積水化学 中高齢者の自宅での運動意識を調査

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2018年10月17日

 積水化学工業の住宅カンパニーはこのほど、現在あまり運動ができていない人でも今後の運動意向は高く、日常生活の中で活動量を確保するリフォームに魅力を感じている人が多いとの調査結果を発表した。

 同社の調査研究機関である住環境研究所が2016年8月に所内に開設した「生涯健康脳住宅研究所」が、中高齢者の自宅での運動に関する意識や実態を調査した。

 「生涯健康脳」とは、脳の活性化や機能維持のための重要な4つの項目「会話」「食事(調理)」「運動」「睡眠」(同社では「話食動眠(わしょくどうみん)」と呼称)」から、健康な生活をより長期化させるという考え方。今回の調査は、このうち運動に着目したもので、首都圏のセキスイハイムに居住する人を対象に実施した。

 運動実施の有無には3タイプがあり、「定期的な運動の実施有り」の人は52%、「運動の習慣はないが、生活の中で身体を動かすようにしている」人は24%、「スポーツ・運動をしようと思っているが何もしていない」人は22%いることが分かった。

 「今後、今よりもっとスポーツや運動をしたいと思うか」との問いには、「思う」と考えている人が71%、「思わない」が29%。運動の有無タイプでは、定期的な運動があまり出来ていない層(定期的な運動はないが身体を動かすようにしている、何もしていない)ほど、今後の運動意向が高かった。

 今後、運動をもっと行いたい人に「運動で重視すること」を聞いたところ、「無理なく続けられる」72%、「健康面・身体面での効果が実感できる」66%、「精神面での効果」39%、「運動、身体を動かした結果が分かる」35%、「こりがほぐれる、柔軟性が増すなど気持ち良く動けること」30%が上位となった。

 また、自宅(屋内)で運動している人の割合は66%。実施している場所は、リビング・和室の一部を利用している人の割合が83%だった。

 こうした運動への取り組みや意識を背景に、リフォームについて質問したところ「庭まわりのリフォーム」38%、「断熱性能アップリフォーム」37%、「玄関リフォーム」30%、「空き部屋活用リフォーム1(空き部屋を運動や趣味のための空間にリフォームする)」29%の順で魅力があるという結果となり、日常生活の中で活動量を確保するリフォームが人気であることが分かった。

日本ゼオン 大型TV用光学フィルムの製造ラインを新規増設

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2018年10月17日

 日本ゼオンは16日、福井県敦賀市の光学フィルム工場で、大型TV向け位相差フィルムの製造ラインを新規増設することを決定したと発表した。

 敦賀地区ですでに購入済みの敷地に新規設備を建設。量産開始は2020年4月を予定しており、操業人員の新規雇用を計画している。

 「ゼオノアフィルム」は、同社独自のポリマー設計技術で開発した熱可塑性プラスチック(シクロオレフィンポリマー)から、世界初となる溶融押出法により生産された光学フィルム。

 シクロオレフィンポリマーの特性である高い光学特性と優れた寸法安定性があり、大型TVやモバイル機器のディスプレイ向けに、視野角補償や反射防止などの機能をもたせる位相差フィルムを中心として需要が拡大している。

 今回の投資は、液晶パネルの大型化に対応するもので、特徴として世界最大幅(2500mm幅クラス)の位相差フィルムの生産を可能としたもの。新ラインの生産能力は、年間5000万㎡の計画であり、既設の能力と併せて、TV向け位相差フィルムの生産能力は1億6900万㎡となる。

 同フィルムは、グループ企業で製造子会社であるオプテス北陸工場の高岡製造所(富山県)、氷見製造所(富山県)、敦賀製造所(福井県)の3拠点で製造されている。同社は、富山県と福井県敦賀市に生産拠点を分散させることで、有効なBCP(事業継続計画)対策としていく考えだ。

三井化学 高機能不織布の増設設備を名古屋と四日市で稼働

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2018年10月17日

 三井化学は16日、紙おむつ市場の需要拡大に対応するため進めていた2拠点での高機能不織布の増設設備で、今月から営業運転を開始したと発表した。

 稼働が始まったのは、同社名古屋工場と、100%子会社のサンレックス工業(三重県四日市市)の設備。

 名古屋工場で増設した高機能不織布は、柔軟性の高い不織布で、増設能力は1万5000t/年。一方、サンレックス工業では、柔軟性と伸縮機能に優れた不織布を生産し、6000t/年の増設となった。

 いずれも従来のスパンボンド製造技術に三井化学独自の技術を加えた改良プロセスを採用したもの。今回の稼働で、不織布の生産能力は、海外を合わせ10万3000 t/年となった。

 増設により高機能不織布の供給体制がよりいっそう拡充されたのに伴い、プレミアム紙おむつのさらなる高品質化と幅広い用途展開を推進していく。

 同社は長期経営計画に基づき、ヘルスケア事業をモビリティ、フード&パッケージングとともにターゲット事業領域の1つとして位置付けている。

 その中で、ヘルスケア事業の1つである不織布事業については、紙おむつメーカーのアジア展開に対応して、日本とアジアへ高機能不織布を供給している。

 アジアの紙おむつ市場では、紙おむつ普及率の向上や中国の一人っ子政策の緩和などにより、堅調に需要が拡大。また昨今、特に高品質なプレミアム紙おむつ市場が急成長しており、紙おむつメーカー各社は増産体制を強化している。

 三井化学は、今後もユーザーへの安定供給を果たしていくとともに、多様化するニーズに的確に対応し、同社技術を駆使した新たな高機能不織布の開発を進めていく考えだ

出光・昭和シェル 経営統合へ株式交換契約を締結

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2018年10月17日

 出光興産の木藤俊一社長と昭和シェル石油の亀岡剛社長執行役員CEOは16日、都内のホテルで記者会見を行い、経営統合に関する株式交換契約を同日締結したと発表した。12月18日に開催予定の両社の臨時株主総会を経て、来年4月1日に統合新社が発足することになる。

会見を行う亀岡昭和シェル社長(左)と木藤出光社長
会見を行う亀岡昭和シェル社長(左)と木藤出光社長

 統合新社の社名は出光興産で、国内のトレードネームとして「出光昭和シェル」を使う。代表取締役会長に出光の月岡隆会長、代表取締役副会長執行役員に昭和シェルの亀岡社長、代表取締役社長執行役員に出光の木藤社長、代表取締役に出光の岡田智典副社長執行役員が就任する。また、出光の創業家から出光正和日章社長が非常勤取締役、久保原和也弁護士が社外取締役として経営に加わる。

 経営統合は、出光の株式を昭和シェルの株主に交付し、出光が昭和シェルの発行済株式の全部を取得する株式交換により行う。昭和シェル株1に対し、出光株0.41を割り当て、同年3月27日に昭和シェルは上場廃止となる。

 最初にあいさつを行った亀岡昭和シェル社長は、

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GLM EVのR&D新拠点を来月開設し本社も移転

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2018年10月16日

 電気自動車(EV)メーカーのGLM(京都市左京区)はこのほど、EVに特化した研究開発拠点を11月7日に開設すると発表した。場所は、京都駅から車で10分の好立地(同市伏見区)に位置する同社所有のビル。本社機能も同ビルに移転させ、同日に竣工式典と内覧会を実施する。

 新本社ビルは地上4階建て。1-2階を研究開発拠点とし、3-4階に本社機能を設ける。1階は「見せる開発現場」をコンセプトに、ビジネス上ではオープンな場として、自動車サプライヤー(部品メーカー)を中心とする協力会社が視察できるようになる。

 2階は自社の車両開発のほか、他社との共同製作車両や部品などの開発現場にあてられる。個別のプロジェクトルームを設置できる仕様となっており、各社は自動車開発に必要な設備環境の中に、研究サテライトの設置が可能とのこと。

 同社は「完成車事業」に加えて、〝自動車メーカーのEV量産・研究開発支援〟や〝部品・素材・化学・ITメーカーなどの自動車関連事業の技術・開発支援〟を展開する「プラットフォーム事業」に注力しており、こうした共同研究も念頭に新施設を設計した。

 新しい開発拠点は旧拠点の約10倍の広さ。ボディ設計の精度を上げるレイアウトマシン(3次元測定機)など、自動車開発に必要な専用設備を新たにそろえ、同社は開発能力を高めていく考えだ。

ソーダ工業会 「ソーダ工業ガイドブック2018」刊行

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2018年10月16日

 日本ソーダ工業会はこのほど、日本のソーダ工業の現状を解説した「ソーダ工業ガイドブック 2018」を作成した。同ガイドブックは、ソーダ工業会が2003年から毎年発行しており、今回が15度目の改訂版となる。

 A4版、2色刷り(シアン・墨)、25ページ仕様で、ソーダ工業に関して項目ごとに、基本的に1ページ単位で見やすくまとめられている。誌面は、直近10年間の推移などを「グラフ」「統計表」「簡単な説明」で簡潔に解説してあり、ソーダ工業の状況が一目でわかるように構成されている。

 収録内容は「ソーダ工業の概要」「カセイソーダの用途」「カセイソーダの需給・内需・輸出推移」「塩素の用途」「塩素の消費および塩化物の生産推移」など。巻末には「ソーダ工場の所在地」「ソーダ工場別製造品一覧」「会員会社一覧」も掲載されている。

 同ガイドブックの頒布価格は300円(送料別)。購入はFAXで申し込む。問い合わせ・申し込み先:日本ソーダ工業会 総務グループ、TEL:03-3297-0311、FAX:03-3297-0315まで。

光&センシングの最新テクノロジー 4展示会を同時開催

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2018年10月16日

 光技術の総合プラットフォーム「All about Photonics 2018」と、微細加工と次世代センサー技術が集う「MEMSセンシング&ネットワークシステム展2018」が、17~19日に幕張メッセで同時開催される。

 All about Photonicsでは、光デバイス・レーザー関連製品の「InterOpto」、深紫外(DUV)市場・LED応用の最先端技術・製品がテーマの「LED Japan」に加え、今回から撮影・撮像、画像処理、画像センシング、ディスプレイ・投影に関する技術と製品をテーマとした展示会「Imaging Japan」が新しくスタートする。

 今年も4展示会期間中には、同じ幕張メッセで政策・産業・技術が連携する総合展示会「CEATEC JAPAN 2018」が開催されており、各会場間の相互入場が可能とのこと。

 昨年はCEATECから延べ4万4000人を越える来場者があった。最先端テクノロジーを介する、新たなビジネスチャンス創出の場となっている。

 各展示会の詳細については、公式ウェブサイトAll about Photonic(https://www.optojapan.jp/)、「MEMSセンシング&ネットワークシステ展」(https://www.mems-sensing-network.com/)まで。

三菱ケミカル 日本合成化学を来年4月に吸収合併

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2018年10月15日

 三菱ケミカルはこのほど、連結子会社である日本合成化学工業を、来年4月1日付で吸収合併することを決定したと発表した。

 日本合成化学は、ポリビニルアルコール(PVOH)「ゴーセノール」、液晶表示用PVOHフィルム「OPLフィルム」、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)「ソアノール」などの合成樹脂製品を中心に事業を展開している。

 三菱ケミカルは、2016年11月に日本合成化学を完全子会社化(間接保有含む)している。しかし、既存事業の収益を拡大するとともに、新たな用途や新製品の開発などを通じて、グループとして関連事業のさらなる成長を図るためには、合併により両社の経営資源を統合し、最大限活用することが必要と判断した。

 なお、日本合成化学の昨年度連結売上高は999億円、従業員数は約1700人となっている。

トクヤマ 半導体関連製品事業の拡大へ台湾に研究所開設

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2018年10月15日

 トクヤマはこのほど、半導体関連製品事業の拡大・競争力向上のための新たな海外拠点として、台湾に研究所を開設したと発表した。

 同研究所は、半導体の微細化・高集積化に伴い半導体メーカーから寄せられるケミカル・マテリアルの高純度化要求に対応するため、新規製品創出に向けた情報収集・マーケティング拠点として運営するとともに、現地の半導体メーカー・研究機関などと共同開発を行う開発拠点としての役割を担う。

 同社は、台湾の研究所と連携することで、つくば研究所・徳山研究所など既存の国内研究拠点についても、いっそう開発力を強化し、スピーディーな新規製品の展開につなげていく考え。

三井化学 アンリアレイジの春夏パリコレに素材など協力

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2018年10月15日

 三井化学は、ファッションブランドのアンリアレイジ(東京都港区)が9月25日(現地時間)に「2019春夏パリコレクション」で発表した新作に、マテリアル・アドバイザーとして全面協力した。

 三井化学の組織横断的なオープン・ラボラトリー活動「そざいの魅力ラボ(MOLp)」を通じて実施した。また、スポーツ用品メーカーであるアシックス(兵庫県神戸市)の、オニツカタイガーブランドとの3社コラボモデルにも協力。三井化学は3つの独自素材を提供した。

 ①「SunSensors-MR-8」は、メガネレンズ材料として世界トップシェアを誇る同社の調光レンズブランド。特殊色素をレンズ自体に練り込むインマスタイプであるにも関わらず、トップレベルの退色スピードを実現し、コーティングタイプのレンズに比べて調光性能が長持ちする。今回、色が変わる洋服に付けるボタンやコインなどのパーツとして使用された。

 ②「STABiO」は、同社が開発した世界初のウレタン新素材。植物を原料とするバイオマスプラスチックで、ライフサイクルでのCO2排出削減に貢献する。自動車塗料などに使用されている。パリコレでは、色が変わる洋服に付けるパールやスタッズなどの各種パーツ、靴などに使用された。

 ③「プライムポリプロ」は、同社子会社のプライムポリマーが製造・販売する日本トップシェアを誇るポリプロピレン樹脂。特にバンパーやインパネなどの自動車用途では、グローバルに高いシェアを誇る。三井化学東セロのフィルム加工技術を活用し、フィルムやシート、マイクロスリット糸に加工したのち、色の変わるスパンコールやニットとして使用された。

 アンリアレイジの9度目となるパリコレでのテーマは「CLEAR(クリア)」。光を完全吸収する黒を、その対極にある光を透過する透明へと変化させ、見えない光と見えない色を共存させることで、「色即是空-ALL IS VANITY-」の表現に挑戦した。

 一方、三井化学の素材の感性価値を再発見する取り組みMOLpは、機能的価値を体験価値に昇華すること。プラスチックの新しいエージング表現という観点からアンリアレイジのコンセプトに共感。今年1月に買収したグローバル開発支援企業のアークとともに、アンリアレイジが目指す新しい「色への挑戦」を素材から成形品に至るまで、ものづくりの面から全面的にサポートした。