[信越化学工業・役員人事](6月26日)▽退任(専務取締役)、顧問石原俊信。
信越化学工業 役員人事(6月26日)
2020年5月21日
2020年5月21日
2020年5月7日
信越化学工業は28日、2020年3月期の連結業績を発表した。売上高は前年度比3%減の1兆5435億円、営業利益1%増の4060億円、経常利益1%増の4182億円、純利益2%増の3140億円となった。各利益項目は過去最高益を更新している。
セグメント別に見ると、塩ビ・化成品事業は売上高8%減の4843億円、営業利益14%減の921億円。米国のシンテック社では、塩化ビニル、カセイソーダともに高水準の出荷を継続したが市況の影響を受けた。欧州拠点も販売数量の維持に注力したものの、市況の影響を受けた。国内拠点は堅調に推移した。
シリコーン事業は、売上高3%減の2268億円、営業利益5%増の614億円。機能製品を中心に拡販を進めたが、汎用製品の価格下落の影響を受けた。
機能性化学品事業は、売上高5%減の1147億円、営業利益4%増の277億円。セルロース誘導体は、医薬用製品は底堅く推移したが、建材用製品が振るわなかった。フェロモン製品は堅調な出荷となったが、ポバール製品は市況の影響を受けた。
半導体シリコン事業は、売上高2%増の3876億円、営業利益9%増の1432億円。半導体デバイス市場での調整局面が続いたが、販売価格と出荷水準の維持に努めた。
電子・機能材料事業は、売上高微減の2251億円、営業利益2%増の685億円。希土類磁石は産業機器向けが需要鈍化の影響を受けたが、環境対応自動車向けを中心に販売を維持した。フォトレジスト製品はArFレジストやEUVレジストを中心に総じて好調だった。マスクブランクスも堅調に推移した。光ファイバー用プリフォームは市況悪化の影響を受けて厳しい状況となったが、大型パネル用フォトマスク基板は好調に推移した。
加工・商事・技術サービス事業は、売上高4%減の1047億円、営業利益12%増の148億円だった。
なお、今期の通期見通しについては、現時点で今後1年間の業績予想を合理的に行うことは困難なことから未定とし、今後、連結業績予想の開示が可能となった時点で速やかに開示する。
2020年4月3日
努力の積み重ねが重要、困難を乗り越えた先に大きな成果
━ 足元では想定外のリスクにより経済への影響が懸念されています。今後の世界情勢と事業環境の見通しは。
金川 年明け以降、新型コロナウイルスの感染が世界で拡大しています。その影響により不透明な状況が続いています。このように厳しい外部環境の中でこそ、本当に強い会社がわかります。
当社は94年の歴史の中で2度のオイルショック、バブル経済の崩壊、リーマンショック、東日本大震災など度重なる危機に直面してきました。しかしながら常に置かれた状況を冷静に把握し、目前の困難を克服するだけでなく将来に向けた施策を講ずることで成長を重ねてまいりました。厳しい時こそ私たちの強さを示す好機と考えて取り組んでまいります。
━ 外部環境が悪化する中、各セグメントが着実に収益を上げています。その要因をお聞かせください。
金川 2019年度第3四半期は、米国で塩ビ事業を手掛けるシンテックが市況の影響を受けましたが、高水準の出荷を継続し連結決算に大きく貢献しました。半導体シリコン事業は市場に調整局面が見られたものの増収増益とし、シリコーン事業も全世界での拡販により利益を伸ばしました。電子機能材料は、自動車向けの希土類磁石、フォトレジスト製品などの出荷が堅調でした。この結果、第3四半期として過去最高益を達成することができました。
メーカーとしてやるべきこと、
2020年1月23日
信越化学工業は22日、Qromis社(米カリフォルニア州)との間で、同社が保有するGaN(窒化ガリウム)基板関連技術についてライセンス契約を締結し、GaN基板と関連製品の開発を本格化すると発表した。
信越化学は、半導体シリコンウエハーを製造する子会社の信越半導体とともに、パワー半導体と高周波半導体向けに通常のシリコンウエハーに加え、Silicon on Insulator(SOI)ウエハーやGaN on Siliconウエハーなどの基板を開発し販売してきた。これらの製品群をさらに拡充するとともに、Qromis社の技術を用いてGaN基板と関連製品の品揃えを行い、複数の解を提供することで顧客の要望に応えていく。
GaNを用いた半導体は、電動自動車などのモビリティーの進化、5Gやデジタライゼーションなどで求められる高デバイス特性と省エネルギーという、相反する課題を解決できるデバイスとして、今後需要が大きく拡大することが期待されている。
信越化学グループは、大口径GaN関連製品を供給することで、時代の要請である、エネルギーを効率的に利用できる持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。
2019年12月27日
信越化学工業は26日、活発化している5G時代の需要を取り込むため、新たな製品の市場投入を開始したと発表した。
5Gの高周波帯域で使用される電子デバイスや回路基板、アンテナ、レーダードーム向けに石英クロスと熱硬化性低誘電樹脂を新たに開発、さらに従来から手掛ける放熱シートの品揃えを拡充した。
なお、今回の開発にあたり、NOVOSET(米国ニュージャージー州)との間で、同社が開発した熱硬化性低誘電樹脂の製造・販売に関するライセンス契約を締結した。
石英クロス「SQXシリーズ」は、誘電率3.7以下、誘電正接0.001以下、線膨張係数1ppm/℃以下など、伝送損失(電気信号の劣化の度合い)に関わる特性が極めて優れている。
5Gのキーワードである超高速通信を支える配線基板のコア材として最適で、アンテナやレーダードームの繊維強化プラスチック部材としてもその特性を発揮する。
石英クロスは非常に細い石英の糸を素材とし、厚さを20㎛以下とすることも可能で、積層基板の薄膜化に対応できる。また、石英はα線の発生が極めて少ない特長を持ち、放射線によるデバイスの誤動作を防止できる。需要に応じ、逐次生産能力を上げていく計画である。
熱硬化性低誘電樹脂「SLKシリーズ」は、フッ素樹脂に迫る低誘電特性を持つ高強度・低弾性樹脂で、高周波数帯(10~80G㎐)で誘電率2.5以下、誘電正接0.0025以下と、熱硬化性樹脂としては最低レベルを達成している。
低吸湿性で低粗度の銅箔に対しても高い接着力があるため、FCCL(フレキブル銅張積層板)や接着剤などへの使用にも適している。高速通信基板のバインダーとして顧客の評価も良好で、RFデバイスやアンテナなどの低誘電封止材や低誘電高熱伝導接着剤の用途での上市も予定している。
NOVOSETとライセンスした低誘電樹脂は、高耐熱・低誘電特性で吸湿性も極めて低い材料。同製品を品揃えに加え、高耐熱性が要求されるCCL(銅張積層板)、リジット積層基板や通信基地局のアンテナ、レーダードームへの市場展開を図る。
放熱シート「SAHFシリーズ」は、5Gで高まる放熱特性への要求を実現するため、放熱材を組み合わせた粘着性のあるシートや、熱で溶融・硬化し接着するシートなどを新たに開発して上市する予定だ。熱伝導性が5W/mKから100W/mKの製品を取り揃えることで、高信頼性が要求されるパワー半導体や自動車分野へも展開し、需要拡大を狙う。
信越化学は今後も、顧客の要望に応え、5Gの展開に資するため新規製品の開発に取り組んでいく。
2019年10月28日
信越化学工業の2020年3月期第2四半期連結決算は、売上高が前年同期比1%減の7865億円、営業利益は同1%増の2105億円、経常利益は同1%増の2182億円、純利益は同4%増の1650億円となった。
セグメント別では、塩ビ・化成品事業は売上高が同3%減の2531億円、営業利益は同13%減の517億円。米国のシンテック社で市況の影響があったものの、米国内の有利な原料事情を背景に、塩化ビニル・カセイソーダともに高水準の出荷を継続。欧州拠点は底堅い出荷となった。国内拠点は国内外向けともに販売量を伸ばした。
シリコーン事業は売上高が同1%増の1147億円、営業利益は同7%増の311億円。汎用製品の価格下落の影響を受けたが、機能製品を中心に拡販を進め、出荷は堅調に推移した。機能性化学品は売上高が同3%減の582億円、営業利益は同3%増の138億円。セルロース誘導体は建材用製品が一部地域で振るわなかったが、医薬用製品は堅調に推移した。フェロモン製品やポバール製品は堅調な出荷となった。
半導体シリコン事業は売上高が同5%増の1965億円、営業利益は同12%増の745億円。半導体デバイス市場に軟化の動きが見られたものの、出荷水準の維持に努めた。
電子・機能材料事業は売上高が同3%減の1114億円、営業利益は同2%減の333億円。希土類磁石はハイブリッド車をはじめとする自動車向けで引き続き堅調な出荷となったが、産業機器向けやハードディスクドライブ向けが需要鈍化の影響受けた。フォトレジスト製品はArFレジストが好調に推移した。マスクブランクスは先端品を中心に販売を伸ばし好調。光ファイバー用プリフォームは市況悪化の影響を受けて厳しい状況となった。
加工・商事・技術サービス事業は売上高が同3%減の523億円、営業利益は同13%増の72億円。信越ポリマーの半導体ウエハー関連容器が、半導体デバイス市場関連投資の減速の影響を受けた。
通期の連結業績予想については修正がなく、売上高が前期比3%減の1兆5500億円、営業利益は同微増の4050億円、経常利益は同微増の4180億円、純利益は同2%増の3140億円を見込んでいる。
2019年8月8日
さまざまな事態への備えが重要、安定的な収益確保を目指す
━2019年の景気動向と事業環境の見通しは。
世界情勢は先行き不透明な状況が続いており、見通すのは難しいことです。当社は、変化する事業環境の中で日々の経営に注力し、実績を積み重ねることに取り組んでいます。
昨年度はシンテックをはじめ全ての事業が好調に推移し、最高益を更新することができました。今年度についても、第1四半期決算では増益を達成しました。
また年間の業績も増益を見込んでいます。外部発表しました業績予想の達成に向け最大限努力をしています。
━廃プラスチック問題が注目される中、サーキュラーエコノミー(循環経済)にどう取り組んでいますか。
当社ではESGの重要課題の1つとして、省エネルギー、省資源、環境負荷の低減を掲げており、各工場において、熱エネルギーの循環や水のリサイクル利用に積極的に取り組んでいます。
一方、事業においては、レア・アースマグネットの原料であるレア・アースのリサイクルを武生工場とベトナム工場で行い、原料調達の
2019年6月17日
2019年5月22日