東京大学など 生分解性プラが深海でも分解されることを実証

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2024年2月28日

 東京大学、海洋研究開発機構、群馬大学、製品評価技術基盤機構、産業技術総合研究所、日本バイオプラスチック協会はこのほど、ポリ乳酸以外の様々な生分解性プラスチックが深海で微生物により分解されることを世界で初めて明らかにした。

深海での生分解性プラの分解実験

 世界中で毎年約4億tのプラスチックが生産され、

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ハイケムなど PLA成形で新技術開発、新需要開拓へ

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2023年11月14日

 ハイケムは13日、日精樹脂工業、積水化成品工業と3社共同により、生分解性プラスチックであるポリ乳酸(PLA)のインジェクション・ブロー・モールディング(IBM)成形品分野で新技術を開発したと発表した。

新開発のIBM技術で成形した、PLA100%のボトル

ハイケムと積水化成品は、

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積水化成品工業 生分解性発泡体を開発、用途開発に注力

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2022年12月28日

 積水化成品工業はこのほど、生分解性プラスチックを活用した新製品「RETONA FOAM BIO」を開発したと発表した。すでに、地球環境に配慮したディスプレイ用資材として提供を開始している。今後、ラインアップの拡充を推進するとともに、用途開発に向けての取り組みを強化していく。

積水化成品の、「BIO Cellular」ブランド

 同社は、気候変動や

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ハイケム PLAなど生分解性プラがJBPAの認証取得

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2022年1月24日

 ハイケムはこのほど、自社で取り扱う生分解性プラスチックが日本バイオプラスチック協会(JBPA)の認証を取得したと発表した。生分解性バイオマスプラ認証とバイオマスプラ認証を取得したのは、ポリ乳酸(PLA)樹脂「FY200、400、600、800シリーズ」、生分解性プラ認証取得はコンパウンド樹脂「PCO2」。

ハイケムが取り扱うポリ乳酸(PLA)などが認証を取得

 同社は中国最大のPLAメーカー豊原集団と事業戦略パートナーシップ契約を締結し、

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凸版印刷・GSIクレオス 生分解性のレジ袋を共同開発

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2019年12月9日

 凸版印刷とGSIクレオスはこのほど、生分解性プラスチックを用いたレジ袋を開発したと発表した。

生分解性プラスチックを使ったレジ袋・ごみ袋・カトラリー
生分解性プラスチックを使ったレジ袋・ごみ袋・カトラリー

 GSIクレオスが供給する生分解性に優れた樹脂「Mater‐Bi(マタビー)」を原料として、凸版印刷がフィルム製造や成型の製造技術力・開発力を生かし、製品化に成功した。従来の石油由来のレジ袋に替わる、自然環境の中で容易に分解されるレジ袋として、コンビニエンスストアなどでの普及を見据えている。

 凸版印刷は、生分解性プラスチック製品を販売品目に追加し、今月からレジ袋やごみ袋、日用品を中心とする製品などの販売を開始する予定だ。生分解性プラは、地中に埋めても微生物によって水と二酸化炭素に分解され、廃棄物発生を抑制する効果が期待されており、環境規制の厳しい欧米では様々な製品で使用されている。

 中でも、植物由来ポリマーやトウモロコシ澱粉を原料とする「マタビー」は、最も欧州で使用実績のある生分解性プラ。海洋分解性をもつことも判明しており、環境負荷を低減する原料として注目を集めている。

 今後、環境規制が強化される社会情勢を背景に、生分解性機能を生かした製品の存在価値は、ますます高まっていく。日本国内でも広く使用されている農業用資材のほかに、今後はレジ袋やカトラリーなどの日用品にもその用途は広がっていくと予想されている。

 凸版印刷とGSIクレオスは持続的な社会の実現のため、環境負荷低減に貢献する製品・商材を提供しており、プラ加工製品についても、製品の調達から廃棄・リサイクルまでのライフサイクル視点で環境・社会的リスクを最小限に抑えるソリューションを展開。今回の共同開発を通じて開発した技術を環境負荷低減のためのソリューションに追加し、様々な社会的課題の解決を図っていく。

 また、両社は今回の共同開発から得た、生分解性プラスチック製品製造技術を活用するとともにさらなる研究を推進。多様なフィルム製品や成型品を開発し、2025年度に関連受注を含め20億円の売上を目指す方針だ。

三菱ケミカル 生分解性プラ使用の紙コップが次世代カップに選定

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2019年4月8日

 三菱ケミカルはこのほど、同社の生分解性プラスチック「バイオPBS」を用いた紙コップが、次世代のカップを表彰するコンテスト「ネクストジェン・カップ・チャレンジ」で、最もイノベ―ティブなカップの1つとして選定されたと発表した。

受賞した紙コップ
受賞した紙コップ

 「ネクストジェン・カップ・チャレンジ」は、米スターバックスなどが設立した「ネクストジェン・コンソーシアム」の主催。

 三菱ケミカルとタイのPTTグローバルケミカル社が折半出資するPTT MCCバイオケム(PTT MCC社、バンコク)が「バイオPBS」をラミネートに用いた紙コップを出品し、その再生可能性や生分解性が評価された。

 「バイオPBS」は三菱ケミカルが開発し、基本特許を持ち、PTT MCC社が製造する植物由来の生分解性プラスチック。自然界の微生物によって水とCO2に分解されるため、自然環境への負担が少なく、既存の樹脂加工設備で容易に加工できるといった特徴がある。

 「バイオPBS」を使った紙コップは、すでに3年以上、実店舗での使用実績があり、産業コンポスト設備での処理・リサイクルが可能だ。

 今回、ネクストジェン・カップ・チャレンジのために開発した新たな紙コップは、家庭用コンポスト設備を用いて常温で処理できるよう改良。50カ国以上の国から応募された480点のアイデアの中から、12の受賞者の1つとして選ばれた。

 なお、ネクストジェン・コンソーシアムは、米スターバックスとマクドナルドが設立し、食品サービス業界の大手ブランドオーナーがサポーティング・パートナーとして、世界自然保護基金(WWF)がアドバイザリー・パートナーとして協力している。

 世界的な食品包装廃棄物の問題を解決するために活動しており、ネクストジェン・カップ・チャレンジは、循環可能な次世代紙コップの事業化を目的とした、同団体の最初の取り組みの一つである。

 

三菱ケミカル 生分解性プラスチックが国内で初めてストローに採用

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2019年3月26日

 三菱ケミカルは25日、生分解性プラスチック「BioPBS」を用いたストローが、京浜急行電鉄とそのグループ会社が運営する施設で、4月1日から使用されると発表した。京急グループ各社が運営する飲食店や百貨店、ストア、ホテルなどの13社68施設で、年間約16万本使用するストローを、「BioPBS」を用いたストローに切り替える。「BioPBS」を用いたストローが実店舗で使用されるのは、日本で初めて。

 「BioPBS」は三菱ケミカルが開発し、基本特許を持つ植物由来の生分解性プラスチック。同社とタイのPTTグローバルケミカル社が折半出資する、PTT MCCバイオケム(本社バンコク)が製造している。自然界の微生物によって水とCO2に分解されるため、自然環境への負担が少ないという特徴を持つ。

 一方、京急電鉄は神奈川県とSDGs推進に向けた連携協定を締結。同県が推進している「かながわプラごみゼロ宣言」に、県内事業所を持つ京急グループ全社で賛同し、エコバック配布によるプラスチックごみ削減などの活動に積極的に取り組んでいる。「BioPBS」を使用したストローを使うことで、さらなるプラスチックごみの削減を図る。

 三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる「KAITEKI」の実現に向け、今後も「BioPBS」をはじめとする生分解性プラスチックや、植物由来プラスチックの研究開発・用途展開を加速させ、循環型社会の構築やSDGsの達成に向け貢献していく。

王子HD 生分解性プラやバリア性紙製品などの開発加速

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2018年10月9日

 王子ホールディングスは、地球環境に配慮した生分解性プラスチックと、さらなる機能を加えた紙製品の開発を加速する。

 最近、EUが海洋生物保護のため、使い捨てプラ製品の使用を禁止する法案を提出し、米国大手外食チェーンが相次ぎプラ製容器やストローを見直す計画を出すなど、世界でプラスチックに替わる製品の需要が高まっている。

 同社グループはこれまで、飲料やヨーグルト・アイスクリームなどの容器、ファストフード店で利用される耐油機能を備えた容器・包装紙など、食品用途向けの各種原紙を製造してきたが、今回、イノベーション推進本部パッケージング推進センター(今年4月設置)を中心に、プラスチックに替わる、生分解性プラとさらなる機能を備えた紙製品の開発を進めていく。

 生分解性プラの開発は、王子エフテックスで、パルプを生分解性プラであるポリ乳酸と複合化した樹脂ペレットの開発を推進。パルプを複合化することで成形品の剛性が向上、耐熱性(熱変形温度)も改善され、射出成型時間の短縮、成形品の用途の拡大が期待されており、現在ユーザーへのサンプル提供を開始している。

 従来、生分解性プラ原料に使用される糖液(グルコース)は、主にサトウキビやトウモロコシなどの可食原料から製造されているが、同社グループではバイオエタノール製造で培った要素技術(酵素回収、連続製造)を応用し、非可食原料の木材(セルロース)から糖液を効率的に製造する技術を開発。今後、糖液の量産体制を整備するとともに、将来的には生分解性プラの自社開発、または提携による開発を目指していく。

 一方、さらなる機能を備えた紙製品の開発では、主にプラスチックが使用されているバリア性を有する包装材料を紙に置き換えるために、再生循環型の包装材料を開発した。同開発品は水蒸気と酸素の両方に対してバリア性を持つマルチバリア紙であり、紙単体で水蒸気に対しては一般のバリアフィルム並み、酸素に対しては蒸着フィルム並みの高いバリア性能が得られている。

 また、紙コップふた(トラベラーリッド)についても、プラスチックふたが主流となっていることから、生分解性のある再生可能な「パルプ」を原料とした紙製のふたを開発。同開発品は、耐水性、耐熱性を持っており、ホット用・アイス用の紙コップのふたとして使用可能だ。

 さらに、王子エフテックスでは、紙製ストロー原紙として使用可能なサンプル提供を開始。耐水性を有し、スパイラル加工による紙ストローの製造に適している。

三菱ケミカル 生分解性プラスチック使用の紙コップを発売

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2018年9月28日

 三菱ケミカルは27日、同社の生分解性プラスチック「BioPBS」を用いた紙コップが、日本紙パルプ商事(東京都中央区)から10月に販売開始されると発表した。

 BioPBSは三菱ケミカルが開発し、基本特許を持ち、同社とタイのPTTグローバルケミカルが折半出資するPTT MCCバイオケムが製造する植物由来の生分解性プラスチック。土中の微生物によって水とCO2に分解されるため、自然環境への負担が少ないという特徴がある。

 日本紙パルプ商事は、そうした生分解性に加え、BioPBSの耐熱性・柔軟性・シール強度に注目し、BioPBSを従来のポリエチレンに代え、紙コップの内面ラミネートに用いることにした。

 三菱ケミカルはBioPBSについて、従来のコンポストバッグや農業用マルチフィルム向け以外に、コーヒーカプセルや紙コップ、ストローといった食品関連など、多方面への用途開発を進めており、すでに複数の海外大手ファストフードチェーンなどとの協議を行っている。

 同社は三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる「KAITEKI」の実現に向け、今後もBioPBSをはじめとする生分解性プラスチックや、植物由来プラスチックの研究開発・用途展開を加速させ、循環型社会の構築やSDGsの達成に貢献していく。

 なお、KAITEKIは三菱ケミカルホールディングスグループのオリジナルコンセプトで、「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」を表している。