東ソー クロロプレンゴムを値上げ、コスト上昇に対応

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2022年3月30日

 東ソーは28日、クロロプレンゴム「スカイプレン」全品種について、5月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「60円/kg」。

 原材料およびユーティリティコストは、昨年以降上昇が続いており、さらに今回のウクライナ情勢の緊迫化により、一段と騰勢を強めている。こうしたコストの上昇は、自助努力の限界を遥かに超えており、事業採算の確保が極めて困難な状況にあることから、製品の安定供給を維持するためにも、速やかに値上げを実施せざるを得ないと判断した。

 

旭化成 MMAモノマーとCHMAを値上げ、4月から

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2022年3月30日

 旭化成は28日、MMAモノマー、シクロへキシル・メタクリレート(CHMA)について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、MMAモノマーが「30円/kg以上」、CHMAが「50円/kg以上」。

 同社は今年2月に当該製品の値上げを打ち出したが、それ以降も原油価格がさらに上昇しており、主原料であるナフサ価格、用役・その他の原料も大幅に上昇している。同社は、こうしたコストの上昇が自助努力の範囲を大きく超えていることから、国内で安定供給を継続するために、さらなる価格改定が不可避であると判断した。

三菱ケミカル フィルム製品を値上げ、採算是正を図る

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2022年3月30日

 三菱ケミカルは29日、フィルム製品である二軸延伸ポリスチレンシート(OPS)「サントクリア」「ソフトクリア」について、4月21日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「22円/kg以上」。

 原油およびナフサ市況の高騰に伴い、主原料樹脂に加え、電力費や副資材費、物流費などもさらに上昇し、事業の採算を圧迫している。同社は、継続的なコスト削減に鋭意努力してきたが、これらのコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難であることから、今後の安定供給体制を維持するために、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル トリアセテート長繊維を来月から値上げ

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2022年3月30日

 三菱ケミカルは29日、トリアセテート長繊維「ソアロン」について4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格に対し10%以上」。

 同社は、これまで安定供給や環境対策、品質・サービスの向上に取り組んできたが、世界的な原燃料・エネルギーコストの高騰により、当該製品のコストが上昇している。加えて、生地の複合相手となるポリエステル繊維の価格や染加工料金なども上昇の一途を辿っている。

 このような環境下、同社は継続的に合理化策を実施してきたが、自助努力だけではこうしたコスト上昇分を吸収することは極めて困難であることから、今後も安定した供給を継続するために、価格改定の実施を決定した。

クラレ EVOH製品を値上げ、主原料など高騰で採算改善

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2022年3月28日

 クラレは25日、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)製品「エバール」、回収助剤、パージング材を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれの製品も、国内向けが「60円/kg」、アジアパシフィックと北南米向けが「0.60米ドル/kg」、欧州向けが「0.85ユーロ/kg」。

 対象製品のユーティリティコストが著しく上昇している上、主要原料価格や物流費など各種コストが高騰しており、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっている。こうした状況下、採算改善を行い安定供給を維持するために、価格改定の実施を決めた。

旭化成 スチレン系製品を値上げ、原燃料価格が上昇

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2022年3月28日

 旭化成は25日、スチレン系熱可塑性エラストマーおよびスチレン系特殊透明樹脂について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品はスチレン系熱可塑性エラストマー「タフプレン」「アサプレンT」など、水添スチレン系熱可塑性エラストマー「タフテック」「S.O.E.」、スチレン系特殊透明樹脂「アサフレックス」で、改定幅は全製品「60円/kg以上」。

 昨今の原油価格の高騰に伴い、主原料価格の上昇、原燃料価格の高騰による用役および副原料コストが上昇。また海上運賃を中心とした物流費などが高騰し、対象製品の製造コストが自助努力の範囲を超えて大幅に上昇している。同社は、製品の安定供給維持のために、値上げせざるを得ないと判断した。

 なお、今後の社会情勢次第では、再度改定する可能性があるとしている。

 

旭化成 合成ゴム各製品を値上げ、安定供給を維持

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2022年3月28日

 旭化成は25日、合成ゴムBRとSBR(油展、非油展)について、4月1日出荷分から値上げする、と発表した。対象製品は「ジエン」「タフデン」「アサプレン」で、改定幅は「40円/kg以上」。

 昨今の原油価格の高騰に伴う原燃料価格の上昇により、用役および副原料コスト、また海上運賃を中心とした物流費などが高騰し、対象製品の製造コストが大幅に上昇している。同社は、コスト上昇が自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、製品の安定供給維持のため、値上げせざるを得ないと判断した。

 なお、今後の社会情勢次第では、再度改定する可能性があるとしている。

東レ ABS樹脂を値上げ、原料価格や物流費高騰に対応

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2022年3月28日

 東レは25日、ABS樹脂「トヨラック」について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、「トヨラック」(ABS樹脂、ABSアロイ樹脂、ASG樹脂、AS樹脂、ASA樹脂)、および持続型制電性ABS樹脂「トヨラックパレル」で、改定幅は「50円/kg以上」。

 昨今、緊迫した国際情勢などから原油、ナフサ価格は高騰しており、ABS樹脂の主原料価格およびフレートを含む物流費についても急激に上昇している。同社は、あらゆる角度からコスト削減と合理化に努めてきたが、これらの自助努力のみでのコスト上昇の吸収は限界に達していることから、安定した品質での製品供給や、さらなる高付加価値品の開発・提案を行う体制を維持・推進するためにも、今回の値上げの実施を決定した。

三井化学 ビスフェノールAを値上げ、主原料などが高騰

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2022年3月25日

 三井化学は24日、ビスフェノールA(BPA)を4月1日納期分から「32円/kg」値上げすると発表した。

 足元の原燃料価格の上昇に伴い、BPA取引価格の算出基準となるベンゼンは135円/kg、ナフサは8万円/kl、C重油は9万円/klレベルで推移。同社はあらゆるコストダウンに取り組んでいるが、コスト上昇は自助努力により吸収可能な水準を超えていることから、安定供給を維持するために価格改定が必要と判断した。

 なお、想定したナフサ水準が変動する場合は、改定幅を見直す場合もあるとしている。

三井化学 合成パルプ製品を値上げ、原料急騰に対応

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2022年3月24日

 三井化学は23日、ポリオレフィン合成パルプ「SWP」を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定方法は、足元ナフサ市況を適時価格に反映することを目的に「価格フォーミュラの改定期間・適用諸元参照期間を変更する」としている。

 国産ナフサの価格高騰が継続する中、ロシアのウクライナ侵攻開始により、エネルギー需給がひっ迫する状況に陥り、原油・国産ナフサ価格が急騰している。この影響を受け、同社合成パルプ製品の主原料であるポリプロピレンやポリエチレンの樹脂価格に加え、用役費、物流費なども高騰が継続、今後も高水準の推移が予想されている。

 こうした厳しい環境下、同社はコスト削減に注力しているが、自助努力のみでの吸収は困難なことから、価格改定せざるを得ないと判断した。