プロピレン大幅上昇、ベンゼンは3週ぶりに反転
アジア地域の1月第3週の石化市況では、エチレンは年明けからの上昇基調を継続し、下値が前週比40ドル/t高、上値が50ドル/t高の820~850ドル/tでの取引となった。下値は11月第5週以来、7週ぶりに800ドル/t台を上回っている。
センター各社が減産を進めた結果、供給に品薄感が広まったことが背景にある。スプレッドも、スポットナフサ価格が
2020年2月4日
2020年2月3日
2020年1月31日
2020年1月30日
2020年1月30日
石油化学工業協会(石化協)は28日、都内で「定期修理(定修)研究会報告書」についての説明会を開催した。
少子高齢化が進展し働き方改革の順守が求められる中での「工事品質の確保」、生産設備の高経年化に伴う「工事期間の長期化」、さらに石化各社にとって安定運転の維持に支障をきたす「定修時期の重複」が喫緊の課題となっている。
そうした中、同協会は、昨年7月に定修の課題と解決策を多方面から検討するため、定修に関わる事業者5団体(石油連盟、日本化学工業協会、日本メンテナンス工業会、日本非破壊検査工業会、日本プラスチック工業連盟)と有識者2名の協力を得て同研究会を発足。7回の開催を経て報告書を取りまとめた。
報告書は、①定修の実態②定修から発生する問題点と課題解決の方向③解決に向けた
2020年1月30日
2020年1月30日
東レは29日、正面からの光はガラスのように透過し、斜めからの光は鏡のように反射する世界初の光学機能を備えたフィルム「PICASUS(ピカサス)VT」を創出したと発表した。
従来の材料では不可能だった機能により、市場拡大が見込まれるAR(拡張現実)やMR(複合現実)用途でのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)やHUD(ヘッドアップディスプレイ)向けや、のぞき見防止フィルム、ディスプレイ用フィルムなどへの展開が期待できる。
一般的な光学材料では、透明なガラスやプラスチックのように正面・斜めいずれの方向から入射した光もほぼ透過する素材や、金属膜のようにいずれの方向からも入射した光を反射する素材がある。一方、正面からの光は高い透過率で透過し、斜めからの光は高反射するといった光の指向性をコントロールできる光学素材はこれまでなかった。
今回、同社が開発した「ピカサスVT」は、独自のナノ積層技術を駆使するとともに、新規の光学設計に基づいた樹脂屈折率の高精度制御により、正面からの光を透過し、斜めからの光を反射するという全く新しい機能を発現させることに成功した。
従来のナノ積層フィルム「ピカサス」は、ナノメートルスケールの厚みの層を数百~1000層重ねることで特定の波長の光を反射させる機能を備えているが、今回の「ピカサスVT」では、特性の違う2種類のPETを組み合わせことで、さらに光の反射・透過の指向性までを制御したものとなった。
この新規光学フィルムをAR・VR用のHMDやHUDに用いた場合、透明なガラスやプラスチックと同様に風景の視認性は維持しつつ、従来に比べて、投影情報をはっきりと表示することが可能だ。
他の用途としては、正面透過性と全方位からの光を反射する機能を生かしたPCやスマートフォン向けの覗き見防止フィルムや、後加工・組み立てに適した平面性と全方位に対する集光機能を生かしたディスプレイ用集光フィルムなどが想定され、ディスプレイの機能向上に貢献することができる。
今後、展示会への出展などにより周知を図り、顧客ニーズを探っていく。そして、ビジネスモデルを含めた研究開発やサンプルワークを進め、3年後の実用化を目指していく方針だ。なお、同技術は東京ビッグサイトで31日まで開催されている「nano tech 2020(第19回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)」で展示している。
2020年1月29日
三井化学は、今月31日~来月2日に石川県金沢市で開催される「第31回日本臨床微生物学会総会・学術集会」に、敗血症向けの研究用試薬キットなどを出展するほか、周辺の試薬など独自のユニークな技術や製品を紹介する。
同社は富山大学とともに、敗血症の原因菌を迅速に同定する新たな検査法(Tm mapping法)の製品化に着手しており、今回は、研究用試薬として「細菌迅速同定用PCR試薬キット」「細菌DNA抽出キット」「Yeast-made Taq Polymeraseキット」を展示する。
近年、がん治療や臓器移植などの医療の高度化に伴い、重篤な感染症のリスクが増えている。入院患者の主な死因は敗血症などの重篤な全身感染症であり、敗血症による死亡率は非常に高く、重篤な感染症患者を救命するためには、患者体内の感染症の起炎菌を迅速に検出・同定することが求められている。
現在行われている血液培養検査は必ずしも完全ではなく、また、培養後に行う一般的な生化学的性状検査法では、検体提出から起炎菌の同定まで通常2~3日を要する。結果が判明するまでの間は経験に基づく治療を施行せざるを得ず、同定結果のないままに抗菌薬の選択を余儀なくされており、その結果、多剤耐性菌の出現や、抗菌薬の選択ミスにより重篤患者が致死的となる危険性など、感染症早期の治療では未だ重大なリスクを抱えているのが現状だ。
これらの問題解決のため、同社は富山大学が開発したTm mapping法の実用化に向けた共同研究に取り組んでいる。この検査法は、血液培養を行わず、採血から5時間程度で未知の起炎菌を同定する新たな遺伝子検査法であり、感染症早期に同定結果に基づいた適切な抗菌薬選択が可能となる。
なお、三井化学の展示は、石川県立音楽堂の企業出展会場で行われる(ブース番号:13)。同総会・学術集会は金沢市内にあるホテル日航金沢、金沢市アートホールの他の2カ所でも同時開催され、最終日の来月2日には、「新型コロナウイルス」に関する緊急企画として、国立感染症研究所感染症疫学センターの島田智恵氏らによる講演などが予定されている(石川県立音楽堂・邦楽ホール)。
2020年1月29日
合成ゴム工業会がこのほど発表した需給実績によると、11月の合成ゴム全体の出荷量は、前年同月比5.6%減の11万900tとなった。
品目別では、SBRが同10.3%減の3万9000tで2カ月連続マイナス、NBRは同9.6%増の8900tで2カ月連続プラス、CRは同26.2%減の7700tで2カ月連続マイナス、BRは同4.1%増の2万4700tで3カ月連続プラス、EPTは同11.2%減の1万5700tで4カ月連続マイナス、その他は同5.9%増の1万4900tで2カ月ぶりにプラスとなった。
NBRとBRは
2020年1月29日
日本触媒は28日、輪島キリモト(石川県輪島市)と共同で、紙より薄い「iOLEDフィルム光源」と、日本古来の伝統工芸技術である「螺鈿(らでん)」を掛け合わせた他に類のない光る輪島塗「余光(よこう)」を制作したと発表した。
「iOLED フィルム光源」は、有機ELの長年の課題であった、大気中の酸素や水分による素子の劣化を日本触媒とNHKとの共同開発による材料および素子技術「iOLED技術」により克服し、厚さ0.07㎜と紙より薄く、高い柔軟性を実現している。
昨年6月より、日本触媒と輪島キリモトは、アートディレクターの四尾龍郎氏とともに「iOLED」と輪島塗のコラボレーションを開始。今回、螺鈿が発光する「iOLED」×輪島塗盃「余光」が完成した。
表面を薄くくり抜いた器に、貝殻薄片と「iOLEDフィルム光源」を貼り付け一体化したものをはめ込み、その表面に漆を一層塗りしている。漆を薄く何度も塗り重ねていくことで強く美しい塗膜を生み出すことが輪島塗の大きな特徴であり、螺鈿で扱う貝殻薄片もできるだけ薄いことが条件となるが、「iOLEDフィルム光源」が厚さ0.07㎜と紙よりも薄いため貝殻薄片との一体化が実現した。
輪島キリモト8代目の桐本滉平氏は、「日本触媒の開発した「iOLED」という光源とのコラボレーションは、伝統工芸と最新テクノロジーの融合という前代未聞の挑戦だった。「iOLED」が限りなく薄いおかげで、薄い貝殻との一体化が可能となり、伝統的な技法でありながらも、自ら発光する新たな螺鈿の発明が実現した。完成した盃を見た時、手のひらの上に月を見たような感動を覚えた」とコメントしている。
なお、共同制作した「iOLED」×輪島塗盃「余光」を、東京ビッグサイトで開催される「新機能性材料展2020」(1月29~31日)の同社ブースに展示する。