コベストロジャパン 研究開発拠点をリニューアル

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2019年11月6日

顧客との連携を強化、革新的ソリューション提供

 コベストロジャパンは、日本の研究開発拠点である兵庫県尼崎市のイノベーションセンター(ICJ)を、初めて大幅にリニューアルした。これにより、日本の顧客やビジネスパートナーとこれまで以上に連携を強化し、特に自動車・建築分野向けに革新的なソリューションの提供を目指す。

 9月1日に創立50周年を迎えた住化コベストロウレタンの技術開発拠点として、ICJラボはスタートした。ポリウレタン事業部(PUR)と塗料・接着剤・スペシャリティーズ事業部(CAS)は1971年から稼働し、2009年にはポリカーボネート事業部(PCS)の技術開発拠点もICJに移転した。

 それ以来、ICJはコベストロのグローバルR&Dネットワークの重要な一角を担い、ドイツ・米国・中国の各R&D拠点と連携してきた。

 今回のリニューアルでは、これまでより大型の断熱材用ポリウレタンパネルの成形が行えるようになったほか、パワーアシストを採用したことにより効率が向上し、顧客とともに試作を検証することが可能になった。

 また、PCSでは2色成形の射出成形機と、ダイレクトコーテイング・ダイレクトスキニング技術用設備が導入されことで、CASと連携し、日本の顧客やパートナーとイノベーションを推進していく設備と技術が整った。

 デジタル化はコベストロのイノベーション戦略の重要な基軸の一つだが、リニューアルしたラボでも、新規採用したデータサイエンティストを中心に、データ主導の開発に注力し、デジタル化を促進。シミュレーション、ハードウエアのインストール、ラボの自動化についても、グローバルR&Dネットワークを活用して推進していく。

 また、リニューアルに伴い、新たにオープンした「カスタマー・エクスペリエンスセンター・ラウンジ」は、高付加価値なイノベーションを創出するための交流の場である。コベストロのグローバル各国からの最新技術トレンドを紹介し、顧客のアイデアとの交差点として、コミュニケーションをより円滑にすることを目指す。

 日本で行われた記念式典で、コベストロのマーカス・スタイレマンCEOは「イノベーションセンターのリニューアルによって、世界をリードする日本企業との連携をより強化することができる。ここで開発された新技術は、コベストロが主要産業で成功するための重要な鍵になる」と述べている。

 

帝人 グループ会社がJALデジタルエクスペリエンスと提携

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2019年11月5日

 帝人はこのほど、ニュートラシューティカル(人々の日々の健康維持に有用である科学的根拠をもつ食品・飲料の総称)製品の販売を手がけるグループ会社のNOMONが、JALデジタルエクスペリエンスと提携したと発表した。同社が新たに創設する会員組織「CLASS EXPLORER(クラス・エクスプローラー)」向けのサービスを共同で開始する。

 同社は今年2月に日本航空と野村総合研究所が設立した合弁会社。サービスの第1弾として創設した「クラス・エクスプローラー」は「知的好奇心を失わず、未知の体験を求めて旅するエクスプローラー(冒険者)に、人生を豊かにする新しい体験を提案する」ことをコンセプトとして、JALが得意とする旅を基軸に、パートナー企業との連携により、新しい体験型サービスを提供することを目指している。

 一方、NOMONは「加齢に伴う老化の制御」をテーマとして、帝人グループがヘルスケア事業で培った知見を応用して生み出したニュートラシューティカル製品を活用し、多くのパートナーとの協業を通じて、世の中のQOL向上につながる新たな価値を創造することで、「プロダクティブ・エイジング」の実現を図っている。

 「プロダクティブ・エイジング」とは、ロバート・バトラーILC米国センター理事長が提唱した「高齢者を社会の弱者や差別の対象として捉えず、老いてこそ、社会にとってより必要な存在となる」とする概念のこと。

 今回の提携は互いの理念への賛同から、NOMONのニュートラシューティカル製品と、JALデジタルエクスペリエンスのサービスとを掛け合わせることで、より多くの人が自分らしい人生を全うするための様々なつながりや体験を提供できると考え実現した。今後は両社の連携により、「プロダクティブ・エイジング」につながる魅力的なサービスの開発に取り組んでいく。

ダイセル 米社と天然由来1,3‐BGの独占販売契約を締結

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2019年11月1日

 ダイセルはこのほど、米ジェノマティカと、同社が製造する天然由来の1,3‐ブチレングリコール(1,3‐BG)である「ブロンタイド」のアジア太平洋地域での独占販売契約を締結した。

 1,3‐BGは保湿性や肌触り、抗菌性の向上のため、化粧品などパーソナルケア製品に使用されるほか、植物エキスや香料向けの抽出材としても広く使われている。通常の1,3‐BGは石油原料から製造されるが、ジェノマティカの「ブロンタイド」は、市場で高まる天然物由来製品へのニーズに応えるため、植物原料を使用した。

 ダイセルは2017年12月から、アジア太平洋地域での「ブロンタイド」のプレマーケティング活動を行ってきた。その結果、数多くの問い合わせがあり、潜在顧客が相当数に及ぶと見込まれること、今年1月にジェノマティカが「ブロンタイド」の大規模な商業生産を開始したことから、両社の関係をさらに強化し、ダイセルが「ブロンタイド」を独占販売する契約を締結することにした。

 今後、ダイセルはアジア太平洋地域で、将来的には年間数千tを目標に、「ブロンタイド」の販売活動を行う。植物原料由来の1,3‐BGの販売拡大によって、より幅広い市場ニーズに対応するとともに、グリーンサステナブルケミストリー(人と環境にやさしく、持続可能な社会の発展を支える化学)の実現に貢献していく。

昭和電工 化粧品原料1,3‐BGの事業化を決定

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2019年11月1日

 昭和電工は31日、主に化粧品原料として使用される1,3‐ブチレングリコール(1,3‐BG)=写真=の事業化を決定したと発表した。大分コンビナート内に2019年末までに製造設備を完成させ、2020年4月の販売開始を予定している。

昭和電工 1,3‐BG 1,3‐BGは、幅広い種類の化粧品に保湿成分として配合されており、アジアの化粧品需要増加に伴い、年率10%の需要伸長が見込まれる。同社は高品質な1,3‐BGの事業化により、アジアを中心とする化粧品市場の成長を原料供給面から支える。また、1,3‐BGに化粧品原料として求められる品質を独自技術により実現し、大分コンビナートでエチレンから一貫生産する。

 同社グループは、個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)とし、2025年には事業の半数以上を個性派事業とすることを目指している。

 石油化学事業でも、市況に左右されず安定して高い収益を生み出すための事業体質づくりを推進。今後も新規誘導品の事業化、アセチル系製品やコンビナート内外との事業連携強化などにより収益力を高め、東アジア地域で最高レベルの競争力をもつ石化事業とすることを目指していく。

旭化成 欧州受託試験会社を買収、バイオセーフティ強化

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2019年11月1日

 旭化成メディカルは31日、製薬企業へのバイオセーフティ試験受託サービスの提供を行うヴァイラシュア フォーシュング ウント エントヴィックルング(オーストリア・ウィーン)を買収したと発表した。

 生物学的製剤の製薬プロセスでは、原材料や製造工程に生物由来物質を使用するため、研究・開発・製造の各段階で、ウイルスなどの感染性物質による被害を防ぐためのバイオセーフティ試験を実施する必要がある。

 生物学的製剤市場の成長に伴い、ヴァイラシュア社が行っているウイルス等安全性試験受託サービスや、細胞バンキングサービスの需要は年々拡大しており、製剤の安全性を高めるとともに、医薬品の開発促進と高品質医薬の普及に貢献している。

 旭化成メディカルは今回の買収により、研究から製造まで幅広い支援を生物学的製剤メーカーに提供できるようになることから、事業活動の拡大と新事業の機会創出を図っていく考えだ。

 同社は、血漿分画製剤やバイオ医薬品といった生物学的製剤の製薬プロセスで使用する、ウイルス除去フィルター「プラノバ」の製造・販売事業を中心としたバイオプロセス事業を、成長エンジンの1つと位置づけている。

 今後も、旭化成グループのヘルスケア事業領域の一員として、革新的かつ信頼性に優れたバイオプロセス製品や装置、学術的サービスを提供し、生物学的製剤の安全性と製造効率向上に貢献していく。

旭化成 中国未来の星デザインイノベーション大賞を決定

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2019年10月31日

 旭化成はこのほど、中国を代表するファッションイベント、中国インターナショナルファッションウィーク(北京コレクション)の中で、同組織委員会と共に設立した「旭化成・中国未来の星デザインイノベーション大賞」の授賞式とファッションショーを行った=写真

旭化成 ファッションショーの様子 受賞者は于季琦、袁仁杰、陳文竹の3氏。27日、会場となった北京のファッションデザイン広場・751Dでは、受賞者による「ベンベルグ」をふんだんに使用した「2020春夏コレクション」が開催され、会場に詰め掛けた約800人の観客を魅了した。

 受賞者の于氏は、「『ベンベルグ』という素材を教えてくれ、生地に触れるチャンスを与えてくれた旭化成様に感謝している」とコメント。「今後も初心を忘れず、デザインの道を追求しいく」と抱負を語った。

 「ベンベルグ」は、コットンリンターから生まれたキュプラ繊維の同社ブランド。世界のトップブランドで最高級裏地として採用されているだけではなく、高機能性とエコロジー性という素材特性を生かし、ファッション衣料のみならず、インナーウエア、スポーツウエア、寝装分野など、さまざまな用途分野で製品化されている。

 1931年から製造を開始。現在では世界で唯一の製造販売者となっている。同社は、受賞者に対し、「ベンベルグ」の生地を提供し、日本での研修の場を設けるなどの支援を行う。未来のファッションエリート養成に寄与するとともに、モノづくりの側面から中国ファッション業界への長期的な貢献を目指している。

旭化成ファーマ 創薬に関する研究公募を実施

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2019年10月31日

 旭化成ファーマは30日、オープンイノベーションの取り組みの一環として、国内の大学や研究機関、企業などに所属する研究者を応募対象に、今年度も創薬に関する研究公募を実施すると発表した。

 各研究者との協業により、医薬品の研究開発を促進するため。「疼痛・神経変性疾患領域」「自己免疫疾患領域」「救急領域」「骨・軟骨領域」「筋疾患領域」の創薬シーズや技術と、「薬物動態関連技術」「製剤技術」をはじめとする様々な創薬基盤技術を広く募集し、共同研究や研究育成の可能性について検討する。

 募集期間は、来年1月7日~2月6日。研究期間は原則1年間とし、1案件につき年間500万円を上限に研究費を支給する。詳細については、旭化成ファーマ オープンイノベーション・公募サイト(https://www.asahikasei-pharma.co.jp/a-compass/jp/)まで。

DSファーマアニマルヘルス 台風被害に義援金を寄付

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2019年10月30日

 DSファーマアニマルヘルスはこのほど、台風第19号による被害に対し、中央共同募金会を通じて100万円の義援金を寄付することを決定したと発表した。同社は「被災された皆様に対し、謹んでお見舞い申し上げますとともに、被災地の1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます」とコメントしている。

ソルベイ 伊工場で「テクノフロン」FKMを30%増強

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2019年10月30日

 ソルベイはイタリアのスピネッタ・マレンゴ工場の「テクノフロン」パーオキサイド加硫FKMの生産能力を約30%増強する。 自動車、石油・ガス、半導体市場での高機能シールの継続的な需要拡大に対応するため。

 生産能力増強は再来年の5月までに完了する予定で、昨年発表したイタリア・中国工場での増強計画に追加されるものだ。同社では、さらなる増強により燃料消費やCO2排出量の低減に貢献する、自動車向けターボチャージャーなどの需要に着実に対応できると考えている。

 「テクノフロン」FKMは、低公害内燃機関・ハイブリッド車・電気自動車の高耐熱性・耐薬品性が要求される排気再循環(EGR)システム、ターボチャージャーホース、シーリング、ガスケットなどの用途で採用されている。また、高純度性が求められる半導体製造プロセスやウェアラブル機器でも使われている。

BASF アントワープ拠点でエチレンオキサイド増強

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2019年10月30日

 BASFはベルギーのアントワープにあるフェアブント拠点(統合生産拠点)で、エチレンオキサイドと誘導体の生産能力を拡大する。投資予定額は600億円以上。今回の投資により、生産能力は年間約40万t増加する。2022年から順次稼働を開始する予定だ。

 今回の増強には、精製エチレンオキサイドの生産能力を含む、同社として2番目の世界規模となるエチレンオキサイドラインへの投資も含まれる。このプロジェクトの一環として、一部のエチレンオキサイド誘導体プラントへの追加投資も行われ、エチレンオキサイドの増強に合わせて進められる。

 これらの誘導体には、非イオン型界面活性剤、自動車用グリコールエーテル類、さまざまな川下のアルコキシレート製品が含まれる。同社パフォーマンス・ケミカルズ事業本部のアヌップ・コタリ・プレジデントによると「メチルトリグリコールの生産能力の増強により、欧州やアジアで高まる高性能ブレーキ液への需要を支えることができる」という。

 同社は現在、欧州ではアントワープとルートヴィッヒスハーフェンで、合わせて年間84万5000tの生産能力をもつエチレンオキサイド工場を操業しており、欧州地域で最大のエチレンオキサイド誘導体の製造者である。

 主なエチレンオキサイドの誘導体としては、非イオン性界面活性剤、エタノールアミン、グリコールエーテル類、ポリエーテルポリオール、ホームケア・パーソナルケア、産業用途、自動車などの幅広い産業で使用される、その他特殊製品がある。