東洋スチレン PSを値上げ、安定供給と事業継続を図る

, ,

2021年9月6日

 東洋スチレンは3日、ポリスチレン(PS)樹脂とPS難燃樹脂「トーヨースチロール」を10月1日納入分から値上げすることを決定し各需要家との交渉に入ったと発表した。改定幅は、GPグレード、HIグレード、特殊グレード、難燃グレードのいずれも「12円/kg以上」となっている。

 昨今の諸原料の高騰により、主原料であるスチレンモノマー価格が上昇。同社は、継続したコスト低減活動に取り組んでいるが、これらの価格上昇は自助努力を超えるものであり、安定供給と事業継続を図るためには、適正な価格体系の維持確立が不可欠だと判断した。

三井化学SKC TDI値上げ、原料高に対応し安定供給

,

2021年9月3日

 三井化学SKCポリウレタンは2日、ポリウレタン原料のトルエンジイソシアネート(TDI)類を10月1日納入分から「20円/kg以上」値上げすると発表した。昨年10月以来の価格改定。

 同製品については、昨年秋以降、ナフサなどのTDI主原料価格は同社の想定以上に高騰している。コストダウンや合理化に努めているものの、主原料価格の高騰は企業努力の限界を越えたレベルにある。加えて、原料調達先メーカーの製造設備停止に伴う代替品調達体制の整備、自然災害発生時の安定供給体制構築などによるコスト増も背景に、同事業は依然として収益上非常に厳しい状況にある。

 こうした事業環境の下、国内での安定供給を維持・継続するためには、今回、価格改定せざるを得ないと判断した。

 

 

KHネオケム 酢酸ブチルを値上げ、安定供給を維持

,

2021年9月3日

 KHネオケムは2日、酢酸ブチルの各製品について今月21日納入分から値上げすると発表した。対象製品は「酢酸ブチル」「酢酸ブチル-P」「酢酸ブチル-S」で、改定幅はいずれも「30円/kg以上」となっている。

 原油価格の上昇に加え、製品の海外市況も高騰している。同社は、製品の安定した供給体制を維持・確保するため、値上げせざるを得ないと判断した。

トクヤマ 塩酸を10月1日から値上げ、採算是正を図る

,

2021年9月3日

 トクヤマは2日、塩酸について10月1日出荷分から値上げすることを決定し、商社および需要家などとの交渉に入ると発表した。改定幅は「6円/kg以上」。

 長年にわたる市況軟化と物流費の上昇、製造設備や出荷設備の維持・更新の投資増大により、事業採算が悪化している。こうした中、同社は、今後も安定稼働と安定供給を維持していくにあたり、自社の合理化努力のみでコスト上昇を吸収することが困難と判断し、今回の値上げを決定した。

東洋紡 ポリエステルスパンボンド不織布を値上げ

,

2021年9月2日

 東洋紡は1日、ポリエステルスパンボンド不織布を10月1日出荷分から「30円/kg」値上げすると発表した。

 昨今の原油・ナフサ価格の上昇などを背景に、ポリエステルスパンボンド不織布の原料価格高騰が続いている。加えて、燃料費や電力費、物流経費、設備維持費用などの諸経費の上昇が製造コストを押し上げる要因となっている。こうした状況下、同社では徹底したコスト削減に取り組んできたものの、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、今回、価格改定の実施を決めた。

 

PSジャパン ポリスチレンを値上げ、原料高に対応

,

2021年9月2日

 PSジャパンは1日、ポリスチレン(PS)樹脂「PSJ-ポリスチレン」全グレードについて、10月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「12円/kg以上」。

 原油ならびにPSの主原料であるナフサ、ベンゼンが騰勢を続け、原料コストが大幅に上昇している。同社は、これらのコスト上昇をすべて自助努力で吸収することは極めて困難なことから、今回の値上げを決定した。

 

デンカ ポリビニルアルコール値上げ、安定供給を維持

,

2021年9月2日

 デンカは1日、ポリビニルアルコール(PVA)「デンカポバール」を9月10日出荷分から「35円/kg」値上げすると発表した。

 PVAについては、需給バランスのタイト化が進む中、同社製品の供給もひっ迫しており、市場への安定供給を維持するためには、今回の価格改定が必要だと判断した。

旭化成 水添スチレン系熱可塑性エラストマーを値上げ

,

2021年9月2日

 旭化成は1日、水添スチレン系熱可塑性エラストマー「タフテック」と「S.O.E.」 について、9月6日出荷分から「46円/kg以上」値上げすると発表した。

 ナフサやブタジエン、スチレンモノマーなどの市況上昇に加え、物流費なども上昇しており、対象製品の製造コストは同社の自助努力の範囲を超えて大幅に増加している。こうした状況の下、同製品の安定供給維持のためには価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

 

三菱ケミカル PVA製品群を再値上げ、採算是正を図る

,

2021年9月1日

 三菱ケミカルは31日、ポリビニルアルコール(PVA)製品群について、国内と輸出の取引価格を9月6日出荷分から値上げすると発表した。対象製品はPVA「ゴーセノール」、PVA特殊銘柄「ゴーセネックス」、アモルファスビニルアルコール系樹脂「ニチゴーGポリマー」、ゴーセネックスZ用架橋剤「セーフリンク」で、改定幅はいずれも国内価格が「30円/kg以上」、輸出価格が「300USドル/t以上」または「300ユーロ/t以上」となっている。なお同社は、2月、3月、6月に同製品の値上げを実施しており、今回が今年4回目の価格改定となる。

 現在、PVA系樹脂の需給バランスがタイトな状況にあり、対象製品も供給が引き続きひっ迫している。さらに、物流費などのコスト上昇も継続しており、同社の事業収益は悪化が進んでいる。こうした中、同社は、安定供給を維持するためには採算是正が必要であると判断し、今回の値上げを決定した。

東海カーボン ファインカーボンを値上げ、コスト上昇に対応

,

2021年8月31日

 東海カーボンは30日、ファインカーボン全製品(グループ会社の同製品を含む)について10月から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格の10%」。

 輸送費、燃料費など製造費用が継続的に上昇している。同社は、拡大する需要に応えるため設備投資を進めているが、自助努力によるコスト削減だけでは吸収することが困難となり、今後の安定供給継続のために今回の値上げを決定した。