昭和電工 「夢・化学‐21 夏休み子ども化学実験ショー」に出展

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2019年8月2日

 昭和電工は、3日、4日の両日、東京都千代田区の科学技術館で開催される小学生向けの化学実験イベント「夢・化学‐21 夏休み子ども化学実験ショー2019」に出展する。

 今回、「化学と光」をテーマとし、化学反応により発光する「ケミカルライト」と光硬化性樹脂を用いた実験を行う。ケミカルライトと光硬樹性脂化のしくみを学ぶとともに、UV硬化助剤「カレンズMT」を添加した光硬化性樹脂を用いたキーホルダーを作成する。

 なお、「夏休み子ども化学実験ショー」は、日本化学会、化学工学会、新化学技術推進協会、日本化学工業協会の4団体で構成される「夢・化学‐21」委員会が主催するキャンペーン事業の1つ。次世代を担う子どもたちに化学の面白さ・不思議さを体感することを通じて、化学の有用性や可能性を実感してもらうことを目的としている。

 同社は次世代育成に向けた活動の一環として、この「夏休み子ども化学実験ショー」に2005年から連続して出展。また、当イベントに加えて国内の各拠点で、子ども向けの化学実験教室や工場見学などを通して地域社会との対話を進めている。

 同社グループは、全てのステークホルダーに貢献する「社会貢献企業」の実現を目指し、今後も様々な活動に積極的に取り組んでいく。

昭和電工 第2世代高品質パワー半導体用SiCエピを開発

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2019年8月2日

 昭和電工は1日、パワー半導体の材料である炭化ケイ素(SiC)エピタキシャルウェハー(エピウェハー)の6インチ(150㎜)品について、現在量産中の低欠陥グレード「ハイグレードエピ(HGE)」を、さらに高品質化した第2世代製品(HGE‐2G)を開発したと発表した。

 SiCパワー半導体は、現在主流のシリコン製に比べ耐高温・高電圧特性や、大電流特性に優れ、電力損失も大幅に削減できることから、電力制御に用いるモジュールの軽量・小型化と高効率化を実現する製品として市場が拡大。

 データセンターのサーバー電源や太陽光発電などの分散型電源、電気自動車に搭載される充電器および高速充電スタンド、鉄道車両への採用が進んでいるほか、2020年代前半には電気自動車のパワーコントロールユニット(PCU)への本格搭載が見込まれ、今後さらなる需要拡大が期待されている。

 高電圧・大電流を効率的に変換するインバーターモジュールには、SBDとMOSFETが搭載される。SiCの採用はSBDが先行し、Si‐IGBTと組み合わせたハイブリッドインバーターが使用されてきたが、近年のSiCエピウェハーの品質向上とデバイスプロセスの高度化により、SiC‐MOSFETが実用化され、より効率の良いフルSiCインバーターの普及が始まっている。

 特に、電気自動車と鉄道車両向けのモーター駆動インバーターモジュールでは100A級の大電流を一つのデバイスで扱うため、SiCエピウェハーから生産されるチップが10㎜角級に大型化される。このような大型チップでは、生産時の収率(歩留まり)悪化を防ぐため、エピウェハーの表面欠陥密度を0.1個/㎠以下に抑える必要がある。

 今回開発した「HGE‐2G」では、エピタキシャル成長プロセスの高度化などにより、デバイス初期歩留りに影響する表面欠陥密度を従来の同社HGEの2分の1以下に、デバイスの信頼性(通電劣化)に影響する基底面転位の基板からの伝播における変換効率を従来の10倍以上にまで高めた。これにより、従来のHGEに比べてさらなる高品質グレードのエピウェハー「HGE‐2G」を市場に提供していく。SiCエピウェハーの世界需要は、2025年に1500億円規模に拡大すると予想されている。

 同社は、世界最大の外販メーカーとして、〝ベスト・イン・クラス〟をモットーに、急拡大する市場に対し、高信頼性品の開発や積極的な増産投資を通じ、SiCデバイスの普及に貢献するとともに、個性派事業への成長を図る。

 

昭和電工 温室効果ガスの削減目標設定と国際基準に準拠

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2019年7月24日

 昭和電工は23日、温室効果ガス(GHG)の削減強化のため、中期の削減目標を設定するとともに、気候変動対策に対するグローバルな情報開示を重視し、2018年度の公表数値から、国際基準である「GHGプロトコル」に準拠することを決定したと発表した。

 同社グループは、すべてのステークホルダーを満足させるという経営理念の下、事業活動を通じて環境問題などさまざまな社会的課題の解決に取り組んでいる。今回その一環として、2030年の同社グループ国内事業所でのGHG排出量の削減目標を、2013年比11%減と定めた。

 また、2018年度より、排出量は国内外のグループ会社も含め、GHGプロトコルに沿って、事業者で発生する直接排出量(Scope1)、外部から購入した電力・蒸気などの使用に伴う間接排出量(Scope2)、サプライチェーンでの排出量(Scope3)を統合報告書・CSRサイトなどで公表する。

 加えて、地球温暖化防止対策を経営の根幹に据えて推進するため、2020年より社内炭素価格制度を導入し、GHG排出量の削減を投資判断の要素に組み入れる。

 昭和電工グループは、今後も環境に配慮した生産設備・技術の導入や積極的な環境対策の推進、資源循環型社会を支える製品の供給などにより、豊かさと持続性が調和する社会への貢献を目指していく。

昭和電工 人事(7月1日)

2019年6月24日

[昭和電工・人事](7月1日)▽コーティング材料部管掌、常務執行役員カーボン事業部長セラミックス事業部、横浜事業所、塩尻事業所、戦略企画部管掌)髙橋秀仁▽コーティング材料部長塚本信三▽退任(昭和電工シンガポール社長)昭和電工コーティング材料部長塚本信三▽同(昭和電工シンガポールゼネラルマネージャー)昭和電工シンガポール社長就任杉本功。

 

昭和電工 アルミ缶のリサイクル活動で479万缶を回収

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2019年6月7日

 昭和電工は6日、2018年度に実施したアルミ缶リサイクル活動で、約479万缶(約75t:1缶=15.7gで換算)のアルミ缶を回収したと発表した。

 同社グループのアルミ缶リサイクル活動は、子会社の昭和アルミニウム缶が1972年に開始し、2001年からはグループ全体に発展させた。

 昭和電工では従業員への広報・啓発活動のほか、回収量や参加率に応じ事業場や個人を表彰する社内表彰制度を設け、活動の活性化を図っている。

 今回、2018年4月〜2019年3月にかけて行った同活動へは、同社グループと協力企業各社の従業員7867人が参加。国内グループ従業員の参加率は、96.9%だった。

 回収されたアルミ缶は同社グループが買い取り、昭和アルミニウム缶などで飲料用アルミニウム缶の原料として使用される。アルミ缶リサイクルは資源を有効活用するだけでなく、アルミ製造時の電力消費量を原料のボーキサイトから生産する場合に比べ、約97%削減するという。

 また、同活動の収益金の一部は、地域の社会福祉協議会や福祉施設、障害者サークルなどさまざまな施設や団体へ寄付され、社会貢献活動として定着している。

 昭和電工グループは、CSRを経営の根幹をなすものと考え、事業活動を通じたSDGs課題解決への貢献を目指している。アルミ缶リサイクル活動のほか、使用済プラスチックのアンモニア原料化や、鉄スクラップの再資源化に必須な黒鉛電極の製造など、資源循環型社会を支える事業を展開している。

 今後も製品・サービスの提供を通じ、豊かさと持続性が調和する社会の創造に貢献していく考えだ。

昭和電工 日化協の安全最優秀賞を小山事業所が受賞

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2019年6月4日

 昭和電工は3日、小山事業所が日本化学工業協会による安全表彰において安全最優秀賞に選定されたと発表した。同賞は、化学業界での自主的な保安・安全衛生の推進の一環として、優れた安全活動を実施し模範となる事業所を表彰する制度。

 同事業所は、「安全操業は社会貢献企業を目指す当社の最重要テーマ」であることを基本理念に掲げ、事業所で働く全員が協力して安全衛生活動を推進。

 設備の本質安全化による潜在リスクの低減、危険体感訓練とその後のフォローによるPDCAを回し安全人間づくりの活動に取り組んでいる。

 この結果、無災害記録900万時間、無災害年数7年を継続。設備と人の安全操業両面から企業風土、安全文化を確立している点が評価され、今回の受賞に至った。

 また、昭和電工の100%子会社である昭和ファインセラミックスは、安全優秀(特別)賞を受賞。ヒヤリハット、リスクアセスメント、危険予知の3つの基本となる活動に実直に取り組み、無災害記録205万時間、無災害年数27年を継続している。

 同社グループは安全とコンプライアンスを基盤とし、経済的価値・社会的価値を創造することによる持続可能な社会への貢献を目指している。今後もグループ一丸となり安全に対するさらなる意識向上と活動の充実を図っていく。

昭和電工 電子材料用高純度ガスを15%以上値上げ

2019年6月4日

 昭和電工は3日、半導体などの電子材料用に使用される高純度ガス4製品について7月1日以降納入分から値上げすると発表した。

 対象商品は、高純度HFC‐23(CHF3)、高純度FC‐218(C3F8)、高純度六弗化硫黄(SF6)、高純度塩化水素(HCl)で、値上げ幅は現行価格の15%以上となっている。

 電子材料用高純度ガスは、半導体・ディスプレイ・窒化ガリウム系LED、多結晶シリコン系太陽電池などの製造において、その工程で使われる製造設備内に付着する不要な化学物質を取り除くためのガス(クリーニングガス)や、基板の上を覆う薄い膜に微細な溝や孔を刻みつけて電子回路などを作るためのガス(エッチングガス)として使われる。

 高純度ガスを取り巻く事業環境は、需要は引き続きおう盛である一方、原燃料価格の高騰に加え、安全・安定供給に不可欠な物流面でも、人件費の上昇などによりコストが増加。

 同社はこれまでも生産効率の向上や物流の合理化などによりコストダウンに努めてきたが、今回の4製品は採算を確保できない状況にあり、今後も製品の安定供給体制を継続するためには、コスト上昇分の一部を価格転嫁せざるを得ないと判断した。