チッソ 白川発電所をリース会社へ譲渡、運用は継続

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2021年6月29日

 チッソは28日、連結子会社JNCがグループ会社のもつ水力発電所をリース会社に譲渡するとともに、リースバックにより運営する契約を締結したと発表した。譲渡金額は約100億円で、実行日は7月1日を予定している。

 JNCは、資産の有効活用と財務体質の強化を図るため、子会社の白川クリーンエナジーがもつ白川発電所(熊本県大津町)を、みずほリースの出資会社である白川ウォーターパワー・リーシングに譲渡する。そして譲渡後も当該資産に関する賃貸契約(セール・アンド・リースバック取引)を締結し、JNCグループが同発電所の管理運営を行っていく。

豊田通商 ミャンマーの水力発電所の改修PJを受注

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2020年4月21日

 豊田通商はこのほど、ミャンマー電力エネルギー省・電力発電公社から、同国のセダウジ水力発電所の改修プロジェクトを受注したと発表した。受注額は約43億円で、日本政府が国際協力機構(JICA)を通じて実施する有償資金協力によって資金供与される。なお、完工は2024年2月の予定。

 ミャンマーは、経済成長に伴い電力需要が高まっており、供給力確保が急務。同国の電力需要の約6割は水力発電所で賄われているが、多くの発電所で設備の老朽化による出力低下が発生し、定常的に計画停電が行われている。

 今回、改修を実施するセダウジ水力発電所は、ミャンマー第2の都市であるマンダレーの北東約100㎞にあり、同都市の電力需要の約10~15%(年間発電量130GWh)を賄う。同発電所は1989年に運転開始後、一度も改修されないまま30年以上にわたって使用されており、主要機器の劣化と損傷が課題となっている。

 今回のプロジェクトは、セダウジ水力発電所の主要機器(水車・発電機など)と水門の改修を実施する。水車と制御装置は東芝エネルギーシステムズから、発電機は明電舎から調達。また、水門の関連機器は日立造船に発注する。同プロジェクトによって、セダウジ水力発電所の出力が回復し、今後も安定的に電源として使用することが可能となる。

 豊田通商は、経済発展とともにエネルギーインフラ整備の重要性が高まるミャンマーで、水力発電所などの再生可能エネルギーの利活用推進を通じ、同国の発展に貢献していく。

JNC 熊本県の自社保有水力発電所を大規模改修へ

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2018年10月30日

 JNCは29日、熊本県球磨郡五木村に保有する頭地発電所の大規模改修工事を実施すると発表した。

 同社グループは、先端化学企業として液晶材料や有機EL材料の研究開発・製造販売を基幹事業とする一方、環境・エネルギー分野も重要な事業ドメインと位置付けている。

 国内に13カ所の水力発電所(最大出力合計9万4600kW)、4カ所の太陽光発電所(同1万6000kW)を保有し、再生可能エネルギーによる発電事業に注力。同社の水力発電所は、長期計画に基づく老朽対策により、その発電能力を維持してきた。

 クリーンエネルギーに対する社会的要請が高まる中、同社は発電能力の増強と電力の安定供給を実現するため、水力発電所の改修を順次進めている。

 今回、すでに工事を決定した10カ所の発電所に続き、頭地発電所についても大規模改修工事の実施を決定。来月に設計着手し、2022年4月に営業運転を開始する予定だ。

 頭地発電所は竣工から90年を迎える。水車・発電機の最適化を図ったところ、最大出力を下げることとなったが、機器の高効率化により年間発電量は増大する見込み。工事に際しては、環境と安全に十分配慮する。

 水力発電はCO2排出量が少なく、環境に優しい貴重な純国産のエネルギー。同社は、これまで培ってきた発電技術を生かし、自然環境、地域社会に配慮した事業活動を行い、将来にわたり安定したエネルギーの供給で社会に貢献していく。