旭化成 AN事業の第1四半期スプレッドは好調

, , ,

2018年9月14日

 旭化成のアクリロニトリル(AN)事業は、今年度第1四半期(4―6月期)も昨年度に引き続き良好なスプレッドを確保。中国環境規制強化の影響や海外プラントのトラブルにより需給バランスがタイト化したことで、スプレッドは

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

積水化学 創薬支援事業拡大へ再生医療ベンチャーと提携

, , ,

2018年9月14日

 積水化学工業は13日、再生医療関連製品の研究・開発・製造・販売を行うサイフューズ(東京都文京区)と業務提携契約を締結したと発表した。サイフューズが開発を進めている肝臓構造体を、積水化学100%子会社の積水メディカルが事業展開する創薬支援事業に適用することが狙い。

 積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、戦略分野の1つに「ライフサイエンス」を位置づけ、積水メディカルを中核としてメディカル事業の拡大に注力している。積水メディカルでは、2016~20年度の5カ年の中期経営計画「飛躍 HIYAKU 2020」で「フロンティア拡大」を基本戦略の一つに位置づけ、欧米を中心とした創薬支援事業の拡大を図っている。

 創薬支援事業は、積水化学の米国の連結子会社SEKISUI XENOTECHを拠点とし、欧米を中心に展開をしており、インビトロ試験受託能力増強と積水メディカル国内拠点との連携強化により事業拡大を図っている。

 一方、提携先のサイフューズは独自の3次元細胞積層技術により、スキャフォールドを使用せずに立体的な組織・臓器を製造する技術を持っており、再生医療分野で骨軟骨や血管、末梢神経などを再生する画期的な細胞製品の実用化を目指している。

 また、サイフューズは細胞版の3Dプリンタ「regenova」を開発・販売し、基盤技術の普及を進めるほか、創薬分野でも新薬開発における安全性試験と毒性評価試験ツールとして、高い肝機能を長期間にわたり発現する立体的な肝臓構造体の開発を行っている。

 積水化学は今回の提携を通じて、創薬支援事業だけでなく、再生医療領域での知見を深め、将来、ライフサイエンス分野での業容拡大につなげていく考え。また、積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、戦略分野を拡大・強化するために、ベンチャーやアカデミアとの協業を加速し、新技術・新事業の探索に向け、今後も同様の提携を推進していく方針だ。

 

GLM スポーツEVのフロント窓に帝人のPC樹脂を採用

, , ,

2018年9月14日

 EV(電気自動車)メーカーのGLM(京都市左京区)は13日、帝人と共同開発している樹脂製のフロント窓(フロントウインドー)を搭載したスポーツタイプのEV(スポーツEV)で、「道路運送車両の保安基準(第29条)」を満たす国内認証を取得し、7月に自動車登録番号標(ナンバープレート)を取得したと発表した。

樹脂ウィンドーでナンバーを取得したスポーツEV
樹脂ウィンドーでナンバーを取得したスポーツEV

 GLMが販売するスポーツEV「トミーカイラZZ」への採用を念頭に共同開発しており、約2年をかけ公道での走行が可能になった。認証を取得した車体をベースに、年内には受注生産体制を整え、同車の特別仕様車として来春、販売する。樹脂製のフロントウインドーを搭載した市販車はこれまでなく、世界初を目指す。

 樹脂は軽量でガラスの200倍の耐衝撃性を持つ、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)を採用。その表面に帝人が開発したコーティング剤による特殊加工を施すことで、傷つきやすいPC樹脂の耐摩耗性を、強化ガラス並みに高めることに成功し、車に適用できるようにした。

 このPC樹脂を自動車のフロントウインドー用に縦約700mm、横約1300mmの曲面を持つ一枚板として射出プレス成形。全体の厚みを6mmと均一に保ちながら、窓枠にあたる外側部分を10mmの厚みにするなど両社で改良を重ね、窓枠(Aピラー)をなくすことに成功した。

 Aピラーなどをなくしたことで、搭載した窓の重量は11.8kgと、従来のガラス窓とAピラーの組み合わせに比べ6.6kg(約36%減)も軽くなり、電費の向上も見込める。また、ピラーレスになったことで、オープンカー特有の開放的な視界がより楽しめるメリットも生み出す。

 PC樹脂はガラスに比べて半分ほどの重さで、車体の軽量化に寄与する素材として期待されてきた。しかし、ガラスに比べて耐摩耗性が低く、窓の開閉やワイパーなどにより表面が傷つきやすいことが大きな課題で、これまでのハードコート技術(ウエット法)だけでは、保安基準に対応する耐久性を満たすことができなかった。

 今回、トミーカイラZZに搭載した帝人の樹脂製窓は、透明性が高いPC樹脂に、さらに保護層を作る技術(プラズマCVD法で無機材料をコーティング)を加え、耐摩耗性を0.5~1.5%の耐摩耗性を実現した。これは強化ガラス(耐摩耗性0.5~1.0%)並みに傷つきにくい高い性能となっている。

積水化学 高齢者向け事業強化、認知症対策事業に参画

,

2018年9月14日

 積水化学工業は13日、住宅カンパニーが高齢者向け事業の協業先である、アグリマス社(東京都大田区)の認知症対策事業に参画すると発表した。

 経済産業省の「平成30年度健康寿命延伸産業創出推進事業」に採択されたアグリマス社の「早期認知症予防センター」コンソーシアム事業の連携先として、コンセプト「話食動眠(わしょくどうみん)」に基づいた「認知症の早期発見、重症化予防プロジェクト」を今年10月から開始する。

 同プロジェクトでは、積水化学グループ会社が運営するサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、デイサービスセンターのユーザーのうち、自立者から要支援者を対象に約5カ月間(今年10月~来年2月)、運動とコミュニケーションを中心としたプログラムを提供し、定期的に心身の効果測定を行う。

 また、その効果が睡眠の質にどのように影響するのか、日常の睡眠を測定し、生活の質の向上へもつなげていく。収集データから分析を総合的に行い、個別の対策プログラムを構築し対象者と家族に情報提供を行う。

 健康な時から科学的なエビデンスを基にサービスを提供することで、認知症の早期発見や重症化予防、フレイル(高齢者の身体機能や認知機能が低下して虚弱となった状態)の予防を目指す。

 なお、実施先と対象者はサ高住「ハイムガーデン熱田」の入居者10人と「ハイムガーデン仙台泉 二番館」の入居者5人、デイサービスセンター「オアシスセンター」のデイサービス利用者10人を計画している。

BASF ヘキサンジオールの生産能力を50%以上増強

,

2018年9月14日

 BASFはこのほど、ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンのフェアブント拠点(統合生産拠点)で、1,6‐ヘキサンジオール(HDO)の生産能力を50%以上増強すると発表した。

 これにより、2021年の稼働開始以降は同拠点と米国・テキサス州フリーポートの製造拠点を併せて、HDOの最大年産能力が7万t以上になる見込み。

 HDOは、最終製品に耐加水分解性や柔軟性、粘着性、耐候性を与えることで、多くの用途で付加価値を生み出す。自動車産業をはじめ、木材・皮革のコーティング、ポリウレタン樹脂、接着剤、化粧品などの生産に使用されている。

 近年では、エポキシ樹脂システムを形成する際に必要な反応性希釈剤の製造にも使用され、最新の風力発電設備に使われるローターブレードなどを効率的に製造する上でも役立っている。

 同社の欧州での中間体事業を担当するミカエル・ブリット=シニア・バイスプレジデントは「今回の投資により、BASFはこれまで以上に柔軟性と信頼性をもって顧客に提供することができる。ルートヴィッヒスハーフェンの生産能力増強で得られる増産分により、主に欧州の強固な顧客基盤に貢献していくとともに、急成長を続けるアジア市場へも対応していく」とコメントしている。

日本包装機械工業会 来年の「JAPAN PACK」は幕張で開催

,

2018年9月14日

 日本包装機械工業会は13日、来年10月29日~11月1日に開催する「JAPAN PACK 2019」の概要説明会を開催した。

 32回目となる今回は「きっとみつかる あなたの包程式」がテーマ。会場を従来の東京ビッグサイトから幕張メッセに移し、日本語名称も「日本国際包装機械展」から「日本包装産業展」に変更、ロゴも一新して開催する。

 会場は前回規模程度を確保しており、前回の445社・2342小間を上回る規模での開催を目指す。名称変更については、包装機械だけでなく、ロボットやコンポーネント、包装資材など、業界を取り巻く環境が多岐にわたっているほか、食品や医薬、化粧品、物流など様々な業界で包装が重要な位置を占めるようになったため。

 「個別企業・個別産業で課題を解決しにくい課題が多くなっている、ということを発信していきたいというコンセプトが、結果的に名称変更につながった」と同工業会の金澤信専務理事は述べた。

 テーマに関しては、問題解決を想起させる「方程式」という言葉の一部を「包」に変えた「包程式」という造語を、前回展に続き盛り込んだ。また、ロゴは製造加工から梱包まで、生産ラインに関係する多様な製品・技術などが一堂に集結する様子を一つのラインとして表現し、それらが集まってジャパンパックの頭文字「JP」を形成するデザインとしている。

SEMI 世界半導体製造装置の第2四半期の出荷額は19%増

,

2018年9月14日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会のSEMIはこのほど、今年第2四半期(4―6月期)の世界半導体製造装置出荷額が167億ドルだったと発表した。これは、過去最高を記録した今年第1四半期から1%減、前年同期比では19%増となる。

 地域別では、台湾を除く全ての地域で前年同期の実績を上回っており、欧州が前年同期比80%増、中国は51%増、日本は47%増などと、韓国以外は2桁増となった。

 第1四半期との比較では、中国・日本・北米以外は前期の水準を下回った。その中で中国は44%増、北米は29%と前期に続き好調を維持している。

 この統計は、SEMIが日本半導体製造装置協会(SEAJ)と共同で、世界95社以上の半導体製造装置メーカーから毎月提供されるデータを集計したもの。