グローバル展開も注力、米国に工場進出を検討中

出光グループで合成樹脂加工製品の製造・販売事業を担う出光ユニテックは、商品開発センター「トライアルラボ」(千葉県袖ケ浦市)で事業説明会と見学会を開催した。
同社は商品パッケージに対する様々なニーズに対し、シート、フィルム、ジッパーテープの三事業で総合的な提案ができることが強み。製造拠点は、国内に3カ所(千葉・三重・兵庫)と、タイにジッパーテープの製造販売拠点を持つ。
商品開発センターでは、新商品の試作や評価、解析・分析などに加え、
2020年2月27日
2020年2月27日
三井化学は今月16日に開催された、「ファースト・レゴ・リーグ(FLL)2019‐2020」の日本大会に協賛し、ブース展示と化学実験を行った。
9~16歳の子供たちがチーム対抗により、自律型ロボットで課題の攻略を目指す、世界最大規模のロボット競技大会。同社は、同競技会の趣旨「子供たちにこれからの社会に求められる資質・能力を育成する「STEM教育」と「アクティブラーニング」を取り入れながら、社会課題を解決する楽しさを経験する機会を提供する」に賛同し、一昨年から毎年協賛している。
3回目となる今回は、FLL 2019‐2020のテーマ「City Shaper(建築と都市計画)」に合わせ、トンネルなどのコンクリート構造物の長寿命化に貢献するポリウレア樹脂「タフネスコート」(三井化学産資が製造・販売)や、三井化学の樹脂部品採用で軽量化を実現したパワーアシストスーツ(パワーアシストインターナショナルが製造・販売)をブース展示した。
また、同社従業員による「ふしぎ探検隊」の化学実験教室も開催。濃度の異なる色水を試験管に注いでカラフルな水の層をつくり、溶液の比重について学ぶ実験も行い、多くの子供たちが化学の不思議さを楽しんだ。
建造物を長寿命化させる樹脂があることや、液体は同じ体積でも濃さによって重さが違うことを学ぶことで、「子供たちの化学への興味喚起に役立てた」と、同社では考えている。
FLLは、米国のNPO法人ファースト(FIRST:For Inspirationand Recognition of Science and Technology)とレゴ社が主催。日本大会はNPO法人青少年科学技術振興会が主催している。現在、世界98ヵ国以上で実施され、参加生徒数は32万人超える。
子供たちが2~10人でチームを組み、ロボット競技と大会テーマに基づく科学研究のプレゼンテーションを実施。各国大会の上位チームは世界大会への出場権利を得る。
三井化学は今後も、幅広いロボット材料の事業開発を積極的に推進し、「次世代を担う若者や子供たちに、科学・化学に興味を持ってもらい、将来の科学技術を支える人材となってほしい」という思いを込め、様々な活動を実施していく。
2020年2月27日
2020年2月27日
ソルベイはこのほど、PDIヘルスケアが行った同社の医療用消毒剤とソルベイの各種ポリマーとの適合性研究で、ソルベイのポリマーの引張強度や耐衝撃特性などが維持されていることが分かったと発表した。
医療機器には院内感染のリスク抑制のために強い消毒剤が繰り返し使われるが、そこにはソルベイのポリマーが広く使われている。感染予防関連製品の市場をリードするPDIはソルベイの協力により、同社の高性能特殊ポリマーに対し、性能試験と外観評価試験を実施した。
同社の特殊ポリマーに、PDIのいくつかの消毒剤を使用する試験を行った結果、ソルベイのポリマーの93%は高い引張強度を維持し、薬剤曝露による環境応力割れ特性への重要な耐性指標とされる、耐衝撃特性については100%維持していることが分かった。外観評価試験では、試験対象となったいずれの材料にも表面損傷や表面劣化は認められなかった。
PDIの性能試験は、ソルベイの「アモデル・ポリフタルアミド(PPA)」「レーデル・ポリフェニルサルホン(PPSU)」「ベラデル・ポリエーテルサルホン(PESU)」「ユーデル・ポリサルホン(PSU)」を使って行った。今後、「Ixef・ポリアリールアミド(PARA)」や「Kalix・高性能ポリアミド(HAPPA)」でも試験を行う予定だ。
一方、外観評価試験はソルベイの6種類すべてのポリマーで実施した。各試験では各種抗菌活性を持つ複数のPDI製消毒剤に、ポリマー材料を曝露。引張強度とノッチ付きアイゾット衝撃特性の試験では、それぞれ「プラスチックの化学試薬に対する耐性を評価するための標準試験方法」と「プラスチックの引張特性に関する標準試験方法」に従って実施した。
また、外観評価試験ではサンプル材料を消毒剤で二週間、毎日12回ずつ拭き、この試験に関与していない3人のPDI従業員が表面の変化を評価した。
2020年2月27日
ダイセルはこのほど、グループ会社の米Arbor Biosciences社が、新型コロナウイルス(SARS‐CoV‐2)の配列検査用試薬「myBaits Expert 2019‐nCoV」をリリースし、12日から新型コロナウイルスの研究者に無償提供を開始したと発表した。
分子生物学ツール開発をリードしてきたArbor社は、これまで他の病原体用に同タイプの配列検査用試薬の開発・製造を行ってきた。今回、研究界からの要請を受け、その知識・経験を生かし、一週間で同試薬を開発・リリースした。
同試薬は、1月31日時点でNCBIデータベースから入手可能な、全ゲノム配列と部分ゲノム配列に基づいている。新型コロナウイルスを疫学・系統発生学的見地から研究している、世界中の研究者に同試薬を無償で提供することで、新型コロナウイルスへの対応を支援していく。
詳しくは、Arbor社の日本代理店であるプライムテック(東京都文京区)の問い合わせページ(https://www.primetech.co.jp/news/tabid/70/language/ja-JP/Default.aspx?itemid=325)まで。
2020年2月27日
三菱ケミカルは26日、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の推進に向けた取り組みの一環として、スイスにあるエンジニアリングプラスチック(エンプラ)のリサイクル会社であるMinger KunststofftechnikとMinger Plastic(総称してMingerグループ)を、グループ会社であるスイスのMitsubishi Chemical Advanced Materials(MCAM)を通して買収することを決定したと発表した。
なお、今回の買収は、株式取得ではなく、製造設備などの資産譲渡と、営業権その他一切の権利義務の承継を行う方式を採用し、2月末をめどに完了する予定となっている。
三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる「KAITEKI Vision 30」の下、サーキュラーエコノミーをKAITEKI実現のキーエレメントと位置づけており、プラスチックのリサイクルはその重要な取り組みの1つと捉えている。
Mingerグループは、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロンなどのエンプラについて独自の優れたリサイクル技術を保有。また、欧州域内に広域な原料回収ネットワークを構築し、リサイクル材の取引ではすでに100を超える顧客と実績があり、欧州でのエンプラリサイクルのビジネスモデルを確立している。
今回の買収により、三菱ケミカルは、エンプラの製造から販売・加工・回収・再利用に至る一貫したビジネスモデルを構築することになる。今後もエンプラ業界のフロントランナーとしてユーザーへのソリューション提案力を強化し続けるとともに、循環型社会の実現に向けて貢献していく。
2020年2月26日
丸紅と中部電力はこのほど、大型商用車両を保有する物流・運輸事業者向けに、電動トラック・バス、充電インフラ設備などを一括して提供する折半出資の新会社「合同会社フリートEVイニシアティブ」(FEVI)を設立したと発表した。
現在、地球規模で課題となっている気候変動への対策や、省エネの観点から、ハイブリッド車両、電動車両や燃料電池車両などに対する社会的な期待が高まっている。一方、トラック・バスといった商用車両の電動化にあたっては、適切な事業運営のために、電動車両の選定、充電インフラの整備や最適な運用などについて、多面的な検討が必要となる。
今後、FEVIは、中部電力が電気事業で培ってきた工事・保守技術や電力インフラの運用ノウハウと、丸紅が急速充電器の販売で培ってきた知見を生かしながら実証を進め、2021年度をめどに電動車両の導入に関する一連のサービスをワンストップで提供することを目指していく。
FEVIは、物流・運輸事業者などの車両電動化を通じて、CO2削減に貢献するとともに、電動車両の蓄電機能を活用したBCP対策や再生可能エネルギーのさらなる活用についても提案を進めていくことで、持続可能な社会の実現に貢献していく。
2020年2月26日
クレハは25日、グループ会社であるKureha America(米国テキサス州)を通じて、Boost Biomes(BB社:米国カリフォルニア州)への投資を行ったと発表した。なお、投資金額は非公開としている。
BB社は、米国ローレンス・バークレー国立研究所からの独占ライセンスを受け、自然界の微生物間の相互作用を解析する、独自のプラットフォームを構築したアーリーステージのスタートアップ企業。同社の技術は、農薬や食品保存剤などの目的用途に対して有効な微生物の組み合わせを短期間で効率的にスクリーニングすることができるユニークな特徴を持つ。
今回、クレハはBB社への投資を通じた連携により、その技術を活用して、社会課題の解決や人々の健やかな生活に貢献する事業に積極的に取り組み、さらなるビジネスポートフォリオの拡大を目指していく。
クレハは中期経営計画「Kureha‘s Challenge 2020」の中で、新規事業の国内外での探索と外部資源の活用による事業化の加速を掲げている。その一環として、提供価値ベース(Value Fit)でシナジーが期待されるアーリーステージのスタートアップ企業をターゲットとした出資と共同開発を推進。今後もオープンイノベーションによる新規事業シーズを数多く生み出していく予定だ。
2020年2月26日
三菱ケミカルは25日、Mitsubishi Chemical Advanced Materials(旧クオドラント社)傘下の三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズ(MCAMJ:東京都中央区)と三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズコンポジット(MCAMCJ:三重県四日市市)を、今年4月1日付でMCAMJがMCAMCJを吸収する形で統合することを決定したと発表した。
MCAMJは、「MCナイロン」をはじめとする各種エンジニアリングプラスチックを製造し、食品包装装置・半導体製造装置など幅広い分野へ販売を行っている。一方、MCAMCJは、自動車分野を中心に熱可塑性ガラス繊維複合材料を展開している。
今回の統合により互いに保有する人材・情報・技術などのリソースを融合させ、さらなる競争力強化に努めるだけではなく、今後、新生MCAMJと三菱ケミカルの炭素繊維複合材料事業との連携強化をより一層加速させることで、同社グループとしてプラスチック成型事業を今まで以上に強化していく。
なお、統合後のMCAMJは、従業員が約210人、営業拠点は東京・大阪・名古屋・福岡・四日市、製造拠点は、平塚(神奈川)・山武(千葉)、四日市となる。
2020年2月26日
自社特殊混和材も使用、現場の課題解決に貢献
デンカが北陸電力と共同出資する、黒部川電力の新水力発電所「新姫川第六発電所」の建設工事が着々と進められている。
同発電所の建設工事では、既設の「姫川第六発電所」の取水設備を有効活用し、新たに導水路・水槽・水圧管路・余水路・発電所・放水路・放水口を建設する計画だ。このうち導水路のトンネル工事には、水力発電の一層の普及につながると期待される、鹿島建設とコマツが共同開発した新しい技術が採用されている。
トンネル工事に使われる代表的な掘削機には、高速掘進が特長の