帝人 業界越え湖池屋とコラボ、キャンペーン応募は2万超

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2020年3月6日

 帝人はこのほど、総合スナックメーカーの湖池屋と連携し、ウェブ上で「湖池屋×テイジン DAKE JA NAI スコーンキャンペーン」を展開した。

 湖池屋がスナック菓子「スコーン」のさらなるブランド力強化を目指し、素材にこだわり無性に食べたくなる味わいを追求した、「スコーン やみつきバーベキュー」など3新製品の発売日に合わせ、2月17~24日にツイッターを通じたキャンペーンを実施。

 帝人は、帝人フロンティアとアース製薬が共同開発した、繊維に虫を寄せつけない防虫素材「スコーロン」を使用したアウトドアウエアをプレゼント商品として提供した。

 なぜ、異業種の両社がコラボすることになったのか。湖池屋によれば、同社の公式ツイッターアカウント・コイケヤ公式(@koikeya_cp)より、新製品の改善点をできるだけ詳細に伝えたいとの思いから、「素材だけじゃない!」「パッケージだけじゃない!」「カリッとした食感だけじゃない!」と商品紹介をしていたところ、マテリアルとヘルスケアを2本柱に事業展開する帝人の公式ツイッターアカウント・DAKE JA NAI テイジン(@dakejanai_tj)から反応があったという。

 その後、両社がツイッターを介してコミュニケーションを取り合う中で、「スコーン」と「スコーロン」の言葉の響きが類似しているだけでなく、「スコーン」の新製品フレーバーの1つになっている〝バーベキュー〟の発想から、アウトドアに最適な帝人の防虫素材「スコーロン」と湖池屋の「スコーン」がつながった。

 業界を超越したコラボによる8日間のキャンペーンに、2万件を超える応募があった。抽選の上、5名の当選者には湖池屋の「スコーン」新製品(3種類×各1箱=12袋入り)と、帝人の「スコーロン」を使用しティムコが展開するウエア「Foxfire(フォックスファイヤー)」がプレゼントされる。

 湖池屋の担当者によれば、過去にはトヨタ自動車とのコラボも行ったとのこと。新規顧客の獲得に向けた業界を超えた取り組みが、今後も注目されそうだ。

コンバーティングテクノロジー総合展 機能性材料が集結

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2020年2月7日

三菱ケミカルのブース
三菱ケミカルのブース

 フィルムやシート、紙などの技術と材料、装置が一堂に会する総合展示会「コンバーティングテクノロジー総合展2020」が、先月29~31日に東京ビッグサイトで開催された。その中の構成展「新機能性材料展」と「JFlex」から、化学メーカー4社の展示を紹介する。

 三菱ケミカルはエポキシ樹脂の新しい応用として、開発品の高分子エポキシフィルムと伸縮性エポキシフィルムを中心に出展した。いずれも高熱性・高絶縁性などエポキシ樹脂固有の特徴を備えつつ、表面処理不要で様々なインクを塗布・印刷でき、無色透明で低位相差といった優れた光学特性も持っている。さらに、それぞれ高い可撓性と伸縮性があることから、ウエアラブルデバイスやセンサーなどとして活用が見込まれており、そうした製品例を展示していた。

 三井化学は機能紙研究会のブースで、ポリオレフィンを噴射生成した多分岐構造の繊維「SWP」を紹介。他素材と組み合わせることで、新たな機能を発現させることができる。最も分かりやすい例は

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帝人の4-12月期 ヘルスケア堅調で営業利益は前期並み

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2020年2月6日

 帝人は5日、2019年度第3四半期(4-12月期)連結決算を発表した。売上高は前年同期比2%減の6475億円、営業利益同0.2%増の482億円、経常利益8%減の474億円、純利益26%減の302億円。

 決算会見で園部芳久取締役専務執行役員は「ポリカーボネート樹脂の市況低迷や、主力医薬品で欧米後発品の影響があったが、アラミド繊維や国内ヘルスケア事業、IT時牛が好調を維持し利益は前期並みとなった」と総括した。

 セグメント別にみるとマテリアル領域は売上高3%減の4815億円、営業利益前期比並みの172億円。欧州や中国における自動車需要減等の経済環境悪化の中、高機能材料分野は比較的堅調に推移し、前年水準の収益を維持した。

 ヘルスケア領域は売上高1%減の1192億円、営業利益7%減の291億円。国内における「フェブリク」や在宅医療は好調だが、欧米での同医薬品が後発品影響を受けた。

 その他は売上高14%増の467億円、営業利益45%増の56億円。IT事業では、電子コミック配信サービス及び病院・企業向けITサービスが好調に推移した。通期業績予想については前回発表を据え置いている。

帝人 新中計「ALWAYS EVOLVING」を発表

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2020年2月6日

最終年度数値目標、EBITDAで1500億円

新中計の説明を行う鈴木社長
新中計の説明を行う鈴木社長

 帝人は5日、新中期経営計画「ALWAYS EVOLVING」(2020~22年度)を発表。中計最終年度の計数目標としてROE10%以上、ROIC8%以上、EBITDA1500億円(マテリアル800億円、ヘルスケア450億円、その他250億円)を目指していく方針だ。

 説明会で鈴木純社長は「持続可能な社会の実現に向けて『3つのソリューション』(環境価値、安心・安全・防災、少子高齢化・健康志向)を提供することで、『未来の社会を支える会社』になることを目指す」と語った。

 そして「現中計は次世代重点分野を見定めた3年間だった。新中計では、2030年や50年を見据え、当社グループが

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帝人 EVカーレース「フォーミュラE」参戦チーム支援

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2020年1月31日

 帝人グループはこのほど、電気自動車(EV)のフォーミュラカーレース「ABB FIAフォーミュラE選手権」(フォーミュラE)に参戦しているレーシングチーム「エンビジョン・ヴァージン・レーシング・フォーミュラEチーム」(EVR)を支援すると発表した。2月15日に開催されるメキシコ大会から公式にサポートを開始する。

 「フォーミュラE」は、国際自動車連盟(FIA)が、環境問題に関する啓蒙やEVの普及促進を目指して2014年から主催しており、昨年11月に開幕した今シーズンで6シーズン目を迎えた。低騒音で排気ガスを出さないEVによるレースであることから、世界の大都市を中心に各国の市街地で開催されている。

 今回、支援を決めた英国に本拠地を置くレーシングチームEVRは、「フォーミュラE」の創設初戦から参戦。「地球温暖化に挑むレース」をチームのミッションとして掲げ、モビリティの持続可能性を追求しつつ、継続的に優れた成績を収めている。

 帝人グループは、EVRへの支援や協力、他の協賛企業との連携などが、次世代の自動車に必要とされる軽量・高強度でデザイン性に優れた部品の開発につながる技術や知見を得る好機と捉え、この機会を通じて関連業界でのテイジンブランドの認知度向上を図っていく。

 今後、車体向けの軽量で高強度の素材や、ドライバーの快適性向上に寄与する素材・製品の開発や提供などに取り組むことで、新たなビジネスの可能性を模索していく考えだ。

 鈴木純社長CEOは、「帝人グループは、地球温暖化への意識啓発を図る手段として、電気自動車によるカーレースに参戦を続けるEVRを支援する。サポートを通じて将来のEVに求められる技術やノウハウを蓄積することにより、環境規制の強化に対応できる車体軽量化の実現に向けたソリューション提案力を強化していく」とコメントしている。

帝人 欧州に複合成形材料テクニカルセンターを設立

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2020年1月29日

企画から評価まで、自動車メーカーに一括提案

 帝人はドイツ・ブッパタール市のテイジン・カーボン・ヨーロッパ社の敷地内に、テクニカルセンター「テイジン・オートモーティブ・センター・ヨーロッパ(TACE)」を2月に設立する。欧州での自動車向け複合成形材料のデザイン・設計やプロトタイピングなどの機能を担う。

中石複合成形材料事業本部長
中石複合成形材料事業本部長

 28日に開催した記者会見で、中石昭夫・複合成形材料事業本部長は、環境負荷低減を目的に自動車のEV化が求められるなど、近未来のモビリティ像として「CASE」が示される中、TACEの設立により、同社の既存拠点とともに「CASE時代に呼応した顧客ニーズの深耕体制を欧州で確立する」との考えを示した。

 TACEではプロトタイピング/テクニカルセンターとして、デザイン・設計・試作・評価を行い、一括して自動車メーカーに提案する。また、将来的には欧州地域の技術・市場動向などの調査や、マーケティング機能も担う。さらに、

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帝人 腸内フローラ中心にパイプラインを拡充

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2020年1月22日

機能性食品素材で、「イヌリア」の可能性紹介

 帝人は機能性食品素材事業で、腸内フローラ分野を中心にパイプラインの拡充を図っている。その1つがチコリ由来の天然イヌリンを使った発酵性食物繊維「イヌリア」。このほど開催した「帝人×メタジェン共同研究成果発表会」で、天然イヌリンの腸内細菌叢に及ぼす影響に関する研究結果を紹介した。

 最初に機能性食品素材事業推進班営業グループの廣川雅一リーダーが、イヌリンの可能性について説明した。廣川リーダーによると、水溶性食物繊維の

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帝人 プロバイオティクス素材販売、デンマーク社と販売代理店契約

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2020年1月15日

 帝人はこのほど、デンマークのクリスチャン・ハンセン社と、日本での健康食品用途・育児用調製粉乳用途へのプロバイオティクス原料の販売代理店契約を締結したと発表した。同社は世界的なバイオサイエンス企業であり、プロバイオティクスのリーディングサプライヤー。これにより、帝人はこれまで展開してきたプレバイオティクス素材に加え、プロバイオティクス素材の販売を開始し、機能性食品素材事業のさらなる強化を図る。

 プロバイオティクスとは、適正量を摂取した宿主に有用な作用を示す生菌体のこと。一方、プレバイオティクスは、大腸内の特定の細菌の増殖と活性を選択的に変化させることで、宿主に有利な影響を与え、宿主の健康を改善する難消化性食品成分である。

 帝人はヘルスケア事業の発展戦略の1つとして、機能性食品素材事業を掲げ、腸内環境を整えることで「未病」「予防」に貢献するプレバイオティクスに着目し、2016年からスーパー大麦「バーリーマックス」、2018年から水溶性食物繊維「イヌリア」の素材開発・販売を行っている。機能性食品素材事業の拡大を図る同社では、これらのプレバイオティクス素材と相性が良い、プロバイオティクス素材をラインアップに加えることが必要と考え、調査を進めていた。

 一方、クリスチャン・ハンセン社は2013年から日本で、一般食品以外に向けた機能性乳酸菌などの事業を展開しているが、顧客サポート体制のさらなる強化と、事業拡大を図ることができるパートナーを探していた。

 今回、両社のニーズが合致したことから、契約締結に至った。販売対象となる製品は、エビデンスが豊富な自然由来のビフィズス菌「BB‐12」や乳酸菌製剤「UREX」など、6種のプロバイオティクス関連製品。両社の強固な協力関係の下、帝人はクリスチャン・ハンセン社が培ってきたノウハウの共有や技術支援を得ながら、マーケティング活動を展開する。

 今後、帝人の機能性食品素材事業は、市場規模1兆5千億円と言われる健康食品市場のメーカー各社に向け素材提案を行う。また、育児用調製粉乳への採用も目指す。さらに、プレバイオティクとプロバイオティクスのそれぞれで、素材開発や製品ラインアップの拡充を進め、機能性食品素材事業をヘルスケア事業領域の将来のコアビジネスとして育成していく。

《化学企業トップ年頭所感》帝人 鈴木純社長

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2020年1月9日

 AIやIoT、Roboticsといった革新的なテクノロジーの登場により、産業地図は大きく塗り替えられている。未来の人々のQuality of Lifeの向上につながるソリューションを提供するために、テクノロジーをいかに活用していくかということが重要である。

 今年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催され、日本経済の活性化につながることが期待されているが、一番大事なことは、一過性のもので終わらせないということである。私たちも長期的な視点から物事をとらえ、社会の一員として、健全で持続可能な未来の社会づくりに貢献していきたい。

 2019年度は現中期計画を仕上げる大事な1年であるが、社内外に約束した目標を下方修正するに至り、忸怩たる思いである。厳しい経済環境下にあることも事実であるが、それを言い訳にせず、社員には最後まで任された仕事の完遂にこだわり、取り組みを進めてほしい。

 次期中期経営計画についても、長期ビジョンや重点領域といった目指すべき姿を変えるつもりはない。競争優位性や収益成長の実現性を精査し、優先順位を明確にした上で、積極的な資源投入も継続する。私たちの事業活動や取り組みが、どのような形で社会が抱える課題の解決に貢献しているのか、より明快に説明責任を果たしていきたい。

 「未来の社会を支える会社になる」という長期ビジョンの実現に向けて、これから50年、100年の持続的な成長につながるアクションプランをまとめ上げたい。社員には「安全」の確保、「周囲とのコミュニケーション」「Resilience(復元力)」を意識してほしい。

 私たちは未来の社会を支える会社になるため、大きな夢を描き、未踏の地を切り開こうという挑戦をしている。テクノロジーの進歩により、まだ誰も見たことがない新たな時代がやってくるが、臆することなく、絶え間ない挑戦と変革を繰り返し、社会とともに歩んでいこう。

セミコン・ジャパン2019開催 工場スマート化など展示

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2019年12月17日

 SEMIは11~13日、東京・有明の東京ビッグサイトで、半導体の全工程から、自動車や産業分野のスマートアプリケーションまでをカバーする国際展示会「SEMICON Japan(セミコン・ジャパン)2019」を開催した。

セミコンジャパン 主催者企画では「SMART Applicationsゾーン」を設けたほか、震災が多発する日本で必要なBCP(事業継続計画)に関する展示・セミナーなどを行った。「SMART Applicationsゾーン」は「SMART Transportationエリア」と「SMART Manufacturingエリア」で構成。「SMART Transportationエリア」では「自動運転パビリオン」で自動運転ソフトを搭載した自動車を披露したほか、半導体製造工程の搬送技術などを紹介した。

 同エリアに出展した帝人は、RFID管理システム「レコピック」の

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