三菱ケミカル コロナ対策のガウンとフェイスシールドを供給

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2020年5月13日

 三菱ケミカルは12日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療現場での深刻な物資不足に対する支援を目的に、同社グループ保有の生産技術やノウハウを応用することでプラスチックガウンおよびフェイスシールドを開発し、子会社のジェイフィルムにて供給する体制を整えたと発表した。

本ガウンの装着イメージ
本ガウンの装着イメージ

 ガウンは、厚生労働省の指導の下、ポリエチレン製の雨合羽を改良して開発したもので、袖口に親指を通す穴をあけ袖めくれを防止する機能を付与したほか、使用後にガウンを脱ぐ際の接触感染リスクを低減するため、背面にミシン目加工を施し容易に脱ぐことができる仕様としている。加えて、1枚当たり100グラム以下と使用後の廃棄物削減にも配慮した。

 また、フェイスシールドは、食品包装トレーに用いるポリエステルシート製造技術と、化粧品ケース加工で培った折り曲げ罫線付与技術を応用したもので、透明性が高く、曇り防止機能を付与した製品。使用者自身で容易に切り抜き・組み立てでき、輪ゴムにより簡単にサイズ調整が可能だ。

本フェイスシールドの装着イメージ
本フェイスシールドの装着イメージ

 なお、月間生産能力はプラスチックガウンが2万枚、フェイスシールドが40万枚。5月初旬より一部の医療機関への寄付を行い、中旬からは厚労省をはじめ、一般の医療機関へも供給する。

 一方、同社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大防止に貢献する製品として、透明度が高く受付や窓口・レジなどで飛沫拡散防止に活用できるアクリル樹脂板「アクリライト」や、液体バリア性を保ちつつ水蒸気を透過するため高機能化学防護服の外装に使用される透湿性フィルム「KTF」などの製品も保有。これらの製品を必要とするユーザーに迅速かつ確実に提供できるよう、十分な供給体制を整えていく。

 同社は今後も、政府の策定する行動計画に基づき必要な対策を実行するとともに、政府や業界団体をはじめとする関係者と連携を図りながら、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めていく考えだ。

クラレ 新型コロナに対応 伊藤社長がメッセージを発信

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2020年5月11日

伊藤 正明社長

 クラレは8日、伊藤正明社長がクラレグループの新型コロナウイルスに関する取り組みについてメッセージを発表した。

 同社グループは「社員やその家族などすべてのステークホルダーの安全と健康を最優先する」という基本方針の下、海外出張の禁止、国内出張の制限、原則在宅勤務(工場は事業継続を前提とした人員体制で運営)などの対応を進めてきた。

 伊藤社長は「社会に必要とされる製品を供給し、サプライチェーンを支えていくことは、グループ全体に課せられた重要な役割であり、BCPに基づき感染防止策を徹底した上で生産活動を継続している。今後も、社員やその家族などすべてのステークホルダーの安全、および健康に最大の配慮をしつつ、『社会に有用な価値を提供する』という私たちの理念をいま一度心に刻み、お客様や取引先様の事業への影響を最小限にする努力をしていく」との考えを示している。

住友化学と積水化学 コロナ対策で支援、医療用ガウンを寄付

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2020年4月28日

 住友化学と積水化学工業は27日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療従事者が着用する医療用ガウンの不足を受けて、合計30万着を政府など関係先に寄付すると発表した。

 この医療用ガウンは、両社が出資する住化積水フィルムが中国のガウン製造企業から調達し、同中国企業から寄付先へ直送されるもので、住友化学と積水化学がそれぞれ15万着を購入し寄付する。

 両社は、新型コロナウイルス感染拡大の早期終息に向けて、行政や業界団体などと連携を図りながら、今後も最大限の支援策を検討していく。

SEMI 今年のウェーハ販売額、2つのシナリオを示唆

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2020年4月24日

 SEMIはこのほど、新たな四半期市場データについて、2020年下半期のシリコンウェーハ市場の2つのシナリオを提示した。

 1つは半導体業界への新型コロナウイルスの影響を巡る不確実性が続くことで、販売額が減少するという悲観的シナリオ。もう1つは半導体売上の回復の勢いに乗って上昇するという楽観的シナリオだ。現時点ではいずれの可能性も否定していない。

 SEMIは、世界各国で新型コロナとの闘いが続く中、今年下半期にウェーハ販売額が減少し、2021年の価格交渉にも影響する可能性があるという悲観的シナリオに沿って予測を立てている。しかし、新型コロナが引き起こした不確実性がウェーハ需要の減少につながるのか、それともその甚大な影響は数カ月に限定されるのかという疑問は残る。リスクを分散し、今年第2四半期の販売額への影響を和らげる手段として、半導体メーカーはウェーハの発注を増やし、今後の需要に対応するために安全在庫の確保に努めると見られる。

 新型コロナの蔓延によって半導体需要が今年下半期に大きく落ち込む場合、ウェーハ出荷面積は第2四半期まで増加し続けるものの、第3四半期には減少に転じる可能性がある。この悲観的シナリオでは、今年の300㎜ウェーハ出荷面積が第2四半期に大幅に増加したとしても、通年では横バイまたは僅かな減少となり、200㎜と150㎜の出荷面積はそれぞれ5%と13%減少すると考えられる。

 一方、今年後半に業界の力強い回復が始まれば、第2四半期の在庫増加がウェーハ出荷面積の増加にもつながる。留保需要が半導体業界の回復を後押しする期待の高まりにより、この上昇傾向は年末まで続く可能性がある。

 今年に入って新型コロナが蔓延し、ウェーハ出荷面積の総計は2018年10月をピークに減少が続く。昨年の総出荷面積は前年比6.9%の減少となり、販売額も減少したが、在庫水準の正常化、メモリー市場の改善、データセンター市場や5G市場の成長への期待の高まりとともに、今年は楽観的な予測がされていた。

DIC N95など高機能マスク1万枚を医療機関へ寄贈

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2020年4月24日

 DICはこのほど、新型コロナウイルス感染拡大による日本国内の医療機関の深刻なマスク不足の状況を鑑み、同社が備蓄していたN95規格などの高機能マスク1万枚を医療関係機関に寄贈したと発表した。

 経団連を通じ、0.3㎛粒子を95%以上捕捉するN95規格のマスク5000枚を厚生労働省へ寄贈。今後、同省より国内の感染症指定医療機関に順次配布される予定。また、医療用およびダチョウ抗体マスク5000枚は、マスク不足が特に深刻な医療機関へ20日に寄贈した。

 同マスクは、ダチョウの抗原抗体反応によりウイルスを瞬時に結合捕捉する「ダチョウ抗体フィルタ」を組み込み、通常のマスクよりも高い抗ウイルス機能を持っている。

 同社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため働いている人々や、感染者の診断や治療に不眠不休で尽力している医療関係者に心より敬意を表するとともに、今後も新型コロナウイルス感染拡大防止対応への支援やその他の社会貢献活動を継続的に推進し、「社会から愛され、尊敬される会社」を目指す方針だ。

住友化学 コロナ対策を支援、医療用ガウン向けフィルムを提供

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2020年4月17日

 住友化学は16日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、他用途に提供している同社グループのポリエチレンフィルムの中から医療用ガウン用途に合致するフィルムを緊急かつ優先的に提供することを決定したと発表した。医療従事者が着用するディスポーザブルの医療用ガウンが不足していることに対応した。

 同フィルムはサンテーラ社をはじめ住友化学のグループ会社が加工し、日本政府の指定を受けたガウン縫製企業に供給するもので、縫製されたガウンは医療現場に届けられる。

 同社は、新型コロナウイルス感染拡大の早期終息に向けて、今後も行政ならびに業界団体と連携を図りながら、最大限の支援策を検討していく。

 

ヘンケル 新型コロナ対策で包括的な世界連携を開始

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2020年4月15日

 ドイツの化学・消費財メーカのヘンケルは、パンデミック(世界的大流行)に至った新型コロナウイルスの影響を受けている顧客や社員、コミュニティへの支援を目的に、包括的な世界連帯プログラムを発表した。

 実施するのは、①WHO(世界保健機関)と国連財団が設立した「COVID‐19連帯対応基金」や選定した団体に、総額200万ユーロ(約2億4000万円)を寄付②個人・家庭向け衛生用品500万個を寄付③同社製造工場で除菌剤を製造④美容サロンに対する支払い条件の柔軟化⑤職場勤務、在宅勤務を含む社員の安全衛生を確保―の5つのプログラム。

 具体的には、同社の社会貢献活動を担うフリッツ・ヘンケル財団が、WHOと国連財団が設立した基金に100万ユーロを直接寄付。最前線の医療従事者に対する防護具の提供、臨床検査室の設置、データ収集・分析の強化、集中治療室の設置・維持のほか、ワクチンや治療法の研究・開発を加速させる取り組みなどに活用される。

 さらに同財団は、世界の各種団体やパートナー企業、今回の危機的状況に打ち勝つために社員が個人的に取り組むボランティア活動に対し、総額100万ユーロの助成金を給付する。また、個人・家庭向けの支援としては、洗剤や除菌剤などの家庭向け洗浄剤に加え、手指用消毒剤・石けん・防護具などを寄付する予定。

 同社の企業市民活動チームが、世界各地の慈善団体や自治体、パートナー企業と緊密は連携を図り、寄付活動などを行っていく。カーステン・クノーベルCEOは「新型コロナウイルスのパンデミックとの戦いに一致団結し、当社の社員と仕事を全力で守り、顧客の役に立てるよう取り組むとともに、当社が活動しているコミュニティの支援に努める」との方針を明らかにし、前例のない事態を終息させるための支援策に取り組んでいくとした。

 

三井化学 新型ウイルス感染防止対策、在宅勤務を実施

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2020年3月4日

 三井化学は、今回の新型コロナウイルスの感染リスク低減、感染拡大・集団感染の防止の目的で、従来の対策に加え社内対応の強化を実施する。

 本社(汐留地区)在勤者約1300名については、今月4~19日まで原則テレワークでの勤務。ただし、業務上出社が必要な場合は、職場ごとに調整を行い、その場合も通勤時の混雑を避けるため、フレックスタイム制度(時差出勤)を積極活用する。

 一方、本社以外の在勤者は今後の状況を見て判断する(他地区事務所および各工場は今回の対応には含まない。また、本社地区関係会社はそれぞれの状況を鑑み個別に判断を行う)。

ランクセス 武漢の複数の病院に高レベルの消毒剤寄付

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2020年3月3日

 ランクセスはこのほど、武漢の複数の病院に消毒剤を寄付したと発表した。中国で発生している新型コロナウイルスによる感染症の蔓延を防止するため、同社は高い効果を発揮する消毒剤「Rely+Onビルコン」1tを、武漢と周辺の2市にある複数の病院に寄付した。この高レベルの1tの消毒剤を水で希釈することにより、10万ℓの消毒液を作ることができる。

2月16日に湖北省に到着した消毒剤「Rely+On ビルコン」1t
2月16日に湖北省に到着した消毒剤「Rely+On ビルコン」1t

 2月第1週に英国のサドベリー製造プラントから送られ、各病院に同月16日に到着した。第3者評価機関が実施した複数のテストで、「Rely+Onビルコン」は現在蔓延しているコロナウイルス株に極めて類似性が高い、サロゲート(代替)ウイルスを不活性化することが実証された。これらのテスト結果から、「Rely+Onビルコン」はCOVID‐19(新型コロナウイルス)に対しても、有効であると結論づけることができる。

 「Rely+Onビルコン」を使用する際は、希釈して硬質表面や設備にスプレーする。これにより、表面やドアノブ、テーブル、椅子などの消毒対策として、病院だけでなく、公共交通機関のターミナル、空港、ショッピングモールなどの施設でも汚染のリスクを軽減することができる。

 「Rely+Onビルコン」を製造している同社の物質保護剤ビジネスユニットの責任者は「ランクセスは、中国に8カ所の製造拠点があり、1200人の従業員を擁していることから、中国の人たちに深い繋がりを感じている」と述べている。

デンカ生研 新型コロナウィルスの簡易検査キット開発に着手

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2020年2月18日

 デンカの連結子会社であるデンカ生研はこのほど、新型コロナウィルスの抗原を、迅速・簡易に検出するキットの開発に着手したと発表した。イムノクロマト法により、一般の医療施設でも使用できる。

 デンカ生研は1950年の創業以来、ワクチンや検査試薬を通じて日本の防疫の一翼を担ってきた。また、近年ではコンゴのエボラ出血熱流行に対し、迅速診断キットのテスト品を供給するなどの取り組みを行っている。

 加えて、インフルエンザの迅速診断キットで国内のトップメーカーであり、「COVID‐19」の簡易検査キットについても、十分な供給体制を取れると考えている。

 同社グループは経営計画「Denka Value‐Up」で、ヘルスケア事業を重点分野の1つと位置づけている。また、日本感染症学会と日本環境感染学会が推進するFUSEGU2020プロジェクトに賛同している。

 今回「COVID‐19」の流行に対する簡易検査キットの提供を社会的責務と捉え、公的機関や国内外の研究機関の協力を仰ぎながら、デンカ生研が長年にわたって培ってきた知見を生かし、早急に開発を進め、最速での供給開始を目指す。