ADEKAなど 合弁会社「関東珪曹硝子」の解散に合意

, , , ,

2021年2月22日

 ADEKA、日本化学工業、富士化学は18日、合弁会社である関東珪曹硝子(関珪硝)を解散することに合意したと発表した。

 関珪硝は昭和44年からケイ酸ソーダガラスの製造を中心に事業を展開。しかしながら、情報の電子化に伴うペーパレス化や家庭用洗剤の液体化などを背景に主要用途である製紙・洗剤向けの数量が大きく落ち込んだ。また、原料価格の上昇や海外品の国内市場への参入、競争激化など事業を取り巻く環境は悪化の一途をたどっており、今後も回復が見込めない状況が続くことが予想される。

 こうした事業環境の変化を受け、出資者である3社で協議を続けてきたが、関珪硝の事業継続は困難との結論で一致し、今回、解散することに合意した。3月末をめどに関珪硝で製造しているすべての製品の生産を終了させ、その後生産設備の解体・撤去を経て、遅滞なく解散、清算を結了させる予定。

DIC BASF顔料事業買収に伴う特別損失を計上

, , ,

2021年2月22日

 DICは19日、BASFとの顔料事業買収に伴い、DICの米国子会社の同事業の売却を決定し特別損失(事業整理損)を計上したと発表した。

 DICは、ドイツ・BASFが保有する顔料事業である「BASF Colors & Effects社」の取得についてBASFと売買契約を締結し、今年度第1四半期中のクロージングにむけて作業を進めている。ただ、今回の買収により顔料分野においてグローバルで一定のシェアになるため、独占禁止法上の問題の是正措置として、DICの米国子会社サン・ケミカルのブッシーパーク工場(サウスカロライナ州)で生産する高級顔料事業を売却する方針を決定した。

 ブッシーパーク工場は自動車塗料向けなどの顔料などを生産しているが、BASF Colors & Effects社が保有する顔料事業の取得により高級顔料は大きく拡充される見込みであるため事業戦略上の影響は軽微と見られる。

 DICは売却対象資産の処分に関連して発生する損失として総額88億円を2020年度業績に特別損失(事業整理損)として計上した。

東亞合成 中計2年目、変化に対応し施策を推進

, , ,

2021年2月22日

積極投資とR&D強化、高付加価値化の拡大図る

 東亞合成は今年、中期経営計画「Stage up for the Future」(2020~22年)の2年目に入った。17日に開催の決算説明会で進捗報告があった。高付加価値製品事業の拡大や新事業の創出に向けて新たなスタートを切った昨年(1-12月期)は、コロナ禍の影響を受けて減収減益となったが、髙村美己志社長は「事業環境の大きな変化は、我々にとってはむしろチャンスになるのではないか」と捉える。

髙村美己志社長

 その理由の1つは、世界経済が減速する中でも、5Gの拡大やテレワークの増加を背景に成長を続ける半導体産業にある。リーマンショック時には大きく落ち込んだ同社の半導体関連事業も、コロナ禍ではプラスに動いており期待を寄せる。エレクトロニクス分野では、半導体製造用高純度ガスと

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

宇部興産 人材派遣事業を再編、子会社2社を合併

, ,

2021年2月19日

 宇部興産は18日、100%子会社である宇部興産総合サービス(USS)と宇部ケムスタッフ(UKS)の2社が、人材派遣業の統合を目的として、USSを存続会社とする両社の合併を決定したと発表した。

 USSは2003年より一般労働者派遣事業を開始し、幅広い職種と派遣先で事業を拡大。一方、UKSは宇部興産の化学工場内の業務を中心に、労働者派遣の専業会社として派遣先の事業発展に貢献してきた。

 こうした中、今回、サービスの一層の強化や人材派遣市場でのプレゼンス向上と事業拡大を目指し、同社グループ内で両社の人材派遣事業を再編・統合することを決定した。

 USSは今後、同社グループ内に限らず、グループ外の様々な顧客のニーズに適った人材を派遣し、一層満足してもらえるサービスを届けていく考えだ。

宇部興産 停止中のアンモニア工場、今月下旬から再開予定

, ,

2021年2月19日

 宇部興産は18日、設備不具合でアンモニアの生産を停止していた宇部藤曲工場が今月下旬から再開すると発表した。同工場は設備の不具合が判明し先月25日から生産を一時停止していたが、不具合箇所の取り換え補修工事を実施し、生産再開のめどが立った。

 なお、アンモニアを原料とする、ナイロン・ファイン事業関連製品についても順次生産を再開するとしている。

ランクセス 仏INTACE社買収でポートフォリオ強化

, ,

2021年2月18日

 ランクセスはこのほど、フランスの包装業界向け特殊殺菌剤メーカーINTACE社(パリ市)を買収すると発表した。バイオサイド製剤と抗菌剤メーカーとして世界市場におけるポジションの一層強化を図る。2021年第1四半期に買収手続きが完了する見込みで、売買価格は公表しない。

 INTACE社の製品は特に紙、ボール紙、石鹸用包材、ラベル、紙幣に使用され、昨年の売上は数百万ユーロだった。新たな製品ポートフォリオを短期間で統合し、ランクセスのグローバルな組織・経験と法規制に関する高い専門性を生かし、INTACE社の強固な顧客ネットワークのさらなる強化を目指す。

 ランクセスはコンシューマープロテクション分野の市場統合に積極的に参画しており、これにより消費財業界向け包材・ラベル用のバイオサイド製剤の技術プラットフォームが強化される。またプラスチックから紙の包装への転換が一層進む現在の動向にも合致するとしている。

積水化学工業 S&Pサステナビリティ格付け、ブロンズに選定

, ,

2021年2月17日

 積水化学工業は16日、ESG投資の世界的な調査・格付け会社であるS&P Global社が行うサステナビリティ格付けで「Bronze Class」に選定されたと発表した。同社はこれで、2011年から11年連続で選定されたことになる。

S&P Global サステナビリティに認定
S&P Global サステナビリティに認定

 なおESG投資とは、財務面だけでなく、環境(エンバイロンメント)、社会(ソーシャル)、企業統治(ガバメント)に配慮している企業を重視、選別して行う投資のこと。今回は、世界の主要企業7000社以上から、242社(うち日本企業22社)がサステナビリティ格付けに選定された。

出光興産 東亜石油のTOBが不成立、買付下限に達せず

, , ,

2021年2月17日

 出光興産は16日、東亜石油の株式公開買い付け(TOB)が終了し不成立となったと発表した。買付予定数の下限に満たなかった。

 出光興産は昨年12月、昭和シェルとの合併に伴い連結子会社となった東亜石油をTOBにより完全子会社化することを表明。出光興産グループの一体経営を図り、経営の効率化や最適化、また意思決定の柔軟化や迅速化を実現し、国内石油製品需要の減少や脱炭素社会に向けた動きへ対応していくことを目指していた。

 出光興産は、今回のTOBが不成立に終わったことを踏まえ、従来と同様に同社グループの企業価値向上を目指していく。

 

三菱ケミカル 子会社のメンブレン事業を移管、本社に集約

, ,

2021年2月17日

 三菱ケミカル(MCC)は16日、子会社である三菱ケミカルアクア・ソリューションズ(MCAS)が行うメンブレンの販売・技術開発事業を今年4月1日付でMCCに移管し事業を集約すると発表した。

 現在、MCCグループでは「食糧・水供給」を解決すべき社会課題と捉え、注力すべき事業領域の1つとして、アクアソリューションビジネスの進化と「コト」売りの推進を目指している。

 これまでメンブレンに関しては、製造業務をMCCが、販売・技術開発業務をMCASが行ってきた。それらをMCCに集約することにより、MCCが水処理膜、MCASがそれを組み込んだ水処理装置の施工・販売やメンテナンスなどのサービスに特化することになり、グループ全体でより効率的で、顧客に寄り添ったモノづくり・ソリューション提案力の強化を進めていく考えだ。

 MCCグループは、今後も社会課題の解決に向け、注力分野での積極的な事業展開を通じ、「KAITEKI」の実現を目指していく。

 

住環境研究所 新常態の住まい方、20代の意識に特徴

, ,

2021年2月16日

 積水化学工業の調査研究機関である住環境研究所は、「ニューノーマル(新常態)時代の住まい方に対する意識調査」を実施した。

 近年、情報技術の発達や働き方改革などにより生活者の価値観が変化。それに伴い〝してみたい暮らし方〟や〝暮らしたい場所〟も多様化し、また〝新しい暮らし方〟も多く現れている。こうした中、コロナ禍によって、リモートワークやオンライン会議の普及、自粛による在宅時間の増加など、世の中がさらに大きな変化を強いられている。

 今回の調査(昨年10月実施)は、住宅購入者の多数を占める20~50代の男女既婚者を対象に、新常態の時代も見据えたこれからの「住まい方」に対する生活者の意識を明らかにすることを目的に実施された。その結果、住宅取得の主役となる20代は、新しい暮らし方では「技術的最先端の暮らし」や「職住一致」、従来からある暮らし方では、「エコな暮らし」や「二世帯居住」、暮らしたい場所では、「郊外」を筆頭に多様な場所での暮らし、に関心が高いといった特徴が見られた。

 同研究所は、「20代が様々な暮らし方・暮らしたい場所に対し関心をもてることは、住まい方の多様性を許容する「柔軟性」のため」と分析。そして「これまでの生活や慣習が加速度的に変化を遂げていくウィズコロナ、ニューノーマルの時代では、しなやかさ(レジリエンス)が必要になってくる。そのような時代を乗り切っていくためには、20代に見られるような住まい方への「柔軟性」も原動力となっていくのではないか」との見解を示している。