旭化成ヨーロッパ 移転で営業・マーケティング・R&Dが融合

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2021年4月14日

 旭化成は13日、欧州統括拠点である旭化成ヨーロッパ(ドイツ・デュッセルドルフ市)、旭化成マイクロデバイスヨーロッパ (同)と欧州R&Dセンターの移転が完了したと発表した。

旭化成ヨーロッパ 新拠点
旭化成ヨーロッパ 新拠点

 旭化成ヨーロッパは2016年の設立以来、拡大が期待される自動車分野を中心に、欧州市場での事業拡大を加速させるため、マテリアル領域における事業横断的マーケティング、ならびに自動車関連素材の研究開発・技術サービスや顧客ニーズへの迅速かつ効率的な対応を通じて欧州市場でのプレゼンスの向上、収益最大化を図ってきた。今回、デュッセルドルフ市内の再開発地域のメディア・ハーバー西部に位置する「C‐View Offices」に移転し、欧州でのさらなるビジネス拡大を目指す。

旭化成ヨーロッパ 新拠点(内観)
旭化成ヨーロッパ 新拠点(内観)

 同オフィスエリアには、弁護士やコンサルティング事務所、通信企業、スタートアップ企業や飲食店を中心に約700社の企業が集積していることに加え、企業向けインフラが整っているほか、十分なオフィススペースが確保できる。同社は、今後の拠点拡大を見据え2019年に同地域に移転することを決定した。

旭化成ヨーロッパ R&Dセンダー
欧州 R&Dセンター

 同オフィスには、旭化成ヨーロッパ、旭化成マイクロデバイスヨーロッパのほかに、ドルマーゲン市のケムパークに所在していた欧州R&Dセンターも今年3月に移転しており、同社にとってはマテリアル領域における営業、マーケティングそしてR&D機能が融合された初めての拠点となる。また、展示スペースやディスカッションスペースも拡充され、より活発な社内連携が可能になり、迅速な顧客対応、市場への新ソリューションの提案、現地パートナーとの共同研究開発プロジェクトの積極的な促進など、社内外のコネクト(連携)をよりいっそう深めることが期待できる。

 今後も、旭化成ヨーロッパはさらなる欧州自動車関連産業へのアプローチの強化に取り組み、顧客価値の創造を目指していく。

旭化成 米ゾールが睡眠時無呼吸症のデバイス会社を買収

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2021年4月14日

 旭化成は、米国子会社ゾール・メディカルが中枢性睡眠時無呼吸症(CSA)に対する植え込み型神経刺激デバイス「remedē(レメディー)System」の製造・販売を行う米国レスピカルディア社を買収することを決定し、今月9日(米国東部時間)に手続きを完了したと発表した。

レスピカルディア社の「レメディーSystem」
レスピカルディア社の「レメディーSystem」

 ゾール社は、医療機関向け除細動器と自動体外式除細動器(AED)、着用型自動除細動器「ライフベスト」などの心肺蘇生を中心とした既存事業に加え、心不全や呼吸機能障害といった心肺蘇生の周辺領域を取り込むことにより、クリティカルケア事業のさらなる拡大を目指している。

 一方、レスピカルディア社は、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患に対して革新的な治療法を提供している医療機器メーカー。今回の買収により、ゾール社のもつ心臓や呼吸器治療に対する専門知識とレスピカルディア社の医療機器を組み合わせることで、より多くの患者の命とQOLの向上に貢献することができる。

「レメディーSystem」のイメージ

 「レメディーSystem」は、成人CSA患者に対する世界で唯一の植え込み型神経刺激デバイスとして米国食品医薬品局(FDA)から2017年に承認を受けた医療機器。睡眠時無呼吸症は主に閉塞性と中枢性(CSA)に分類され、閉塞性は気道の物理的な閉塞が原因となるに対し、中枢性は脳内の呼吸中枢が正常に機能しないことが原因で呼吸が障害される。同機器は、胸部の横隔神経の一つに電気パルスを送ることで呼吸を制御する筋肉(横隔膜)に信号が送られ、睡眠時における呼吸パターンを正常に戻す。

 ゾール社は、レスピカルディア社の買収により、両社の販売網を生かした営業活動や心臓専門医へのアプローチなどのシナジーを最大限に生かし、米国での100万人以上と推定される同機器の対象患者の睡眠改善や症状の緩和に努めていく。今後は、急性心筋梗塞や心不全、呼吸機能障害などの疾患に対する製品・サービスをターゲットとした戦略的投資や買収を通して、これらの疾患に対するポートフォリオの拡大・強化を目指す。

太陽石油 「愛媛県U‐12サッカー選手権大会」に協賛

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2021年4月13日

 太陽石油はこのほど、愛媛県の少年サッカー公式大会である「テレビ愛媛杯争奪 第50回愛媛県U-12サッカー選手権大会」に協賛した。昨年はコロナ禍で中止となったが、今年は感染対策を万全にして行われた。

サッカー大会協賛
サッカー大会協賛

 同大会は、愛媛県内101チームによる地区予選を勝ち上がった代表16チームによるトーナメント方式で開催。各チームの実力が拮抗し、最後の大会となる小学6年生の選手が多いことも相まって、白熱したゲームが展開された。

 同社は四国事業所の所在する愛媛県の子どもたちがスポーツへの関心を高め、心身の健やかな育成を目的とした事業をこれからも応援していく。

 

プラ工連1月実績 原材料生産プラスに、輸出は堅調維持

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2021年4月13日

 日本プラスチック工業連盟がこのほど発表したプラスチック原材料・製品の生産・輸出入状況によると、確報となる昨年12月のプラスチック原材料生産は、前年同月比2%減の89万8000tと10カ月連続で減少した。ただ、9月以降の減少幅は一桁台にまで改善しており、1月の速報値では同2%増とプラスに転じている。

 1月の主要品目の生産状況を見ると、

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大陽日酸 高性能な溶接可視化カメラを共同開発し発売

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2021年4月13日

 大陽日酸はこのほど、グループ会社である日酸TANAKAと共同で新たに高性能な溶接可視化カメラを開発し商品化したと発表した。

溶接可視化カメラ 新「サンアークアイ」
溶接可視化カメラ 新「サンアークアイ」

 両社は、溶接遠隔操作や溶接モニタリング、監視を行うために使う高性能な溶接可視化カメラ「サンアークアイ」を2019年4月から販売しているが、今回、デザインを一新し、さらに機能を追加した新型カメラを開発した。

 従来型のカメラでは、溶接開始前の準備作業(溶接線やワイヤ挿入位置などの補正)で、レンズの先端に装着されているNDフィルターを一度取り外す必要があった。

 新たに開発したカメラは、その欠点を補うために「自動遮光フィルター用のアダプター」をオプション設定し、溶接用の自動遮光フィルターを装着できるよう設計を変更した。これにより、溶接中や溶接開始前の準備作業でも鮮明な映像が得られるとともに、カメラ筐体のデザインを見直すことで、約12%の軽量化を図った。

 同カメラは、溶接時に発生するアーク光を打ち消し、ハレーションを低減させることで、溶融池やその周辺、凝固過程などの詳細な観察が可能。動画・静止画共に撮影ができ、撮影画像から様々な解析・計測を行うことで、溶接不具合の軽減につなげることができる。

 なお、撮影可能な溶接方法は、TIG、プラズマ、MAG・MIG溶接など、幅広く対応が可能だ。

帝人フロンティア ポリエステル再生材でナノファイバー量産化成功

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2021年4月13日

 帝人フロンティアは12日、リサイクルポリエステル原料を使用した超極細ポリエステルナノファイバー「ナノフロント」の量産化技術を開発したと発表した。同社によれば、リサイクルポリエステルを使用した長繊維による超極細ポリエステルナノファイバーの量産化は世界初となる。 今回の量産化技術の開発により、同社が展開するポリエステル繊維は、全てリサイクル原料を使用することが可能になった。 

リサイクルポリエステル原料を使用した「ナノフロント」の製品例

 開発品は、吸水性や防透性・遮熱性、ソフトな風合いなど、石油由来原料の製品と同等の機能を備える。今後は従来の「ナノフロント」からリサイクルポリエステル原料を使用したものへの置き換えを進め、原糸とテキスタイルをスポーツ・機能性衣料や産業資材用途などへ幅広く展開し、積極的に拡販を図っていく考えだ。今年度に3億円、2025年度に8億円の売上を目指す。

 近年、高い機能性や快適性をもつ素材へのニーズが高まっており、吸水性やグリップ力などの高い機能性と、ソフトな風合いや肌への低刺激性などの優れた快適性を併せもつ「ナノフロント」の需要は、衣料・産業資材の幅広い用途へと拡大してきた。一方、リサイクル原料を使用した素材へのニーズも急速に高まっているものの、リサイクルポリエステル原料を使用した超極細繊維の生産は、ポリマーコントロールや紡糸技術の難度が非常に高いため、量産化が実現していなかった。

 こうした中、帝人フロンティアは、「ナノフロント」の生産方法である海島複合紡糸、つまり2種類のポリマーを「海」部分と「島」部分に分配し、アルカリ処理などで「海」部分を溶解除去することで、「島」部分だけを原糸として取り出す技術に対し、新たなポリマーコントロールと紡糸技術を開発。石油由来の原料を使用した従来品と同等の品質と機能をもつ、リサイクルポリエステル原料使用の長繊維による超極細ポリエステルナノファイバーの量産化に世界で初めて成功した。

宇部興産建材 ベトナム現地法人を設立、3社の共同出資

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2021年4月13日

 宇部興産は12日、建材事業の中核会社である宇部興産建材が、オー・ジーグループの茶谷産業(大阪市淀川区)、および高圧ガス工業(大阪市北区)との3社による共同出資で、ベトナムのホーチミン市に建材製品の販売を行う新会社「UBE CT Construction Materials Vietnam」を今年3月に設立し営業を開始したと発表した。

新会社で販売するポリマーセメント系塗膜防水材「アクアシャッター」の施工例

 新会社の出資比率は宇部興産建材51%、茶谷産業37.5%、高圧ガス工業11.5%で、ベトナムなどASEAN諸国での防水材や建材の販売などを行う。

 建設需要が旺盛な東南アジアをターゲットとした現地法人を設立することで、ユーザーのニーズにより迅速に、よりきめ細かに対応できる体制を整える。今後さらに市場開拓・販売を強化し、ASEAN地域でのビジネスを拡大していく。

 

三菱ケミカル 生分解性樹脂CP、海洋試験で90%が分解

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2021年4月13日

 三菱ケミカルは12日、植物由来の生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」を使ったフィルムが、かねてから実施してきた海洋生分解性の試験により、1年間で約90%分解されたという結果が得られたと発表した。

「フォゼアス」海洋生分解性試験

 今回の試験は、同社の「BioPBS」を使用した樹脂コンパウンド「フォゼアス」で製膜した厚さ25ミクロンのフィルムについて、国際基準(ISO)に準拠した試験を第3者機関で実施している。

「フォゼアス」中津まちづくり協議会に採用されたレジ袋

 また今回、海洋生分解性が確認されたグレードを使用したレジ袋が大分県中津市のNPO法人中津まちづくり協議会に採用された。レジ袋としては初めての採用となり、4月から同協議会の会員事務所や市内の小中学校に配布される。昨年7月から開始されたレジ袋有料化をはじめ、プラスチックに対する環境配慮への要求がますます高まっている。

 同社は、今回の試験結果と中津まちづくり協議会への採用を足掛かりに、引き続き地方自治体や小売店で取り扱われるレジ袋やごみ袋、その他食品包装材といったシングルユースのプラスチック製品への採用拡大に向けて取り組んでいく考えだ。

アジア石化市況 エチレン100ドル安の1090ドル/t

2021年4月13日

芳香族は3製品とも下落、SMは軟化基調を継続

 アジア地域の3月第3週の石化市況では、エチレンは前週比98ドル安の1090ドル/tでの取引となった。前週まで市場にタイト感が出ていたことから上昇基調を強めていたが、誘導品需要が弱含んだことや、新規設備が稼働を開始したこともあり、5週ぶりの下落となった。ナフサとのスプレッドも

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OPPフィルム 2月の国内出荷は前年同月比2%減に

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2021年4月12日

 日本ポリプロピレンフィルム工業会がこのほど発表した需給実績によると、2月のOPP(延伸ポリプロピレン)フィルムの国内出荷は、前年同月比2.2%減の1万6700tとなり、4カ月連続でマイナスとなった。

 用途別では、食品用が

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