クボタケミックス 塩ビ管とポリオレフィン管類を値上げ

, ,

2022年5月12日

 クボタケミックスは11日、塩化ビニル管およびポリオレフィン管類について、6月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、塩ビパイプ類、ポリオレフィンパイプ類が「20%以上」、継手類全般、その他樹脂関連製品が「10%以上」。

 ウクライナ問題を契機に原油・ナフサ価格が一段と騰勢を強めていることに加え、エネルギーコストや運賃の上昇も続いている。こうした中、国内樹脂メーカー各社は、昨年来4度目となる樹脂の値上げを打ち出した。

 同社は、今年2月の価格改定に続き、短期間で再値上げすることは市場や顧客への影響が大きすぎると考え、樹脂値上げの回避に向けメーカーと交渉を続けてきた。しかし、原料調達面に支障が出始めたことから、製品の安定供給を優先し、やむなく値上げを受諾した。さらに、その他の素材価格や物流費なども引き続き上昇が続いている。同社は、こうしたコスト上昇が自助努力で対応できる限界を遥かに超えていることから、価格改定を決定した。

DIC 6月1日からPSとスチレン系製品を値上げ

, ,

2022年5月12日

 DICは11日、ポリスチレン(PS)製品およびスチレン系製品について、6月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、「ディックスチレンGPPS」「ハイブランチ」「ディックスチレンHIPS」「エラスチレン」で、改定幅は各製品とも「45円/kg以上」となっている。

 昨今の原油価格の上昇に伴い、国産ナフサ、ベンゼン、原燃料の価格高騰が進み、PSの原料調達価格と生産コストが上昇している。同社は、引き続き自助努力による吸収を続けてきたが、原材料価格などの上昇を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために価格改定が避けられないと判断した。

昭和電工 アンモニアを値上げ、コスト上昇に対応

,

2022年5月12日

 昭和電工は11日、アンモニアの国内販売価格について、5月20日納入分から値上げすると発表した。対象製品および改定幅は、液化アンモニア(タンクローリー)、液化アンモニア(ボンベ)が「48円/kg以上」、アンモニア水(25%濃度)が「12円/kg以上」。

 アンモニアを取り巻く事業環境は、昨今の原燃料高を背景とした原材料や電力コストなどの高騰により、厳しい状況が続いている。同社は、製造原価の低減、経費の削減や物流の効率化などのコスト削減に努めてきたが、今後も安定生産と安定供給を維持するためには、値上げせざるを得ないと判断した。

 

DIC 不飽和ポリエステルなど値上げ、コスト高に対応

, , ,

2022年5月11日

 DICは10日、100%子会社のDICマテリアルが、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂について、6月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、不飽和ポリエステル樹脂が「47円/kg以上」、ビニルエステル樹脂が「28円/kg以上」。なお当該製品の値上げは3月以来となる。

 原油・国産ナフサ価格のさらなる高騰と原料メーカーからの採算是正に伴い、原料価格が大幅に上昇している。加えて、昨今の世界情勢に伴うエネルギー価格の高騰もあり、ユーティリティ費用、物流費、容器費、設備保全などのコストも上昇が続く。同社は、コスト上昇を自助努力で吸収することは極めて困難な状況にあることから、安定供給と事業継続を図るために、価格改定が避けられないと判断した。

クラレ ポリエステル短繊維値上げ、安定供給を維持

,

2022年5月11日

 クラレは10日、ポリエステル短繊維の国内外価格を6月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「10~15%」。

 主要原材料やユーティリティ、物流費用などを含む各種コストの著しい上昇に加え、設備の維持・更新費用の増加などが同社の収益を圧迫している。自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっていることから、採算改善を行い、安定供給を維持するために値上げの実施を決めた。対象製品の価格改定発表は昨年12月以来。

クラレ 人工皮革クラリーノを値上げ、安定供給を維持

,

2022年5月10日

 クラレは9日、人工皮革「クラリーノ」全製品について、6月1日出荷分からグローバルに価格改定を行うと発表した。改定幅は「6~10%アップ」。

 対象製品に関する主要原材料や燃料、物流費用などを含めたコストの上昇は、自助努力によるコスト吸収の範囲を超えてきている。このような状況下、同社は、安定供給を維持するために、価格改定の実施を決定した。

東洋スチレン PSを値上げ、原燃料価格高騰に対応

, ,

2022年5月10日

 東洋スチレンは9日、ポリスチレン(PS)樹脂およびPS難燃樹脂「トーヨースチロール」について、6月1日納入分から値上げすることを決定し、各需要家との交渉に入ったと発表した。改定幅は、GPグレード、HIグレード、特殊グレード、難燃グレードとも「46円/kg以上」。

 PSは四半期ごとの価格改定が通例だが、今回、7月の価格改定を1ヵ月前倒しするかたちとなっている。その背景として、4月以降、主原料のナフサ・ベンゼン価格の騰勢が続き、スチレンモノマー価格が大幅に上昇していることや、製造に関わる原燃料・副原料価格などが上昇していることが挙げられる。

 同社は、継続したコスト低減活動に取り組んでいるが、これらのコスト上昇は自助努力を超えるものであり、製品の安定供給と事業継続のため、価格改定をせざるを得ないと判断した。