AGC メッセンジャーRNA生産設備、独工場で新設

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2021年9月17日

 AGCはこのほど、バイオ医薬品の製造開発受託(CDMO)事業子会社である米AGCバイオロジクスが、ドイツのハイデルベルグ工場に、メッセンジャーRNA(mRNA)の製造受託サービスの提供体制を構築するとともに、その原料となるプラスミドDNA(pDNA)生産ラインの増設を決定したと発表した。2023年中ごろの稼働開始を予定している。

AGCバイオロジクスのハイデルベルグ工場(ドイツ)

 新型コロナウイルスワクチン用途で実用化されているmRNAは、新しい創薬モダリティとして注目が集まっており、ワクチン以外の分野も含め世界的な需要増が期待されている。AGCバイオロジクスは、すでにハイデルベルグ工場で事業化しているpDNAの製造受託事業で培った技術やノウハウを生かし、新たにmRNAの製造受託サービスを提供する。

 また、先日発表した遺伝子・細胞治療薬拠点であるイタリアのミラノ工場の増強、および米国のロングモント工場の買収に加え、mRNAだけでなく遺伝子・細胞治療向けの原料でもあるpDNAの製造能力を増強することで、世界でも数少ない原料から遺伝子細胞治療まで一気通貫のサービスを提供できるCDMOとしてさらに成長を加速させていく。

 AGCグループは、ライフサイエンス事業を戦略事業の1つと位置づける。合成医農薬CDMO、動物細胞と微生物を使ったバイオ医薬品CDMOで積極的な買収・設備投資を行い、その事業を拡大させてきた。さらに、昨年には成長著しい遺伝子・細胞治療分野に事業の幅を広げており、2025年の目標として売上高2000億円以上を掲げている。

 今後も各地域の顧客にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを提供できるよう、各拠点のシナジーを最大限に発揮させ、製薬会社、患者、そして社会に貢献していく。

AGCグループCDMO事業拠点

エレファンテック 新開発、厚膜フレキシブル基板を投入

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2021年9月17日

 プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発やサービス提供を行うエレファンテックは、高速無電解めっきを活用したフレキシブル基板(FPC)に、基板上の配線となる銅膜の厚さが12㎛の厚膜タイプの「P-Flex PI」をラインアップに加え、15日から受注を開始した。銅膜厚を従来品と比べて4倍に厚くしたことで、高い電流値にも対応可能となることから、顧客ニーズへの適応力を高め、新たな市場開拓を図る考えだ。

新たにラインアップに加わった厚膜の「P-Flex PI」

 同社のFPCは、インクジェット技術をベースにした独自製法「ピュアアディティブ法」で製造する。従来のエッチング法と異なり製造工程を大幅に簡略化できるため、エネルギーや水の使用量や廃棄物量の劇的な削減により、環境負荷が低い、試作や量産への柔軟な対応が可能、高いコスト競争力をもつといった特長を備える。ただその利点の反面で、高耐熱性のポリイミド基材に同製法を施した「P-Flex PI」の銅膜厚は標準仕様で3㎛と一般的なFPCに比べて薄く、用途によっては使用できないという課題があった。ユーザーからは「銅膜がもっと厚ければ、高い電流値に対応でき電圧降下も抑えられるため、適用範囲が広がる」との声も多かった。

厚膜「P-Flex PI」(左)と既存品の走査電子顕微鏡による断面図

 同製法では樹脂製のフィルム基板上に銀をインクジェット印刷したのちに、無電解銅めっきを行う。この無電解銅めっきは、インクジェット印刷した銀が触媒として働くことで銀を印刷した部分にのみ銅が成長する仕組み。銀を印刷した部分に均一に成長する「均一性」、銀を印刷していない部分には成長しない「選択性」、高速に成長するための「高速性」の3つの要素が必要になる。これまで銅膜を厚く成長させること自体は研究レベルではできていたものの、量産レベルでは3要素をうまく調整することができず量産での供給は銅膜厚3㎛が限界だった。そこで印刷プロセスとめっきプロセスを同時に最適化し3要素のバランスを追求することにより、12㎛の銅膜厚を形成させながらも量産化に成功した。

厚膜「P-Flex PI」の層構成

 今回開発した厚膜の「P-Flex PI」は、エレファンテックの大規模量産実証拠点「AMC名古屋」での生産を予定する。同拠点の現在の生産能力は月産2万㎡。厚膜タイプを加えラインアップを強化し、既存品と合わせでフル生産を目指す。なお、開発にあたっては、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の成果の一部を活用した。

 

ABS樹脂 8月の出荷は23%増、11カ月連続でプラスに

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2021年9月16日

 日本ABS樹脂工業会がこのほど発表した出荷実績によると、8月の総出荷量は前年同月比23%増の2万5100tとなり、11カ月連続でプラスを継続した。昨年のコロナ禍の反動で今年は高い伸びが継続しており、8月に入ってもその傾向は変わらなかった。ただ、前月比を見ると

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ENEOS 日豪間CO2フリー水素SC構築で協業検討

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2021年9月16日

 ENEOSはこのほど、豪州の大手総合エネルギー企業・オリジン社と、日豪間のCO2フリー水素サプライチェーン(SC)構築に向けた協業検討の実施を決め、両社で覚書を締結したと発表した。 

CO2フリー水素サプライチェーンの全体像
CO2フリー水素サプライチェーンの全体像

 協業検討は同国のクイーンズランド州で実施し、両社は安価で安定的な再生可能エネルギー電力由来の水素の供給可能性について検証を進めていく。具体的には、オリジン社は再エネ電力の安定供給と水素を製造する水電解槽について、ENEOSは水素の貯蔵・輸送形態の1つであるメチルシクロヘキサン(MCH)の効率的な製造と日本への海上輸送についての検討を行う。

 クイーンズランド州は、太陽光発電を中心とする再エネ電源の開発が進む地域。同州政府は、これらの再エネ電力を活用した水素産業の振興に積極的に取り組んでおり、独自の水素産業戦略の下、州内の水素事業を支援する「水素産業開発ファンド」をいち早く設立し、州全域での大規模な水素事業専用開発エリアの整備などを行っている。加えて、石炭やLNGなどの在来型資源用の設備として使われている既存の貯蔵タンクや出荷設備、桟橋、港湾は水素の輸出用インフラとして活用できるメリットもある。

 なお、今回の検討にあたっては、日本政府のグリーンイノベーション基金や豪州の水素ハブ構想など、日豪政府による政策支援の活用についても両社で検討を進め、日豪CO2フリー水素SCの社会実装を早期に実現することを目指す。

SEMI 「セミコン・ジャパン2021」、入場登録開始

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2021年9月16日

 SEMIは15日、世界を代表するマイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2021 Hybrid」(12月15~17日)について、入場登録の受付を開始した。今年は、新型コロナウイルス感染症への対策をしっかりと講じた上で、2年ぶりの東京ビッグサイトでの実地開催となる。

 半導体製造工程全域にわたる1500以上のブースが出展を予定している。今年のテーマは「語ろう、次の世界を。」(グローバルテーマ「FORWARD AS ONE」)。世界各国で半導体産業への関心が急速に高まる中、自動車やIoT、医療とテクノロジーが融合した「MedTech」といった最先端アプリケーションまでカバーしながら、「サプライチェーンの未来」を伝えるイベントを目指していく。

 キーノート講演には、話題を集めるTSMCジャパン3DIC研究開発センターをはじめ、インテル、ルネサスエレクトロニクス、ソニーセミコンダクタソリューションズ、ウエスタンデジタルジャパン、東京エレクトロン、アプライド・マテリアルズといった半導体サプライチェーンの注目企業が登壇する。

 オープニングキーノートには、自民党半導体戦略推進議連会長の甘利明氏を招くほか、グーグルの最先端AI研究者のシェーン・グー氏、京都大学の創薬・医療研究の第1人者である奥野恭史氏の講演も予定している。また、セミナーの一部をオンラインで視聴可能とし、リアル開催の展示会と合わせてハイブリッド構成での開催となる。

 なお、展示会、セミナー、イベントへの参加は、原則としてすべて公式ウェブサイト(www.semiconjapan.org/jp)から事前の申し込みが必要だ。

ENEOS 次世代ヘルスケアサービスで協業、実証開始

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2021年9月16日

 ENEOSは15日、次世代のヘルスケアサービス提供に向け、ネクイノ(大阪市北区)に出資し協業を開始、同日から、両社で共同開発した専用無人ブース「スマートライフボックス」を使用したヘルスケアサービスの実証実験を実施すると発表した。

「スマートライフボックス」のイメージ
「スマートライフボックス」のイメージ

 同無人ブースは、プライバシーと消毒除菌機器による清潔さが保たれており、室内に設置された検査機器による様々なバイタルデータの計測と、そのデータを共有して参照できる医療専門家とビデオ通信によるコミュニケーションが可能なもの。

 両社は、三井不動産がららぽーと柏の葉(千葉県柏市)でリニューアルオープンした「まちの健康研究所『あ・し・た』」内に、「スマートライフボックス」を設置し、地域住民に無料で利用できる医療専門家とのオンライン健康相談サービスの提供を開始する。

 ネクイノは、オンライン診察でピルを処方するアプリ「スマルナ」を運営するスタートアップ企業。ENEOSは、ネクイノがもつオンライン診察のノウハウを活用し、各種ヘルスケアサービスを自宅以外の生活圏内の場所で提供するために、「スマートライフボックス」を共同開発した。両社の協業により、利用しやすく質の高いヘルスケアサービスの展開拡大を目指す。提供するサービス内容の拡充を図りながら、来年3月末まで実証を行う予定。

 また、将来的には「スマートライフボックス」を地域住民の生活を支える新しいライフサポートサービスとして、自治体や企業など様々な場所への設置や、全国約1万3000カ所で展開するサービスステーションのネットワークを生かした、ENEOSならではの利便性の高いサービスの事業化を検討していく考えだ。

三菱ケミカル 生分解性樹脂CP、海洋生分解認証を取得

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2021年9月16日

 三菱ケミカルは15日、生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」が、海洋生分解認証「OK biodegradable MARINE」の認証を取得したと発表した。

「フォゼアス」が海洋生分解性認証を取得

 欧州の生分解性製品の認証機関であるTÜV AUSTRIA社の海洋生分解認証は、土中に比べて微生物が少ないとされる海洋中での生分解性能を証明する国際認証。取得の条件として、海水中での生分解が可能であることだけでなく、そのコンポストが環境に安全であることが求められる。

 今回、「フォゼアス」の一部グレードで、海水中(30℃)の生分解度が6カ月以内に90%以上であることという条件を満たし、微生物の活性を測定する生態毒性の試験でも基準をクリアした。また当該グレードは、3Dプリンティング用のフィラメントに適した物性をもつため、3Dプリンティングによる自由自在な成形加工と海洋生分解性の組み合わせにより、これまでにない新たな用途展開が期待できる。

 「フォゼアス」は三菱ケミカルが開発した生分解性かつ植物原料ベースの「BioPBS」を使用し、他の生分解性樹脂や添加剤と組み合わせることで、性能や成形性をそれぞれの用途に適するように調整した樹脂コンパウンド。近年、プラスチックによる海洋汚染が世界的な問題となっているが、微生物の力で水とCO2に分解される環境負荷の少ない素材のため、プラスチック廃棄物の削減にも貢献できる。

 同社は、今回の海洋生分解認証取得を契機に、食品包装材や3Dプリンティングを利用した漁具など、「フォゼアス」の新たな用途展開を目指していく。

フタル酸系可塑剤 7月の国内は19%増、内需は前年上回る

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2021年9月15日

 可塑剤工業会がこのほど発表した需給実績によると、7月のフタル酸系可塑剤の国内出荷は、前年同月比19.4%増の1万8100tと8カ月連続のプラスで推移した。主要品目ではDOPは同7.8%増の7800t、DINPは同31.3%増の9000tと伸長した。前月比でもDOPは7.6%増、DINPは4.9%増と伸びており、6月に続き

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