【化学企業 入社式訓示②】三菱ケミカル 和賀昌之社長

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2020年4月3日

 21世紀はまさに「化学の時代」だ。化学産業を含めた技術の発展は社会の繁栄に大きく貢献してきたが、その素晴らしい作用に対して、地球温暖化や海洋プラスチック問題のような反作用が実体化している。こうした地球規模の問題を解決できるのは化学産業だと考えている。

 当社は、社会インフラを支える素材、機能性の高い製品群に加えて、生分解性プラスチックや人工光合成などのサステナビリティを推進する製品・技術の開発を進めている。また、本日から「サーキュラーエコノミー(循環型経済)推進部」を新設し、自らの環境負荷低減にとどまらず、これまでの取り組みをソリューションとして加速していく。この活動を進めていくことは当社の使命であり、誇りであると私は考えている。

 三菱ケミカルホールディングスは、「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」すなわち「KAITEKI」を実現するというビジョンを掲げており、当社も三菱ケミカルHDグループの事業会社として、グループ内の相乗効果を追求し、技術・営業・RDなど、様々な切り口で積極的な交流を図っている。皆さんも、三菱ケミカルHDグループの一員という意識も持って仕事に取り組んでほしい。

 入社にあたって次の3つをお願いしたい。まず、「安全第一」だ。「安全・安定操業」こそが、最大の目標だ。「第一」の言葉通り、安全はすべてに優先する。研修や実習を通してしっかり学んでほしい。

 次に「学ぶ根気、発言する勇気」だ。学ぶということは、自分の意思を持って調べ、習うことであり、若いうちに貪欲に視野を広げてもらいたい。若い感性を生かし、勇気をもって発言することで組織を動かしていってほしいと思う。

 最後に、「大人としての自覚」だ。「コンプライアンス」という言葉は難しいことではない。法律や秩序、ルールを守り、良識と常識がある大人として、挨拶・感謝・謝罪をきちんと表現できる社会人になってもらいたい。

 三菱ケミカルは若い力を必要としており、皆さんによって変えていける点がいくつもある。皆さんの持てる力を思う存分に発揮して、三菱ケミカルを化学の力によって世の中にソリューションを提供する世界のエクセレントカンパニーにしていこう。