三井化学 循環型経済の実現に向けて包括的協働

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2021年6月10日

HK1896との連携深め、MR起点の開発推進

 三井化学は、2050年のカーボンニュートラル達成を目標に、様々な取り組みを始めている。このほど、hide kasuga 1896(HK1896)との、サーキュラーエコノミー(循環型経済)実現に向けた包括的協働を発表。両社は、環境対応型素材やリサイクル技術の開発、市場と連携した素材の回収システムの構築など、循環型ビジネスモデルの確立を共同で目指す。

HK1896の春日社長(左)と三井化学の柴田研究開発本部長
HK1896の春日社長(左)と三井化学の柴田研究開発本部長

 三井化学が参画するのは、マテリアルシンクタンク・HK1896が昨年、東京と長野を拠点に設立した「グリーン・コンポジット・ヒルズ by hide k 1896」プロジェクト。HK1896が開発した炭素繊維と特殊樹脂によるテキスタイル複合材「hide k 1896」をベースに、製品、市場、リサイクル技術、教育を連動させて、サーキュラーエコノミーを構築していく。

 三井化学・研究開発本部長の柴田真吾常務執行役員は、「グリーン・コンポジット・ヒルズ構想には、サーキュラーエコノミーの具現化という視点から、

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出光など3社 再エネアグリゲーション実証事業に参画

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2021年6月10日

 出光興産、関西電力、関電エネルギーソリューション(Kenes)は9日、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業である「再生可能エネルギー(再エネ)アグリゲーション(集約)実証事業」に共同で申請し、補助金の執行団体から採択決定の通知を受けたと発表した。

 2022年度から再エネ発電事業者が市場価格で電力を販売する場合、市場価格との差額(上乗せ分)をプレミアムとして補助する「FIP(フィード‐イン・プレミアム)制度」が導入されることなどを踏まえ、同実証事業では、変動性の高い太陽光発電といった再エネ発電設備や蓄電池などの分散型エネルギーリソース(DER)を組み合わせた需給バランス制御技術の構築を目指す。なお実証期間は、2021年6月8日~2022年2月17日を予定している。

 関西電力は、これまで負荷変動に対応する調整力に活用するため、ユーザー所有のDERを統合制御することで、バーチャルパワープラント(VPP)の構築を目指した制御実証を実施。また、VPP事業を推進する際のプラットフォーム「K-VIPs」(Kanden Vpp インテグレーテッド・プラットフォーム・システム)の開発や運用などを実施してきた。一方、出光興産とKenesは、これまで多数の再エネ発電所の開発をはじめ、同実証事業に関連するビジネスを推進している。

 同実証事業では、3社がもつ再エネ発電所を「K-VIPs」で監視・制御することで、需給バランスを制御するための発電量予測やリソース制御に必要な技術の実証に取り組むとともに、需給バランス制御に関するビジネススキームの検討を進めていく。

 3社は今回の実証事業を通じて、DERを活用した安定かつ効率的な電力システムの構築と、再エネの普及拡大への寄与を目指し、2050年のゼロカーボン社会の実現に貢献していく。

実証事業のシステム構成と体制のイメージ
実証事業のシステム構成と体制のイメージ

ADEKA 新中計策定、営利益目標350億円

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2021年6月9日

環境貢献製品に注力、カーボンニュートラル目標

 ADEKAは今年度からスタートした、新中期経営計画「ADX 2023」(2021~2023年度)についてビデオ会見を開催した。

 城詰秀尊社長は前中計を振り返り、「売上高3000億円を目標に掲げていた。日本農薬グループを買収したことでクリアすることができたが、オーガニックグロースでは未達に終わっている。3本柱の規模拡大を目指したが、自動車産業の低迷やコロナ禍がマイナス要因となった」と語った。新規領域への進出については

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ダウなど 循環型包装ソリューション促進、インドで提携

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2021年6月9日

 ダウとインドのリサイクル企業ルクロ・プラステサイクルはこのほど、同国の大手消費財企業マリコ社をパートナーシップに迎えると発表した。これにより、マリコ社の消費者向け製品群に、PCR(ポスト・コンシューマー・リサイクル)材料を活用したダウの集積シュリンクフィルムが導入されることになる。この提携により、ダウは、2030年までに100万tのプラスチックを回収、再利用、リサイクルし、廃棄物をゼロにするという新たなサステナビリティ目標の達成に向けた取り組みを前進していく。

 今年初め、ダウとルクロ社はポリエチレン(PE)フィルムソリューションを開発し、展開するための覚書に署名した。それに基づき、ダウは、包装の専門家、素材技術者、リサイクル設備、パック・スタジオ上海およびムンバイのインフレーションフィルム製造・試験機能など、業界をリードするチームを結集し、ルクロ社による各種用途向けのリサイクルフィルムの開発を支援している。

 マリコ社を加えた3社パートナーシップは、プラスチックのサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指すダウの包括的な戦略の一環であり、リサイクル材料を製品に取り入れ、製品の価値を最大限に高めるとともに、その価値が生産から使用、廃棄に至るまで、ライフサイクルにわたって最大化、拡張されることに重点を置いている。

 

ちとせ 三豊市と健康増進・農業活性化で包括連携

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2021年6月9日

 バイオベンチャー企業群・ちとせグループはこのほど、香川県三豊市との間で、データ駆動型による健康増進と農業活性化の推進に向けた包括連携協定を締結したと発表した。両者は今後、ちとせグループのもつバイオの知見と技術を生かし、同市の持続的で高品質な農業の推進や市民一人ひとりの健康増進に取り組んでいく。ちとせグループが自治体と同様な連携を結ぶのは、昨年末の山梨県北杜市に続く2例目となる。

ちとせグループの藤田朋宏CEO(左)と三豊市の山下昭史市長。協定締結式で
ちとせグループの藤田朋宏CEO(左)と三豊市の山下昭史市長。協定締結式で

 ちとせグループは、千年先まで続く豊かな世界の実現への貢献を目指し、化石資源中心の消費型社会からバイオマス資源基点の循環型社会に近づけるための研究開発や事業開発を推進している。微生物や藻類、動物細胞などの「小さな生き物」を活用する技術に強みをもち、国内のみならず、マレーシアやシンガポールなどの東南アジア諸国で農業や食品、エネルギーといった幅広い分野で事業を展開。また、腸内環境に起因する健康増進をデータ駆動で実現するための新たな事業領域についても、行政と連携を取りながら同テーマの産業化を牽引している。

 一方、三豊市はデジタルファーストを宣言し、先端のデジタル技術を活用する施策を展開。同市の基幹産業である農業分野では、高い収益性を確保した生産体制・流通の仕組みを構築するとともに、新しい技術を積極的に導入することで、暮らしの安定や豊かさを実現できる魅力とやりがいのある農業を目指している。また市民の関心が高い健康分野についても、心と体の健康づくりを促し、生涯を通じて健康でいきいきと暮らせるまちづくりを進めている。

 両者は連携を深めながら、市内生産地の土壌データや市民の腸内環境データといったバイオデータの活用を通じ、農産物のブランド化、生活習慣病の予防など、健康・農業の両面から三豊市の地域活性化に取り組んでいく。

 

昭和電工マテリアルズ プリント配線板事業、投資ファンドに譲渡

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2021年6月9日

 昭和電工マテリアルズはこのほど、同社およびグループ会社が手掛けるプリント配線板事業を投資ファンドであるポラリス・キャピタル・グループが設立した特別目的会社に譲渡する契約を締結したと発表した。なお、プリント配線板に係る基板材料・感光性フィルムなどの原材料の製造・販売事業は対象事業には含まれていない。昭和電工マテリアルズは今月、新会社2社を設立。9月1日に対象事業を承継し、同日付で新会社の株式すべてを特別目的会社に譲渡する予定。

 昭和電工マテリアルズは、1964年にプリント配線板の製造・販売を開始以来、約50年にわたり高い技術力に基づく高品質な製品を国内外の市場に提供してきた。特に近年は、半導体検査・ITインフラ・5Gといった分野での、高密度化・高速信号対応、薄型化などプリント配線板に対する技術的要求が高まっており、独自の技術力によるソリューションを提供することで、対象事業のさらなる成長を見込んでいる。

 一方、同社は、昨年4月に昭和電工の連結子会社となり、2023年に両社は完全統合を予定している。最適な経営資源の配分や事業ポートフォリオの再編、両社技術の融合を通じたイノベーションの創出に向けて取り組む中で、対象事業について慎重に検討を重ねてきた。その結果、対象事業の技術力や顧客との強固な関係性などの強みを最大限活用できるよう、豊富な投資実績と投資先企業の企業価値向上を実現してきた経験のあるポラリス・キャピタル・グループの下で事業拡大を図ることが最適との結論に至った。

 

ENEOS EV事業推進部を新設、SS基点のインフラ加速

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2021年6月9日

 ENEOSは8日、EVやPHV(プラグインハイブリッド車)を含む電動車両事業の検討・展開を加速することを目的に、7月1日付で「EV事業推進部」を新設すると発表した。

ENEOSプラットフォーム(次世代型エネルギー供給、地域サービス)の全体像
ENEOSプラットフォーム(次世代型エネルギー供給、地域サービス)の全体像

 同社は、グループの2040年長期ビジョンの中で、次世代型エネルギー供給・地域サービスの展開を事業戦略として掲げている。燃料油に加えて電気・ガス・水素といったエネルギーを幅広く供給していくとともに、全国のサービスステーション(SS)を基点としたモビリティ関連や生活関連のサービスをトータルで提供する「ENEOSプラットフォーム」の構築を目指している。

電動車両関連ビジネスの取り組み
電動車両関連ビジネスの取り組み

 その一環として、電動車両が広く普及する社会を見据え、SSを中心とした電動車両の充電ネットワークの拡充をはじめとした関連事業の検討を開始しており、今回、電動車両に関する検討を集中的に行うことで、事業の展開を強力に推進する専門組織の設置を決めた。

 今後はEV事業推進部主導で、同社の強みである全国約1万3000カ所のSSネットワークを生かした経路充電(移動経路での充電)事業に加え、「ENEOSでんき」と連携した基礎充電(自宅などでの充電)向けの新たなサービスの開発・運用、さらに電動車両のリースやシェア・メンテナンスなどの関連サービスの展開を検討していく考えだ。

SEMI 1Qのシリコンウェーハ出荷面積、過去最高に

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2021年6月8日

 SEMIはこのほど、SMG(シリコン・マニュファクチャラーズ・グループ)によるシリコンウェーハ業界の分析結果をもとに、2021年1Q(1-3月期)の世界シリコンウェーハ出荷面積が2020年4Q(10-12月期)から4%増加し33億3700万平方インチとなり、四半期で過去最高となったと発表した。それまでの過去最高は、2018年3Q(7-9月期)の32億5500万平方インチだった。また、2020年1Q比では14%増となっている。

 SEMI・SMGのニール・ウィーバー会長(シンエツハンドウタイアメリカ技術TS副会長)は「ロジックとファウンドリが今期もシリコンウェーハの強い需要をけん引し、さらにメモリー市場の回復が出荷面積を押し上げた」とコメントしている。

BASF プラスチック廃棄物のケミカルリサイクル推進

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2021年6月8日

 BASFはこのほど、クアンタフューエル社(ノルウェー)とレモンディス社(ドイツ)との間で、ケミカルリサイクル(CR)事業での協働を評価するための覚書に署名したと発表した。プラスチック廃棄物の熱分解プラントの立地や共同投資も評価対象に含まれる。

 欧州では、リサイクルされないプラスチック廃棄物は毎年約2000万tある。熱分解技術により、技術的・経済的理由などでマテリアルリサイクルされていないプラスチック廃棄物を再資源化し、資源循環に戻すことが可能だ。3社はプラスチックの循環型経済を最大化するために、CR可能なものを特定していく。

 世界有数の廃棄物・水管理会社レモンディスがプラスチック廃棄物をプラントへ供給し、混合プラスチック廃棄物の熱分解と熱分解油の精製を専門とするクアンタフューエルが技術提供とプラント運営を行い、生成した熱分解油をBASFが統合生産拠点で原料として使用する。熱分解油は化学品バリューチェーンの初期段階で投入されるため、最終製品は化石資源由来の製品と同じ特性で、同量の化石資源の使用量を削減することにもなる。再生原料は、第3機関の監査を受けたマスバランス方式で最終製品に割り当てられ、製品名の末尾に「Ccycled」を付けて認証済み製品として提供される。

 BASFは、「2025年から年間25万tのリサイクル原材料を使用する」という目標達成にとってプラスチック廃棄物の持続可能なサーキュラー・エコノミー・モデルの構築は重要で、今回の廃棄物管理・リサイクル分野の企業や革新的な技術提供者との協業は理想的だとしている。

旭化成ホームプロダクツ フロッシュと名水百選、コラボでキャンペーン

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2021年6月8日

 旭化成ホームプロダクツはこのほど、「フロッシュ」と環境省が指定する「名水百選」がコラボレーションしたキャンペーンを展開すると発表した。「フロッシュ 食器用洗剤」を対象商品としたプレゼントキャンペーン「名水百選応募キャンペーン」を、イオンリテール・イオン北海道・イオン九州・イオン琉球の各店舗で、6月1日~8月31日に実施する。

:「フロッシュ 名水百選応援 キャンペ ーン」
「フロッシュ 名水百選応援 キャンペ ーン」

 同キャンペーンは、より多くの人々に「名水百選」について認知してもらうとともに、〝ほぼ100%自然に還る〟特長をもつ、サステナブルハウスケアブランド「フロッシュ」を使ってもらうことで、日本の豊かな水資源を未来へ残していくことを呼びかける。

 今回特集したのは、「安曇野わさび田湧水群」(長野県安曇野市)、「秦野盆地湧水群」(神奈川県秦野市)、「十王村の水」(滋賀県彦根市)。キャンペーンの形式は答えて応募と買って応募の2種類。答えて応募では「除加湿空気清浄機」、買って応募では「名水百選オリジナルQUOカード」や「名水の郷 おいしい水セット」が応募者の中から抽選で当たる。なお、応募方法の詳細については、ウェブサイト(https://www.frosch-meisui.com/)まで。