帝人はこのほど、ファミリーマートとヘルスケア分野での両社のさらなる発展を目的に、戦略的パートナーとして提携すると発表した。
近年、健康志向への関心が高まり、特に「食」への注目がさらに集まっている。帝人は、2本柱の1つとして展開するヘルスケアについて、医薬品・在宅医療の事業基盤をもとに、「未病」「予防」といった領域で新規事業の創出に注力。日々の食生活から人々の健康に貢献することを目指して、機能性食品素材ビジネスに取り組んでいる。
その中心素材であるスーパー大麦「バーリーマックス」は、一般の大麦に比べて約2倍の食物繊維量(大麦/押麦の約2倍、玄米の約7倍、白米の40倍以上)、約4倍のレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を含む非遺伝子組み換え大麦で、3つの食物繊維(フルクタン、β-グルカン、レジスタントスターチ)などの成分が、腸内での発酵速度の違いにより、段階的に腸の入口から腸内細菌が多く棲む「腸の奥」まで届く特長を持つ。
「健康」「満腹」「満足」をテーマに商品開発を行うファミリーマートでは、2017年から大手コンビニエンスストアでは唯一、おむすびや弁当など、中食商品四種類に「バーリーマックス」を採用。女性を中心に幅広いユーザーから支持があり、今年9月で累計販売個数は1億個を突破した。
今後、両社は、「バーリーマックス」を使った商品展開を軸に、高まる健康志向に対応した取り組みを行う。帝人は今回の取り組みを第1弾として、さまざまな機能性食品素材をファミリーマートの商品を通じて広く届けることで、生活者の健康への貢献を目指す。一方、ファミリーマートは、定番商品にも「バーリーマックス」を順次取り入れ、キャンペーンなどの展開を通じ2020年度の販売個数2億食達成を目指していく。