ランクセス 展示会でタイヤ向けソリューションを紹介

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2019年4月16日

 ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスは、このほどドイツ・ハノーバーで開催された「タイヤ・テクノロジー・エキスポ 2019」に出展した。

 同展示会では、ラインケミービジネスユニットとアドバンスト工業化学品ビジネスユニットの環境に優しい離型剤「レノディブ」、タイヤ加硫用ブラダー「レノシェイプ」、アラミド繊維マスターバッチ「レノグラン」、添加剤、促進剤、分解防止剤など、タイヤメーカー向けの幅広い製品群と多様なソリューションを紹介した。

 このうち、「レノディブ」については、加硫後、レーザー技術で除去できるシリコン系離型剤製品に加えて、完全にシリコンフリーの製品を開発した。同製品は特殊な離型剤によって、容易に洗い流すことができる。

 また、永久的にコーティングされたタイヤ加硫用ブラダー「レノシェイプ」を使用すると、追加の離型剤を用いずにタイヤの加硫が可能となる。これにより、加硫されたタイヤから離型剤を除去する必要がなくなり、グリーンタイヤ(加硫前の生タイヤ)への噴霧工程が不要となるため、重要なタイヤ部分の離型剤残渣と作業場所での汚染がなくなる。

 一方、ジチオリン酸塩は、従来から使用されている促進剤(スルフェンアミド、チウラム、カルバミン酸塩)の代わりとなるニトロソミアンフリー加硫促進剤で、モノ架橋とジスルフィド架橋を形成する。そのメリットは、熱安定性を高め、リバージョン (加硫戻り)を起こしにくいこと。さらに、優れた溶解度で、すべての一般的なゴムタイプに使用することができる。

 ラインケミーは、ジチオリン酸塩を、マスターバッチの「レノグラン」ブランドとしてだけでなく、液体またはドライリキッドで「レノキュア」ブランドとしても提供している。

 

日食工 「フーマジャパン2019」にロボット分野を新設

2019年4月12日

 日本食品機械工業会(日食工)は11日、東京ビッグサイトで7月9~12日に開催されるアジア最大級の「食の技術」総合トレードショー「FOOMA JAPAN (フーマジャパン)2019 国際食品工業展」の記者発表会を行った。

昨年の会場風景。会期中、国内外からの来場者数は10万人超えた
昨年の会場風景。会期中、国内外からの来場者数は10万人超えた

 実行委員長を務める大川原行雄副会長(大川原製作所社長)は「食品産業では高品質化を図る技術や効率化のため、ユーザー業界は最先端テクノロジーに関心を寄せている。今回は新しい試みとして『エンジニアリング・ロボット・IoT』分野を設け、さらに出展製品の幅を広げた。また人手不足に対応する自動化技術、HACCP(ハサップ)の義務化に対する衛生対策など多岐多様なソリューションを提案している」と概要を説明。

 「食品ビジネスに携わる方々の情報収集や技術発見の場として、豊富なテーマのセミナーなどもあり、食品関連業界ビジネスのさらなる発展を後押しできるものと確信している」と展示会への抱負を語った。

 42回目となる今回は、全19分野に合計690社(うち43社が新規)が参加。注目度の高い新設の「エンジニアリング・ロボット・IoT」分野には、61社(全体比8.8%)が出展する。

 〝食の技術のニッポン力(りょく)〟をテーマに、食品製造プロセスの上流から下流まで「食」の安全・安心を基本に、省力化・省人化・高付加価値化をさらに追求し、進化を続ける実機のデモンストレーションと併せ、世界に誇る日本発の技術と製品をユーザー業界に提案していくという。

FOOMAビジネスフォーラムの講師 志村なるみ氏
志村なるみ氏

 例年好評を博している「FOOMAビジネスフォーラム」では、ABC Cooking Studioの志村なるみ副社長を講師に迎える。20歳で起業し雑居ビルの一室から始まった「若い女性のための料理教室」を「クッキングスタジオ」という新分野へ進展させ、国内外で圧倒的支持を得るまでになった軌跡について講演する。

 女性視点を貫くビジネスモデルを先導してきた創業者としてのこだわりや、9割以上が女性スタッフという同社の人材観についても語る予定(事前登録制、聴講無料)。

 なお、出展社やセミナー・シンポジウムなどの詳細、事前登録については、「FOOMA JAPAN 2019」公式ウェブサイト(http://www.foomajapan.jp/)まで。

 

三井化学 ミラノのデザイン展で緑化企業に素材協力

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2019年4月10日

 三井化学は9日、イタリア・ミラノで開催中の「ミラノデザインウィーク2019」に出展しているグリーン・ワイズ(東京都多摩市)に、コンセプトを実現するための素材協力をしていると発表した。同展示会は、世界最大のデザインイベント。

スタビオで製作した花器
スタビオで製作した花器

 室内・屋外緑化、舞台造園などの緑化事業を展開するグリーン・ワイズは、身近にある本来の自然を切り取り、ライフスタイルやインテリアに取り入れる「スローグリーン」を提唱している。

 今回、同社が「スローグリーン」なライフスタイルを提案するにあたり、三井化学は太陽の光で色が変化する、フォトクロミック(調光)・テクノロジー「サンセンサーズ」で製作したリング、植物由来のウレタン素材「スタビオ」で製作した、水が浮遊する透明な花器の製作で協力した。

サンセンサーズで製作したリング
サンセンサーズで製作したリング

 「サンセンサーズ」はメガネレンズ材料として世界トップシェアを誇る、同社の調光レンズブランド。インマスタイプであるにもかかわらず、トップレベルの退色スピードを実現し、コーティングタイプのレンズに比べて調光性能が長持ちする。今回は3色に変わるリングとして使用している。

 一方、「スタビオ」は同社が開発した世界初のウレタン新素材。植物を原料とするバイオマスプラスチックで、ライフサイクルでのCO2排出削減に貢献する。

 また、透明性と耐久性を持ち、さまざまな成形材に使用可能。今回は透明な花器として使っている。表面の硬度を調整することで、細い茎でも自立させる滑りにくさを実現した。展示会は9日から14日まで一般公開を行っている。

 

SEMI 5月にフォーラム開催、参加の受け付け開始

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2019年4月9日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会であるSEMI(米カリフォルニア州)は、5月22、23日に東京・品川のザ・グランドホールで、フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)技術と、MEMS・センサー技術の専門カンファレンス「2019FLEX Japan / MEMS & SENSORS FORUM」を開催する。

 FHEとは、プリンテッド・エレクトロニクスと、従来のICやMEMS、テキスタイルなどを組み合わせてシステムを構成する技術。今後成長性が期待されている車載や医療、産業分野などのIoTアプリケーションで採用が見込まれている。

 3回目となる今回のカンファレンスでは、FHEとMEMS・センサーの関連技術を包括的にカバー。米国・欧州・アジアの講演者を招聘するほか、各分野のエグゼクティブ、技術者と横断的なネットワークを構築する機会を提供する。企業・団体・学校のテーブルトップ展示会も合わせて開催する。

 プログラムは大きく基調講演と、「SMART Transportation」「MedTech and Life science」「Common Technology」の3つのセッションで構成。基調講演にはNASAの宇宙探査技術のチーフサイエンティストと、NEXTFLEXのエンジニアリング担当副社長を招く。

 SMART Transportation(自動車)セッションでは、CASEによるサービス・技術の変化を読み解くためのマーケット動向や、センシング技術について、専門リサーチファーム、研究機関、注目の海外スタートアップ企業が語る。

 MedTech and Life science(医療、生活)セッションでは、高齢化社会で期待される医療IoTをテーマに、デバイスやサービスのトレンドとセンサー・ソリューションの最新技術を解説。

 Common Technology(共通技術)セッションでは、センサーシステム、ウエアラブル端末の「薄い」「曲がる」を実現するセンサー、材料の最先端技術についての講演を予定している。

 プログラムの参加申込みの受け付けはすでに始まっており、テーブルトップ展示会への出展の募集も行っている。詳細はhttp://flexjapan.org を参照。

ランクセス 「テペックス」の自動車向け新用途を紹介

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2019年4月1日

 ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスグループ傘下のボンドラミネーツはこのほど、パリで開催された世界最大のコンポジット展示会「JEC World 2019」に出展し、連続繊維で強化された熱可塑性コンポジットシート「テペックス」の大量生産での新用途を紹介した。

 「テペックス」は、特に軽量化部品の大量生産で定着している、数少ないコン ジット素材の一つ。主に自動車産業とIT産業での需要が高いため、同社は現在、ドイツのブリーロン拠点で、製造施設を大幅に増強している。

 展示会では自動車軽量化の新用途として、ドイツの中型自動車向けのドアモジュールキャリア、米国市場向けSUV(スポーツ用多目的車)のフロントエンドキャリア、高級車向けの後部座席を紹介した。

 同社では今年の年央ぐらいまでに、新たに2つの製造ラインを稼働させる予定だ。

帝人フロンティア マイアミで開催の不織布展に出展

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2019年3月20日

 帝人フロンティアは25~28日に米マイアミで開催される「IDEA2019」に出展する。同展示会は不織布に関連する新製品や新技術が一堂に展示される世界3大不織布展の一つ。約70ヵ国から550社以上が出展し、7000人を超える来場者が見込まれている。

 同社は超極細ナノファイバー「ナノフロント」、湿式不織布用ポリエステルショートカットファイバー「テピルス」、長繊維不織布「ユニセル」、環境配慮型素材、各種機能素材などを展示する。

 「ナノフロント」は、直径700㎚の繊維で、摩擦力・グリップ力・肌へのやさしさ・拭き取り性に優れており、グローブやソックス、スキンケア製品、工業用ワイプ用途など、幅広く展開している。今回の出展では「ナノフロント」を使用した不織布やバグフィルターを紹介する。「テピルス」は分散性・抄紙工程性に優れる湿式不織布用ポリエステル。カスタムメイドを含む幅広い製品ラインアップにより、多種多様なニーズに対応できる。「ユニセル」は独自製法による長繊維不織布。優れたヒートシール性、成形追随性、吸油・保湿性を持ち、鮮やかな印刷も可能だ。

 環境配慮型素材では、リサイクルポリエステル繊維「エコペット」、リサイクルポリエステルを使用した高級ポリエステルクッション材「エルク」、構成成分の一部が植物由来で形態回復性や耐久性に優れるポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」「ソロテックス オクタ」、エアスルー不織布用芯鞘繊維などを紹介。機能素材では、高中空ポリエステル原綿「エアロトップ」やエアレイド不織布用芯鞘繊維、吸音材用途の超極細ポリエステル不織布などを展示する。

 同社では独自素材によるソリューションを幅広く提案することで、不織布市場でプレゼンス向上を図るとともに、新規顧客の開拓とさらなる採用拡大を目指す。

三井化学 パリ・複合材料展で初のコンセプトカーを展示 

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2019年3月13日

 三井化学は、フランス・パリで14日まで開催中の世界最大規模の複合材料展「JECワールド2019」に出展しており、同社初となるコンセプトカーを展示している(展示ブース:ホール6、H52)。

 今回、グローバル開発支援を行う子会社・アークとのコラボレーションで、コンセプトカー〝hour‘s Pod〟を製作した。「洗練された素材の融合により、時空間の新しい価値を生み出す」「素材で移動環境をMAKEする」をコンセプトに、三井化学グループのさまざまな新素材・新技術を搭載し、素材の融合で実現する新しい移動環境・時空間の価値を提案する。コンセプトカーの骨格や床材には、「タフネックス」をテープやパイプ状に成形したものを搭載した。

 同製品は、炭素繊維とポリプロピレンによるUD材料で、軽量・低吸水・リサイクル性・高い加工性をもつ。ウインドウ表面には、曇りにくく汚れが付きにくい、UV(紫外線)硬化コート剤「ノストラ」を使用。シートやテーブルのクッション材には、新規イソシアネートを用いたポリウレタンエラストマー材料「フォルティモ」を採用し、高弾性・高耐熱性、無黄変性、耐久性を高めた。また、シートやテーブルの表層には、「フォルティモ」とリアルカーボンを組み合わせた複合材料を搭載。耐久性や耐衝撃性、高弾性などの特性を保ちつつ、柔らかで滑らかな心地良い手触りを実現した。

帝人グループ 仏の複合材料展示会に出展し高機能材の用途開拓

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2019年3月8日

 帝人グループは今月12~14日にフランス・パリで開催される「JECワールド2019」に出展する(展示ブース:ホール6、G28とJ28)。同展示会は、世界中に55万名以上の会員をもつ世界最大の複合材料関連団体・JECグループが毎年開催しているもの。今回は、新たに帝人グループに加わったイナパル・プラスティコ社とジーグラー社を含む、同グループの複合成形材料や高機能マテリアルを結集し、さらなる用途開拓を図る。

 イナパル・プラスティコ社は、ポルトガルの自動車向け複合材料成形メーカー。炭素繊維を使用したCF-SMC(熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させシート状にした成形材料)やPCM(プリプレグ・コンプレッション・モールディング)などの技術をもつ。

 他方、ジーグラー社はドイツに本社を置き、欧州を中心に自動車向け内装材の生産・販売を展開。長年培ってきた不織布の生産・加工技術を応用し、優れた静音性能をもつ吸音材製品を市場投入しており、欧州で高いシェアを誇る。共に昨年夏、帝人グループの100%子会社となった。

 主な出展内容は、複合成形材料では、熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)「セリーボ」や超軽量複合成形部材。高機能マテリアルでは、炭素繊維「テナックス」、パラ系アラミド「トワロン」「テクノーラ」、不織布「HACOloft」、高耐熱・高耐衝撃プリプレグなどを予定。構造部材やEV向けバッテリーケースといった自動車関連部品をはじめ、宇宙・航空、船舶、風力発電、建築など、各素材に合わせたさまざまな用途を提案していく。強度に優れるアラミド繊維「トワロン」と炭素繊維「テナックス」を組み合わせた、複合材料で補強したヘリコプター座席なども紹介する。

 

帝人 「インターテキスタイル上海」に独自の素材などを出展

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2019年3月5日

 帝人は4日、中国でテキスタイルの製造・販売を担うグループ会社・南通帝人(江蘇省)が、世界最大のアパレル向け国際テキスタイル専門見本市に出展する(ブース番号:8‐1H‐C68号)と発表した。同展示会は、3月12~14日に上海の国家会展中心で開催される「インターテキスタイル上海 アパレルファブリックス―スプリングエディション2019」。

 南通帝人は今回の出展により、継続的なフォローと提案で既存顧客との関係を強化し、中国市場での新規顧客の開拓やグローバル市場をターゲットとした新たな商圏構築を図る。さらに、スポーツウェア用途からファッションウェア用途まで、幅広い分野でビジネス拡大を目指す。

 展示点数は、素材が約100点、製品が約40点。ファッション・カジュアルウェアや、スポーツウェア向けを中心とした独自素材を提案するとともに、拡大するアウトドア市場に対応する「マイクロフト」ラミネートなどの機能性に優れた後加工素材を積極的にアピールする。また、構成成分の一部が植物由来で、ソフトな肌触りと快適なストレッチ性が特長のポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」など、環境配慮素材も重点的に提案していく。

クラレ 建築・建材展に合わせガラス用中間膜など出展

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2019年3月1日

 クラレは、東京ビッグサイトで3月5~8日に開催される「建築・建材展2019」に出展する(ブース番号:東5ホール、AC5025)。

 同展示会は、住宅・店舗・ビル用の最新の建材や設備機器、ソフトウエア、工法などを幅広く紹介する国内有数の建築総合展。国内外から310社が出展する。

 同社は今回、世界各地の高層ビルや著名な建築物に採用されている合わせガラス用中間膜「トロシフォル」をはじめ、メタクリル樹脂製の人工大理石「ノーブルライト」、ビニロン繊維で補強した薄型高靱性セメントボード「パワロンボード」などを紹介する。

 また、障子シートなどにも使用されている不織布「フェリベンディ」と、その設置に適した薄型面ファスナー「モールドマジック」を組み合わせ、障子の張り替え用途を提案する。