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2021年2月24日

 住友化学は22日、ロシア連邦タタルスタン共和国のカザンオルグシンテツ社(KOS)との間で、同社が進めるポリエチレン(PE)製造技術のライセンス契約を締結したと発表した。

 ロシアの大手石油化学会社の1つであるKOSは、1965年にPEの生産を開始したロシア最大級のPEメーカー。同社は現在、タタルスタン共和国カザン市の工場での、生産能力の増強と多様化を目指している。既存の複数ある製造設備の一部を除去し、最新鋭設備を建設する計画を進めており、その設備に、住友化学の高圧法PE製造技術が採用された。KOSが新たに建設する設備の生産能力は年産10万tの予定。

 住友化学の高圧法PE製造技術は、独自に開発したオートクレーブ型PE製造プロセス。1つの製造設備で低密度PE(LDPE)とエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)の切り替え生産ができ、EVAについては酢酸ビニルの添加量の調整により幅広い製品グレードに対応が可能。さらに、原料モノマーの反応効率が高く省エネであるほか、運転安定性に優れており、それらの点が高い評価を受け、今回、ライセンス供与することで合意した。

 住友化学は、今後も技術ライセンスのグローバル展開により、石油化学部門の事業ポートフォリオ高度化を目指すとともに、石油化学産業が抱える課題解決に貢献していく考えだ。

信越化学 窒化ガリウム基板と関連製品の開発を本格化

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2020年1月23日

 信越化学工業は22日、Qromis社(米カリフォルニア州)との間で、同社が保有するGaN(窒化ガリウム)基板関連技術についてライセンス契約を締結し、GaN基板と関連製品の開発を本格化すると発表した。

 信越化学は、半導体シリコンウエハーを製造する子会社の信越半導体とともに、パワー半導体と高周波半導体向けに通常のシリコンウエハーに加え、Silicon on Insulator(SOI)ウエハーやGaN on Siliconウエハーなどの基板を開発し販売してきた。これらの製品群をさらに拡充するとともに、Qromis社の技術を用いてGaN基板と関連製品の品揃えを行い、複数の解を提供することで顧客の要望に応えていく。

 GaNを用いた半導体は、電動自動車などのモビリティーの進化、5Gやデジタライゼーションなどで求められる高デバイス特性と省エネルギーという、相反する課題を解決できるデバイスとして、今後需要が大きく拡大することが期待されている。

 信越化学グループは、大口径GaN関連製品を供給することで、時代の要請である、エネルギーを効率的に利用できる持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。

JNC 独自モノマーで日本材料技研とライセンス契約

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2019年8月21日

 JNCは20日、日本材料技研と、ダブルデッカー型シルセスキオキサンとこれを用いた低誘電・高耐熱樹脂に関するライセンス契約を締結したと発表した。ライセンス対象は、JNCが独自に開発したダブルデッカー型シルセスキオキサンを基本構造とするモノマーと、これを使用したポリイミド樹脂やエポキシ樹脂など。

 同モノマーは二官能性であるため、ポリマーの主鎖にかご型シルセスキオキサンを組み込むことができ、半導体封止樹脂やポリイミド樹脂のさらなる低誘電・高耐熱化につながることが期待される。JNCは日本材料技研にモノマーなどの製造と販売に関する実施権を許諾し、半導体分野やディスプレイ分野で使われる新たな材料開発に貢献していく。

 ダブルデッカー型シルセスキオキサンは、JNCの研究グループによって世界で初めて合成に成功した。二官能性とすることで、剛直な多面体構造をポリマー主鎖へ導入することが可能となり、ポリイミドを始めとする各種エンジニアリングプラスチックスへの応用が期待されている。

 また、かご型シルセスキオキサンは、低誘電性や高耐熱性など、多くの優れた特性を持つケイ素化合物。有機無機ハイブリッド材料の無機成分として、エレクトロニクス、フォトニクス分野での応用研究が活発に行われている。

 JNCグループでは、今後も社内の技術成果の有効活用を図り、ベンチャー企業やベンチャーキャピタルなどとも連携しながら、自社技術の価値最大化を進めていく。

住友化学 印・国営石油会社とPO製造技術でライセンス契約

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2019年8月20日

 住友化学は19日、インドのバーラト・ペトロリアム社(BPCL)との間で、BPCLが進める石油化学プロジェクトに対するプロピレンオキサイド(PO)製造技術のライセンス契約を締結したと発表した。

 インドの大手国営石油会社であるBPCLは、国内4カ所の工場で合わせて約84万BDの原油精製能力を持っている。現在、ケララ州コチにある製油所で、POとポリオール生産設備の新設を含む大規模な石油化学プロジェクトを推進しており、PO生産では住友化学が独自に開発した製造技術の採用を決定した。生産能力は年産30万tで、2022年の完成を目指し、今後、基本設計と詳細設計を進めていく計画。

 住友化学のPO製造技術は、世界で初めて工業化に成功したクメンを循環利用するクメン法PO単産プロセス。併産物がなく、独自に開発した高性能なエポキシ化触媒と組み合わせることで、高収率と省エネ、高い運転安定性を実現できるという特長がある。

 同社の千葉工場やサウジアラビアのペトロ・ラービグ社で運転実績があるほか、韓国S-OIL社に対しライセンスを実施した年産30万tのプラントが昨年、操業を開始。また、タイPTTグローバルケミカル社の子会社に対してライセンスを実施した年産20万tのプラントも、2020年の完成へ向け建設が進められている。

 住友化学は今後も技術ライセンスのグローバル展開により、石油化学部門での事業ポートフォリオの拡充を目指すとともに、長年の経験で培ってきた技術のライセンスを通じて世界の石油化学産業の発展や課題解決に貢献していく。

クラレノリタケ 欧州企業と歯科材料でライセンス契約

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2019年3月8日

 クラレノリタケデンタルは7日、同社が保有する積層セラミックスの製造方法(欧州特許第2024300号)について、先月、欧州企業とライセンス契約を締結したと発表した。契約を行ったのは、リヒテンシュタインに本社を置くイボクラール・ビバデント社。1923年に人工歯製造会社として設立され、現在では歯科医療の包括的・革新的な製品を提供する、世界的な歯科材料総合メーカーへと発展している。

 クラレノリタケデンタルは、2012年に積層セラミックス製造方法を用い、各層にギャップのないグラデーションを持つマルチレイヤードジルコニアディスクを製品化した。独自の着色技術と顔料添加量の最適化、各層の収縮を制御することで高い適合精度を達成。加工機で切削加工するだけで、歯頸部から切端部にかけて色調のグラデーションを持つフルジルコニア修復物の製作を可能にした。

 2015年には新シリーズとしてエナメル質に近似した高透光性をもつシリーズを発売し、前歯部での審美性修復を追求。さらに昨年には、新たなジルコニアソリューションの提案を目指し、短時間焼成でありながら優れた機械的特性と審美性を両立したジルコニアブロック(ブロック形状)を上市した。

 同社は、今後もさらなる技術革新により、歯科業界の発展に寄与する材料開発を続けていく考えだ。

デンカ ノロウイルスワクチンでライセンス契約を締結

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2019年1月11日

 デンカは10日、北里大学北里生命科学研究所・感染制御科学府ウイルス感染制御学Ⅰの片山和彦教授と、「ノロウイルスワクチンシーズ」の成果物に関し同社が独占的に利用できるライセンス契約を締結したと発表した。

 同ワクチンシーズは、片山教授が研究開発を務めた日本医療研究開発機構(AMED)の「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」で開発された。

 同成果物は「ノロウイルスVLPを特異的に認識するモノクローナル抗体を作出するハイブリドーマ」と「ノロウイルスVLPを作出可能な組換えバキュロシードウイルス」。VLPはウイルスと同じ形状と抗原性を持つが、遺伝子を持たず感染の恐れがない中空のウイルス粒子のこと。

  ノロウイルスにはたくさんの遺伝子型があり、互いに抗原性が異なることから、ワクチン開発には、流行するノロウイルスの遺伝子型にあった抗原と抗体が必要だ。

 今回契約を締結したノロウイルスワクチンシーズには、それぞれの遺伝子型のVLPを特異的に検出するモノクローナル抗体が含まれていることから、混合比、混合したVLPの品質確認、ワクチンの検定など、混合ワクチンの品質管理も可能となり、将来的には流行に応じた迅速なワクチン開発が可能になることが期待できる。

 また、同社のグループ会社であるデンカ生研では、現在、「ノロウイルス抗原検出キット」を販売しており、同製品の性能向上にも寄与することが見込まれる。毎年、冬季に流行するノロウイルス感染症は、国民生活の質の維持向上や経済活動に大きな影響を及ぼしており、感染を防いだり、症状を緩和したりするワクチンの開発が望まれている。

 このような社会の要望に応えるため、現在、同社のドイツにある子会社アイコンジェネティクス社では、同社が保有する植物の遺伝子組み換え技術を使い、高分子タンパク質を産生する技術プラットフォームである「magnICON」をベースに、VLPを抗原としたノロウイルスワクチンの開発を行っている。

 デンカグループは今回の契約を活用し、社会課題の解決につながる製品開発を加速していく方針だ。