宇部興産 トルコ駐在員事務所を設立、化学事業で初拠点

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2021年5月7日

 宇部興産はこのほど、スペインの連結子会社UCEのドイツ子会社UEGが、中東地域でのグループ製品の市場開拓やサービス拡充の拠点として、トルコ共和国・イスタンブール市に駐在員事務所を開設したと発表した。宇部興産の化学事業として、中東地域では初の拠点となる。

 UCEおよびUEGは宇部興産グループの欧州拠点として、化学製品の製造のほかに宇部興産製品の販売、資材の購入を手掛けている。欧州から中東地域への玄関口にあたるトルコは欧州企業の戦略的重要拠点であり、今回の駐在員事務所設立により、UCEおよびUEGの主力事業であるナイロン樹脂やファインケミカル製品をはじめとするグループ内事業の市場開拓を強化し、成長するトルコと、その周辺地域の市場の取り込みを図る。また、グループ拠点のある欧州との地理的な近さや、外資を優遇するトルコの制度などの利点も最大限に活用し、事業拡大を加速させる。

 同社グループは、新興国を中心とする成長市場をターゲットにグローバル展開を進めており、アジア・南米に海外法人の設立などを進めているが、新事務所開設を契機に、中東地域でも事業拡大を目指す考えだ。

宇部興産 合成ゴム事業を子会社化、収益性の回復目指す

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2021年5月7日

 宇部興産はこのほど、合成ゴム事業を10月1日に会社分割により設立するUBEエラストマーに承継すると発表した。同社の合成ゴム事業は今年、千葉石油化学工場での合成ゴムの製造開始から50周年を迎えるが、近年の需給緩和などにより採算が低迷している。

 こうした状況に対し、同社は、独立した法人として採算管理を徹底し意思決定の迅速化を図るとともに、合成ゴム関係者が決意を新たにし、一丸となって効率化を図り収益性を回復させ、顧客のビジネスの成功と成長に貢献するために、研究開発・製造・販売を含む合成ゴム事業を分離・独立して運営することを決定した。

 同社の合成ゴム事業は、千葉に加え、タイ、中国、マレーシアの4つの生産拠点から、世界各地の顧客に製品を供給している。同社は、「合成ゴム事業は、化学の事業ポートフォリオの一角を占める重要な事業であり、分離・独立後もそのポジションに変わりはない」とコメントしている。

 

宇部興産 来年4月1日から商号を「UBE」に変更

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2021年5月7日

 宇部興産はこのほど、商号を「UBE(ユービーイー)」に変更すると発表した。なお、変更は来年4月1日を予定している。

 同社は1897年に「匿名組合沖ノ山炭鉱組合」として創業して以来、機械、セメント、化学へと事業を拡大。1942年に各事業会社が合併した際に商号を「宇部興産」とし、現在に至っている。しかし、機械事業についてはすでに分社化し、来年4月には三菱マテリアルとの間でセメント事業などの統合を実施する予定。これにより宇部興産本体は化学事業の会社となり、再び各社が別会社としてより一層自律的なグループ経営を目指すことになる。

 これらを踏まえ、同社は商号を「UBE」に変更することを決定。これまでの複合事業会社から化学事業を中心にさらにグローバルビジネスを展開し、地球環境問題と人々の生命・健康、そして豊かな未来社会へ貢献する「UBE」グループとして新たな歴史を築いていく。

昭和電工 SiCエピウェハー、独社と販売・共同開発を契約

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2021年5月7日

 昭和電工は6日、自動車向け、産業向けに半導体ソリューションを提供するグローバル企業インフィニオン・テクノロジーズ(ドイツ)と、パワー半導体向けSiCエピタキシャルウェハーに関する今後2年間(延長オプション付き)の長期販売および共同開発に関する契約を締結したと発表した。今回の契約締結により、インフィニオン社のもつ幅広いパワー半導体製品への昭和電工SiCの搭載が期待できることに加え、製品開発の際に両社の知見を合わせることで、製品の品質向上を加速していく。

 昭和電工のSiCは、2009年の上市以来、特性均一性、低欠陥密度といった優れた特長により、システムサーバーの電源や鉄道車両、太陽光発電システム用インバーター、電気自動車の高速充電スタンド用コンバーターなど様々な用途に採用されている。

 同社グループは、世界最大(同社推定)のSiC外販メーカーとして、〝ベスト・イン・クラス〟をモットーに、急拡大する市場に高性能で高い信頼性の製品を供給し、SiCパワー半導体の普及に貢献していく。

旭化成 人事(1日)

2021年5月7日

[旭化成・人事](1日)▽退任(マーケティング&イノベーション本部UVCプロジェクト事業企画部長)紫藤久仁雄▽同、同本部事業・企画統括部企画管理室長山崎義浩▽情報通信マテリアル事業推進室長竹村誠【旭化成エレクトロニクス】▽企画管理部事業企画室長、常務執行役員兼同部長川田泉▽同部購買物流室長降幡直樹【旭化成建材】▽解兼住建事業部住建事業企画部長、同事業部長細田博幸▽同事業部住建事業企画部長野村勝▽環境安全部長武藤操。

宇部興産 人事(1日)

2021年5月7日

[宇部興産・人事](1日)▽専務執行役員CRO、CCOリスク管理部・人事部・総務部・法務部・購買部・物流部担当玉田英生▽総務部長阿久刀川治▽ナイロン・ファイン事業部ファイン・工業薬品営業部ファインケミカルグループリーダー伊豆耕介。

 

協和キリン 1-3月期決算(6日)

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2021年5月7日

[協和キリン/1-3月期決算](6日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結(国際会計基準:IFRS)=売上収益81,115(4.9%)、コア営業利益15,517(▲7.4%)、純利益12,921(▲6.7%)。

東亞合成の1-3月期 需要増に的確に対応し増収増益

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2021年5月6日

 東亞合成が28日に発表した2021年12月期第1四半期(1-3月期)連結決算は、売上高が前年同期比5%増の360億円、営業利益は38%増の47億円、経常利益は61%増の52億円、純利益は112%増の37億円となった。コロナ禍で伸長した電子デバイスなどの半導体関連や、昨年後半から持ち直した自動車関連の需要増に伴い、ポリマー・オリゴマー事業をはじめとした高付加価値製品が堅調に推移し、増収増益に貢献した。

 セグメント別に見ると、その他の事業が減収営業損失となったものの、他の主要5部門はすべて増収増益だった。基幹化学品事業では、アクリルモノマーは全般的に需要が回復し、シンガポール子会社も含め販売数量が増加したことから増収増益。一方で、電解製品であるカセイソーダなどの無機製品は販売減で減収となったが、電力値下げなどもあり増益となった。工業用ガスは振るわなかった。

 ポリマー・オリゴマー事業では、アクリルポリマーはLIB向けなどの自動車関連製品が、アクリルオリゴマーはハードコート、自動車用塗料、電子材料用途向け製品が堅調に推移し、販売増で増収増益に貢献した。高分子凝集剤は、製紙、鉄鋼、土木向け需要が低調だったが、下水関係向けが好調だった。 

 接着材料事業は、国内向けの瞬間接着剤が家庭用、工業用ともに伸長。機能性接着剤は、各種電子機器関係や自動車関係向けが好調だった。

 高機能無機材料事業は、半導体向け需要が好調で液化塩化水素などの販売が底堅く推移し、電子部品向け材料や無機抗菌剤も販売増となった。

 樹脂加工製品事業は、ライフサポート製品やエラストマーコンパウンドが収益を拡大した。

 なお、通期業績は前回予想を据え置き、増収増益を見込む。