JXTGホールディングスは28日、来年6月に開催予定の定時株主総会日付で、同社グループの運営を、JXTGエネルギーを中心に据えた体制に変更し、併せて両社の商号を変更すると発表した。JXTGホールディングスを「ENEOSホールディングス」、JXTGエネルギーを「ENEOS」にする。
具体的には、同社とJXTGエネルギーは、それぞれ法人格は残すものの、役員を極力兼任させ、意思決定機関を集約することで、実質的に1つの事業持株会社として運営する。一方、JX石油開発とJX金属については、引き続き同社グループの一翼を担う重要な事業会社として、同社が定める経営方針の下で大幅な権限委譲を進め、それぞれの事業特性に応じて、より自律性・機動性・独立性を高めた業務執行体制を構築していく。
JXTGホールディングスは、世界的な低炭素社会への加速やイノベーションの急速な進化、企業のESG経営を求める社会的な気運の高まりなど、グループを取り巻く事業環境の変化を踏まえた長期的な経営方針として、「2040年JXTGグループ長期ビジョン」を今年5月に発表。その実現に向けては、従来にも増して意思決定と業務執行の迅速化を図り、変化の激しい事業環境への対応が必要なことから、抜本的な構造変革を進めることにした。
今回の決定に基づき、現在の純粋持株会社の下に3つの中核事業会社をもつ体制から、グループで最も大きなウエイトを占めるJXTGエネルギーと同社の経営を実質的に統合した運営する体制に変更する。また商号についても、同社グループがエネルギー事業で使用しているブランドを冠した「ENEOS」に変更し、グループの名称も「ENEOSグループ」とする。