昭和電工 酢酸および酢酸ビニルを4月1日から値上げ

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2021年3月30日

 昭和電工は29日、酢酸および酢酸ビニルについて、国内価格を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は両製品とも「25円/kg」となっている。

 昨今、酢酸市況や国産ナフサ価格などの上昇から、酢酸および酢酸ビニルの事業は厳しい状況が続いている。同社は、これまでも製造・物流の合理化を積み重ね、コストダウンによる採算の改善に努めてきたが、原燃料コストの上昇が続き自助努力での対応は困難な状況にあることから、製品の安定供給体制を維持するため、値上げせざるを得ないと判断した。

宇部興産 ナイロン66を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年3月25日

 宇部興産は24日、主に自動車部品などに使用されるナイロン66樹脂「UBEナイロン66」を、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「115円/kg」。

 同社が同製品の値上げ表明するのは2018年10月以来となる。主原料価格、副原料、物流費などが上昇している。同社は、これらのコスト上昇を製品価格に転嫁し事業収益の改善を図るため、今回の値上げを決定した。

積水化成品工業 EPSを値上げ、原料などコスト高に対応

2021年3月24日

 積水化成品工業は23日、発泡性ポリスチレンビーズ(EPS)について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、一般グレードで「25円/kg以上」、その他特殊グレードで「30円/kg以上」となっている。

 昨年末から原油価格に連動しナフサ・ベンゼンが上昇基調となり、EPSの主原料であるポリスチレン樹脂の価格が上昇している。加えて発砲ガスなどユーティリティーコストや物流費も上昇傾向にある。同社は、これらのコスト上昇分を自助努力だけで吸収することに限界があることから、今回の値上げを決定した。

DIC 不飽和ポリエステルなど値上げ、安定供給図る

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2021年3月24日

 DICは23日、100%子会社であるDICマテリアルが、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は不飽和ポリエステル樹脂が「38円/kg以上」、ビニルエステル樹脂が「48円/kg以上」。

 昨今の原油価格上昇に伴い、ナフサやベンゼン価格が高騰し、また一部原料の供給問題の影響で原料コストが大幅に上昇している。加えて、物流費や設備保全費といったコストも上昇傾向にある。こうした中、同社は、各種合理化の推進や製造コストの低減に努めているものの、これらのコスト上昇を自助努力で吸収することは困難なことから、今後の安定供給と事業継続を図るためには値上げが避けられないと判断した。

 

クラレ 活性炭と関連製品を値上げ、ヤシ殻需給ひっ迫で

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2021年3月24日

 クラレは23日、活性炭ならびに関連製品全般(活性炭繊維や不織布、浄水器用の成型体など)について、4月1日出荷分から国内・海外向けともに値上げすると発表した。改定幅は、ヤシ殻系活性炭と関連製品が「15~20%」アップ、石炭系活性炭と関連製品が「10~15%」アップ。

 活性炭の主要原料であるヤシ殻の収穫量が、天候不順や人手不足により大幅に減少し需給バランスがひっ迫。価格の急騰に加え、原料の安定調達が困難な状況にある。また、人手不足やコンテナ不足による物流費の高騰や、設備の維持・更新費用の増加などに伴い製造コストが上昇しており、自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっている。こうした状況は今後も続く見込みであることから、同社は採算改善を行い、安定供給を維持するために今回の価格改定の実施を決めた。

三菱ケミカル MMAモノマーなどを値上げ、原料高に対応

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2021年3月24日

 三菱ケミカルは23日、MMA(メチルメタクリレート)モノマー、MAA(メタクリル酸)およびメタクリル酸エステルの国内価格について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はMMAモノマーとMAAが「25円/kg以上」、メタクリル酸エステル類(BMA、HEMAなど)が「20円/kg以上」。

 MMAの主要原料の1つであるナフサ価格は、原油価格の高まりを受け1-3月期の3万8000円/kl程度から、4-6月期には4万8000円/klと大幅な上昇が予想されている。またもう1つの原料であるアセトンについても、米国で主要メーカーのフォースマジュールや供給制限が行われる中、MMA、IPA(イソプロピルアルコール)のおう盛な需要により記録的な高値となっている。こうしたMMA製造コストの大幅な上昇と堅調な需要を背景に、アジア市況価格(三極バルク)は急速に上昇。昨年6月の1300ドルを底値に、2000ドル前後まで上昇してきている。同社は、これら原料価格上昇分を自助努力で吸収することは困難なことから、国内外の価格差を是正して国内顧客に安定供給を図るため、今回の値上げを決定した。