ユニチカ 産業資材用合成繊維を値上げ、安定供給を維持

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2022年7月19日

 ユニチカは15日、産業資材用合成繊維(ポリエステル、ナイロン)について、8月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、ポリエステル繊維(長繊維、短繊維、紡績糸、モノフィラメント)が「40円/kg」、ナイロン繊維(短繊維、モノフィラメント)が「50円/kg」。

 昨年後半からの原油価格の上昇による合繊原料の高騰に加え、エネルギー、物流や副資材の高騰、さらに足元での急激な円安進行も含めてコストが上昇しており、今後さらに状況が一段と厳しくなると見られている。こうした中、同社は、あらゆる項目での費用削減や値上げに取り組んできたものの、吸収できる範囲を超えていることから、今後の製品の安定供給を維持するため、価格改定の実施を決定した。

三菱ケミカルグループ キレート剤を国内外で値上げ、原料価格が高騰

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2022年7月19日

 三菱ケミカルグループは15日、キレート剤であるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)について、7月18日出荷分から値上げすることを決定し、需要家と交渉に入ったと発表した。改定幅は、EDTA類が国内「100円/kg以上」、輸出「740ドル/t以上」。DTPA類が国内「180円/kg以上」、輸出が「1300ドル/t以上」。

 キレート剤は国内の洗剤や肥料向けの需要が堅調に推移し、海外では水処理用途を中心に需要が伸張している。一方、原油価格の上昇により国産ナフサ価格が?8万円を超えるレベルで推移していることを受けて、EDA・苛性ソーダ・ホルマリンといったキレート剤の原料価格が高騰。加えて梱包材料、物流費など諸経費が上昇し、さらに働き方改革や設備安全への要求の高まりから製造コストが上昇するなど、採算が悪化している。

 同社グループは、生産の効率化などによるコスト低減努力を続けているが、原料価格の上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、コスト上昇分を価格に転嫁せざるを得ないと判断し、価格改定の実施を決定した。

東レ 合繊糸・綿・不織布を値上げ、粗原料などが高騰

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2022年7月14日

 東レは13日、衣料用・産業用の各分野へ販売する合繊糸・綿・不織布について、7月出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、衣料用および産業用のナイロン6長繊維・短繊維が「50円/kg」、衣料用および産業用のナイロン66長繊維・短繊維が「80円/kg」、ナイロンBCF糸が「50円/kg」、衣料用および産業用ポリエステル長繊維、ポリエステル短繊維が「30円/kg」、アクリル短繊維が「20円/kg」、ポリエステル長繊維不織布が「30円/kg」。

 合繊用の粗原料価格は、世界的な景気回復に伴う需要増加と、ウクライナ情勢による供給懸念を背景とした昨年来の原油価格の高止まりに加え、4月以降の急激な円安進行の影響により、過去3ヵ月で10~30%程度上昇している。また、副資材、燃料エネルギー、運輸費など価格上昇に歯止めがかからず、各合繊の製造コストは、今後も一層の上昇が見込まれる。

 こうした環境下、同社は、固定費および比例費のあらゆる項目について、徹底的なコスト削減と効率化による自助努力を続けてきたが、各種コストの上昇は吸収できる範囲を超えており、安定した品質での商品供給や、高付加価値品の開発といった生産基盤の維持のために、今回の値上げを決定した。なお、当該製品の値上げは、昨年12月、今年3月に続き、短期間で三回目となる。

旭化成 HDI系イソシアネートを値上げ、コストが上昇

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2022年7月13日

 旭化成は12日、HDI系イソシアネート「デュラネート」について、国内価格を7月15日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「10%アップ」。

 各種原料価格、物流費などの高騰により、採算的に極めて厳しい状況にある。こうした環境下、同社は自助努力による製造コスト低減を図ってきたものの、安定供給を継続させるためには、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

東ソー ポリウレタン原料MDI再値上げ、高コスト是正

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2022年7月12日

 東ソーは11日、ポリウレタン原料のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)類全製品を8月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「50円/kg以上」。

 同製品は4月に続く、今年2度目の値上げとなる。MDI製品の主要原料価格の高騰は依然として継続しており、ユーティリティコストや物流コストの上昇も続いている。こうした環境下、同社では製品の安定生産・安定販売を維持するためにも、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

旭化成 硝酸を値上げ、アンモニア高騰などコストが上昇

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2022年7月12日

 旭化成は11日、硝酸について7月21日出荷分から「7円/kg以上」値上げすると発表した。

 硝酸の主原料であるアンモニア価格の高騰と急激な円安の進行、加えて電力をはじめとするエネルギーコストの急騰により、製造コストや外部からの調達コストが上昇している。

 こうした環境下、同社は、徹底した合理化、効率化に懸命に取り組んできたものの、自助努力の範囲を大きく超える状況にあることから、国内での安定供給ならびに事業継続を行うためには、価格改定が不可避であると判断した。

クレハ 液体カセイソーダ値上げ固形換算30円/kg以上

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2022年7月11日

 クレハは7日、液体カセイソーダについて、8月1日出荷分から「30円/kg以上」(固形換算ベース)値上げすると発表した。

 自家発電燃料の石炭価格の歴史的な高騰が続き、他のユーティリティ消費も多い電解事業の業績は大幅に悪化。今後もあらゆるコスト削減に努めていくが、自助努力のみで燃料費の増加を吸収することは困難で、継続して安定供給を果たすべく価格改定を決定した。

ランクセス イオン交換樹脂と酸化鉄吸着剤10%値上げ

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2022年7月8日

 ランクセスはこのほど、水処理用イオン交換樹脂「レバチット」と酸化鉄吸着剤「バイオキサイド」の全製品を世界的に約10%値上げすると発表した。7月1日以降の受注分より適用される。現在適用している、原材料・エネルギー・輸送コストの急騰に伴い最も関連性の高い投入コストに基づいて月毎に調整される変動制追加料金は、当面維持される。

 同社の液体高純化テクノロジーズビジネスユニットは、水処理と液体の高純化用途向け製品における世界有数のソリューションプロバイダー。イオン交換樹脂と酸化鉄吸着剤は、効率的かつ持続可能な水処理を可能にし、様々な産業や用途で使用されている。

DICグラフィックス インキ・接着剤などを値上げ

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2022年7月8日

 DICの子会社であるDICグラフィックスは7日、主にパッケージ印刷向けに使用されるグラビア・フレキソインキや接着剤製品、食品用金属容器などに使用される塗料やインキ製品について、今月20日出荷分から値上げすると発表した。

 対象製品と改定幅は、グラビア、フレキソインキ全般が「70~120円/kg」、接着剤が「50~80円/kg」、硬化剤が「70~180円/kg」、クリヤーが「80~100円/kg」、ホワイトコーチングが「100~120円/kg」、金属インキが「70~100円/kg」となっている。

 同社は今年1月に当該製品の価格改定を実施したが、その後も原油・国産ナフサ価格の更なる高騰、石化原料の需給バランスひっ迫などに伴い、インキ製品の原材料価格が上昇し続けている。加えて、昨今の世界情勢を背景としたエネルギー価格の高騰もあり、ユーティリティ費、物流費、容器費、設備保全などのコストも上昇が続いている。

 同社は自助努力を続けてきたが、これらの費用を吸収するのは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と品質の維持・向上を図るため、追加の値上げが避けられないと判断した。

東ソー 液体カセイソーダを値上げ、国内の安定供給を維持

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2022年7月7日

 東ソーは6日、液体カセイソーダについて、8月1日出荷分から「30円/kg以上」(固形換算ベース)値上げすると発表した。

 ユーティリティコストを始めとする、カセイソーダの製造・販売に関わるコストは、昨年以降も大幅な上昇が継続しており、事業採算が著しく悪化している。一方で、カセイソーダの需要はアジアを中心に堅調に推移している。同社は、今後も国内での安定供給を継続するためには、速やかに値上げせざるを得ないと判断した。