積水化成品工業 発泡PSシートを値上げ、コストが上昇

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2023年3月28日

 積水化成品工業はこのほど、発泡ポリスチレンシート(PSP)について、4月1日出荷分から値上げすることを決定し、需要家との交渉を開始したと発表した。改定幅は、一般原反・ラミネート原反ともに「10円/kg以上」。

 PSの主原料となるナフサ・ベンゼン価格は円安局面の継続で高止まりの様相を見せている。また、エネルギーコストやその他副原材料なども値上がりしている。同社は、これらのコスト上昇を、自助努力だけで吸収することは限界があるため、安定供給と事業継続の観点から今回の値上げを決定した。なお、同社は昨年11月に「5円/kg以上」の値上げを実施しており、その分を合わせると「15円/kg以上」の値上げとなる。

旭化成 塩酸を値上げ、4月1日から「8円/kg以上」

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2023年3月27日

 旭化成は24日、塩酸について4月1日出荷分から「8円/kg以上」値上げすると発表した。

 塩酸事業では製造設備の維持・補修費などが年々上昇していることに加え、原燃料および物流コストが高騰していることもあり、事業採算が著しく悪化している。こうした中、同社は、生産および物流コストの削減・効率化に継続的に取り組んできたものの、今後、国内で安定供給ならびに事業継続を行うためには、価格改定が不可避であると判断した。

レゾナック 排ガス処理装置の除害筒の再生費を値上げ

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2023年3月23日

 レゾナックは22日、半導体ドライエッチングガスの排ガス除害装置製品に使用される除害筒の再生費について、5月1日納入分から値上げする、と発表した。対象製品と改定幅は、「クリーンエスZ型再生費(酸性ガス除害装置)」が「現行価格の15%以上」「クリーンエスPF型再生費(地球温暖化ガス〈PFCガス〉除害装置)」が「同25%以上」。

 排ガス処理装置「クリーンエス」は、半導体のドライエッチング工程などで排出される特殊ガスの毒性の無害化や、地球温暖化係数の高いガスを分解する装置。半導体の製造工程において、地球温暖化へのネガティブインパクトの低減に貢献している。乾式充填剤を用いた排ガス処理装置は、分解性能を維持するため、一定量のガスを処理する度に除害筒を交換する必要がある。

 除害筒の再生を取り巻く事業環境は、昨今の原料価格高騰や、輸送費、その他のコスト上昇等、大変厳しい状況が続く。同社はこれまで、様々な施策を行い再生費の低減に努めてきたが、自助努力により吸収することが困難なことから、今後も製品の安定供給を維持するために、価格改定せざるを得ないと判断した。

日本ポリエチレン PE全製品値上げ、採算是正を図る

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2023年3月23日

 日本ポリエチレンは22日、ポリエチレン(PE)全製品について、4月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、「ノバテックLD」「カーネル」が「20円/kg」、その他製品が「10円/kg」。

 昨今のエネルギー価格高騰によるユーティリティコストの上昇は、当初の想定をはるかに超える水準で推移し、また、物流費、副資材、外注加工費などの諸費用も大きく増加している。こうした中、同社は、徹底したコスト削減に努めているが、これらコストの上昇を自助努力のみで吸収することは困難であることから、今後の安定供給のため、採算是正として価格改定せざるを得ないと判断した。

新日本理化 フタル酸系可塑剤を値上げ、原料など急騰

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2023年3月20日

 新日本理化は17日、フタル酸系可塑剤(DOP、DINP)を4月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、いずれも「24円/kg以上」。

 昨今の電力やガス代などのエネルギーコストの急騰を受け、フタル酸系可塑剤の原料であるオキソアルコールや副資材の価格が大幅に上昇している。また、対象製品の生産エネルギーコストの急騰に加えて、運送費も上昇していることから製品価格に与える影響は大きい。

 同社は、こうしたコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは非常に困難だとし、安定供給継続のためには、価格改定せざるを得ないと判断した。

 

 

三井化学 PET樹脂値上げ、用役費・物流費が上昇

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2023年3月17日

 三井化学は16日、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂の国内外品を3月25日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、国内品(岩国品)が「25円/kg」、輸入品が「4円/kg」。

 対象製品については、最近の燃料・電気代の高騰による用役費の大幅上昇に加え、時間外労働時間規制に伴う「24年問題」を控えた物流費の値上がりも重なり、製造コストの上昇が顕著となっている。同社は、合理化などのコストダウンを講じてきたが、もはや自助努力のみでは吸収できないことから、今後の安定供給の継続のためには、価格改定せざるを得ないと判断した。

ジェイ・プラス フタル酸系可塑剤とDOTP値上げ

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2023年3月16日

 ジェイ・プラスは14日、フタル酸系可塑剤(DOP、DINP)とDOTPについて、4月1日以降納入分から値上げすると発表した。改定幅は、いずれも「18円/kg以上」。

 ロシアのウクライナ侵攻以降、燃料価格が上昇し、高止まりの状況が続く。これに伴い、可塑剤および主原料のオキソアルコールのユーティリティコストが上昇。加えて、可塑剤の運送費は海上、陸上ともに上昇している。こうした中、同社は、今後も原料を確保し現状の安定供給を維持していくためには、価格改定せざるを得ないと判断した。

三菱ケミカルグループ BPAとAMSを値上げ、採算是正を図る

2023年3月16日

 三菱ケミカルグループは15日、ビスフェノールA(BPA)およびアルファメチルスチレン(AMS)について、4月1日出荷分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始すると発表した。改定幅は、BPAが「35円/kg以上」、AMSが「30円/kg以上」。

 昨今のエネルギー価格急騰に伴い、生産にかかる電気・蒸気などの用役費に加え、物流保管費などの諸経費の上昇も避けられない状況にある。同社は、こうした大幅なコストアップ分に自助努力のみで対応することは困難なことから、採算是正と安定供給維持のため、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

 

三菱ケミカルグループ MMAモノマー、MAAなど4月から値上げ

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2023年3月15日

 三菱ケミカルグループは14日、MMA(メチルメタクリレート)モノマー、MAA(メタクリル酸)、メタクリル酸エステル類の国内価格について、4月1日納入分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅は、MMAモノマーおよびMAAが「30円/kg」、メタクリル酸エステル類(BMA、HEMAなど)が「30円/kg以上」。

 MMAの主要原料であるナフサ価格は2022年4-6月をピークに落ち着きを見せているが、一方で製造にかかる用役、物流などのコストは原燃料価格の高騰により大幅に上昇している。同社は、製造コスト上昇分を吸収するためにこれまで自助努力を続けてきたものの、引き続き良品質製品を安定的に供給するには、価格改定の実施が必要と判断した。

 

テクノUMG 合成樹脂製品を値上げ、コストが上昇

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2023年3月14日

 テクノUMGは13日、合成樹脂の全製品について、4月3日納入分から値上げする、と発表した。改定幅は「36円/kg以上」。

 昨今の燃料や電力価格の大幅な上昇を受け、製造にかかる電気、蒸気などのユーティリティコストが大幅に上昇している。また、副原料についても燃料費、物流費、為替などの理由から価格が上昇し続けているほか、製造設備の維持更新費用もさらに増加が続いている。同社は、これらのコスト上昇を受け入れざるを得ない状況にあるものの、自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、製品の安定生産を継続するため、今回、価格改定を決定した。