旭化成の3月期 ヘルスケア領域が好調で収益は前期並み

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2021年5月14日

 旭化成は13日、2021年3月期の連結業績を発表した。売上高は前年比2%減の2兆1061億円、営業利益3%減の1718億円、経常利益3%減の1780億円、純利益23%減の798億円となった。

 オンライン会見において、工藤幸四郎常務執行役員は、「マテリアルと住宅のマイナスをヘルスケアで挽回し、ほぼ前期並みの業績となった。純利益はベロキシスの組織再編に伴う税金費用を先行的に計上したことで減益となった」と総括した。なお半導体工場(宮崎県延岡市)で発生した火災では、特別損失223億円を計上している。

 セグメント別に見ると、

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ADEKA 3月期決算(13日)

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2021年5月14日

[ADEKA/3月期決算](13日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高327,080(7.5%)、営業利益28,979(28.7%)、経常利益29,270(33.2%)、純利益16,419(7.9%)。

カネカ 3月期決算(13日)

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2021年5月14日

[カネカ/3月期決算](13日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高577,426(▲4.0%)、営業利益27,544(5.9%)、経常利益22,066(9.4%)、純利益15,831(13.1%)。

デンカ 3月期決算(12日)

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2021年5月13日

[デンカ/3月期決算](12日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高354,391(▲6.9%)、営業利益34,729(9.9%)、経常利益32,143(7.0%)、純利益22,785(0.4%)。

宇部興産の3月期 コロナ禍の上期需要減が響き減収減益

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2021年5月13日

 宇部興産が12日に発表した2021年3月期の連結業績によると、売上高は前年比8%減の6139億円、営業利益24%減の259億円、経常利益35%減の233億円、純利益は微減の229億円だった。

 同日に電話会議による決算説明会を開催し、藤井正幸取締役常務執行役員CFOは、「コロナ禍に伴う上期の影響が大きく減収減益となった。売上高は、化学、建設資材、機械の3事業部門とも減収だった。化学で言えば、

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ダイセルの3月期 ポリプラが利益に貢献し減収増益に

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2021年5月13日

 ダイセルは12日、2021年3月期の連結業績を発表した。売上高は前年度比5%減の3936億円、営業利益7%増の317億円、経常利益9%増の347億円だった。当期純利益はポリプラスチックスの完全子会社化などにより約4倍の197億円となった。年度前半の需要低迷に対し、コストダウンと後半の需要回復で減収増益となった。

 セグメント別では、メディカル・ヘルスケア事業部門は増収増益。コスメ・健康食品事業は中国向け化粧品原料が増加したが、国内の市況が下落した。キラル分離事業はカラムの増加や中国・インドの販売が好調に推移した。

 スマート事業部門は減収増益。液晶表示向けディスプレイ事業は車載向け高機能フィルムが増加するも、ディスプレイ用途が低迷した。電子材料向け溶剤やレジスト材料などのIC/半導体事業は、堅調な需要で販売が増加し、原燃料価格の低下が増益に効いた。

 セイフティ事業部門は減収減益。エアバッグ用インフレータなどは、自動車生産台数の年後半の回復で販売数量は微減となった。

 マテリアル事業部門は減収増益。酢酸と酢酸誘導体は、年度前半の市況低迷が大きく響いた。アセテート・トウは為替影響による販売価格が低下した。カプロラクトン誘導体やエポキシ化合物などは前半の落ち込みや欧米向け需要が低調となった。コスト削減や原燃料価格低下により増益。

 エンジニアリングプラスチック部門は減収増益。POM、PBT、液晶ポリマーなどのエンプラ事業は年度前半の自動車、スマホなどの需要減少が後半の回復でカバーできなかった。ABSやエンプラアロイなどの樹脂コンパウンド事業も需要が減少し、シート、成形容器、包装フィルムなどの樹脂加工事業は包装フィルムの販売が減少した。

 その他部門は防衛関連事業の販売数量増加により増収増益だった。

 通期の連結業績見通しは、需要回復による増収、酢酸原料と化粧品原料プラントの減価償却費増加による営業利益と経常利益の減少、特別損失の前年度計上とポリプラスチックス完全子会社化の年間寄与による当期純利益の増加を見込み、売上高4200億円、営業利益270億円、経常利益290億円、当期純利益220億円を見込む。

 

三菱ケミカルホールディングスの3月期 減収減益も前回予想を上回る

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2021年5月13日

 三菱ケミカルホールディングスは12日、2021年3月期の連結業績を発表した。売上高は前年比9%減の3兆2575億円、コア営業利益10%減の1747億円、営業利益67%減の475億円、純損失76億円(前年比617億円減)となった。上期はコロナ影響を受けたが、下期以降は経済活動の回復とともに国内外の需要が持ち直し回復基調となった。

 セグメント別に見ると、機能商品セグメントは減収・利益は前年並み。機能部材は、下期以降に需要は回復しつつあるものの、高機能成形材料の高機能エンプラなどの販売数量が減少した。機能化学は、高機能ポリマーの機能性樹脂などの自動車向けの販売数量が減少したことや高機能ポリマーの定修の影響があったものの、下期以降の需要回復、フェノール・ポリカーボネートチェーンの市況が上昇した。

 素材分野のケミカルズセグメントは減収減益。MMAは、下期以降に市況が上昇しているものの、低水準で推移したことが響いた。石化は定修影響が拡大し販売数量が減少したことに加え、原料価格下落に伴い販売価格が低下した。炭素は、販売価格が低下し、コークスなどの需要減退に伴い販売数量が減少した。

 産業ガスセグメントは減収減益。エレクトロニクス関連向けガスは好調に推移したが、国内外の需要が総じて減退した。ヘルスケアセグメントは減収増益。医薬品は、薬価改定による影響があったものの、コロナ禍の活動自粛などにより販売費や研究開発費が減少した。

 2022年3月期の通期業績予想については、売上収益12%増の3兆6600億円、コア営業利益32%増の2300億円、営業利益4・5倍の2160億円、純利益970億円(1046億円増)を見込む。ケミカルズの一部製品における堅調な市況の継続、機能商品の自動車用途などでの需要の継続、産業ガスの需要継続を想定している。

 

ENEOSホールディングスの3月期 石油製品マージン良化などで増益

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2021年5月13日

 ENEOSホールディングスが12日に発表した2021年3月期の連結業績(IFRS)によると、売上高は前年比24%減の7兆6580億円、営業利益2542億円(前年は1131億円の損失)、純利益1140億円(同1879億円の損失)となった。なお、在庫影響を除いた営業利益相当額は1188億円増の2155億円だった。新型コロナウイルス感染症の影響に伴う石油製品の販売減や銅生産量の減少があったものの、堅調な石油製品マージンと機能材料・薄膜材料の増販などが増益に寄与した。

 セグメント別で見ると、エネルギー事業は営業利益1211億円(同1628億円の損失)、在庫影響除き営業利益89%増の824億円。コロナ禍で石油製品や石油化学製品の需要が大きく減少し、ジェット燃料、軽油、ガソリンを中心に販売数量が前期比減となった一方で、国内の石油製品マージンが堅調に推移した。利益面では販売数量の減少、製油所・製造所の生産効率化に伴う一過性損失、電力卸価格の高騰などの影響を受けたが、石油製品マージンの良化と経費削減などが寄与した。

 石油・天然ガス開発事業は、営業利益28億円(同388億円の損失)。感染防止策を徹底し、石油・天然ガスの安定生産を維持するとともに、EOR技術の向上やデジタル化の推進などにより、既存事業の価値最大化と、成長事業と位置づける環境対応型事業の推進に取り組んだ。利益面では、原油や天然ガスの価格下落による悪化影響を受けたものの、減損損失の反転により増益に転じた。

 金属事業は、在庫影響除き営業利益63%増781億円。カセロネス銅鉱山では感染防止策を実施し操業を継続したが、採掘に遅れが生じたため生産量が前年に比べて減少した。一方、機能材料事業と薄膜材料事業の各製品の販売量は、テレワークの浸透などによるスマートフォン、サーバー、通信インフラをはじめとする高機能IT分野での需要増加を主因に、おおむね前期を上回った。利益面では、カセロネス銅鉱山での生産減の影響があったものの、銅価格の上昇と機能材料・薄膜材料の増販などにより増益となった。

 なお、2022年3月期の通期連結業績は、売上高24%増の9兆5000億円、営業利益2%増の2600億円、純利益23%増の1400億円、在庫影響除き営業利益は7%増の2300億円を見込む。