日化協 LRI(長期自主研究)第10期の研究課題を募集

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2021年12月2日

 日本化学工業協会はこのほど、第10期「日化協LRI(長期自主研究)」の支援対象となる研究課題を11月8日~12月14日の期間で募集している。今回の募集は日化協が指定する6つの研究テーマに対する提案依頼書(RfP)による募集となる。新たな採択テーマ数は3~5件を予定しており、採択された研究課題には1件あたり年間最大1000万円の助成を行う。

 RfP指定テーマは、①動物実験代替法の開発②新規な課題を解決するための試験法の開発③ヒトへのばく露に関する研究④環境へのばく露に関する研究⑤新しい特性を持つ化学物質の安全性評価⑥化学物質法規制における安全性評価を推進する評価法の開発の6つ。なおRfPの背景や研究範囲に関する詳細は、LRIウェブサイト(https://www.j-lri.org/)の「研究者の皆様向け」から「研究募集」を参照のこと。

 日化協では、社会のニーズや業界が抱える課題の解決に向けた具体的な研究に絞ったLRIを推進しており、第9期(2021年3月~2022年2月)は、合計12件の研究課題がLRIによって進められている。化学業界は、事業活動による社会への貢献に加え、LRIによる研究の支援・推進を通じ、地球環境や人々の暮らしを守り、持続可能な社会の構築に向けた使命を果たしていく。

ハイケム エコプロ出展、生分解性プラ製品を多数提案

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2021年12月2日

モデルルームに見立てたブース。PLAやPHBVの生分解性プラで作った製品を展示

 ハイケムは12月8~10日に東京ビッグサイトで開催される「エコプロ2021」に、近未来をコンセプトとするモデルルームに見立てたブースを出現させる。

 生分解性プラスチックが既存のプラスチックに置き換わった未来の生活様式を表現。「脱プラ」「サステナブルファッション」などの取り組みに着目し、トウモロコシから生成されるポリ乳酸(PLA)と、トウモロコシやキャッサバを原料にした海洋生分解性をもつポリヒドロキシアルカン酸(PHA)の一種、PHBVといったバイオマス樹脂を原料に作られたプラ製品を出展する。

PLAを100%使用したTシャツが生分解される様子

 会場内にリビングやダイニング、ベッドルーム、バスルームを再現し、その海洋生分解性によりマイクロプラ問題の解決に寄与するPHBV製のカップやカトラリー、メイク用品、フェイスパウダー、自社開発したPLA繊維で作るベッドカバーやクッションなどを展示。また、日本の伝統的なテキスタイル技術を投入し、サステナブルかつ上質なPLA繊維によるアパレル製品についても複数の紹介を予定する。

 そのほか、PLA繊維を100%使用したTシャツが生分解されていく3日目、6日目の様子や、PLA原料のトウモロコシ、PLAの様々な形態(ペレット、綿、糸)の展示も見どころだ。ブース番号は2‐034(東2ホール)。

出光興産など バイオマス発電用植物栽培、豪州で共同研究

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2021年12月2日

 出光興産、東京大学大学院農学生命科学研究科、日本郵船の3者はこのほど、出光興産の保有する豪州クイーンズランド州エンシャム石炭鉱山の遊休地を活用して、石炭と混焼可能なバイオマス発電燃料用植物ソルガムの栽培試験に関する共同研究を実施することで合意したと発表した。期間は今年12月~2023年10月を予定している。

豪州で共同研究を行う「ソルガム」

 温室効果ガス(GHG)削減の観点から、石炭火力発電所では石炭とバイオマス燃料の混焼需要が高まることが予想されている。3者はバイオマス燃料の原料としてイネ科の1年草植物であるソルガムに着目。植生地の特性に合った最適品種の選定と栽培方法の確立に関する共同研究を実施する。

 品種の選定と栽培方法の確立には東京大学大学院農学生命科学研究科のもつゲノム育種技術・遺伝子解析・栽培技術知見などを活用する。

 ソルガムは種蒔きから約3ヵ月で収穫できるため年間複数回の収穫が可能。また、干ばつに強く高い環境適応能力をもつことから、厳しい耕作環境下でも生育が見込める。食料用途との競合も発生せず、バイオマス発電燃料の安定供給に寄与する有力な原料のひとつとして期待されている。

 出光興産が昨年実施した同地域でのソルガム栽培と燃料化に関する試験では、ソルガムの順調な生育および燃料化が可能なことを確認した。今回の共同研究では、前回の試験をさらに発展させ、事前に選定したソルガム17品種の栽培試験を実施し、従来に比べ高収量・高発熱量となる発電燃料に適した品種の選抜を行い、同地における効果的な栽培方法の確立を目指す。

 将来的には共同研究の成果を活用し、石炭火力混焼用のバイオマス燃料の製造・輸送・販売といったサプライチェーンの構築を目指し、石炭火力発電からのGHG排出削減へ貢献していく。

日鉄ケミカル&マテリアル ブリキ容器のデザインに環境ラベル表示

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2021年12月2日

 日鉄ケミカル&マテリアルは1日、潤滑油「シンループ」用の容器のデザインに、環境ラベル「エコリーフ」および親会社である日本製鉄が開設した鉄やスチール缶の魅力を伝える特設ページ(https://www.nipponsteel.com/csr/steelcan/)にアクセスできる二次元コードを表示したと発表した。今月8日から同容器の販売を開始する。

容器デザインに環境ラベル「エコリーフ」などを採用

 世界的に気候変動問題への関心が高まっており、各種金属やプラスチックといった素材や、これらの素材で作られる製品に対して、資源循環の向上や環境負荷低減が求められている。こうした中、日本製鉄は、ブリキ、ティンフリースチール、ラミネート鋼板の3製品について、昨年10月に「エコリーフ」環境ラベルを取得。また、環境負荷や循環性の観点から、容器用素材としての鉄および鉄(スチール)製容器(スチール缶)の総合的な魅力を積極的に発信する特設ページを開設した。

 日鉄ケミカル&マテリアルは、こうした取り組みに賛同し、日本製鉄製ブリキ製品を使用している潤滑油用の容器に、「エコリーフ」と特設サイトの二次元バーコードを表示した。

 日本製鉄グループは、顧客と共同で「スチール缶」に包装された各種商品(食品、塗料、薬品など)を選択(消費)することが地球環境にやさしい行動であることを、一人でも多くの消費者の方々に訴求し、持続可能な社会の構築に貢献していく。

日本ゼオン 人事(1日)

2021年12月2日

[日本ゼオン・人事](1日)▽解兼原料部長、原料統括部門長兼物流統括部門長安済靖▽原料部長赤池弘造▽基盤事業企画管理部長池田克洋▽設備管理部長志水一亮。

日本ゼオン 組織改正(1日)

2021年12月2日

[日本ゼオン/組織改正](1日)▽エナジー材料事業部を高機能事業本部から基盤事業本部に編入▽エラストマー事業管理部を再編し、基盤事業本部直下の基盤事業企画管理部とする▽高機能事業管理部を廃止し、物流総括部、基盤事業企画管理部、化学品事業部、電子材料事業推進部に移管。

三菱ケミカルホールディングス 石化・炭素事業を分離・独立化へ

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2021年12月2日

 三菱ケミカルホールディングスは1日、ジョンマーク・ギルソン社長の下で策定した新経営方針「Forging the future 未来を拓く」を発表した。最重要ポイントの1つとして、石油化学事業および炭素事業を分離・再編し、独立化を進めることで国内基礎化学産業の再編を主導する方針を掲げている。

ジョンマーク・ギルソン社長

 同日に説明会を開催し、ギルソン社長は「石化事業と炭素事業は、カーボンニュートラルの観点からも利益を出すことが難しくなることが想定され、日本では統合や再編が避けられない。業界のリーダーとして再編をけん引し、両事業の継続を図り、その中で業界の将来を考えていく」と語った。

 国内汎用品事業は、市場の成長余地が限定される中、外部環境による変動の波を受けやすいことに加え、CO2排出削減により国内エネルギーコストの上昇が見込まれるため、収益性の確保が難しくなることが想定されている。

 同社は今後のスケジュールとして、2021年度内に石化・炭素事業のカーブアウトの範囲・手法を検討し、2022年度にはパートナーと事業の在り方やストラクチャーを検討。2023年度には石化・炭素事業を切り離し、パートナーと共に一層の業界再編を追求していく考えだ。

DIC 先端材料技術展に炭素繊維強化プリプレグを出展

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2021年12月1日

 DICは、東京ビッグサイトで開催される「SAMPE Japan 先端材料技術展2021」(12月1~3日)に最先端の速硬化炭素繊維強化プリプレグ「DICARBO(ダイカーボ)LF」を出展する。

先端材料技術展に出展する「DICARBO LF」

 同展は、世界規模で先端材料の情報交換や技術交流などを行う国際的な団体「SAMPE」の日本支部が開催する展示会。また、先端材料の中でも特に各種先端複合材料やセラミック材料などの領域で、産業界の最先端分野の発展に欠かせない新規材料とその製造加工に関する最新の技術情報を広く提供することを目的に開催されている。

 同社は、輸送車両のほか、幅広い産業の省エネルギー化や高機能化に貢献する最先端素材として、世界最速硬化・常温保管を実現する速硬化炭素繊維強化プリプレグ「ダイカーボ LF」を出展。同製品は、炭素繊維複合材料(CFRP)の生産性向上により、その普及を促進し、軽量化による低燃費化、省エネルギー化に貢献する。

旭化成 サステナビリティ説明会、CNの道筋示す

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2021年12月1日

環境貢献製品に注力、社会貢献と事業成長を両立

小堀秀毅社長

 旭化成は29日、サステナビリティ説明会をオンラインで開催した。小堀秀毅社長は「サステナビリティの重要性が高まっている。当社は『持続可能な社会への貢献』と『持続的な企業価値向上』の2つの持続可能性(サステナビリティ)の好循環を追求することで、社会からの期待に応えていく」とし、カーボンニュートラル(CN)でサステナブルな世界の実現に向けた取り組みを説明した。

 温室効果ガス(GHG)排出削減では自社と社会貢献の2つの取り組みを推進。自社内では2030年度に30%以上の削減(2013年度比)を目指し、2020年のGHG排出量389万tを、2030年に360万t未満に引き下げる。自家発電の低炭素化で約30万t、購入電気の非化石化で10~20万t、プロセス改善・革新で10~20万tの削減を掲げた。

 事業ポートフォリオ転換による削減については

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クラレ 役員人事(2022年3月下旬株主総会開催日)

2021年12月1日

[クラレ・人事](2022年3月下旬株主総会開催日)▽退任(取締役常務執行役員)阿部憲一▽常務執行役員藤波智▽執行役員大井秀雄▽同下浩幸▽同中村吉伸▽同井出章子▽退任(専務執行役員)豊浦仁▽同(同)柏村次史▽同(執行役員)P.スコットベニング。