汎用4樹脂 7月の国内出荷は前年比マイナスも改善傾向

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2020年8月21日

 業界筋によると、7月の汎用4樹脂の国内出荷は、低密度ポリエチレン(LD)、高密度ポリエチレン(HD)、ポリプロピレン(PP)は前年同月比でマイナスを継続。6月に引き続き単月の出荷量として近年では最低レベルの出荷となった。

 特にLD、HDではフィルム分野を中心にほとんどの分野で出荷が減少している。PPは射出成型分野の減少が続いているが、フィルム分野、繊維向けの出荷では持ち直しが見られる。ポリスチレン(PS)は、前年の出荷が総じて低レベルだったこともあり、包装分野、雑貨・産業分野での出荷増から僅かながらプラスとなった。

 一方、前月比では、4樹脂ともプラスとなった。定修による供給ネックが解消されたことに加え、消費マインドや製造業の生産活動が改善されたことが背景にある。

 7月の品目別の出荷合計は、LDは

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石化協 7月のエチレン生産は3%減、稼働率は94%に

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2020年8月21日

 石油化学工業協会が20日に発表した主要石化製品18品目生産実績によると、7月のエチレン生産は前年同月比3.0%減の50万900tだった。稼働プラントの平均稼働率は93.8%と前月(92.2%)から1.6ポイント上昇し、好不調の節目となる90%台を2カ月連続で上回った。定修は、昨年の1プラントに対し、今年は3プラントで行われている。

 エチレン以外の品目についても

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OPPフィルム 6月の国内出荷は前年同月比4%増

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2020年8月20日

 日本ポリプロピレンフィルム工業会がこのほど発表した需給実績によると、6月のOPP(延伸ポリプロピレン)フィルムの国内出荷は前年同月比4%増の1万8100tとなり、2カ月ぶりにプラスに転じた。

 用途別では、食品用が

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東洋紡 コロナ支援で接触冷感マスクなど敦賀市へ寄贈

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2020年8月20日

 東洋紡が福井県敦賀市で操業する敦賀事業所はこのほど、同市への日頃の感謝の意を込め、エアバッグ基布を活用した防護服50着と、高強力ポリエチレン繊維「ツヌーガ」を使用した接触冷感マスク300枚を寄贈した。

渕上隆信敦賀市長(左)と東洋紡の吉川徹敦賀事業所長。贈呈式にて
渕上隆信敦賀市長(左)と東洋紡の吉川徹敦賀事業所長。贈呈式にて

 7月に同市市役所で開催された贈呈式では、渕上隆信敦賀市長をはじめとする関係者が出席し、同社の吉川徹敦賀事業所長より防護服とマスクが手渡された。

エアバッグ用基布を活用した防護服
エアバッグ用基布を活用した防護服

 防護服は、新型コロナウイルスにより深刻化する医療資材不足の解決に向け、豊田合成などと共同で開発。シリコーンコーティングにより空気を通さず、洗って繰り返し使うことが可能なもの。

「ツヌーガ」製の接触冷感マスク
「ツヌーガ」製の接触冷感マスク

 接触冷感マスクは、「ツヌーガ」の高い比熱や熱伝導率により、接触冷感が得られる。防護服の原糸と「ツヌーガ」は、いずれも敦賀事業所で製造している。

 東洋紡は今後も、新型コロナウイルスの感染拡大防止に日夜尽力している人々を支援していく考えだ。

 

日東電工など 世界初の超薄板ガラス偏光フィルムを開発

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2020年8月20日

 日東電工はこのほど、日本電気硝子と共同で連続生産性に優れたロール・ツー・ロールプロセスによる「超薄板ガラス偏光フィルム」の開発に成功したと発表した。両社は、日本電気硝子の超薄板ガラス「G‐Leaf」と日東電工の多種多様な高機能樹脂フィルムを複合化し、新機能をもつ新材料の開発を進めている。

ロール品
ロール品

 今回開発したのは、日本電気硝子の厚さ100㎛、長さ1km超の「G‐Leaf」ロールと、日東電工の薄型偏光フィルムを、日東電工のロール・ツー・ロールプロセスで連続的に精密接着積層しロール状に巻き取った、世界初の製品。ガラス特有の質感や平面平滑性、硬度に加え薄く軽量なため、ディスプレイパネルのカバーに使用すると、ディスプレイ最表面/画像表示面間の視差低減により視認性が向上し、タッチセンサー感度も大きく向上する。現在ディスプレイ分野への早期対応に向けて量産準備中だ。

シート品
シート品

 同社は今後も、様々な分野への貢献を視野に入れ、引き続き日本電気硝子との共同開発を進めていく考えだ。

東レなど3社 暑さ対策プロジェクトで新サービスを提供

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2020年8月20日

 東レ、NTTテクノクロス、ゴールドウインの3社はこのほど、3社連携の「暑さ対策プロジェクト」として、心拍数と衣服内の温湿度を計測できるセンサーと専用ウェアを組み合わせ、暑熱環境下で体調不良の予兆を検知する「暑さ対策用サービス」の提供を8月から開始した。この新サービスは暑熱環境下での運動や作業を含む活動中の企業や団体向け体調管理ツールとして、高齢者から子どもまで幅広い世代への活用が期待されている。

「hitoe作業者みまもり用シャツ」(東レ)
「hitoe作業者みまもり用シャツ」(東レ)

 東レとNTTが共同開発した機能性素材「hitoe」は2014年の提供開始以来、スポーツ市場や作業者見守り、医療などの分野へと事業展開を進めてきた。この間、多くのユーザーより、近年の温暖化による暑さ対策として、炎天下や空調が届かない環境で活動する人の身体負担を把握したいとの要望が届いていた。

 またウィズコロナという新しい生活様式の中では夏でもマスクを着用する機会が増加するため、夏場の暑さ対策の重要性はますます高くなっている。一方、暑さへの慣れには個人差があるため、気温などの環境管理のみでは不十分で、体調や活動量などを含めた個人ごとの身体負担を把握する技術が求められる。

小型センサー「TX02」(NTTクロノス)
小型センサー「TX02」(NTTクロノス)

 こうした中、NTTテクノクロスは従来のセンサーに新たな機能を加えた新型センサーと、暑さによる体調不良を検知するアプリケーションを開発。新型センサーは従来から計測可能であった心拍数と加速度に加え、以前より要望の多かった温湿度を計測することができる。1個約12gの軽量化に成功しつつ、約50時間の連続使用が可能となった。

「C3fit IN-pulse(インパルス)」(ゴールドウイン)
「C3fit IN-pulse(インパルス)」(ゴールドウイン)

 また東レとゴールドウインが、激しい活動の中でも安定して高い精度でデータを取得できる機能性素材「hitoe」を搭載した専用ウェアを開発することで、3社連携により「着る暑さ対策」を新たに実現した。

 3社は今後、暑熱環境下で運動や作業を含む活動に取り組む企業や団体、グループに向け、新サービスの導入・拡大のための活動を協力して推進する。さらに、新しい生活様式への変化の中でサービスのさらなる改良を進め、数百万人規模と推定される暑さ対策を必要とされるユーザーの役に立てるよう事業を拡大していく考えだ。

暑さ対策用サービス利用イメージ

 

デンカ コロナ抗原迅速診断キットの国内製販承認を取得

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2020年8月20日

 デンカはこのほど、新型コロナウイルスの抗原迅速診断キットの国内製造販売承認を取得したと発表した。体外診断用医薬品「クイックナビ‐COVID19 Ag」として、五泉事業所(新潟県五泉市)で最大1日10万検査分の量産体制の下、今月13日から順次医療機関への販売を開始。また、販売提携先の大塚製薬は9月1日から販売する。

コロナウイルス抗原キット「クイックナビ‐COVID19 Ag」
コロナウイルス抗原キット「クイックナビ‐COVID19 Ag」

 診断キットは特別な検査機器を必要とせず、鼻咽頭ぬぐい液中の新型コロナウイルス抗原の有無を約15分で診断。一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査を行うことができる。また、インフルエンザの流行に備え1度の検体採取で新型コロナウイルスとインフルエンザのウイルス抗原を診断できるよう準備を進めている。判定時間のさらなる短縮や検体種の適用拡大などにも積極的に取り組んでいく方針だ。

 デンカはインフルエンザをはじめとする長年の感染症検査試薬の開発・製造で蓄積してきた技術とノウハウを生かし、コロナ対策を社会的責務と捉え今年2月に同診断キットの開発に着手。同感染症が世界的に拡大し国内でも早急な検査体制の強化が求められる中、国立感染症研究所と開発に関する共同研究を進め、AMED(日本医療研究開発機構)の研究班への参画を通じて国立感染症研究所より抗体と抗原の分与を受け、開発を加速させてきた。通常は開発から製造販売承認取得までに最短でも1年半から2年を要するところ、関係官庁や公的機関、国内外の研究機関の協力と支援を仰ぎ約半年で承認を得ることができた。

 デンカは、「同製品が現在求められている新型コロナウイルスの検査体制のさらなる拡充に活用されることで、人々のQOL向上に貢献できるものと確信している」とコメントしている。

住友化学 国内アグロ事業、デジタルツールで情報発信

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2020年8月20日

 住友化学は19日、スマートフォンに対応した農業関連情報サイト「Smart i‐農力」、およびアグロ事業部の公式YouTubeチャンネルを開設したと発表した。

 「i‐農力」は、農業に関する様々な情報提供を通じた農業生産者の支援を目的に、同社アグロ事業部が2002年に開設。農薬・肥料の最新情報や作物の栽培方法に加え、会員向けのコンテンツとして農業関連企業や生産者の取り組み紹介など、農業に役立つ各種の情報を掲載している。

 こうした中、アクセス数が月間10万件を超えるなど、多くのユーザーが利用していることから、より便利かつタイムリーにサイトを活用してもうらため、従来のパソコン版に加え、スマホ版を新たに公開した。併せて、アグロ事業部の公式YouTubeチャンネルを開設し、農薬や肥料をはじめとする製品の紹介やその適正使用方法などを動画で配信する取り組みも開始。今後も、デジタルツールを利用した情報提供を一層強化していく考えだ。

 同社グループは、農薬や肥料、農業資材などの農業関連製品やサービスを幅広く提供し、農業経営を総合的に支援するトータル・ソリューション・プロバイダー型ビジネスを展開している。農業経営支援システム「あぐサポ」やコメ事業の栽培支援システムなど、安全・安心な農作物生産をサポートするためデジタル技術の活用も進めている。引き続き、各種の情報提供やサービスの拡充を含め、農業生産者のニーズに応じたソリューションの提供を推進していく。

「自律型生産システム」の概要
「i-農力」サイト スマホ版とPC版
アグロ事業部 公式YouTubeチャンネル
アグロ事業部 公式YouTubeチャンネル

東亞合成の上期 減収減益も高機能無機材料は伸長

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2020年8月20日

半導体・抗ウイルス需要追い風に基盤強化を図る

 東亞合成の2020年上期(1-6月期)の決算は減収減益となった。売上高は前年同期比9%減の658億円、営業利益22%減の57億円、純利益32%減の38億円。コロナ禍による経済活動やモノの動きの停滞、原油・ナフサ価格下落に伴う販売価格の低下など、多方面で影響を受ける結果となった。

開発品の防曇塗料を塗布したフェイスシールドを着用し説明を行う、髙村社長
開発品の防曇塗料を塗布したフェイスシールドを着用し説明を行う、髙村社長

   そんな中、同社の5つの事業セグメントの1つである「高機能無機材料事業」は増収増益と業績を伸ばした。半導体や抗菌・抗ウイルス関連の商材を扱う同セグメントは、売上高は44億円と全体の7%程度だが、営業利益13億円は全体の23%を占め、営業利益率は29%と群を抜く。

 7日に行われた決算説明会で、髙村美己志社長はその要因に触れ、「半導体・電子部品向けでは、イオン捕捉剤と高純度液化塩化水素が好調だった。特にイオン捕捉剤「IXE(イグゼ)」は昨年までは大分苦戦していたものの、

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東洋紡 SOMPOのESG構成銘柄に12年連続で選定

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2020年8月19日

 東洋紡はこのほど、SOMPOアセットマネジメントが設定する「SOMPOサステナビリティ・インデックス」の構成銘柄に選定されたと発表した。同インデックスは、ESG(環境・社会・ガバナンス)に優れた約300社によって銘柄が構成され、年金基金や機関投資家向けに運用する「SOMPOサステナブル運用」に採用されている。

 SOMPOサステナビリティ・インデックス選定銘柄は、SOMPOリスクマネジメントが実施する「ぶなの森 環境アンケート」や、インテグレックスが実施する「インテグレックス調査」の結果に基づいて毎年見直しが行われており、東洋紡はESGに関する取り組みが評価され、今回、12年連続の選定となった。

 同社グループは、創業者・渋沢栄一の座右の銘の1つである「順理則裕」(じゅんりそくゆう:なすべきことをなし、ゆたかにする)を企業理念として堅持し、CSV(共有価値の創造)に絶えず取り組んできた。近年ますます高まる時代の要請に応え、経済的価値と社会的価値双方の向上を目指した経営をこれまで以上に加速させていく考えだ。

 今年5月には「素材+サイエンスで人と地球に求められるソリューションを提供し続ける」ことをビジョンに掲げ、重要課題(マテリアリティ)を特定。このマテリアリティへの取り組みを通して「SDGs(持続可能な開発目標)」が目指す持続可能な社会の実現に貢献していく。