宇部興産 塩野義製薬と新規抗RSウイルス薬創製で共同研究

,

2018年12月11日

 宇部興産は10日、塩野義製薬の新規抗RS(respiratory syncytial)ウイルス薬創製に関する創薬プログラムで、共同研究契約を締結したと発表した。

 両社は低分子創薬に強みをもつ。感染症を重点疾患領域とする塩野義製薬の創薬力と、有機合成力に支えられた宇部興産の化合物デザインをもとに、SAR(Structure‐Activity Relationship:構造活性相関)研究での相乗効果を高めることで、新規抗RSウイルス薬の開発候補化合物の早期創出を図る。

 RSウイルス感染による呼吸器感染症は、2歳頃までにほぼ100%の人が少なくとも一度は罹患し、生涯にわたり感染を繰り返す疾患。特に生後数週間~数カ月間の時期では、母体からの移行抗体が存在するにもかかわらず、下気道の炎症を中心とした重篤な症状を引き起こす恐れがあることが、国立感染症研究所から報告されている。抗RSウイルス薬は未だ存在しないため、アンメット・メディカルニーズが高く、有効・安全性の高い治療薬が求められている。

 

宇部興産・参天製薬 緑内障・高眼圧症治療剤を発売

, , ,

2018年11月29日

 宇部興産と参天製薬はこのほど、緑内障・高眼圧症治療剤「エイベリス点眼液0.002%」(一般名:オミデネパグ・イソプロピル)=写真=を日本で発売したと発表した。

エイベリス点眼薬 有効成分であるオミデネパグ・イソプロピルは、世界初の選択的EP2受容体作用薬で、眼圧下降作用を示す新規作用機序の化合物。エイベリス点眼液0.002%は長期投与試験で有効性と安全性が確認された。

 緑内障は視神経の障害により視野の欠損が起こる疾患で、日本での眼疾患による視覚障害(視力低下・失明)の主な原因となっている。

 緑内障の視神経障害と視野障害は、基本的に進行性で非可逆的であるため、早期発見・早期治療による障害の進行抑制が、治療上の重要な課題。眼圧を下降させることは、現在、緑内障の障害に対する最も確実な治療法であり、同製品はこの治療法に貢献する。

 宇部興産の紺野恭史・医薬事業部長は「オミデネパグ・イソプロピルは、当社が長年培ってきたメディシナルケミストリーとCMC技術が結実した成果」と述べている。

 両社は今後、新たな治療選択肢として、同製品を医療現場に提供するとともに、適正使用のため、安全性に関する情報を医療関係者と患者に理解してもらうよう努めていく考えだ。

宇部興産 11月の韓国・台湾大手向けCPLが90ドル安で決着

,

2018年11月21日

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、11月の韓国・台湾大手向け契約価格を2150ドル/tで決着した。10月の価格(2240ドル/t)に比べ、11月は90ドル安と6カ月ぶりに下落した。

 旺盛な需要を背景に、6月以降上昇傾向にあったが、ここにきて原油やベンゼンの価格が急落しており、需要家が先安観から様子見となっている状況だ。ただスプレッドは、ベンゼンの11月アジア契約価格(ACP)が785ドル/tに下落したことで1365ドルと小幅な縮小となった。

 昨年9月以降、15カ月連続で1000ドル以上を確保。さらに3月以降では、9カ月連続で1200ドル以上となっており、収益面では引き続き好環境を維持していると言える。

 一方、中国のシノペックも、

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

宇部興産 機械部門の米子会社で組立工場の拡張が完了

, ,

2018年11月8日

 宇部興産は7日、宇部興産機械の米国子会社UBE Machinery(UMI)で、射出成形機の組立工場の拡張工事が完了し、10月25日にオープンセレモニーを開催したと発表した。

拡張工事が完了した組立工場02
拡張工事が完了した組立工場

 拡張により、大型射出成形機の供給能力が倍増する。工場拡張に併せ、型締力3000t以上の超大型の射出成形機を組み立てるための大型クレーン、重量物搬送用の構内台車、最新鋭の粉体塗装設備を追加で導入するなど、効率的でより高い品質に寄与する生産体制を実現した。

 射出成形機の組み立てだけでなく、制御装置や油圧部品など、設備の老朽化した機器を最新の機器に刷新するリビルド事業のさらなる取り込みも図る。

 宇部興産機械は、宇部興産グループの機械事業の中核会社。昨年1月の宇部興産機械とU-MHIプラテック(旧三菱重工プラスチックテクノロジー)との射出成形機部門の事業統合を機に、グローバルな市場ニーズに対応した商品ラインアップのもと、UMIは北米市場での拡販を図ってきた。

 今回の拡張工事は、米系ローカルの顧客を中心に需要が高い、省スペースタイプの大型サーボ油圧2プラテン機の旺盛なニーズに応えるもの。

宇部興産 金山鉱区から石灰石の出鉱を開始

, ,

2018年11月7日

 宇部興産は6日、宇部伊佐鉱山(山口県美祢市)で4番目の鉱区となる金山鉱区からの出鉱を開始したと発表した。

出鉱式 金山鉱区は2010年から開発工事に着手し、石灰石運搬道路の造成をはじめとした諸施設の設置など準備を進めてきたが、このほど工事が完了。関係者の参列の下、4日に出鉱式=写真=と安全祈願祭を行った。

 宇部伊佐鉱山は同社グループの建設資材事業の中核である伊佐セメント工場に隣接しており、セメントなどの原料となる石灰石の採掘を行っている。同社は1946年9月、伊佐採掘所(伊佐鉱区)を発足させたのを皮切りに、丸山鉱区(73年)、雨乞鉱区(82年)と開発を進め、合わせて年間約800万tの石灰石を採掘している。

 金山鉱区の出鉱開始は、国内での石灰石資源のさらなる安定供給や、同社グループの建設資材事業の基盤強化につながるものだ。操業にあたっては、これまで以上に地域との共生を念頭に、周辺環境に最大限配慮していく。

宇部興産 取締役会でセパレーター事業の再編統合を決議

, ,

2018年11月5日

 宇部興産はこのほど、7月に発表したリチウムイオン二次電池用セパレーター事業の再編統合について、1日開催の取締役会で決議したと発表した。

 来年1月1日を効力発生日として、会社分割(簡易吸収分割)により、リチウムイオン二次電池用セパレーター事業を、連結子会社である宇部マクセルに承継させる。

 これにより、宇部マクセルは原膜からの一貫生産・供給体制を実現。塗布型・無塗布型を併せ持った製品ラインアップの拡充を背景に、市場の幅広いニーズに効率的に対応していく。

 宇部興産は車載用途に急成長が続く セパレーターの市場で、事業をマクセルとの合弁で一体運営することにより競争力を高め、さらに拡大・発展させることを目指す。

宇部興産の4-9月期 原料高などで減益も想定通りの進捗に

,

2018年11月2日

 宇部興産は1日、2019年3月期第2四半期の連結業績を発表した。売上高は前年同期比7%増の3483億円、営業利益34%減の150億円、経常利益21%減の187億円、純利益22%減の124億円となった。

 同日開催された決算会見で藤井正幸執行役員は「医薬で減収となったが、そのほかのセグメントは増収となった。営業利益は原料高や定修要因などにより減益となったが、当初想定した通りの進捗となった」と総括した。品質不正問題響については

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

宇部興産 人事(11月1日)

2018年11月1日

 [宇部興産・人事](11月1日)【エネルギー・環境事業部】▽石炭ビジネスユニットコールセンター長田野龍海▽同ユニット副コールセンター長、生産・物流グループリーダー安達秀義▽電力ビジネスユニット発電部発電第一グループリーダー満岡利尚【化学カンパニー】▽化学生産本部宇部ケミカル工場機能品製造部機能品製造第一グループリーダー桑原英暢▽同本部同工場宇部医薬品工場管理グループリーダー中岡弘一。

宇部興産 カプロラクタムの10月価格は前月比70ドル高に

, ,

2018年10月29日

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)の10月の韓国・台湾大手向け契約価格を2240ドル/tで決着。9月の価格(2170ドル/t)に比べ、10月は70ドル高と大幅に上昇した。8、9月は

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

U-MHIプラテック 射出成形機工場を新設し移転

, , ,

2018年10月26日

 宇部興産グループのU-MHIプラテックは25日、三菱重工業が同社大江工場(名古屋市港区)のグラウンド跡地に新設する射出成形機工場を賃借し、U-MHIプラテックの新工場として活用することを決定したと発表した。

 U-MHIプラテックは、宇部興産グループの宇部興産機械が85%、三菱重工が15%出資して2005年4月に設立した合弁会社。

 新工場の名称は「大江工場」。名古屋鉄道(名鉄)・東名古屋港駅近くの約1万8000㎡の敷地に、今年12月に着工し、2020年3月に完成する予定。U-MHIプラテックは同年7月に、現在の岩塚工場(名古屋市中村区)から大江工場に移転する。

 岩塚工場は製造設備・材料・仕掛品などが複数の建屋に分散配置されている。これに対し、大江工場は射出成形機専用工場として、製造工程を考慮したレイアウトに一新することで、効率的な生産が可能となる。

 また、同社の主要顧客である東海地方を中心とする自動車産業に近い名古屋地区に最新の製造拠点を置くことで、競争力強化が期待できる。今後は最新鋭の工場で、顧客ニーズに合致した高品質の射出成形機の迅速な生産に努めていく。

 なお、移転期間中は新旧工場の最適な運営体制を構築し、生産に支障がないよう努める。また、大江工場建設により、顧客により一層満足してもらえる製品・サービスを提供し、グローバル市場での存在感を高めていくよう、グループ一丸となって取り組んでいく。