高周波特性も保持、5G対応機器などへ展開図る
ポリスチレン(PS)の大手メーカーであるPSジャパンはこのほど、従来の難燃PSと比較して、透明性、耐候性、さらにリサイクル性にも優れた「新規難燃ポリスチレン」を開発した。室園康博社長は、「今回、新たに開発した難燃PSは、
2021年7月26日
2021年6月7日
2021年6月2日
2021年3月2日
2020年12月18日
PSジャパンは17日、東芝プラントシステムのケミカルリサイクル(CR)実証化設備を水島工場(岡山県倉敷市)に建設する検討を開始したと発表した。基本設計に入る契約を東芝プラントシステムと締結しており、2022年3月の完工を目標にしている。
CR実証化設備では、使用済みポリスチレン(PS)製品を熱分解し、原料であるスチレンモノマー(SM)に戻すモノマー還元を行う。すでに、取引先からは実証化への協力の申し入れもあり、設備の完成後に直ちに実証運転を経て実装化を目指していく。
PSは無味無臭で、燃やしても有害ガスが発生しない安全なプラスチック。食品容器に適していることに加え、発泡性に優れることから容器・製品の軽量化に役立っている。また、断熱材の用途では軽量で高断熱な特性を生かして、環境負荷の低減にも貢献している。さらにPSは、少ないエネルギーで分解ができることからCRがし易いといった特徴がある。PSジャパンは、使用済みPS製品をSMに戻す設備を導入していくことで、スチレン資源循環を実現させ、持続可能なものづくりに取り組んでいく。
同社はPS樹脂の製造販売会社として、顧客の視点を心掛け、安心と価値を提供していくとともに、将来世代への責任を果たすため、真剣かつ積極的にプラスチックの環境問題に対応していく考えだ。
2020年9月9日
需要は回復傾向も、コロナ影響で先行き不透明に
ポリスチレン(PS)メーカー3社の原燃料高に対応した値上げが出揃い、10月1日の実施に向けユーザーとの交渉が本格化している。改定幅は、PSジャパン、DIC、東洋スチレンとも「10円/kg以上」で打ち出した。
PS価格は、原料ベンゼンACPやナフサ価格、また為替を前提に、四半期ごとに価格の見直しを行う。今年は、昨年後半からの原油価格上昇に連動し、1Q(1-3月期)にACPが上がったことで、4月の価格改定では値上げとなった。
しかし、新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大したことや、OPECなどの協調減産の混乱により原油価格が暴落したことから、2Q(4-6月期)のACPは1Qから345ドル急落。そのため7月の価格改定では40円以上の値下げとなった。ただ原油価格は、5月に協調減産が再開されたことや中国経済の回復などもあり上昇基調を強めた。それに伴いACPも400ドル以上に値を戻し、3Q(7-9月期)は2Qから78.3ドル上昇する結果となった。
こうした状況を踏まえ、PSメーカー各社は10月からの値上げを発表。ユーザーへの安定供給を行い、再投資可能な事業とするためにも、今回の値上げ交渉を速やかに決着させていく考えだ。
一方、PSの国内需要は2Qに前年比20%減と大きく落ち込んだ。コロナ禍の影響で川下製品の需要が停滞したことや、7月からのPS価格の下落を前に買い控えの動きが強まったことが背景にある。それを反映し、2Qの在庫月数は2.3ヵ月分と平常時に比べ大きく積み上がっており、適正在庫に戻すために稼働調整を行う動きもあるようだ。
こうした中、コロナ禍が落ち着いてきたことや7月の値下げ効果もあり、PS需要は回復傾向にある。7月の内需は包装用途や雑貨・産業用途を中心に伸び、3月以来4カ月ぶりに前年比で上回った。また政府も、8月の月例報告で国内景気の判断を「持ち直しの動きが見られる」と発表しており、年末に向けてPS需要の盛り上がりが期待される。
とはいえ、コロナ禍は未だ収束のめどが立たっていない。感染者が再び増加傾向となれば消費が落ち込む可能性もあり、今後も先行き不透明な状況が続きそうだ。
2020年9月2日
2020年6月25日
2020年3月11日
需要はやや弱含み、新型ウイルス影響も懸念材料
ポリスチレン(PS)メーカー3社の原燃料高に対応した値上げが出揃い、4月1日の実施に向けユーザーとの交渉が本格化している。改定幅は、 “ポリスチレン 原料高に対応した値上げ交渉が本格化” の続きを読む
2020年3月5日