ダイセルは14日、7月1日付でグループ企業を再編し、一部事業の所管を変更すると発表した。同社は今年4月1日付で「戦略的ビジネスユニット(SBU)」による事業体制に移行し、従来の技術・製品ベースの事業体制から、対象とする市場や顧客に主眼を置いた「マーケットイン」の体制をより強化した。今回のグループ企業再編も「マーケットイン」の考え方に立脚し、事業部門はマーケティング活動でのシナジーを追求し、生産部門は生産効率や品質、コストといった競争力を強化する。
対象会社は、ダイセルファインケム、ダイセルポリマー、ダイセルバリューコーティング。3社の販売部門を、ダイセルファインケムを承継会社とした新会社「ダイセルミライズ」に統合。ダイセルポリマーの製造部門をダイセルの「マルチプルプロダクションカンパニー」に移管し、ダイセルポリマーは消滅会社となる。
また、ダイセルバリューコーティングは製造部門がダイセルの製造子会社となり、同社名で存続。ダイセルバリューコーティングは、ダイセルの「マルチプルプロダクションカンパニー」の傘下で、品質やコストなど生産性のさらなる向上を目指していく。
一方、3社の事業のうちダイセルポリマーの自動車関連事業をダイセルの「セイフティSBU」に、ダイセルバリューコーティングの機能フィルム事業をダイセルの「スマートSBU」に、それぞれ所管変更し、またそれぞれ事業の製造部門は、ダイセルの「マルチプルプロダクションカンパニー」に継承される。