新中計では目標を「見える化」、実力のさらなる向上を目指す
━社長就任から1年が経ちました。
昨年の社長就任時に「リーディングカンパニーとしてのあるべき姿を目指す」ことを掲げたが、振り返ってみると収益を含め総じて順調な1年だった。事業環境が良かったこともあるが、テーマとしてきた高付加価値化が進展したことや、コストダウンに注力してきたことで、事業基盤が確実に強化されてきたと感じている。また、ポリスチレン(PS)業界は、四半期ごとの価格改定が定着しているなど、樹脂メーカーから加工メーカーまで透明性が高いという印象を持っている。ほかの樹脂と比べても、良い業界と言えるのではないか。
━見えてきた課題は何ですか。
課題はいくつかあるが、第1はやはり安定供給責任だ。事業の拡大戦略を打ち出している顧客に対応するため、供給能力を確保していかなければならない。次に品質保証の問題だ。リーディングカンパニーとして「品質ナンバー1」を目指しており、これまで異物問題に対し集中して投資を行ってきた。
第1段階である異物発生源対策は終了し、また流出防止対策も一段落した。今後も、異物を低減する対策は継続して実施していく。ポリマー中に残るモノマーの量を極力減らした当社の