住友化学の4-6月期 自動車関連の出荷低迷で減収減益に

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2020年8月5日

 住友化学は4日、2021年3月期第1四半期(4―6月期)連結業績(IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比10%減の5002億円、コア営業利益55%減の202億円、営業利益70%減の188億円、親会社帰属四半期損失68億円(同213億円減)となった。

 セグメント別に見ると、石油化学は売上収益692億円減の1082億円、コア営業損失199億円(同328億円減)。コロナ感染拡大により自動車関連用途を中心に合成樹脂などの出荷が減少した。原料価格の下落に伴い、石化製品の市況が低水準で推移した。持分法適用会社ラービグは定期修繕の影響があった。

 エネルギー・機能材料は売上収益166億円減の483億円、コア営業利益36億円減の20億円。コロナ影響の拡大により自動車関連用途の電池部材(LIB用セパレータ、正極材料)や合成ゴムなどの出荷が減少した。

 情報電子化学は売上収益14億円増の1038億円、コア営業利益20億円増の99億円。半導体材料である高純度ケミカルやフォトレジストは需要の伸長により出荷が増加した。一方、ディスプレイ関連用途である偏光フィルムの出荷は減少した。

 健康・農業関連事業は売上収益169億円増の889億円、コア営業利益84億円増の38億円。農薬はニューファーム社の南米子会社四社の買収により販売が増加した。メチオニンは前期比で市況が上昇し、交易条件が改善した。

 医薬品は売上収益150億円増の1408億円、コア営業利益15億円増の245億円。北米では「ラツーダ」の販売が伸長した。

 その他は売上収益5億円減の101億円、コア営業利益5億円増の24億円。

 なお、未定としていた通期業績予想を発表。売上収益1%減の2兆2150億円、コア営業利益40%減の800億円、営業利益49%減の700億円、親会社所有者帰属当期利益35%減の200億円を見込む。

住友化学 プラスチック資源循環に関する基本方針を制定

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2020年6月30日

 住友化学はこのほど、「住友化学グループ プラスチック資源循環に関する基本方針」を制定したと発表した。この方針は、プラスチック資源循環の実現とプラスチック廃棄物問題の解決に向けた同社グループのコミットメントを示したもの。

 プラスチックは、自動車や航空機、電子機器、各種包装材など、様々な用途に用いられ、人々の生活を支える有用な素材。一方、使用後の適切な処理・再利用が十分に行われておらず、海洋プラスチックごみなどの環境問題が世界的な課題になっている。

 同社は、経営として取り組む最重要課題(マテリアリティ)の1つに、プラスチック資源循環への貢献を掲げる。長年にわたり取り組んできた樹脂の薄肉化や詰め替え容器に適したフィルム向け材料など、プラスチックのリデュース、リユースにつながる製品の開発・供給に加え、近年は他企業やアカデミアと共同で複数のケミカルリサイクル技術の開発も推進している。

 また、これらの取り組みを加速させるため、今年4月、環境負荷低減に関する技術開発を行う研究グループを新設し、体制を強化。さらに、「AEPW」をはじめ国内外のアライアンスにも積極的に参画し、個社では対応が困難な課題の解決にも注力している。

 同社は今後、今回の方針に沿って、プラスチック資源循環の実現とプラスチック廃棄物問題の解決に向けた取り組みを一層推進していく。住友化学グループは、事業を通じてサステナブルな社会の実現に貢献するとともに、自らの持続的な成長を果たすため、これからもグループ一丸となってプラスチック資源循環などの課題解決を目指していく方針だ。

住友化学 樹脂製蓄熱材がシート状潜熱蓄熱建材に初採用

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2020年6月19日

 住友化学は18日、同社が開発した樹脂製蓄熱材「ヒートレージ」が、建材メーカーから販売されたシート状潜熱蓄熱建材に採用されたと発表した。同材料を用いた製品が社会で実装・販売されるのは、今回が初となる。

 「ヒートレージ」は、熱の出入りにより物質の状態が変わる相変化を利用して、所望の特定温度域(20~50℃)で熱の出し入れをするように設計された樹脂で、押出・射出・紡糸などの成形加工を容易に行える。また、成形加工しても蓄熱する温度域で固体の形状を維持できることから、アルミパックやプラスチック、カプセルなどの容器に封入して使用する必要がなく、蓄熱材成形品の切断や釘打ちといった加工の自由度を高めることが可能だ。

 近年、建材分野では、住宅に対する省エネや快適性向上へのニーズが年々高まっている。こうした中、同社は、日本の家屋の弱点の1つである「夏期の屋根の熱遮断能力不足」といった課題を克服するため、建材メーカーとともに「ヒートレージ」の活用を検討してきた。屋根材料の発泡プラスチック系断熱材の中間に同材料を配置した結果、夏期日射ピーク時には室内侵入熱を大幅に削減する効果があり、さらに1日を通して、冷房負荷の軽減と省エネルギー効果が得られたことから、今回の採用に至った。

 一方、「ヒートレージ」は、建材用途以外でも、様々な分野で省エネルギー化や人々の暮らしの快適性向上に寄与することが期待される。具体的には、シート状または綿状にして自動車のルーフや内装材に用いた場合、家屋の屋根材の場合と同様に省エネルギー性や快適性を高めることができる。また、服飾では、衣服内気候を快適に保ち、心地よさを継続させることが可能になる。

 同社は、これからも市場の潜在ニーズを発掘することで、既存事業の枠を超えた新たなアプリケーションへの展開などにつながる新規製品・技術を開発し、サステナブルな社会の実現に貢献できるソリューションを提供していく。

住友化学 サステナビリティ調査でゴールド評価を獲得

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2020年6月5日

 住友化学はこのほど、仏エコバディス社のサステナビリティ調査で、対象企業全体の上位5%の水準に相当する企業が認定される「ゴールド」評価を獲得したと発表した。

 エコバディス社は、グローバルサプライチェーンを通じた企業の環境・社会的慣行の改善を目指して2007年に設立された、企業のESG関連取り組みの評価機関。これまでに世界160カ国、200業種におよぶ企業、約6万5000社を対象に、「環境」「労働と人権」「倫理」「持続可能な資材調達」の4分野での企業の方針・施策・実績について評価を行っている。

 昨今、世界でも多くの企業が、サプライチェーン全体にわたるサステナビリティの実現に注力している。サプライヤー選定についても、ESGの観点から、エコバディス社のサステナビリティ調査による評価結果を選定基準の1つとして参照する動きが広がっており、住友化学グループでも取引先からの要請に応えて同評価結果の開示を行う例が増えている。

 住友化学グループは、今回の評価結果を励みとして、社会から信頼される企業集団であり続けるためにグループ一体となってサステナビリティ推進の取り組みを一層強化していく。そして、これからも事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献することで持続的な成長を実現し、ステークホルダーの期待に応えていく方針だ。

住友化学 サステナビリティマーク

住友化学 中計進捗、最終年度の目標達成が困難

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2020年6月5日

岩田社長「環境悪化に加えコロナ不況で正念場に」

 住友化学は、今後の持続的成長向け3つのドライバー、農薬事業の拡大、医薬新製品の上市、高機能製品の販売拡大に注力する。

 先日、オンラインで開催された経営戦略説明会において岩田圭一社長は「中計最終年度の目標であるコア営業利益2800億円の達成は極めて困難だ。次期中計(2022~24年度)に達成できるように体勢を立て直す」意向を示した。昨年度の業績は、市況下落などの影響を受け減収減益となり、今年度は業績予想を未定としている。

 岩田社長は「コロナ影響を加味する前は、

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住友化学 「知財に関する新型コロナ感染症対策支援宣言」に参加

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2020年6月2日

 住友化学は1日、「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に支援者として参加したと発表した。同宣言は、新型コロナ感染症のまん延終結を唯一の目的とした開発、製造、販売などの行為に対し、一定条件下、保有する知的財産権を行使しないことを要旨とするもの。

 同社は、宣言の趣旨に賛同し、新型コロナのまん延終結を唯一の目的とした行為には、宣言記載の条件の下、特許権や実用新案権、意匠権、著作権の不行使を表明した。今後、宣言を尊重した上で、新型コロナのまん延防止対策について、他の企業や団体との協力の可能性なども検討していく。

 同社は、新型コロナ拡大抑止に向けて、これまで、グループ会社による医療用ガウン向けのフィルム供給や、診断センサーを開発するスタートアップ企業への資金提供、医療現場へのマスクやガウンの寄付などを実施。引き続き、コロナ感染の早期終結に向けて、行政や業界団体などと連携を図りながら、最大限の支援策を検討していく。

住友化学 知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策宣言

住友化学、クラレ、旭化成建材の3社 日化協技術賞を受賞

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2020年5月21日

 日本化学工業協会はこのほど、優れた化学技術の開発や工業化によって化学産業ならびに経済社会の発展に寄与した事業者を表彰する「日化協技術賞」を発表。

 総合賞に住友化学の「低環境負荷・併産品フリーのクメン法プロピレンオキサイド(PO)製造プロセスの開発と工業化」、技術特別賞にクラレの「プラスチックシンチレーションファイバ(PSF)の開発と工業化」、環境技術賞に旭化成建材の「高性能発泡プラスチック断熱材「ネオマフォーム」「ネオマゼウス」の開発」を選定した。

 住友化学のPO製造技術は、クメンを循環利用し、副生物が実質的に水のみでPOだけを生産する世界で初めて工業化されたクメン法PO単産プロセス。独自開発のエポキシ化触媒と組み合わせることで、非常に高いPO収率と分離精製の省エネ化を達成し、優れた運転安定性を実現できるという特長が評価され、受賞に至った。

 クラレのPSFは、独自製法で開発したプラスチック製光ファイバー。コア(内側)は蛍光剤入りのポリスチレン樹脂、クラッド(外側)はメタクリル系樹脂の多重構造で、放射線が当たると発光する性質を持つ。高い発光量、透明性、優れた線径精度は世界中の研究者に認められ、放射線検出用素材のデファクトスタンダードとなっている。今回、PSFの技術開発と製品性能、世界的な研究機関への安定供給実績、民生用途への拡大などが評価された。

 旭化成建材の高性能発泡プラスチック断熱材は、フロン系ガス不使用や断熱性を長時間維持するといった課題を克服した製品。旭化成建材は、フェノール樹脂組成の抜本見直しを行い、フェノール樹脂発泡体の脆さ改善と強度の大幅向上を達成。さらに独自の発泡ガス組成や添加剤などの最適化により、革新的なフェノールフォーム発泡成形技術の開発に成功した。断熱材の開発が、環境負荷低減に顕著な効果を持ち、わが国の化学技術の進歩と産業の発展に大きく寄与するものとして評価された。

 

住友化学 人事(6月24日)

2020年5月18日

[住友化学・人事](6月24日)▽代表取締役、常務執行役員健康・農業関連事業部門統括水戸信彰▽社外取締役池田弘一▽同友野宏▽同伊藤元重▽同村木厚子。

住友化学の3月期 販売価格下落や天候不順が響き減収減益

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2020年5月18日

 住友化学は15日、2020年3月期の連結業績(IFRS)を発表した。売上収益は前期比4%減の2兆2258億円、コア営業利益35%減の1327億円、営業利益25%減の1375億円、親会社所有者帰属の当期利益74%減の309億円となった。また、海外売上比率は、情報電子化学で中国向けの出荷が増加したことなどから、0.7ポイント上昇し65.6%だった。

 同日にオンラインで行われた説明会で、佐々木啓吾常務執行役員は売上収益について、「全社では前期比928億円の減収となった。拡販などによる数量差が

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