DIC コバルトフリー乾燥促進剤で塗料乾燥時間を半減

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2020年7月7日

 DICはこのほど、塗料や印刷インキなどに用いる速乾性能に優れた酸化重合型樹脂の乾燥促進剤(ドライヤー)を開発し、「DICNATE(ディックネート)」シリーズとして上市、サンプルワークを開始した。

乾燥促進剤(イメージ) 
乾燥促進剤(イメージ)

 塗料や印刷インキの硬化や乾燥促進には、ドライヤーと呼ばれる金属石鹸が用いられる。金属石鹸は金属塩と脂肪酸が結合したもので、通常は有機溶剤に溶解するが水には不溶。硬化・乾燥促進には一般的にコバルト(Co)石鹸を用いるが、Coは環境負荷やコストなどの課題がある。

 今回上市した非Co系のドライヤーを使用すると、アルキド塗料の完全硬化に要した時間は、従来のCoドライヤーの約半分であった。同時にコスト削減や環境負荷低減も期待できる。さらに、溶剤系だけではなく水系にも使用できることから、様々なニーズに対応可能である。

 今後アジアや中東、欧米地域などの塗料・印刷インキ業界を視野に、2025年までに売上高10億円を目指す考えだ。

DICの1‐3月期 コロナ影響も原料安などで大幅増益

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2020年5月18日

 DICは15日、2020年度第1四半期(1-3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比5%減の1817億円、営業利益23%増の99億円、経常利益2%増の83億円、純利益13%減の46億円となった。

 オンラインの決算会見の中で、古田修司執行役員・最高財務責任者は「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済活動が制限され、景気の悪化が急速に進んだ。売上高は、出版用インキや化粧品用顔料などの分野で出荷が落ち込み、生活必需品である食品包装分野や5Gに関連した半導体分野などでは関連製品の出荷が堅調だったものの減収となった。営業利益は、原料価格低下を含めたコスト削減効果により大幅増益となった。純利益は、

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DIC 産官学連携の接着技術開発プロジェクトに参画

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2020年5月7日

 DICはこのほど、科学技術振興機構(JST)が推進する未来社会創造事業の研究プロジェクト「Society5.0の実現をもたらす革新的接着技術の開発」(CREAプロジェクト)に今年度より参画したと発表した。

 同プロジェクトは、電気自動車(EV)や自動走行車など次世代モビリティの軽量化や部材リサイクルに貢献する、「革新的な接着技術」の研究開発を目的としている。九州大学の田中敬二教授らの研究グループが提案し、2018年度に文部科学省から示された大規模プロジェクト型の技術テーマの1つ。高分子科学、先端計測および数理科学を専門とする研究者と連携企業の連合体が、接着現象に関連する界面の学理からものづくりまで一貫して研究開発を行うもので、2022年には実証実験フェーズへの移行を目指す。

 Society5.0は、仮想と現実の空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会のことで、第5期科学技術基本計画により、日本のあるべき未来社会の姿として提唱されたもの。その中に自動車産業の変革(CASE:つながる、自動運転、共有、電動)があり、「革新的な接着技術」は、それを実現するための重要な基盤技術の1つである。

 人命に関わるモビリティの接着技術には、強度や耐久性の保証と、それらに基づいた健全性や信頼性が求められる。共同研究では、モビリティの構造接着で重要な異種材料接合の高耐熱・高耐久機能と、廃棄の際に従来以上に容易に解体できる資源リサイクルに適した易解体性を兼備したエポキシ系接着樹脂の開発を目指す。

 DICグループは、新たなモビリティ社会に貢献するリサイクル性を兼備した複合材料の開発を進めることで、循環型社会の実現とSociety5.0の実現に貢献していく。

DIC N95など高機能マスク1万枚を医療機関へ寄贈

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2020年4月24日

 DICはこのほど、新型コロナウイルス感染拡大による日本国内の医療機関の深刻なマスク不足の状況を鑑み、同社が備蓄していたN95規格などの高機能マスク1万枚を医療関係機関に寄贈したと発表した。

 経団連を通じ、0.3㎛粒子を95%以上捕捉するN95規格のマスク5000枚を厚生労働省へ寄贈。今後、同省より国内の感染症指定医療機関に順次配布される予定。また、医療用およびダチョウ抗体マスク5000枚は、マスク不足が特に深刻な医療機関へ20日に寄贈した。

 同マスクは、ダチョウの抗原抗体反応によりウイルスを瞬時に結合捕捉する「ダチョウ抗体フィルタ」を組み込み、通常のマスクよりも高い抗ウイルス機能を持っている。

 同社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため働いている人々や、感染者の診断や治療に不眠不休で尽力している医療関係者に心より敬意を表するとともに、今後も新型コロナウイルス感染拡大防止対応への支援やその他の社会貢献活動を継続的に推進し、「社会から愛され、尊敬される会社」を目指す方針だ。

ポリスチレン 原料高に対応した値上げ交渉が本格化

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2020年3月11日

需要はやや弱含み、新型ウイルス影響も懸念材料

 ポリスチレン(PS)メーカー3社の原燃料高に対応した値上げが出揃い、4月1日の実施に向けユーザーとの交渉が本格化している。改定幅は、 “ポリスチレン 原料高に対応した値上げ交渉が本格化” の続きを読む

DIC 4月1日からポリスチレンなど値上げを実施

2020年3月6日

 DICは5日、ポリスチレン製品とスチレン系製品について、4月1日納入分から価格改定を実施すると発表した。対象製品と改定幅は「ディックスチレン GPPS」「ハイブランチ」「ディックスチレン HIPS」「エラスチレン」、いずれも「6円/kg以上」となっている。

 昨今の国産ナフサ、ベンゼン価格の高騰により、ポリスチレンの原料価格も上昇している。こうした中、同社は、引き続き自助努力によるコスト吸収を続けているが、原材料価格の上昇を吸収することは極めて困難な状況にあり、今後の安定供給と事業継続を図るためには価格改定が避けられないと判断し、今回の値上げを決定した。

DIC フェノール樹脂を値上げ、原料やコスト高に対応

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2020年3月5日

 DICは3日、フェノール樹脂について3月16日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、固形樹脂が「30円/kg」、液状樹脂が「20円/kg」。

 昨今、フェノール樹脂の主原料となるフェノール価格の高騰に加え、物流費や環境に係るコストの上昇が続いている。こうした中、同社は、コストダウンを続けてきたが、今回の大幅な原材料価格の上昇を自助努力で吸収することが極めて困難な状況にあることから、安定供給と事業継続を図るために価格改定が避けられないと判断した。

DIC 半導体市場を睨み大型脱気モジュール生産を強化

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2020年3月2日

 DICはこのほど、液体の脱気・給気をコントロールする中空糸膜モジュール「SEPAREL」シリーズの生産能力増強を発表した。

大型脱気モジュール
大型脱気モジュール

 水処理などに用いられる大型脱気モジュールの強化を目的に、同社グループのDIC化工・市原工場で、新工場稼働により中空糸膜モジュールの生産能力を従来の1.5倍に拡大した。投資額は約16億円。DICは今回の増強により、中空糸膜モジュール事業の売上高を、2021年には2019年比で約1.7倍の拡大を目指す。

 大型脱気モジュールは、水から酸素や二酸化炭素を除去する直径10インチ(25.4㎝)以上の製品。中心部が空洞の繊維である中空糸を束にした膜に液体を通すことで、液中に溶け込んでいる窒素や酸素などの不純物を取り除き、液体の純度を高める。

DIC化工 市原工場
DIC化工 市原工場

 主な販売先は、半導体や液晶ディスプレイ(LCD)、電子部品の製造工程で用いられる超純水を製造する水処理装置メーカーになる。

 富士経済研究所調べによると、大型脱気モジュール市場は半導体や、LCD設備投資の活況、従来の脱気法である真空脱気塔からの置き換え促進により、2017年から2021年で約2.3倍に伸長すると見込まれている。

 DICグループは、中期経営計画「DIC111」の中で、環境に配慮した製品や高機能製品を社会へ提供することで、社会貢献と成長の実現を事業方針に据えている。今後も中空糸膜モジュールの市場要請に対応した高機能な製品を提供し、事業規模拡大に注力していく考えだ。

DICの1-12月期 高付加価値品の低調響き減収減益

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2020年2月17日

 DICが14日に発表した2019年1-12月期の連結業績は、売上高が前年比5%減の7686億円、営業利益は15%減の413億円、経常利益は15%減の413億円、純利益は27%減の235億円の減収減益となった。

 売上高は、世界的な景気減速の中、電気・電子や自動車向け材料を中心に広範な分野で出荷が落ち込んだ。大幅な減益となった営業利益は、高付加価値製品を中心とする出荷数量の落ち込みや一部品目の製品価格の低下、円高による海外事業の換算目減りが利益を押し下げた。純利益についても、災害や買収関連の一時費用のほか、事業の効率化を目的とした一時費用の発生などが響き大幅減益となった。

 セグメント別に見ると、パッケージング&グラフィックの売上高は4%減の4164億円、営業利益は4%減の192億円。売上高は、現地通貨ベースでは0.6%の増収となったものの、ユーロと新興国通貨安の影響により円貨ベースで目減りした。

 パッケージ用インキはアジアや南米などの新興国を中心として増収。ポリスチレンは出荷が伸びた半面、原料価格の低下に伴う製品値下げの影響により減収となった。出版や新聞を主用途とする出版用インキは需要減少の影響を受けた。一方で、デジタル印刷で使用されるジェットインキは増収となった。営業利益も売上高と同様に円貨ベースで目減りした。

 カラー&ディスプレイの売上高は6%減の1164億円、営業利益は28%減の108億円。カラーフィルタ用顔料の出荷が堅調な一方で、化粧品用顔料や一般顔料の出荷が低調に推移し、TFT液晶は競争激化に伴って製品価格が低下したことで減収減益となった。また、中国での環境規制の強化や貿易摩擦に伴って顔料の原料価格が上昇したことも利益を圧迫した。

 ファンクショナルプロダクツの売上高は5%減の2686億円、営業利益は8%減の192億円。PPSコンパウンドは、世界的な自動車生産台数の減少影響を受けて出荷が低調に推移し、スマートフォンや半導体分野を主用途とするエポキシ樹脂や工業用テープは、景気減速の影響を受けて出荷が落ち込んだ。合成樹脂全般も低調だった。

 なお、2020年1-12月期の通期業績予想では、全セグメントでの増収増益を見通し、売上高8100億円、営業利益450億円、経常利益440億円、純利益235億円を見込んでいる。

 

DIC PS能増し21万6000tへ、中食拡大に対応

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2019年12月11日

 DICは10日、四日市工場(三重県四日市市)で製造するポリスチレン(PS)の生産能力を、設備強化や生産プロセスの最適化を行うことで、年産20万8000tから21万6000tに増強したと発表した。投資金額は非公開。2023年にはPS事業の売上高を2017年比で10%の増加を目指す。

四日市工場のポリスチレンの生産設備
四日市工場のポリスチレンの生産設備

 PSはコンビニエンスストアやスーパーなどで販売されている弁当・惣菜向けの食品容器などに多く用いられており、共働きや単身世帯の増加などを背景に、調理済みの食品を持ち帰って食べる〝中食〟市場を中心に需要が拡大。日本惣菜協会発行の「2019年版惣菜白書」によれば、2018年の中食の市場規模は約10兆円で、9年連続の成長を続けている。

 昨今では、〝レンジアップ惣菜〟といわれる新ジャンルの中食が登場し、生の食材をプラスチック容器ごと電子レンジで加熱調理する惣菜も増加の一途をたどる。

 同社は、成形性と高強度を両立した高機能タイプのPS製品「ハイブランチ」ブランドに加え、高い耐熱性をもつ新製品もラインアップ。新製品の耐熱性は汎用のPS樹脂に比べて5~10℃ほど高く〝レンジアップ惣菜〟の調理用途にも対応する。

 さらに、リサイクル性にも優れ、総重量の削減による省資源化を可能にするなど環境配慮型製品の特長も備える。同社グループは、拡大する中食市場の需要に安定供給を果たすだけでなく、食品容器や包装資材に使える「安心・安全」に配慮した製品を提供するとともに、世界的な社会課題である環境問題の解決に貢献していく考えだ。