《化学企業トップ年頭所感》クラレ 川原仁社長

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2022年1月12日

 本年度は、2026年に迎える当社創立100周年に向けての新しい中期経営計画のスタートの年になる。新しい年度の初めにあたり、改めて、私が考えるクラレグループのありたい姿を述べる。

 まず「安全で、安心して働ける会社」であるということだ。世界中の生産拠点、研究開発拠点、事業所のすべてにおいて「安全はすべての礎」になる。全ての社員、役員の皆さんが、安全に対する感性を研ぎ澄まし、よく考え、安全で事故が起こらない会社を目指して仕事に取り組んでいただきたい。そして、様々な個性や多様性をもった人々が、ハラスメントなどのない職場で、安心して誇りをもって働ける会社でありたいと考えている。

 2つ目は、クラレグループが活力のある元気な企業体でありたい、ということだ。大きな環境の変化をも機会として捉え、我々自身が変化をしながら進化をする〝向上力、突破力、たくましさ〟が必要だ。足元の状況に過度に一喜一憂せず、本質について深く考え判断すること、迅速に行動すること、それらを可能にするための前向きな姿勢が大切になる。失敗を恐れずに挑戦する前向きな姿勢と意識をもち、いろいろな場面でイノベーションや変革に繋がるアイデアを生み出して実行し、大きな成功に繋げていきたい。皆さんにはクラレグループが活力と創造力のみなぎる企業体であり続けるためにも、是非、このことを心掛けてほしい。

 3つ目は、クラレグループの一人ひとりが社会人・企業人としての高い倫理観と、コンプライアンスの徹底に対する強い責任意識をもち行動することで、自分自身も成長し、会社も成長するような好循環を生む企業でありたい、ということだ。あらゆる企業活動の基本はヒトの力。どれだけ情報技術や機械が発達しても、ヒトがそれらを活用し、動かす原動力であるということに変わりはない。ヒトとその集合体である企業が、良き企業市民としての存在感を示し、価値を生むことで、世界の人々からクラレが「かけがえのない会社」として認められるようになりたいと考えている。