三菱ケミカル PVA製品群を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年3月16日

  三菱ケミカルは15日、ポリビニルアルコール(PVA)製品群を今月22日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は「ゴーセノール」(PVA)、「ゴーセネックス」(PVA特殊銘柄)、「ニチゴーGポリマー」(アモルファスビニルアルコール系樹脂)、「セーフリンク」(ゴーセネックスZ用架橋剤)で、改定幅は国内取引価格が「30円/Kg」、輸出取引価格が「300ドル/t」「250ユーロ/t」となっている。

 同社は今年2月、これら製品について輸出取引価格の値上げを実施したが、その後もPVA系樹脂の需給バランスはタイトな状況にあり、また各種コストの上昇により事業収益は悪化が進んでいる。これらのコスト上昇は、自助努力による吸収の範囲を超えるため安定供給に支障が出始めており、今後もこの傾向が続くと見られる。同社は、安定供給を維持するために、採算是正が必要であると判断した。