三菱ケミカル 酢酸ビニルモノマーを値上げ、採算是正を図る

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2021年4月16日

 三菱ケミカルは15日、酢酸ビニルモノマーについて、今月20日出荷分から値上げを実施することとし取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅は「25円/kg」。

 酢酸ビニルモノマーの需給がひっ迫している中、原料価格の上昇が続いており、事業環境は厳しい状況にある。同社は、自助努力のみで収益性悪化を吸収するのは困難であることから、旺盛な需要に対応し安定供給を継続するためには採算是正が必要と判断し、今回の値上げを決定した。

旭化成 アクリル樹脂を追加値上げ、「30円/kg」で実施

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2021年4月16日

 旭化成は15日、アクリル樹脂「デルペット」「デルパウダ」全品種について、今月26日出荷分から「30円/kg」値上げすると発表した。同製品については、昨年末にも1月からの値上げを発表している。

 ナフサ高による直接的なコスト上昇に加え、北米での大寒波や世界的な物流網混乱による副原料価格上昇、輸送運賃高騰が続く中、各種原料調達から製品出荷に至るサプライチェーン全体を維持するために大幅な追加コストが発生している。一方、アジアのアクリル樹脂需要は旺盛で、同社も高レートで生産を続けているが、低在庫での運営を余儀なくされている状況だ。

 こうした環境下、同社は効率化や合理化に取り組むも、自助努力で吸収できる範囲を大きく超えていることから、今後も国内の顧客への安定供給責務を果たすため、再度の価格改定が不可避と判断した。

旭化成 MMAモノマーとCHMAを値上げ、ナフサ高騰で

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2021年4月16日

 旭化成は15日、MMAモノマーとシクロヘキシル・メタクリレート(CHMA)について、今月26日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、MMAモノマー、CHMAいずれも「25円/kg」。MMAモノマーおよびCHMAの主原料であるナフサ価格は、旺盛な需要や原油価格上昇などを背景に大幅に上昇する見込みとなっている。

 同社は、それらのコスト上昇に対処するために、効率化・合理化に取り組んでいるものの、自助努力の範囲を大きく超える状況にあることから、今後、国内で安定供給を継続するためには価格改定が不可避と判断した。

三井化学SKC MDI類を値上げ、国内安定供給の継続で

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2021年4月14日

 三井化学SKCポリウレタンは13日、ポリウレタン原材料であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)類を今月15日出荷分から、「60円/kg以上」値上げすると発表した。

 海外市況の高騰を受けてMDI類原材料の調達価格が大幅に上昇している。自助努力での吸収が極めて困難な水準に達しており、同社は今回、国内向けに安定供給を継続するためには、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

 なお、今後、原材料価格がさらに高騰する場合には、追加で価格改定を行う可能性もあるとしている。

 

ジェイ・プラス アジピン酸系可塑剤3製品などを値上げ

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2021年4月13日

 ジェイ・プラスはこのほど、アジピン酸系およびポリエステル系可塑剤について、今月21日納入分から値上げする、と発表した。改定幅は、アジピン酸系可塑剤(DOA、DINA、D610A)が「35円/kg以上」、ポリエステル系可塑剤が「キロ40円以上」となっている。原油・ナフサ価格の高騰を受けて可塑剤原料が上昇しており、加えて物流費などの諸経費も上昇を続けている。こうした中、今後とも可塑剤の安定供給を維持するために、同社は今回、価格改定の実施を決めた。

ジェイ・プラス DOTPを値上げ、需給ひっ迫で市況高騰

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2021年4月13日

 ジェイ・プラスはこのほど、テレフタル酸系可塑剤のDOTPを今月21日納入分から「60円/kg以上」値上げすると発表した。

 原油・ナフサ価格が騰勢を強める中、今年2Q(4-6月期)の国産ナフサ基準価格は5万円/klをうかがう水準となっており、DOTPの原料コストも大幅な上昇が確実な状況となっている。また、国内外の可塑剤、可塑剤原料の需給ひっ迫により、市況価格も高騰している。こうした事業環境下、同社は今後とも現状の供給を維持していくために、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。