三井化学 自己密着性をもつ新規コート剤、市場開発着手

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2021年10月12日

 

新開発の「特殊ポリオレフィンコート剤」
新開発の「特殊ポリオレフィンコート剤」

 三井化学は11日、自己密着性とガス透過性を発現できる新素材「溶剤系特殊ポリオレフィンコート剤」(開発品)の市場開発を開始したと発表した。

新開発のコート剤を塗布したPMPフィルム
新開発のコート剤を塗布したPMPフィルム

 同コート剤の特長の1つは「自己密着性」。基材に塗布して乾燥成膜後、コート面同士を重ねて人の力で数秒押すだけでコート剤同士がくっつく。また温度をかけるほど、より密着する特性がある。この特性を生かし、衣料への用途展開の可能性を検討しており、従来の面ファスナーでは困難であった歪曲面への適用や、縫製の手間・脱着時の異音の解消に加えて、素材の質感を発揮できるデザイン設計に貢献していく考えだ。

引張せん断強度(試験方法:JIS L 3416)
引張せん断強度(試験方法:JIS L 3416)

 一方、もう1つの特長の「ガス透過性」では、ポリメチルペンテン(PMP)のガス透過性を維持しつつ、ヒートシール性を付加する。PMPフィルムと同コート剤の組み合せは、一般フィルムと同様に液体や菌などは通さず気体のみを透過する。その上で特定のガスを選択的に高く透過するため、ヒートシールパッケージにも適した素材となる。細胞培養キットの保護用途、医療用器具のパッケージ、特定ガスの分離膜といった産業分野などの用途を想定している。

PMPフィルム(50㎛)のガス透過性(コート剤膜厚:3㎛)
PMPフィルム(50㎛)のガス透過性(コート剤膜厚:3㎛)

 三井化学は同コート剤の訴求と用途開拓を図るため、「ものづくりパートナーフォーラム大阪2021」(梅田ハービスホール:10月28日)をはじめ、「高機能プラスチック展」(幕張メッセ:12月8~10日)、「コンバーティングテクノロジー総合展2022」(東京ビッグサイト:2022年1月26~28日)などへの出展を予定する。

アジア石化市況 エチレン約4カ月ぶり1000ドル台

2021年10月12日

定修などで先高観、芳香族3製品は小幅な値動き

 アジア地域の9月第1週の石化市況では、エチレンは前週比45ドル高の1020ドル/tでの取引となった。2週連続での上昇となり、5月以来約4カ月ぶりに1000ドルを回復した。アジア地域において定修やトラブル、また物流の混乱などが重なり、需要家の間で玉を確保する動きが強まっている。スプレッドも

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トクヤマ セメントを値上げ、製造コスト上昇に対応

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2021年10月12日

 トクヤマはこのほど、セメントおよびセメント系固形材の国内価格について、12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定価格は「2200円/t以上」。

 石炭をはじめとする原料価格の急騰、設備老朽化に伴う大規模補修・維持更新投資の実施、加えて、環境対策投資も必要となり、製造コストが大幅に上昇している。さらに物流コストの上昇もあり、急激に事業採算が悪化している。

 同社は、今後も自社の合理化、省力化を推進していくものの、企業努力を超える影響を受けており、安定供給の責務を果たしていくため、今回の値上げを決定した。

 

トクヤマ 液体カセイソーダを値上げ、採算是正図る

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2021年10月12日

 トクヤマはこのほど、液体カセイソーダについて、11月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、仕切価格(固形換算)で「20円/kg以上」。

 近年、国内市況は軟化傾向にある一方、原燃料価格の高騰により事業採算は大幅に悪化している。また、海外マーケットでは需給バランスはタイト化し、海外市況も上昇傾向でさらなるひっ迫が想定される。

 同社は、今後も安定供給のために電解の安定稼働を維持していくにあたり、自社の合理化努力のみで吸収することは困難と判断し、今回の値上げを決定した。

デンカ 球状シリカを値上げ、製造コスト上昇に対応

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2021年10月12日

 デンカは11日、「デンカ球状シリカ(FB・FBX)」について、11月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、FB、FBXの両グレードとも「現行価格の10~15%」。

 原料の天然珪石の価格高騰により球状シリカの製造コストが上昇している。同社は、生産の合理化や諸経費の削減など、徹底したコスト削減に取り組んできたが、これら製造コストの上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えるものであり、製品の安定供給と事業の維持継続のため、値上げの実施を決定した。

NEDOなど 冷却過程のナノ構造形成メカニズムを解明

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2021年10月11日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、産業技術総合研究所(産総研)、九州大学と共同で人工知能(AI)と分子シミュレーションを組み合わせた世界初の解析技術を開発し、液晶がナノ構造化する際の新たな現象を発見した。

 プラスチックや合金、加工食品などの固形物の多くは、液状物から固形物へ冷却して加工。液晶や溶液、ポリマー、生体材料などは冷却プロセスで多彩な構造を形成し、機能や性能を左右する。冷却プロセスの理解は重要だが、ナノ構造や生成速度などの定量的説明はできていない。

 今回、「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」での計算・プロセス・計測の三位一体による有機・ポリマー系機能性材料開発の高速化への取り組みの一環で、新たな解析技術を開発。冷却前の分子構造の中から、冷却後の構造に似たナノ構造だけを精密に抜き出すことで、ナノ構造のサイズや生成のしやすさが解析できる。

 構造生成のきっかけとなるナノ構造、臨界核(CN)、より生成しやすくサイズの小さな2種類のナノ構造を発見。CNは3段階のプロセスを経て生成することが示唆された。ナノ構造サイズがCNを超えると構造生成が始まり超臨界核になるとされるため、超臨界核の数の時間的変化を観察。その生成は3段階に分かれ、段階を踏むごとに生成速度が上がることが分った。

 超臨界核に成長できずに分裂したCN(残留クラスター)数の変化を見ると、超臨界核の生成タイミングと一致する3つのピークがあったことから、超臨界核の生成は、CNではなく残留クラスターが中心となって起こることが分った。この解析技術は物質によらず、またナノ構造の生成プロセスだけでなく成長や構造パターンの形成を経た固形化まで適用できる。

 液晶のほか溶液やポリマー、生体材料などの精製プロセス、結晶化プロセスなどが高精度で観察でき、製品性能を左右する結晶の大きさや純度など材料の構造パターンを最適化する「コツ」をつかむことが可能になる。高機能材料創製のための材料性能向上や開発期間短縮につながることが期待される。

ブラスケム バイオエチレン生産でタイ社と共同投資検討

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2021年10月11日

ブラスケムのバイオエチレンプラント=トリウンフォ石油化学コンプレックス内(ブラジル)
ブラスケムのバイオエチレンプラント=トリウンフォ石油化学コンプレックス内(ブラジル)

 バイオポリマーメーカーの世界最大手・ブラスケムはこのほど、タイ最大の総合石油化学会社でアジアの業界リーダーであるSCGケミカルズとの間で、バイオエタノール脱水プラントの新設について共同投資の検討を行う覚書を締結した。

 同設備は、ブラスケムが「I‘m green(アイム・グリーン)」のブランドで展開するバイオポリエチレン(PE)の原料となるバイオエチレンを生産するもの。今回の協力関係が実現すれば、ブラスケムのバイオPEの生産能力は現在の2倍に拡大する。

 ブラスケム・アジア担当ディレクターのロジャー・マルキオーニ氏は、「このプロジェクトは、2050年までのカーボンニュートラル実現に貢献するだけでなく、当社のアジアでの足跡となる画期的な第一歩だ」とコメントし、SCGケミカルズとの、大きな可能性を秘めたパートナーシップ構築を強調した。

 同プロジェクトでは、ブラスケムの技術やバイオプラスチックのノウハウと、SCGケミカルズのアジア市場での知見やPE生産技術を組み合わせ、シナジーを最大化する。今後、フィージビリティスタディ(事業化調査)が両社間の合意により承認されれば、生産設備はタイ・ラヨーン県のマプタプットに新設される。

中外製薬 がん患者・医療関係者へ応援ムービーを公開

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2021年10月11日

がん患者・医療関係者 応援ムービー「温かい手」

 中外製薬はこのほど、がん患者や家族、医療関係者を応援することを目的としたムービー「温かい手」を同社公式YouTubeチャンネルと、特設Webサイト(https://chugai-atatakaite.jp)にて公開した。音楽にシンガーソングライターの山崎まさよしさん、こま撮りアニメーション制作にドワーフを迎えている。

 現在、日本人の2人に1人ががんになる可能性が示唆されている。また長引くコロナ禍により、がん検診の受診率低下が新たな課題となっている。

 患者や医療を取り巻く環境がより一層厳しさを増す中でも、がんに立ち向かう患者とその家族、医療関係者を応援し、患者が希望をもって、前向きに立ち向かえるがん医療の実現を目指していきたい、そんな同社の想いから応援ムービーの公開に至った。

 同社は2030年に到達したい「ヘルスケア産業のトップイノベーター像」の1つに、社会課題解決をリードする企業として「世界のロールモデル」となることを掲げる。

 今後も革新的な医薬品の創製とともに、社員一人ひとりが患者のためになにができるかを考え、継続的に疾患啓発活動などに取り組むことで、社会課題の解決への寄与を目指していく。

新日本理化 グリーンローンでR&Dセンター建設費調達

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2021年10月11日

 

グリーン写真1 「京都R&Dセンター」の外観
「京都R&Dセンター」の外観

 新日本理化はこのほど、今年5月に竣工した同社研究施設「京都R&Dセンター」(京都府精華町、けいはんな学研都市)の建設資金について、資金の使途を環境改善効果のある事業(グリーンプロジェクト)に限定した「グリーンローン」により調達することを決定した。

 同ローンは、りそな銀行、日本政策投資銀行(DBJ)および三菱UFJ銀行からなる協調融資(シンジケートローン)。新日本理化は、創業100周年記念事業の一環として京都R&Dセンターを整備。次なる100年に向けた研究開発力・技術力の強化と、オープンイノベーション推進による新たな価値創造の拠点と位置づける。

 同社は中期経営計画(2021~2025年度)で掲げる、「環境・社会・人(命)に関わる課題にチャレンジする」というコンセプトの下、同研究施設では効率的なエネルギー消費を実現しながら、バイオマスなどの天然素材・クリーンエネルギーを活用する事業の拡大、より生産効率の高い製造プロセスの開発など、事業を通じた環境負荷の低減に取り組んでいく考えだ。

資金調達のスキーム図
資金調達のスキーム図

 なお、同件借入時に、グリーンローン原則に準拠したフレームワークを作成し、第三者評価機関である格付投資情報センターから最上位評価となるGA1を取得。また、借入先の1つであるDBJから「DBJ環境格付」を取得した。

 同格付は、DBJの格付システムにより企業の環境経営度を評点化し、優れた企業を選定する世界初の融資メニュー。持続可能なパーム油の生産・利用に寄与するために、RSPOへの加盟やSCCS認証を取得し製造を行うほか、天然資源を使用した製品開発を進めるなど、顧客や社会的要請を踏まえ、製品を通じた環境・社会貢献を実現している点などが評価された。