デンカ コロナとインフル同時診断キット、国内で承認

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2021年6月18日

 デンカはこのほど、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを1つのデバイスで同時に診断可能な抗原迅速診断キットの国内製造販売承認を、厚生労働省から取得したと発表した。

コロナとインフルエンザ同時迅速診断キット「クイックナビ™ -Flu+COVID19 Ag」
コロナとインフルエンザ同時迅速診断キット「クイックナビ™ -Flu+COVID19 Ag」

 同コンボキットはコロナとインフルエンザの両方を十分で判定することが可能となる。そのため、コロナ抗原有無の判定時間を15分から10分に短縮した(同社製品比)。製品名を「クイックナビ-Flu+COVID19Ag」として、デンカと販売提携先の大塚製薬の2社から販売を予定している。

 同コンボキットはイムノクロマト法で特別な検査機器を必要とせず、一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査を行える。1つのキットでのインフルエンザとコロナの同時診断に加え、診断時間の短縮により医療機関のさらなる負担軽減、および医師の指導の下で医療機関・高齢者施設などでの速やかなスクリーニング検査体制構築と感染拡大防止に貢献していく。

 同社が昨年8月に発売した新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19Ag」は、今年3月に国内の医学専門誌に掲載された論文の中では、PCR法による検出と比較して抗原検査の感度は86.7%、特異度は100%と示された。また、一般に偽陽性と呼ばれる例は確認されなかったなど、実際の使用に対し十分な性能が示されたと結論づけている。同社は感染症対策を社会的責務と捉え、抗原迅速診断キットについてはすでに1日最大13万検査分の生産体制を構築している。

 今後も、検査時間のさらなる短縮や感度向上キットの開発を進め、予防・検査体制の拡充を通じて人々のQOL向上に貢献し、「真に社会に必要とされる企業」を目指していく。

 

デンカ 新型コロナ抗原迅速診断キット、政府に供給

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2021年6月15日

 デンカはこのほど、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」を、迅速な抗原検査体制の充実を図る厚生労働省の配布事業に供給することを決定したと発表した。今回の配布事業を通じて、医療機関や老健施設などでの無症状者などを含めたスクリーニング検査体制が早期に構築され、クラスター発生回避や感染抑制につながることが期待される。

 同社は、昨年8月に同キットを販売開始して以降、生産・供給に最大限努めてきた。コロナウイルスの感染拡大防止に向けて全国的な検査体制拡充の必要性はさらに高まっていることから、同社のもつ同キットの在庫を厚労省に供給することを決めた。今後、抗原検査の活用範囲がさらに広がり短時間(15分)で結果の確認ができる同キットの需要が拡大した場合、同社は積極的に増産を行い需要に対応していく。

 同社は、経営計画の中でヘルスケア領域を重点分野と位置づけ、インフルエンザワクチンや各種ウイルス抗原迅速診断キットなどの感染症領域に加え、新たにがん領域についても様々な新規事業に取り組んでいる。今後もSDGsを羅針盤に、予防・診断・治療の各領域の製品開発と製造を通じて世界の人々のQOL向上に貢献することで、真に社会に必要とされ「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。

デンカ コンクリート凝結効果を促進、特殊混和材が採用

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2021年6月3日

 デンカはこのほど、コンクリート凝結効果促進材「デンカ ACF材」が、青森県中泊町における清水建設の実工事で初めて採用されたと発表した。寒冷期の工事では冷たい外気温によりコンクリートの凝結時間が長くなり、通常期と比べ施工の長時間化と作業従事者の負担増加の課題を抱えている。

特殊混和材「デンカ ACF 材」
特殊混和材「デンカ ACF 材」

 「デンカ ACF材」は、セメント・特殊混和材で培った無機材料設計技術を応用して清水建設と共同開発した凝結促進材料。工事現場で生コンクリート車に混和材を投入し撹拌する簡易な方法で、コンクリートの凝結時間を短縮し、通常期と同レベルの凝結時間の確保が可能となる。また、外気温や施工現場の環境に合わせてその場で混和材の添加量を調整し、凝結時間を任意に調整することも可能だ。

ACF 工法による凝結促進効果
ACF 工法による凝結促進効果

 今回の工事では清水建設と共同で開発したコンクリートの凝結時間制御技術「アドバンストコンクリートフィニッシュ工法(ACF工法)」が用いられ、気温5℃の低気温環境下で適用したケースで4時間以上の工事時間短縮や、ブリーディング(打ち込んだコンクリート表面から練り混ぜ水の一部が上昇する現象)低減により発生リスクが高い傾斜面の沈降クラック抑制の効果が確認されている。

 デンカは今後、様々な工事場面での適用に向けて、「デンカ ACF材」の販売を本格的に展開していく。

 

デンカ ABS樹脂など9製品値上げ、コスト上昇に対応

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2021年6月2日

 デンカは1日、「ABS樹脂」「デンカIP」「透明樹脂」「クリアレン」について今月15日納入分から値上げすると発表した。対象商品はデンカAS、デンカABS、デンカ耐薬ABS(SRシリーズ)、デンカABSコンパウンド(ガラス繊維強化、摺動、PCアロイなど)、デンカ耐熱ABS「マレッカ」、「デンカIP」、デンカ透明ABS(TE、CL)、デンカ透明樹脂(TP、TH、TX各シリーズ)、「クリアレン」で、改定幅はいずれも「25円/kg」となっている。

 国産ナフサ価格および各種原材料価格が上昇しており、ユーティリティコストと物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は、継続してコスト削減に取り組んでいるものの、製品の安定供給と事業の維持継続のため、価格改定せざるを得ないと判断した。

 

デンカ 人事(6月1日)

2021年5月25日

[デンカ・人事](6月1日)▽ライフイノベーション部門ウイルス製剤部長山本聡▽デンカ工販社長兼上越デンカ生コン社長兼新潟デンカ輸送社長永井健司▽デジタル推進部情報システム室長坂野寿信▽五泉事業所経理部システム課長、同事業所流通戦略部受注管理課長林亨(7月1日)Denka Chemicals Holdings Asia Pacific Private Limited General Manager,Group Technologies堀尾勝司。

 

デンカ 組織改正(6月1日)

2021年5月24日

[デンカ/組織改正](6月1日)▽ライフイノベーション部門「ウイルス製剤部」の設置①がん治療ウイルス製剤「G47Δ」プロジェクトの商業生産開始に向けて「ウイルス製剤部」を新設する。

デンカ ポリビニルアルコールを値上げ、コスト高に対応

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2021年5月21日

 デンカは20日、ポリビニルアルコール「デンカポバール」について、今月24日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「35円/kg」。

 ポリビニルアルコール市場において需給バランスのタイト化が進行しており、製品の供給もひっ迫した状況となっている。酢酸ビニルモノマーなどの各種原材料のコストは上昇しており、ユーティリティや物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は、継続してコスト削減に努めているものの、これらのコスト上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えており、製品の安定供給と事業継続のため、価格改定せざるを得ないと判断した。

デンカの3月期 減収の中で営業利益は過去最高を更新

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2021年5月14日

 デンカは12日、2021年3月期の連結業績を発表した。売上高は前年比7%減の3544億円、営業利益は10%増の347億円、経常利益は7%増の321億円、純利益は微増の228億円の減収増益となった。

 オンライン会見において今井俊夫社長は「新型コロナ影響によりクロロプレンゴム(CR)などの販売数量が大幅に減少したが、電子・先端プロダクツ製品やヘルスケア分野の新製品が大きく寄与し、過去最高の営業利益を達成した。スペシャリティー化推進の効果だ」と説明した。

 セグメント別では、

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デンカ 3月期決算(12日)

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2021年5月13日

[デンカ/3月期決算](12日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高354,391(▲6.9%)、営業利益34,729(9.9%)、経常利益32,143(7.0%)、純利益22,785(0.4%)。

デンカ 米国向けに新型コロナ抗原迅速診断キットを供給

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2021年5月6日

 デンカは28日、米国Xtrava Health社と提携し、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」を、「SPERA COVID19 Ag Test」としてXtrava社に供給すると発表した。

米国向けに供給するコロナ抗原迅速診断キット
米国向けに供給するコロナ抗原迅速診断キット

 米国では新型コロナ感染拡大防止に向けた緊急政策の下で、医療機関だけでなく介護・教育施設や自宅などでの検査体制の拡充が検討されている。集団スクリーニングテストの対象範囲拡大や検査頻度の増加などにより今後検査需要がさらに増えると予測されることから、迅速かつ簡易に使用できるデンカの抗原迅速診断キットを供給し、米国市場に本格参入する。

 Xtrava社は「SPERA」の発売実現に向けて、今年3月に米国国立衛生研究所(NIH)とRADxに基づく契約を締結。現在、Xtrava社はPOCT(Point of Care Testing)用として米国食品医薬品局(FDA)緊急使用許可取得を目指して臨床試験を進めており、今年後半の販売を目標にしている。

Xtrava Health社のリーダーとコンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム
Xtrava Health社のリーダーとコンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム

 デンカの抗原迅速診断キットと、Xtrava社のリーダーで診断キットの結果を読み取る「コンパニオン・デジタル・テスト・プラットフォーム」を組み合わせることで、感度や使い勝手、検査精度向上を図り、一般の人々にも簡易に扱えるように、OTC(処方箋がなくても店頭で購入できる医薬品)市場への導入を目指していく。