顧客との連携を強化、革新的ソリューション提供
コベストロジャパンは、日本の研究開発拠点である兵庫県尼崎市のイノベーションセンター(ICJ)を、初めて大幅にリニューアルした。これにより、日本の顧客やビジネスパートナーとこれまで以上に連携を強化し、特に自動車・建築分野向けに革新的なソリューションの提供を目指す。
9月1日に創立50周年を迎えた住化コベストロウレタンの技術開発拠点として、ICJラボはスタートした。ポリウレタン事業部(PUR)と塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業部(CAS)は1971年から稼働し、2009年にはポリカーボネート事業部(PCS)の技術開発拠点もICJに移転した。
それ以来、ICJはコベストロのグローバルR&Dネットワークの重要な一角を担い、ドイツ・米国・中国の各R&D拠点と連携してきた。
今回のリニューアルでは、これまでより大型の断熱材用ポリウレタンパネルの成形が行えるようになったほか、パワーアシストを採用したことにより効率が向上し、顧客とともに試作を検証することが可能になった。
また、PCSでは2色成形の射出成形機と、ダイレクトコーテイング・ダイレクトスキニング技術用設備が導入されことで、CASと連携し、日本の顧客やパートナーとイノベーションを推進していく設備と技術が整った。
デジタル化はコベストロのイノベーション戦略の重要な基軸の一つだが、リニューアルしたラボでも、新規採用したデータサイエンティストを中心に、データ主導の開発に注力し、デジタル化を促進。シミュレーション、ハードウエアのインストール、ラボの自動化についても、グローバルR&Dネットワークを活用して推進していく。
また、リニューアルに伴い、新たにオープンした「カスタマー・エクスペリエンスセンター・ラウンジ」は、高付加価値なイノベーションを創出するための交流の場である。コベストロのグローバル各国からの最新技術トレンドを紹介し、顧客のアイデアとの交差点として、コミュニケーションをより円滑にすることを目指す。
日本で行われた記念式典で、コベストロのマーカス・スタイレマンCEOは「イノベーションセンターのリニューアルによって、世界をリードする日本企業との連携をより強化することができる。ここで開発された新技術は、コベストロが主要産業で成功するための重要な鍵になる」と述べている。