住友化学 ペトロ・ラービグへの減資を中止、業績が改善

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2022年4月7日

 住友化学はこのほど、2020年度の大幅赤字で発生した累計損失の解消と財務体質の強化を目的に、昨年12月に公表していた「ペトロ・ラービグ社の減資および増資」について、減資のみ中止すると発表した。ペトロ・ラービグ社の業績が改善し、当初想定していた累積損失額が大幅に減少する見通しとなったため。

 計画では、3億2100万ドル相当(住友化学の対応分1億2000万ドル相当)の減資を予定していた。なお、21億2000万ドル相当の増資(住友化学の引受分7億9500万ドル相当)については実施する。

【化学企業 入社式訓示①】住友化学 岩田圭一社長

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2022年4月4日

 入社の日を迎えられた皆さんを心から歓迎する。全人類共通の課題ともいえるカーボンニュートラル(CN)に向けた世界的な潮流は確実だ。そこで必要とされるイノベーションや社会実装に対し、化学産業の果たす役割は極めて重要になる。CNのターゲットである2050年までの期間は、

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住友化学 PEおよびPPを値上げ、ナフサ高騰に対応

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2022年3月22日

 住友化学はこのほど、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)について、4月1日納入分から値上げを実施すべく、需要家との交渉に入ると発表した。対象製品と改定幅は、PEが「58円/kg以上」、PEのヘキサン使用製品「スミカセンα」「スミカセンHiα」「スミカセンE」「スミカセンEP」「エクセレンGMH」が「70円/kg以上」。PPが「58円/kg以上」。

 主要原料である国産ナフサ価格は、原油価格の高騰と需給がタイトな状況を受け、昨年11月の値上げで想定していた水準を超えて推移している。加えて、PEの一部製品に原料として使用しているヘキセンは世界的な供給不足により、価格が高騰している状況。また、物流費などの諸経費も近年著しく上昇しており、今後もこの傾向が続くと見られる。

 同社は、これらのコスト増加が自助努力だけでは吸収しえないものであることから、安定供給を継続するために、今回の値上げを決定した。なお、想定したナフサ価格が大きく変動する場合、価格改定幅の修正を行うこともあるとしている。

住友化学 硝酸アンモニウムを値上げ、アンモニアが高騰

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2022年3月22日

 住友化学はこのほど、硝酸アンモニウム(硝安)について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「30円/kg」。

 硝酸アンモニウムは、主要原料であるアンモニアの価格が大幅に上昇しており、今後も高止まりが続くことが予想される。また、製造設備の高経年化に伴う維持・補修費用なども引き続き増加している。こうした中、同社は様々な合理化に取り組んできたが、自助努力だけでコストの増加を吸収することは困難と判断し、安定供給を継続するために、値上げを決定した。

住友化学とマイクロ波化学 メタン由来の水素製造プロセス、共同で開発

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2022年2月22日

 住友化学とマイクロ波化学は21日、メタンをマイクロ波により熱分解し、水素を製造するプロセスの共同開発に着手したと発表した。商業生産開始は2030年代前半の予定で、生産能力は年間数万tを目指す。

 水素は、各種合成樹脂や有機化合物などの化学製品の原料として使用されるほか、 “住友化学とマイクロ波化学 メタン由来の水素製造プロセス、共同で開発” の続きを読む

住友化学の4-12月期 石化品など好市況で増収増益

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2022年2月1日

 住友化学は31日、2022年3月期第3四半期(4-12月期)の連結業績(IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比24%増の2兆379億円、コア営業利益94%増の2057億円、営業利益71%増の1979億円、純利益6.6倍の1337億円の増収増益となった。

 主な事業の業績をセグメント別に見ると、

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住友化学 愛媛工場でLCPを増設、生産能力が3割増に

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2022年1月28日

 住友化学はこのほど、スーパーエンジニアリングプラスチックスの1つである液晶ポリマー(LCP)「スミカスーパー」の供給体制を強化するため、愛媛工場(愛媛県新居浜市)に生産プラントを増設することを決定したと発表した。2023年夏の設備完成を予定している。同社は、

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《化学企業トップ年頭所感》住友化学 岩田圭一社長

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2022年1月6日

 2021年度を最終とする3カ年の中期経営計画では、コロナ禍という嵐を乗り越え、各部門の取り組みにおいて、成長のために必要な一手を着実に打つことができた。その結果、業績は過去最高水準が期待できる見通しだが、今までに行ってきた投資や業績改善への努力に対する「真の成果の実現はこれからである」ことを強調したい。

 事業環境は、気候変動をはじめとするサステナブルな社会に向かう流れ、デジタル化の加速、地政学リスクの高まりといった大きな地殻変動の加速が見込まれる。4月から始まる新中計においては、これらを脅威ではなく、自らの変革と社会への貢献のチャンスと捉えて、事業ポートフォリオの高度化、すなわちトランスフォーメーションを進めていくことが全体の方向性である。そのため、グループを挙げて、カーボンニュートラル(CN)の実現、イノベーションエコシステムの強化、デジタル革新などの重要施策を実行していく。

 皆さんには、次の3点に注力してほしい。①サステナビリティの意識を行動に落とし込むこと。50年のCN社会の実現に向けて、あらゆる事業や行動をサステナビリティの観点から見直し、社会への貢献につなげてほしい。②新常態(ニューノーマル)にふさわしい働き方改革。DX進展や環境を重視する社会の中で、オフィスワーカーのみならず、生産や研究開発などの現場の視点で、新しい価値を生み出す職場づくりに取り組んでほしい。③安全文化の一層の強化。

 「安全をすべてに優先させる」基本方針の下、これまで気づかなかったリスクが潜んでいないかという意識を常にもち、製造現場はもとより、研究・営業・事業支援の全ての部門が一丸となって安全な職場を作り上げていくという決意をもって新年をスタートさせよう。化学は進化していく産業だ。

 今、社会が直面しているCNや生物多様性など環境保全の問題に対しても、われわれ化学産業が解決に貢献し、時代の要請に応えていくことができると確信している。総合化学企業の総力を結集して、グローバルな課題に挑み、経済価値と社会価値の一体的な創出に取り組んでいこう。

宇部興産など4社 クリーンアンモニア安定確保で合意

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2021年12月24日

 宇部興産、住友化学、三井化学および三菱ガス化学は23日、4社共同でクリーンアンモニアの安定的確保に向けた検討を開始することに合意したと発表した。

 肥料や化学品の原料などの用途で幅広く使用されているアンモニアは、燃焼時にCO2を排出しないことや、水素含有量が高いことなどの特性から、近年ではカーボンニュートラル社会実現のための次世代エネルギー源として世界的な需要拡大が見込まれている。

 今年10月に政府が発表した「第6次エネルギー基本計画」の中で、燃料としてのアンモニアの安定確保の必要性が確認された。特に化石資源を原料にアンモニアを製造する際に発生するCO2を分離回収・利用し地下に貯蔵するCCUS技術の活用によって得られるブルーアンモニアや、再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニアなどのクリーンアンモニアの安定的確保が必要とされている。

 こうした状況下、4社は各社の取り組みに加え、日本での安定的かつ競争力あるクリーンアンモニアの確保を目指し、新たに共同でのクリーンアンモニア確保の検討を始めた。

住友化学 大分工場の購入電力を100%再エネ化

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2021年11月22日

 住友化学はこのほど、温室効果ガス(GHG)排出削減に向けた取り組みの一環として、大分工場(大分県大分市)の外部購入電力を100%再生可能エネルギー由来に今月から切り替えると発表した。これにより、同工場から排出されるCO2は2013年度比で約20%削減される。

 また、構内で使用するエネルギー源の燃料を重油から都市ガスに転換し、プラントの運転条件の最適化にも取り組み、合計で約30%のGHG排出量削減を実現する。

 住友化学グループは、「2030年度までの排出量30%削減(2013年度比)」目標についてSBTイニシアチブ認定を取得し、様々な取り組みを進めている。排出量は、2013年度実績の954万tに対し、昨年度までに212万t(22%)削減した。

 今回の決定は、愛媛工場のLNG発電所の建設や、千葉工場の高効率ガスタービン発電設備の導入に続くもので、さらなる上積みを見込んでいる。現在、排出量削減目標の引き上げを検討しており、年内をめどに公表する予定だ。