可塑剤大手3社 値上げ交渉が本格化、安定供給を第一に

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2020年1月15日

 可塑剤大手3社の値上げが今月7日までに出揃い、早期決着に向けた関係ユーザーとの交渉が本格化している。昨年12月初旬以降から騰勢を強める原油・ナフサ価格や、可塑剤の主原料である無水フタル酸やアルコールの値上げが打ち出される中、物流費や容器費の上昇もあり、各社は可塑剤の値上げを相次いで打ち出した。

 2社に先駆けて

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新日本理化 可塑剤値上げ、フタル酸・人件費高騰を是正

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2019年12月25日

 新日本理化は24日、フタル酸系可塑剤を来年1月14日納入分から値上げすると発表した。同社が扱うフタル酸系可塑剤全般を対象とし、ローリー品を19円/kg以上、ドラム・缶を42円/kg以上値上げする。

 高騰する原料価格と人件費の増大を背景に、収益改善が急務となっている。主原料である無水フタル酸は、年明けからの大幅な値上げが打ち出されており、また、人手不足による物流費、特に荷姿品の充填費・保管費の上昇幅が大きく、収益を急激に圧迫している。加えて、数十年を経過した設備の維持・更新費も年々増加傾向にある。

 こうした環境下、同社ではコスト削減に向け様々な対策を継続的に図っているものの、コスト上昇分を自助努力のみで吸収する余力はすでになく、顧客への安定供給と事業継続のため、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

新日本理化 3月期決算(14日)

2019年5月15日

[新日本理化/3月期決算](14日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高28,641(4.1%)、営業利益602(2.2%)、経常利益795(26.3%)、純利益573(38.2%)。

新日本理化 4-12月期決算(13日)

2019年2月14日

[新日本理化/4-12月期決算](13日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高21,453(4.3%)、営業利益361(▲27.2%)、経常利益529(▲8.8%)、純利益400(▲12.1%)。

 

可塑剤大手3社 値上げ交渉が本格化、採算是正が急務に

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2018年10月29日

 可塑剤大手3社の値上げが今月11日までに出揃い、早期決着に向けた関係ユーザーとの交渉が一段と本格化している。8月下旬から騰勢を強める原油・ナフサ価格や、為替レートの円安基調を背景に、各社はフタル酸系可塑剤の値上げを相次いで打ち出した。

 2社に先駆けて最大手のジェイ・プラスが、9月28日にDOP・INP・その他フタレートの16円/kg以上の価格改定を表明した。10月4日には新日本理化がDOP・DINP・DBP・その他フタレートの24円/kg以上を発表。11日にはシージーエスターが、DOP・DINP・DBPの25円/kg、PL-200の15円/kgを打ち出した。

 フタル酸系の主要製品であるDOP・DINPで言えば、

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新日本理化 フタル酸系可塑剤を21日納入分から値上げ

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2018年10月5日

 新日本理化は4日、フタル酸系可塑剤を21日納入分から24円/kg以上値上げすると発表した。対象製品はDBP、DOP、DINPとその他フタレート。

 同社は6月に原油・ナフサの高騰による原料高を受け、7月2日納入分からの価格改定を発表し、決着させている。

 しかし、その後も中東の地政学的リスクなどを背景に急騰する原油・ナフサ価格が、同社の収益を大きく圧迫している状況だ。

 このような環境の下、新日本理化は、コスト上昇分を自助努力のみで吸収することは非常に困難だと判断。今後の安定供給と事業継続のため、今回、価格改定の実施を要請せざるを得ないと判断した。

 なお、原料などの変動状況によっては、再度の価格改定が検討される模様である。