石化協 森川会長が改めて「保安・安全の確保」に言及

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2019年7月8日

 石油化学工業協会(石化協)は4日、定時総会・理事会終了後の懇親パーティーを開催し、あいさつを行った森川宏平会長(昭和電工社長)は「安定供給責任を果たす意味でも、保安・安全の確保が全てに優先する最重要課題」と述べ、会員各社に引き続き事故・災害ゼロに向けた取り組みを求めた。

 また、石油化学コンビナートの国際競争力を維持・向上させていくため、定修のあり方について、関連業界と連携し、関係省庁・当局にも相談しながら検討を進めていくとした。

 一方、化学産業にとって喫緊の課題である海洋プラスチック問題については、G20大阪サミットで、2050年までに新たな汚染をゼロにする「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有されたこと、G20エネルギー・環境大臣会合で、海洋プラスチックごみ対策実施枠を創設して、各国の政策状況に応じて自主的に取り組むことが合意されたことに言及。今後、同問題に関しては、国内外の関係機関と連携して、科学的知見を蓄積しつつ、海外、特にアジア地域に対して情報発信をしていく方針を示した。

 森川会長は最後に「当協会は引き続き、

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ダイセル 人事(7月1日)

2019年7月5日

[ダイセル・人事](7月1日)▽解兼Daicel Safety Systems(Systems)Co.,Ltd.董事長Daicel Safety Technologies(Jiangsu)Co.,Ltd.董事長、専務執行役員特機・MSDカンパニー担当Daicel Safety Systems America,Inc.Chairman榊康裕▽Daicel Safety Systems(Jiangsu)Co.,Ltd.董事長Daicel Safety Technologies(Jiangsu)Co.,Ltd.董事長、執行役員特機・MSDカンパニー長川口尚孝(8月1日)▽特機・MSDカンパニーパイロ事業開発部長、同カンパニーMSD事業部主席部員山田良平▽同カンパニー同部主席部員今井隆雄▽同、同カンパニー特機事業部事業推進部主席部員竹内弘樹▽同、同カンパニーMSD事業部調達部主席部員酒井俊行▽同カンパニー同部主任部員、同カンパニー特機技術開発センター技術開発室長湯谷洋司。

 

帝人フロンティア 抗菌防臭機能のタオル寝具、3アイテムを発売

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2019年7月5日

 帝人フロンティアはこのほど、抗菌防臭機能をもつタオル寝具「エアクール」シリーズの販売を開始すると発表した。タオルケットとフィットシーツ、ピローカバーの3アイテムで、2日からテイジン公式オンラインショップ「くらし@サイエンス」で販売を開始し、その後、テレビ通販やインターネット通販でも販売する。

 「エアクール」シリーズの特長は、グループ会社の東邦テキスタイルが展開する抗菌防臭糸「サンクローネ」を使用することにより、黄色ブドウ球菌やモラクセラ菌などの雑菌の増殖を抑制し、汗によるニオイや部屋干しによる生乾き臭の発生を抑えること。

 「サンクローネ」には抗菌剤が練り込まれているため、洗濯を繰り返してもニオイを抑制する効果が持続する。また、タオルケットは部分的に網の目状のクロスメッシュ織りとしており、空気が通る隙間ができることから、体との間にこもる熱を外に放出する。

 さらに、フィットシーツとピローケースは、周囲にゴムを使用しているため、敷ふとんやマットレス、枕に上からかぶせるだけで装着が可能で、着脱が容易になっている。

 タオルケット・フィットシーツ・ピローカバーのいずれも、素材はパイル部分(サンクローネ)が綿50%・レーヨン50%、地糸部分は綿100%。色はミントグリーンとラベンダーの2色。

 価格(税別)は、タオルケットのシングルが6980円、セミダブルは8480円、ダブルは9980円。フィットシーツはシングルが6580円、セミダブルが7980円、ダブルは9280円。ピローカバーは1580円。販売目標は今年度が2000万円、来年度には3000万円となっている。

 

富士フイルム 培地生産で欧州に新工場を建設、世界3拠点体制に

2019年7月5日

 富士フイルムはこのほど、欧州拠点のフジフイルム・マニュファクチャリング・ヨーロッパ(オランダ)に、培地を生産する新工場を建設すると発表した。

 投資額は約30億円。今年中に着工し、2021年内の稼働開始を予定。欧州では初となる培地生産工場を建設することで、日米欧の3拠点体制にし、細胞培養に必要な培地のさらなる事業拡大を図る。

 新設するのは、cGMPに対応した培地の生産工場で、北米に次ぐバイオ医薬品製造企業の集積地である欧州に現地生産体制を整える。

 cGMPとは、米国FDA(食品医薬品局)が定めた医薬品や医薬部外品の、最新の製造管理・品質管理規則のこと。これにより、受注から納品までのリードタイムを短縮し、顧客サポート力を強化するとともに、伸長する培地需要に対応していく考え。

 新工場では、日米の生産拠点と同様に動物由来成分を含まないカスタム培地を生産し、バイオ医薬品製造や再生医療などの用途に提供する予定だ。培地は、細胞の生育・増殖のための栄養分を含んだ液体や粉末状の物質で、バイオ医薬品や再生医療製品などの研究開発・製造時の細胞培養に必要不可欠なもの。

 現在、抗体医薬品を中心としたバイオ医薬品の需要増加や、細胞を用いた治療法の拡大に伴い、培地市場は拡大しており、今後も年率約10%の伸長が見込まれている。

 富士フイルムは、2017年に総合試薬メーカーの和光純薬工業(現富士フイルム和光純薬)を買収し、培地事業に参入した。2018年には、培地のリーディングカンパニーであるアーバイン・サイエンティフィック・セールス・カンパニー(現フジフイルム・アーバイン・サイエンティフィック)を買収し、培地ビジネスを拡充させた。

 現在、高い研究開発力や品質管理力により、顧客ニーズにあわせた最適なカスタム培地などを開発・提供する。また、日米に保有するcGMP対応の生産拠点を活用し、全世界の製薬企業やバイオベンチャー、アカデミアなどに製品を供給している。

 今後は、日米欧の3拠点体制の下、高品質な培地を安定供給し、顧客満足度をさらに向上させていく。

 

帝人 チェコの自動車向け複合材料部品メーカーを買収

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2019年7月5日

 帝人は4日、チェコの自動車向け複合材料部品メーカーであるベネット・オートモーティブ社の全株式を取得し、完全子会社とすると発表した。

 帝人は、軽くて強い高機能素材や、デザイン、設計能力を駆使したマルチマテリアルにより、自動車メーカーの部品供給パートナーとなることを目指しており、欧州、北米、アジアの3極で、ティア1サプライヤーとして自動車向け複合材料事業を展開している。

 特に欧州では、昨年にポルトガルの自動車向け複合材料部品メーカーであるイナパル社を買収したほか、2017年に買収した北米最大の自動車向け複合材料部品メーカーであるCSP社のフランス現地法人であるCSPヨーロッパでSMC(シートモールディングコンパウンド)の工場新設を決めるなど、自動車向け複合成形材料事業の拡大を推進。

 こうした中、帝人は、欧州での提案力強化と販売チャネルのさらなる拡大を図るため、ドイツをはじめとする多くの有力自動車メーカーが生産拠点を構える中東欧の中心部にあたるチェコに本拠地をもち、幅広い採用実績を有するベネット・オートモーティブ社を買収することとした。

 ベネット・オートモーティブ社は、自動車メーカーに部品を提供するティア1メーカー。炭素繊維複合材料(CFRP)やガラス繊維複合材料(GFRP)の成形技術、および自動車部品の塗装や組み立ての設備などを有している。

 成形技術については、オートクレーブ成形やRTM成形に加え、リム成形と呼ばれるポリウレタンを用いた低圧での射出成形技術などに特徴があり、フォルクスワーゲン、メルセデス、BMW、アウディ、シュコダなど、欧州の自動車ブランドへの幅広い採用実績を誇っている。

 帝人は今回の買収を、イナパル社の買収に続く、自動車向け複合成形材料事業における欧州展開強化の布石と位置づけており、欧州の自動車メーカーへの部品供給パートナーとしてさらなる展開を図っていく。

 また、かねて強力に推進しているマルチマテリアル戦略については、現在開発中のテーマにベネット・オートモーティブ社の知見を加え、さらに、帝人とCSP社が有する素材や成形に関する技術や人財との融合を図る。

 これにより、軽量性や強度のみならず、デザイン・生産性・コスト効率といったさらなる顧客ニーズにも対応できるように、ソリューション提供力を拡充していく。

 こうした展開により、2030年近傍には、帝人グループの自動車向け複合材料製品事業として、売上20億ドル規模へと拡大していくことを目指す。

積水樹脂 3つの社会的課題への対策軸に展開

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2019年7月5日

 積水樹脂は今年度、「防災・減災」「歩行者安全」「暑さ」の3つの社会的課題への対策を軸に、事業展開を図っている。

 防災・減災対策では、万年塀・ブロック塀の改修として、目隠し塀や防音目隠し塀を提案する。これらの製品はブロック塀より軽量であるため、地震時の倒壊リスクを大きく軽減する。

 昨年末に閣議決定された「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策事業」では、市街地にあるブロック塀などの安全性を確保するため、全ての特定行政庁は2020年までに安全対策を完了するとされている。

 同社によると、学校施設などで約1000㎞、社会福祉施設では7025施設、自衛隊施設では約110施設が安全対策の対象になっている。同社ではこうした施設に目隠し塀と防音目隠し塀を提案することで、防災・減災に貢献していく。

 歩行者安全対策については、大きな交通事故が相次いでいることから、交差点の場所別に最適な安全対策製品を提案する。歩道と車道の境に車両用防護柵・車止め、車道の右折レーンには誘導対策として路面標示材・車線分離標の設置を勧める。また、ドライバーに対して注意を促す、LED電光表示板の普及も図る。

 暑さ対策に関しては、猛暑・酷暑に対し、「総合力」を生かして快適な環境を提案する。大型スポーツ施設では、人工芝グラウンドの温度を抑制する「Viuシステム」の販促を進める。

 これは長谷川体育施設・テクノコアと共同開発したもので、特殊樹脂製ノズルにより、わずかな水を微雨化して立体的に散水。日射で熱くなったフィールド表面に微雨が確実に届き、温度を効果的に下げることで、安全・安心・快適なプレイフィールドを実現する。

 公共施設では、クールスポット施設、LED電光表示板による猛暑注意喚起システム、遮熱性舗装などを紹介する。このうちクールスポット施設は、積水樹脂が強みをもつシェルター技術と、パナソニックが強みとする屋外にクールスポットを形成する技術をもとに共同開発した。より高い冷却・暑熱対策効果を発揮するシステムで、夏季の屋外でも快適に過ごせる空間を提供する。

 福井彌一郎会長兼CEOは防災・減災や歩行者安全対策について「事故などの発生から時間が経つと、関心が薄れてしまうのは大きな問題。継続性が必要」と述べている。

 

ランクセス 独展示会にPA66代替品などを出展

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2019年7月4日

 ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスはこのほど、ドイツ・ヴュルツブルクのマリエンベルク要塞で開催された「電気・電子用途のプラスチック会議」に出展した。

 今回展示したのは、ポリアミド66コンパウンドの経済的な代替品をはじめ、電気自動車のバッテリー・パワートレイン・充電インフラへの構造素材の適用、ハロゲンフリーで難燃性を備えたポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)の製品群。さらに、コンポーネントの開発工程全体を通して顧客をサポートする、広範な電気・電子業界のニーズにカスタマイズしたサービスも紹介した。

 このうち、難燃性ポリアミド66コンパウンドの経済的な代替品は、ハロゲンフリーの難燃性ポリアミド6とPBT。原料不足は供給のボトルネックや大幅な値上げにつながることから、自動車業界や電子分野の多くのメーカーは、ポリアミド66コンパウンドの代替品を求めている。

 同社は多数のポリアミド6とPBTコンパウンドを揃えており、多くの場合、技術的に同等でコスト効率の優れた代替品として使用することができる。例えば、非強化のハロゲンフリー難燃性PBT「ポカンBFN2502」は、優れた耐トラッキング性と高い破断ひずみにより、コネクターに最適だ。

 また、電気自動車のバッテリー・パワートレイン・充電インフラに関しては、これらのコンポーネント向けに、ポリアミドとPBTコンパウンドをカスタマイズ。コスト削減や軽量化デザイン、機能性統合、難燃性能、熱伝導などで多大なメリットを提供する。

 可能な用途としては、モジュールカバー・カバープレート、高電圧コネクター、コントロールユニット向けの筐体部品、セルホルダー、メディアパイプが挙げられる。

 これらの素材の一例が、45%のガラス繊維で強化された高弾性のポリアミド6「デュレタンBKV45FN04」。同製品は、ハロゲンフリー・難燃性パッケージのため、UL94難燃性テストで最高となるV‐0(0.4mm片)の評価を受けている。

 

ソルベイ 「バッテリーチャイナ2019」に出展

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2019年7月4日

 ソルベイは6日から中国・北京で開催の「バッテリーチャイナ2019」に出展し、バッテリーパックと浸漬冷却向けの材料を紹介する。

 ソルベイが提供する特殊ポリマーは、高重量・高価格の金属製部材に代わって、より安全性が高く、高密度のバッテリーを実現する素材。バッテリーパックやモジュールにソルベイの軽量・高性能のポリマー材を使用すれば、コストが削減されるだけでなく、設計融通性・耐腐食性・耐薬品性・電気絶縁性・加工容易性を高めることができる。

 同社のバッテリー冷却液は、電気的・化学的安全性を高め、冷却効率に優れ、直接冷却を可能にする。金属材料に代替可能な同社の半結晶性ポリマーとしては、「アモデル」ポリフタルアミド(PPA)、「ライトン」ポリフェニレンスルフィド(PPS)、「IXEF」ポリアリールアミド(PARA)などがある。これらの素材は機械的強度が高く、耐薬品性・難燃性・寸法安定性にも優れている。

 「アモデル」PPAは、耐トラッキング指数(CTI)600V以上という強力な電気絶縁性を備えていることから、とりわけ高度な柔軟性と優れた耐湿性を必要とする高電圧部材に好適だ。

 バッテリーの直接浸漬冷却の冷媒として使用される同社の「ガルデン」パーフルオロポリエーテル(PFPE)は、化学的に極めて不活性で、熱安定性と絶縁性に優れ、使用温度範囲の広いフッ素系流体。

 この熱媒体は、引火点も燃焼点も持たないので、バッテリーパックの冷却液に適している。標準的な金属材やプラスチック材とも適合し、使用・時間経過のもとでも安定した特性を維持できるため、短絡や腐食、交差汚染のリスクも低い。

 今回の展示会では、専門技術スタッフが同社の多様なバッテリー市場向け材料製品群に関する質問に答え、ポリマーの選択とアプリケーション設計、材料加工に関する詳細な情報を提供する。