信越化学 マイクロLEDディスプレイ製造用材料を上市

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2020年2月5日

 信越化学工業は4日、マイクロLEDを用いたディスプレイの製造工程で使われる材料を新たに開発・上市したと発表した。マイクロLEDディスプレイメーカーの生産性と競争力の向上に資する材料で、引き続き顧客の要望に応えるため、製品展開を行っていく。

 マイクロLEDディスプレイは、微小なLED素子を各画素に配置した自発光ディスプレイで、その高いコントラストと明るさ、信頼性に加えて省エネルギーも期待されることから「究極のディスプレイ」と呼ばれている。

 一方、その製造で、テレビやスマートフォンなどのディスプレイへの適用を実現するためには、工程の効率化やプロセス時間の短縮、歩留りの向上などが課題とされている。

 今回開発した材料は、超平坦な基板上に、粘着剤フリーでドライな接着層を形成したマイクロLED移送用スタンプと、基板を保持したまま、洗浄工程や移送など種々のプロセスを可能にする仮支持基板。これらの製品は課題を解決できる材料として、良好な評価を得ている。

 加えて、同社ではこれら製品のほかに、封止材やアンダーフィルなど、マイクロLEDディスプレイの製造工程に不可欠な材料の開発も行っている。

 同社はマイクロLEDディスプレイを製造するために求められる、様々な材料を提供できる「One‐stop Solution Provider」であるための取り組みを行い、「究極のディスプレイ」の実現と普及に、顧客とともに貢献していく。

信越化学の4-12月期 塩ビ・化成品不調で営業減益

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2020年1月29日

 信越化学工業の2020年3月期第3四半期連結決算は、売上高が前年同期比3%減の1兆1740億円、営業利益は同2%減の3187億円、経常利益は同微増の3302億円、四半期純利益は同2%増の2468億円となった。

 セグメント別では、塩ビ・化成品事業は売上高が同7%減の3728億円、営業利益は同15%減の772億円。米国のシンテック社は塩化ビニル・カセイソーダともに高水準の出荷を継続したが、市況の影響を受けた。欧州拠点も市況の影響を受けたものの、底堅い出荷を継続した。国内拠点は堅調に推移した。

 シリコン事業は売上高が同1%減の1721億円、営業利益は同3%増の470億円。機能製品を中心に拡販を進めたが、汎用製品の価格下落の影響を受けた。機能性化学品は売上高が同5%減の874億円、営業利益は同2%増の213億円。セルロース誘導体は医薬用製品が底堅く推移したが、建材用製品は一部顧客での販売が振るわなかった。フェロモン製品は堅調な出荷。ポバール製品は市況の影響を受けた。

 半導体シリコン事業は売上高が同4%増の2958億円、営業利益は同8%増の1121億円。半導体デバイス市場の調整局面の中、価格と出荷水準の維持に努めた。

 電子・機能材料事業は売上高が同3%減の1679億円、営業利益は同2%減の514億円。希土類磁石は産業機器向けが引き続き需要鈍化の影響を受けた。自動車向けも期後半から減速感が見られたが、環境対応車向けを中心に堅調な出荷を維持した。

 フォトレジスト製品はArFレジストやEUVレジストなど総じて好調に推移した。マスクブランクスは先端品を中心に販売を伸ばし好調。光ファイバー用プリフォームは、市況悪化の影響を受けて厳しい状況となった。

 加工・商事・技術サービス事業は売上高が同6%減の778億円、営業利益は同5%増の110億円。信越ポリマーの半導体ウエハー関連容器が、半導体デバイス市場関連投資の減速の影響を受けた。

 通期の連結業績予想は修正がなく、売上高が前期比3%減の1兆5500億円、営業利益は同微増の4050億円、経常利益は同1%増の4180億円、純利益は同2%増の3140億円を見込んでいる。

信越化学の4-6月期決算 半導体シリコンがけん引し増収増益

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2019年7月25日

 信越化学工業は24日、2019年4―6月期の連結業績を発表した。売上高は前年同期比1%増の3862億円、営業利益13%増の1075億円、経常利益10%増の1089億円、純利益14%増の840億円と増収増益となった。

 セグメント別で見ると、塩ビ・化成品事業は売上高微減の1228億円、営業利益4%減の254億円。塩ビ・化成品は、米国のシンテック社において塩化ビニル、カセイソーダともに市況の影響があったものの、高水準の出荷を継続。また、欧州拠点も底堅い出荷となった。国内拠点も今期の定期修理が小規模だったため、国内外ともに販売量を伸ばした。

 シリコーン事業は、売上高1%増の564億円、営業利益18%増の159億円。シリコーンは、汎用製品の価格下落の影響を受けたが、機能製品を中心に拡販に努め、出荷は堅調に推移した。

 機能性化学品事業は、売上高5%減の289億円、営業利益10%増の75億円。セルロース誘導体は、建材用製品と塗料用製品は一部地域で振るわなかったが、医薬用製品が堅調に推移した。フェロモン製品やポバール製品は堅調な出荷となった。

 半導体シリコン事業は、売上高9%増の991億円、営業利益31%増の394億円。半導体シリコンは、半導体デバイス市場に軟化の動きが見られたが、高水準の出荷を維持することで業績は伸長した。

 電子・機能材料事業は、売上高2%減の548億円、営業利益4%増の166億円。希土類磁石は、ハイブリッド車をはじめとする自動車向けでは堅調な出荷となったが、産業機器向けやハードディスクドライブ向けが需要鈍化の影響を受けた。

 フォトレジスト製品はArFレジストが好調に推移。マスクブランクスは先端品に加え、汎用品、先端品も販売を伸ばし好調だった。光ファイバー用プリフォームは、市場の急激な悪化を受けて厳しい状況となった。

 また、加工・商事・技術サービス事業は、売上高11%減の243億円、営業利益18%増の36億円となった。

 なお同日、2020年3月期の連結業績予想を発表。売上高3%減の1兆5500億円、営業利益微増の4050億円、経常利益1%増の4180億円、純利益2%増の3140億円を見込んでいる。

信越化学の2018年度決算 経常益4153億円

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2019年5月7日

 信越化学工業は26日、2018年度(2019年3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度比11%増の1兆5940億円、営業利益20%増の4037億円、経常利益22%増の4153億円、純利益16%増の3091億円となった。

 金川千尋代表取締役会長は、「当社が積み重ねてきた経営努力が実り、売上高・利益のいずれも過去最高を更新することができた。業績を大きくけん引したのは、

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信越化学 18年度上期は増収増益、塩ビ・化成品など好調

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2018年10月29日

 信越化学工業は26日、2018年度上期(4-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比14%増の7917億円、営業利益34%増の2092億円、経常利益36%増の2171億円、純利益43%増の1588億円と増収増益だった。

 同日開催された決算会見で斉藤恭彦社長は「全てのセグメントで増収増益となり、売上高、利益項目とも過去最高となった。中でも半導体シリコンと塩ビ・化成品の両事業の利益が大きく伸長した」と総括した。

 そして「増益の要因は、

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塩ビ樹脂値上げ 大洋塩ビ打ち出しで4社出揃う

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2018年10月19日

 塩化ビニル樹脂(PVC)の値上げが4社出揃い、早期決着に向けユーザーとの交渉が本格化している。

 原料価格の上昇を背景に、信越化学が9月4日に12円/kg以上で打ち出し交渉に入っていたが、カネカが同27日に12円/kg、新第一塩ビが10月3日に15円/kg以上と相次いで値上げを発表。さらに、最大手である大洋塩ビが11日に16円/kg以上を打ち出したことで、値上げの環境が整った。

 PVCは

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信越化学 2工場でフォトマスクブランクス設備を増強

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2018年10月12日

 信越化学工業は11日、フォトマスクブランクス事業の拡大を目指し、約140億円の設備投資を実施すると発表した。武生工場(福井県越前市)と直江津工場(新潟県上越市)のそれぞれ既存工場で行う。

 武生工場では新たな工場棟と先端ArF品を生産する設備を増強し、2021年4月までの工事完了を目指す。直江津工場では事業の中核である汎用ArF品の生産設備を、来年末までの完了を目指し増強する。この投資により、同社のフォトマスクブランクスの生産能力は現在の3割増となる。

 フォトマスクブランクスは、半導体の製造工程で使われるフォトマスクの材料となる。フォトマスクはシリコンウエハーの上に回路を描画する際、回路の原版として使われる。

 同社はこれまでも、半導体の製造工程で使われる材料の研究開発に注力してきた。フォトマスクブランクスはその1つで、09年に事業化し、直江津工場で生産を開始。16年には武生工場でも生産を始め、顧客への供給責任を果たすとともに、2つの事業拠点をもつことでリスクの分散を図っている。

 事業化を果たした後も、同社は顧客の要望を満たす最先端の開発を進めた結果、高精度の微細加工が行えるフォトマスクブランクスの開発に成功。この最先端のフォトマスクブランクスが、世界の標準品として認められている。

 半導体デバイスの生産量の増加と微細化の進展により、フォトマスクブランクスの世界需要は、汎用ArF・先端ArFともに増加している。同社はこれらの需要を着実に取り込み、事業をさらに大きく伸ばしていく方針だ。

信越化学 シリコーン事業で1100億円の設備投資

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2018年9月5日

 信越化学工業はこのほど、主力事業の一つであるシリコーン事業で1100億円近くの設備投資を実施すると発表した。シリコーンの中間製品のモノマーとオイル系・樹脂系・ゴム系のさまざまな最終製品の生産能力を、国内外の主要な拠点で増強する。

タイのシリコーン拠点で100%子会社のアジア・シリコーンズ・モノマー社

 同社は世界の多くのユーザーから多種多様な要望を受けており、これに応えていくために一連の投資を行い、一貫生産体制をさらに強化するとともに、ユーザーの課題解決に貢献できる力を高める方針だ。

 今回の設備投資は約2年半にわたり段階的に実施し、モノマーの増強と最終製品の増強を並行して進めていく計画で、投資の内訳は、モノマーなど中間製品の生産能力の増強に約500億円、最終製品の生産能力の増強に約500億円、その他インフラや出荷など付帯設備の増強に約100億円を見込んでいる。

 モノマーは日本とタイの既存の拠点、最終製品群は日本に加え、海外にある6カ国

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信越化学 塩ビの国内向け価格を10月1日納入分から値上げ

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2018年9月5日

 信越化学工業は4日、塩化ビニル樹脂の国内向け販売価格を、10月1日納入分から、12円/kg以上値上げすると発表した。

 同社は4月にエチレンやナフサをはじめとする原燃料価格の急騰を理由に、値上げを実施した。しかし、ナフサ価格はその後も相場が上昇し、不安定な動きを続けた後、騰勢を強めている。さらに、ユーティリティや輸送のコストも上昇している。また、既存の生産設備は操業開始から長期間が経過し、安全・安定操業と品質の維持を継続するための設備メンテナンス費用が、従来以上に必要となっている。

 同社では継続的にあらゆるコスト低減に努めているが、現在の原燃料価格の上昇は、企業努力の限界をはるかに超えるものとなっており、塩ビの今後の安定供給を維持するためにも、今回改めて価格改定を実施せざるを得ない状況となった。

 なお、塩ビの国内外の需要は堅調に推移。一方、中国の環境規制の強化などで、塩ビの供給量が減少していることから、世界の需給はひっ迫しており、価格は高値で推移しているという。