クラレ きれいな空気をテーマにCM第4弾オンエア

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2020年10月2日

 クラレは企業広告「クラレの真ん中(ハート)を知る時が来た」シリーズの第4弾テレビCMを今月より放映開始した。

新テレビCM「世界に深呼吸を」篇。米国で在宅勤務をするシャーロットさんが、同僚の「クラレハート」を見つけていく
新テレビCM「世界に深呼吸を」篇。米国で在宅勤務をするシャーロットさんが、同僚の「クラレハート」を見つけていく

 一昨年から、米国人女優のシャーロット・ケイト・フォックスさんがクラレ社員役を演じる同シリーズを展開。クラレという会社の真ん中、つまり社員1人ひとりの心(ハート)の中にある「自分たちが生み出した素材のチカラで地球、人間、社会に貢献したい」という熱い思いを、シャーロットさんが他の社員と触れ合いながら見つけていく。

 今回の「世界に深呼吸を」篇では、活性炭による「大気浄化」をテーマに、米国で在宅勤務をするシャーロットさんが、日本とのリモート会議を通じ片山裕子研究員の「もっときれいな空気を作りたい」という熱い「クラレハート」を知ったことで、2人の距離は離れていても、きれいな空気で思いっきり深呼吸したいという同じ思いでつながっている、というストーリーに仕立てている。同社グループが活性炭事業を通じて環境問題の解決に貢献していることや、社員が素材のチカラで世の中の課題解決につながる仕事へ誇りをもっていることを表現した。

 CMの制作はコロナ禍によるニューノーマルを反映し、日本と米国をリモート会議で接続して行われた。監督は真夜中の日本から指示を出し、シャーロットさんのシーンは滞在先の米国で撮影された。

 CMは、同社キャンペーンサイト(https://mannaka.kuraray.co.jp/)でもネット配信されている。

 

宇部興産 資源・素材学会の渡辺賞に、岩盤切削工法を評価

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2020年10月2日

 宇部興産はこのほど、奥村組土木興業と共同で取り組んだ成果である「宇部伊佐鉱山における岩盤切削機の導入とその効果」が、2019年度資源・素材学会「学会賞(渡辺賞)」を受賞したと発表した。

渡辺賞 岩盤掘削機
渡辺賞 岩盤掘削機

渡辺賞は、同学会の前身にあたる日本鉱業会の第3代会長である渡辺渡博士の意志に沿って、資源・素材に関する技術の進歩に多大なる貢献をなした個人または団体に対し授与される。1927年から数えて今回で94回目を迎えた伝統のある表彰制度で、両社とも初の受賞となる。

 宇部伊佐鉱山(山口県美祢市)は、宇部興産グループの建設資材事業の中核である伊佐セメント工場に隣接しており、セメントなどの原料となる石灰石を年間約800万t採掘。石灰石の採掘では、発破工法が一般的だが、宇部興産は、2012年から宇部伊佐鉱山で奥村組土木興業が所有する岩盤切削機「2500SM」を導入して掘削を行ってきた。

 低騒音、低振動、低粉塵という同機の特長を生かして、採掘ラインを民家側へ近づけられたことや、同機で造成した最終残壁(採掘終了後に残る斜面)は安定性が高く、急傾斜化が可能になったことで掘削領域が拡大。それによって、すり鉢状に掘削している当鉱山では、終掘レベルの深部化も可能になるため、可採鉱量の増加が期待できる。

 環境意識の高まりから新規鉱山開発が難しさを増す中、既存鉱山での可採鉱量の増加と資源の有効利用は石灰石鉱業界全体の課題となっている。同工法の適用がその解決策の1つとなり、業界への貢献にも繋がるなどの点が評価され今回の受賞に至った。

 両社は、今回の受賞を励みに、これまで以上に地域との共生を図りつつ、石灰石資源の有効利用と安定供給に努めていく。

 

日本ゼオン デジタル変革の推進組織新設、新事業創出を加速

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2020年10月2日

 日本ゼオンは10月1日付で、「デジタル統括推進部門」を新設した。デジタル変革に関わる取り組みを統括推進し競争力を強化するとともに、新事業の創出と拡大を支援することを目的としている。

 デジタル統括推進部門は、事業戦略、製品戦略と紐づけたデジタル施策を展開して事業への効果を創出することや、経営判断に必要な正確な情報をより速く提供する。加えて、デジタル情報の活用能力を高めて生産革新を加速させ、自律的なデジタル変革を推進していく。

 新組織の傘下にはデジタル戦略企画部、デジタルシステム管理部を配置。デジタル戦略企画部は、デジタル変革の導入による事業競争力の強化、業務革新、新事業創出支援、デジタル人材支援などを担う。

 また、デジタルシステム管理部は、情報共有システムの管理、システム導入およびメンテナンス、情報セキュリティに関わる諸施策を担っていく。

 

住友化学 ラービグ2期のPJファイナンス、完工保証が終了

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2020年10月2日

 住友化学は1日、同社とサウジ・アラムコ社の両社が主要株主として出資しているペトロ・ラービグ社が進めてきた第2期計画に関し、完工保証が9月30日付で終了したと発表した。

 両社は、完工までの間、プロジェクト・ファイナンスによる融資額のそれぞれ50%について保証を供与してきたが、今回、当該プロジェクト・ファイナンス契約で定める連続操業実績や債務返済能力に関する所定の条件の充足状況について銀行団と協議・確認を行ったところ、了承が得られた。

 完工保証とは、プロジェクトの建設工事が完了し、安定的な操業を通じて債務返済を可能とするキャッシュフローを継続的に稼ぎ出すことが確認されるまでの一定期間につき、出資企業が借入先に対する融資金全額の返済を保証する仕組み。

 ペトロ・ラービグ社は、2015年、JBICやサウジPIFをはじめとする銀行団と、ラービグ第2期計画の総事業費約91億ドルの60%にあたる約52億ドルの融資を受けるプロジェクト・ファイナンス契約を締結。この契約に関し、住友化学とサウジ・アラムコ社は、約52億ドルの融資額の50%ずつについて、銀行団との契約に基づき完工保証を行ってきた。

 ペトロ・ラービグ社は、すでに2019年6月から借入元本の約定返済を開始しているが、引き続き、自社で生み出すキャッシュフローを原資に、借入金の返済を行っていく。

 一方で、ペトロ・ラービグ社は、昨年末以来、市場環境が急速に悪化する中で定期修繕実施の影響などもあり、運転資金が不足。そのため、住友化学とサウジ・アラムコ社は、これを補う目的として、同社へ総額20億ドルの融資(内、住友化学分は7.5億ドル)を実施した。

 住友化学は、引き続き、ペトロ・ラービグ社が安定した操業を行い、持続的な発展を遂げることができるよう、必要な支援を行っていく考えだ。

JSR 統数研と共同研究部門を設置、新規材料開発を加速

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2020年10月2日

 JSRは1日、統計数理研究所(統数研)と共同研究部門「JSR‐ISMスマートケミストリーラボ」を10月から設置すると発表した。データ駆動型材料研究を促進する基盤技術を共同で開発し、機能化学品の分野を対象に新規材料開発の飛躍的な効率化を目指す。

 両者は、2017年から現在に至るまで、マテリアルズインフォマティクス(MI)の技術開発と実証研究を推進。今回の共同研究部門の設置により、両者の協力体制のさらなる強化を図る。共同研究部門には、統数研ものづくりデータ科学研究センターの研究者四人を含む統数研の研究員5人が参画(現在も博士研究員を募集)。

 一方、JSRからは、MI、計算・理論化学、高分子化学・有機化学を専門とする3人の研究者が同事業に参画する。 また、JSRは参画者を統数研に滞在させて、統数研の人材育成プログラムやOJTを活用してデータサイエンス人材の育成を図る。

 実験結果の観察により理論を構築し、測定や計算によって検証し材料設計を行うという旧来の材料開発手法とは異なり、共同研究部門では多次元にわたる材料空間の新しい可視化や表現手法の開発、高速な計算化学手法を用いたデータ蓄積による性能予測モデルの適用範囲の拡大、理論的な洞察に基づいた新しい物性記述子の開発など化学とデータ科学を融合させたアルゴリズムを開発しソフトウェアとして実装する。これらの研究成果により高機能高分子や感光性材料などの機能化学品の開発効率が飛躍的に向上することが期待される。

 共同研究部門は、産業的課題の解決を図りながら、同時に産学の価値共創の下でサイエンスの基礎研究を推進する。研究成果を積極的に社会に還元し、データ駆動型材料研究の学術的発展に貢献していく。

SR-ISMスマートケミストリーラボ
SR-ISMスマートケミストリーラボ

旭化成 米アディエント社のファブリック事業買収が完了

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2020年10月2日

 旭化成は1日、子会社である米国セージ社が進めていた、大手自動車シートサプライヤーの米国アディエント社の自動車内装ファブリック事業の買収について、規制当局の承認を受け9月30日に完了したと発表した。セージ社は約1億7500万ドル(約188億円)で同事業を買収する契約を締結し、手続きを実施していた。

 今回の買収により、セージ社は、アディエント社の自動車内装ファブリック事業がもつ欧州を中心としたマーケティング・生産・開発機能とセージ社の事業を組み合わせることで、最大の自動車内装ファブリック市場であり、また自動車市場の最先端のトレンド発信拠点である欧州市場のさらなる深耕が可能となる。

 シナジー効果として、セージ社は、①最適なグローバル生産基盤の構築、②欧米有望OEM商権の相互補完、③フル製品ラインアップ(ファブリック・スエード・合成皮革)の実現を目指す。

 一方、旭化成グループとしては、セージ社の地域戦略・素材戦略をグローバルに推進することを通じて、カーシートファブリックサプライヤーとしてマーケットリーダーの地位を確固たるものとする。そして各地域の自動車メーカーとの関係を強化することで、グループ全体の自動車分野の事業拡大に繋げていく。

 セージ社は、今後も引き続き自動車内装材分野でグローバルリーディングサプライヤーの地位を維持していくために、欧州市場への拡大を目指していく。

東海カーボン 長坂社長「来年以降風向きが変わってくる」

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2020年10月2日

CBはすでにフル稼働、黒鉛電極も在庫消化進む

長坂一社長
長坂一社長

 東海カーボンは30日、本社で事業概況説明会を開催した。長坂一社長は「世界経済に対してコロナ禍の影響がここまで長引くとは考えていなかったが、足元が1番の底だと見ている。これから来年以降にかけて、風向きは大きく変わってくるだろう」とし、「当社の事業で見ると、

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三菱ケミカル 経営執行制度を変更、人材配置の柔軟性を向上

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2020年10月1日

 三菱ケミカルは30日、経営を担う人材の役割と責任を改めて定義するとともに、意思決定のスピード、および事業運営を担当する人材配置の柔軟性をさらに向上させるため、11月1日付で経営執行制度を変更すると発表した。

 同社は、大きく変化する市場環境や激化するグローバル競争に適応するとともに、多様な人材をひきつけ、多様な人材が活躍できる環境を実現するため、人事制度改革を進めている。今回、その一環として執行役員制度を変更することにより、職責・職務と処遇の関連性を明確にし、経営執行を担う人材をより柔軟に配置する体制とする。

 新たな経営執行制度の具体的内容は、①執行役員の再定義:常務執行役員を「当社全社の経営を率いる戦略的な機能を担うポジションに従事する者」とし部門長および共通部門所管役員など経営幹部を任命、②「経営執行職」の新設:「事業運営における中核を担い、担当領域の成長を担うポジションに従事する者」とし本部長・部長および場所長などを中心とした幹部人材を任命、③「理事役」の廃止、となっている。

 同社は今後も、会社と人材が互いに選び、生かしあう関係を構築し、ともに成長していく文化を形成することにより、事業を成長させるとともに、KAITEKI実現を目指していく。

 

帝人ファーマ 訪問介護事業の本格展開に向けて新会社を設立

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2020年10月1日

 帝人ファーマは30日、地域包括ケアシステムによる地域社会への貢献をさらに発展させるため、これまで取り組んできた訪問看護事業を独立させ、帝人訪問看護ステーションを設立したと発表した。10月1日から本格稼働を開始する。帝人ファーマは、同事業を独立させることで、サービス利用者により高品質なケアを提供するとともに、医療機関・居宅介護支援事業所などときめ細かに連携し、地域包括医療体制の確立に貢献していく。

 同社は、2025年をめどに国が目指している地域包括ケアシステムの構築を見据え、医薬品と在宅医療の営業組織を再編。患者のデータを医療機関や介護施設で共有することができる医療・介護多職種連携情報共有システム「バイタルリンク」を展開するなど、地域密着型の総合ヘルスケアサービス事業に取り組んでいる。

 一方、1999年に立ち上げた訪問看護事業では、在宅医療機器を使用する患者の適正使用をフォローするなど、在宅医療事業の補完的な役割を担ってきており、現在は全国で13拠点の訪問看護ステーションを運営・展開している。今回、訪問看護事業を独立させて設立した新会社は、これまでの既存事業を補完する存在から、より主体的に経営を行う事業へと転換し、さらに地域密着型総合ヘルスケアサービスを進展させていく。

 同社は今後、社会に評価される訪問看護事業会社を目指し、大規模ステーションの展開、活動エリアのコンパクト化によって訪問効率を高めるとともに、所属する訪問看護師への教育の充実や、理学療法士など専門職の拡充などにより、利用者へのサービス向上を図っていく。

 また、グループ内の既存事業の強みを生かし、業務フローのデジタル化、および在宅医療事業やバイタルリンクとのシナジー効果の創出を目指す。これらの取り組みにより、2025年度までにバイタルリンク事業と合わせた地域包括ケア事業全体として売上100億円を目指す方針だ。

 

宇部興産と三菱マテリアル セメント事業統合の最終契約

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2020年10月1日

2022年に完全統合、宇部三菱セメントを吸収

 宇部興産と三菱マテリアルは29日、両社のセメント事業およびその関連事業などを統合することについて統合契約書を締結したと発表した。来年4月に折半出資の統合新社を設立し、2022年4月をめどに事業統合を図り、両社のセメント販売・物流機能をもつ宇部三菱セメントを吸収する。

宇部興産会見:宇部興産 泉原雅人社長(左)、三菱マテリアル 小野直樹社長
宇部興産 泉原雅人社長(左)、三菱マテリアル 小野直樹社長

 国内基幹産業であるセメント産業は、国内需要が減退する中、エネルギー価格の著しい変動など、事業環境が厳しさを増している。両社は、1998年に折半出資により宇部三菱セメントを設立し一定の効果を実現してきたが、将来に向けたセメント事業の成長のためには、従来の関係を発展させた新たな体制の構築が必要となっていた。

 統合に向けた協議を進めた結果、宇部興産がもつ①宇部地区での大型港湾施設、コールセンターなどのインフラ設備、②全国に拡がる生コンクリートの製造・販売網、③宇部マテリアルズの無機材料事業などと、三菱マテリアルがもつ①国内最大の生産能力を誇る九州工場、②豊富な石灰石資源を有する東谷鉱山、③高い競争力をもつ米国セメント・生コンクリート事業など、セメント事業およびその関連事業などがもつ長所を全て持ち寄ることが最適と判断し、統合することを決定した。

 同日、開催された会見の中で三菱マテリアルの小野直樹社長は、「川上領域であるセメント製造と川下領域である生コンクリート事業を含めた新たな体制を構築することが最善策であるとの共通認識をもった」とし、「国内事業においては、

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